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英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~(閃Ⅱ篇)

作者:sorano
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第232話

学院を見回っていたリィンは旧校舎まで来ると様々な事を思い出した。



~旧校舎~



(旧校舎か…………今考えるとここから全てが始まったんだな……)

入学時のオリエンテーションやヴァリマールを手に入れる為に挑み続けた”試練”をリィンは懐かしそうな表情で思い出し

(そう言えば……ベルフェゴールと契約したのもここだったな。確か契約した場所は……)

ベルフェゴールとの契約を思い出した後、旧校舎に入ってベルフェゴールと契約した場所まで向かった。



~地下1F~



「ここだな…………――――ベルフェゴール。」

「?何か用、ご主人様?」

地下1Fに到着したリィンに召喚されたベルフェゴールはリィンの意図がわからず、不思議そうな表情でリィンを見つめて尋ねた。

「旧校舎を見ていたらベルフェゴールと出会いも思い出してさ。今考えるとベルフェゴールを含めた多くの異種族の人達との”契約”もここから始まったんだなって思って、懐かしくなって呼んだんだ。」

「フフ、そう言えばご主人様との出会いはここだったわね。それにしてもあれからもう半年以上か……不思議ね。まだそんなに長い時間を過ごした訳じゃないのに、何だか懐かしく思うわ。まあそれだけご主人様が私を面白がせてくれる出来事を頻繁に起こしてくれるからでしょうね♪」

「ハハ………………」

ベルフェゴールにウインクされたリィンは苦笑した後ベルフェゴールをジッと見つめた後言い辛そうな表情をした。



「ご主人様?」

「その………ベルフェゴールは後悔していないのか?俺と契約したことを。」

「???何でまたそんな事を思ったのかしら。」

リィンの突然の質問にベルフェゴールは首を傾げた。

「思えばベルフェゴール達にはいつも危険な戦いを手伝ってもらってばかりでさ……明日の決戦だって、ベルフェゴール達にも協力してもらうし。他の4人と違って大した理由もないのに俺と契約した事で危険な目に遭わせ続けたベルフェゴールに申し訳ない気持ちが湧いてきたんだ。」

「何だ、そんな事に悩んでいたの。フフ、まあご主人様らしいわね。――――ま、当時の私ならご主人様と一緒にいたら双界の命運をかけた決戦に挑まなければならないなんて事を知ったらめんどくさがって、契約しなかったでしょうね。」

「………………」

「でもね………今は違うわ。これからもご主人様と過ごす為にも私は全力でご主人様をサポートしようと思っているわ。リザイラ達もきっと私と同じ事を考えているわ。」

「え…………な、何でだ……?」

ベルフェゴールの口から出た意外な答えに呆けたリィンは目を丸くして尋ねた。



「フフ、ここでも超鈍感を見せるなんてさすがはご主人様ね♪ん…………」

「あ………………」

「ん……ちゅ……れる……」

リィンの答えを聞いて微笑んだベルフェゴールはリィンに深い口付けをした。

「”一人の女としてご主人様を愛し、そんなご主人様とずっと一緒にいたいから全力でご主人様をサポートしたい”………これが私達の今の思いよ。」

「ベルフェゴール………………ハハ、まさか睡魔族の女王であり、”怠惰”の大罪も司っているベルフェゴールからそんな言葉が出るなんてな。」

(ふふふ、同感です。よりにもよって多くの男性と性行為をする種族である睡魔族の女王からそんな言葉が出るなんて、普通ならありえませんからね。)

(そうですね。しかも”怠惰”の名を持つ魔王がそのような事を言うなんて…………明日は槍でも降らせるつもりですか?)

(ア、アハハ………)

(フフ、それだけリィンが魅力的って事ね。)

リィンの答えを聞いて静かな笑みを浮かべるリザイラと呆れた表情をしているアルティナの念話を聞いたメサイアは苦笑し、アイドスは微笑んでいた。



「む………失礼しちゃうわね。気持ちいい事をするのが大好きな睡魔族とは言え感情はあるんだから普通に恋はするし、恋に”七大罪”は関係ないわよ。」

「す、すまない。」

「フフ、別に気にしていないから謝らなくてもいいわよ。でもそうね………それでも私に申し訳ないと思っているのならば、一つだけ私のお願いを聞いてもらってもいいかしら?」

素直に謝罪するリィンを苦笑しながら見つめていたベルフェゴールだったがある事を思いつき、口元に笑みを浮かべてリィンを見つめて問いかけた。

「ああ、俺にできる事なら何でもするよ。」

「うふふ、ご主人様ならそう言ってくれると思ったわ♪」

そしてリィンの答えを聞いて満足げな笑みを浮かべたベルフェゴールは指を鳴らして結界を展開した。



「ハハ………やっぱりこうなったか。」

展開された結界を見てベルフェゴールが求めている事を察したリィンは苦笑したが

「うふふ、”半分正解”よ。―――リザイラ、メサイア、アイドス、アルティナ!ご主人様に英気を養ってもらう為にも一緒にしましょう♪」

「へ…………って、まさかベルフェゴール……!」

ベルフェゴールの呼びかけによって次々と現れたリザイラ達を見て呆けた後ある事を察して信じられない表情をした。



「大正解♪私達がご主人様を愛している事を教える為にも私達全員でいっぱい”色々”してあげるわ♪」

「ふふふ、多くの異種族の王族種と一度に情事ができるご主人様は双界一の幸せ者な男性ですね。」

「フフ、そうですね。多くの美妃を娶ったお父様ですらも羨ましがる状況でしょうね。」

「6人でするなんて不埒過ぎます。まあ性欲旺盛で不埒なマスターなら、平気でしょうが。」

「フフ、一杯愛してあげるわね、リィン…………」

「お、おい……!?み、みんな落ち着け………!さすがに一度に5人は無理―――ってうわっ!?」

その後リィンはベルフェゴール達の奉仕を受けた後全員を順番に抱き、ベルフェゴール達が自分の身体に戻った後旧校舎を後にし、明日に備える為に寮へと戻った。



~第三学生寮・リィンの私室~



「あ…………お帰りなさい、お兄様。」

「お帰りなさい、あなた♪」

リィンが自室に戻るとそこにはセレーネとアルフィンがいて、リィンを出迎えた。

「へ……ア、アルフィン!?それにセレーネまで……!ま、まさかアルフィン。今度はセレーネと一緒にするつもりなのか………!?」

二人を見て驚いたリィンはアルフィンと妹達(エリゼとエリス)の3人と自分が愛し合った夜をすぐに思い出した事によって、アルフィンの意図をすぐに察して表情を引き攣らせた。



「大正解ですわ♪前は元々の家族であるエリゼ達と親交を深めたのですから、今度はあなたの”パートナードラゴン”であるセレーネさんとも親交を深めようと思いましたので♪」

「えっと……その理屈で言えば最終的にお兄様と結婚するアリサさん達とも同じ事をするって言っているようなものですわよ、アルフィンさん……」

笑顔で答えたアルフィンの言葉を聞いたセレーネは表情を引き攣らせ

「うふふ、機会があれば同じ”妻”同士親交を深める為にも一緒にリィンさんと愛し合おうと思っていますわ♪」

「やっぱりですか……」

「アルフィン……あのな……降嫁したとはいえアルフィンはエレボニアの皇族なんだから、もっと節度をわきまえるべきだぞ……」

アルフィンの答えを聞いたセレーネは疲れた表情をし、頭を抱えたリィンは呆れた表情で指定した。



「フフッ、今のわたくしは”ただの新妻”ですわ♪第一学生の身で多くの女性達と肉体関係の間柄になって、将来は結婚する事になっているリィンさんがわたくしに性行為に関する事で”節度をわきまえる”なんて言葉を言う資格はないと思いますし、むしろわたくしに感謝してもいいくらいですわよ?アリサさん達と仲良くなって、将来は円満な家庭にしようとしているのですから♪」

「う”っ……」

「す、すみません、お兄様。全く反論できませんわ………」

ウインクをしたアルフィンに図星を突かれたリィンは唸り声を上げ、セレーネは申し訳なさそうな表情をした。

「うふふ、と言う訳であなた。お互い全てをさらけ出して親交を深める為と明日の決戦に向けて英気を養う為にも三人で愛し合いましょう♪」

「そ、その……三人でするのは初めてですが精一杯頑張りますね、お兄様……!」

(うふふ、あの皇女が真っ先にご主人様と結婚して正解だったわね♪)

リィンをベッドに連れて行って協力してリィンの服や下着を脱がした後自分達の服や下着を脱ぎだしたアルフィンとセレーネを興味ありげな様子で見つめていたベルフェゴールは結界を展開し、その後リィンは三人で愛し合った後アルフィン達と共に明日に備えて眠り始めた。



そして翌日、ついに西ゼムリア同盟とオズボーンとの双界の命運をかけた決戦の日が訪れ、ジュライ特区の郊外にて各国の軍や精鋭部隊が集結していた…………! 
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