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英雄伝説~光と闇の軌跡~(3rd篇)

作者:sorano
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外伝~神殺しと闇王の再会~

その後リース達と共に庭園に戻ったイリーナとサティアはそれぞれ封印石を解放した。



~隠者の庭園~



「それにしても闇に染まったお父様が現れたなんて………」

「「………………」」

「エヴリーヌはちょっと見たかったな。闇に染まったお兄ちゃん。」

「うふふ、レンもちょっとだけ思ったわ♪」

封印石が解放される様子をイリーナ達から事情を聞いたプリネは不安そうな表情をし、リフィアとファーミシルスは静かな表情で黙り、エヴリーヌとレンは口元に笑みを浮かべていた。

「わーい!ご主人様です~!」

「長かったの………」

「御主人様………」

サリアは喜び、レシェンテは口元に笑みを浮かべ、シュリは優しげな微笑みを浮かべて解放される様子を見つめ

「………彼がレウィニアの”神殺し”―――セリカ・シルフィルか。それにしてもなんでサティアさんと容姿が瓜二つなんだろう?」

「…………………」

「……まさかこんな形で邂逅する事になるなんて………ね。」

ウィルは真剣な表情で呟いた後首を傾げ、セラウィは黙ってサティアを真剣な表情で見つめ、エリザスレインは目を細めて解放される様子を見つめていた。そして封印石からそれぞれリウイと”神殺し”――――セリカ・シルフィルが地面に膝をついた状態で現れた!

「クッ………閃光弾かっ!?イリーナ、無事か!?」

「…………何だ今の光は…………」

(魔力は感じなかったから少なくとも魔術ではないだの。)

現れたリウイは表情を顰めた後立ち上がり、セリカは愛剣―――ハイシェラソードの念話を聞きながら立ち上がった。

「なっ………!”神殺し”!?」

「………メンフィル王………!ハアッ!!」

セリカに気付いたリウイは驚き、セリカはリウイに驚いた後なんとハイシェラソードを鞘から抜いてリウイに斬りかかった!

「!!」

セリカの攻撃に気付いたリウイは咄嗟にレイピアを鞘から抜いて受け止めた!



「何の真似だ!”神殺し”………!」

「………とぼけるな。今の光は俺やエクリアを狙ってお前がやったんだろう!イリーナが生き返ってなお、俺達を狙うのか!」

「なっ!?何故お前がイリーナの事を………!」

「問答無用!俺の”使徒”に手出しはさせん!」

リウイの問いにセリカは鍔迫り合いの状態で静かに答えた後、一端下がり

「雷光!地烈斬 !!」

飛燕剣の剣技に雷を込めた魔法剣技―――雷光地烈斬をリウイに放った!

「風よ!ウィンディング!!」

しかしリウイも魔法剣技を放って相殺した!

「ハアァァァッ!!」

(先制攻撃で一気に決めるだの、セリカ!)

そしてセリカはハイシェラの念話を聞きながらリウイに強襲し、常人には決して見えない剣撃を連続で放った!

「クッ!!」

対するリウイは表情を顰めた後セリカの剣撃を集中して見極め、捌いていた!

「ちょ、ちょっと、ちょっと!何やってんのよ!?」

その様子を見ていたエステルは驚き

「あっちゃ~………やっぱりこうなったわね。」

カーリアンは疲れた表情で溜息を吐き

「なんて攻撃の速さだ………!」

「剣の軌跡すら見えねぇ………!」

「し、信じられない………!アリオスさんやカシウスさんどころか、お祖父ちゃんでもあんな速さ、出せませんよ………!」

ヨシュアとアガット、アネラスはセリカが放つ剣撃の速さに驚き

「とんでもない速さだな………あんたには見えるか?リシャールの旦那。」

「いや………いくつかは見えるが、それも一瞬でほとんどわからない。」

ジンは驚きながらリシャールに尋ね、尋ねられたリシャールは静かな表情で答えた。

「それよりあのリウイ陛下が圧されているとは………!」

「上には上がいる………という事か。」

「話には聞いた時は嘘かと思ったけど、本当にいるとは思わなかったわよ………」

ユリアは信じられない表情で防戦一方になっているリウイを見つめ、ミュラーは驚きの表情で呟き、シェラザードは信じられない表情で見つめていた。そしてセリカはまたもや一端下がった後

「そ、そんな事よりお二人の戦いを止めないと………!」

「そ、そーですよ!」

「喧嘩をしている場合じゃないよ~!」

一方クローゼとティータ、ミントは慌て

「止めるにしても………あの中にどうやって割り込むというんだい?」

「あの攻防じゃ止めに入れないですよ………」

オリビエは真剣な表情で呟き、ツーヤは不安そうな表情で呟いた。



(セリカ!紅燐剣を放つだの!)

「枢孔!紅燐剣!!」

ハイシェラの助言を聞きながら高速剣を放った!セリカが放った高速剣がリウイに襲い掛かろうとしたその時!

「させぬ!アルティウムセイバー!!」

「陛下はやらせん!玄武の地走り!!」

「はぁ!炎覇!鳳翼翔!!」

「これで!奥義!桜花乱舞!!」

シルフィア、ティファーナ、リン、ラピスが乱入してそれぞれ技を放ってセリカが放った高速剣を相殺した!

「なっ!?シルフィア、ティファーナ、リンにラピスまで!何故お前達が……!」

「仲間か………!」

(フム、一人はマーズテリアの聖騎士………それもかなりの力を持っているようだの。他の者達もかつて共にした者達に劣らぬ者達。セリカ、油断はするなだの。)

シルフィア達の登場にリウイは驚き、セリカはシルフィア達を睨み、ハイシェラは冷静に判断していた。

「おやめ下さい、セリカ様!」

「陛下もお願いします!」

エクリアはセリカの前に飛び込んで両手を広げ、ティナはエクリアと同じようにリウイの前に飛び込んで両手を広げた!

「………無事だったか、エクリア。」

「なっ………ティナ!お前まで………!シルフィア達が生き返っている事といい、一体何が起こっている………!?」

エクリアの登場にセリカは静かに呟いた後、リウイ達を警戒し、リウイはティナの登場に驚いた後、シルフィア達を見つめ戸惑っていた。

「お怪我はありませんか、リウイ様!」

「………問題ない。それより何が起こった?イリーナは無事か!?」

そしてペテレーネがリウイにかけより、リウイはペテレーネの問いに答えた後、真剣な表情で叫んだ。

「私はここにいますよ、あなた。」

「イリーナ………無事だったか。………それにしても一体何があった?この謎の空間もそうだが………何故シルフィア達が生き返っている?しかも寿命で逝った者達は若い姿で生き返っているようだが………」

静かに自分に近づいて来たイリーナに気付いたリウイは安堵の溜息を吐いた後、シルフィア達を見回して尋ね

「セリカ…………!」

「主~!!」

その一方ナベリウスとリタは嬉しそうな表情でセリカに抱きついた。

「………ナベリウスとリタか。」

(フム、”冥き途”にいるはずのお前達が何故揃って………このただならぬ空間と何か関係があるようだの?)

抱きつかれたセリカは静かに呟き、ハイシェラは剣を通してリタ達を見つめた。



「御主人様~!」

「無事で何よりです♪」

「全く手間をかけさせおって………」

「怪我もなく本当によかったです………」

そしてエクリア以外のセリカの”使徒”達がそれぞれ嬉しそうにセリカに近づいた。

「………皆、無事のようだな。それよりエクリア。その服装は一体何だ?………見慣れない者達もいるようだが………」

サリア達を見回したセリカは呟いた後、エステル達に視線をやった後エクリアに尋ねた。

「その件も含め、説明をいたしますが………その前に………セリカ様。ここにはセリカ様が求めていた方がいらっしゃっています。」

「何………?」

エクリアの答えを聞いたセリカが不思議そうな表情をしたその時

「やっと………会えたわね…………セリカ。」

サティアが優しい微笑みを浮かべてセリカに近づいた。

(なっ……容姿がセリカと瓜二つの上セリカと同じ魔力…………神気………!まさかこの者は………!)

「アスト………ライ…………ア………なのか?」

サティアを見たハイシェラは驚き、セリカは呆けた様子で尋ねた。

「………できれば”サティア”と呼んでほしい…………貴方には。」

セリカの言葉を聞いたサティアは寂しそうな笑みを浮かべて言った。



「サ………ティ………ア………………」

そしてセリカはサティアの名を呟いた後ゆっくりとサティアに近づき

「ん!?………ちゅ…………」

いきなりサティアに口付をし、さらに舌を絡めた!サティアは一瞬驚いたが、すぐに幸せそうな表情になってセリカの突然の行動を何の抵抗もせず受け入れていた。

「わわっ!」

「は、はわわ………!」

「……………ティータさんにはまだ早いです。」

「え、えっと………」

「みんなが見ている中で一体何をやっているの~!?」

「………なるほど。これが大人のキスというものですか………」

(むう………ティオが知るにはまだ早いのだがな………)

その様子を見ていたジョゼットとティータは顔を赤らめて慌て、リースは頬を染めた後両手でティータの目を隠し、ナユタは顔を赤らめて苦笑し、ノイは顔を赤らめながら叫び、ティオは興味深そうな表情で見つめ、ティオの身体の中にいたラグラスは唸っていた。

「フフ………いきなり見せつけられましたね。………アドルさん、私達も負けずにしましょうか。」

「フィ、フィーナ!?」

「冗談です。それに二人きりでないと”一緒”になれませんものね。」

セリカ達の様子を見て呟いた自分の言葉に慌てているアドルにフィーナは頬を染めて微笑んだ。そしてセリカはサティアとの口付をやめた。

「フフ………少し驚くと同時に嬉しかったわ。私の事を忘れているのに、それでも私を愛してくれるのね。」

「………わからない。お前の事は何も思い出せないのに、それでもお前を愛しいと思った。………教えてくれ。何故俺はお前を殺し、お前の肉体を奪った?………そして………肉体を奪われたはずのお前がどうして俺と同じ姿をして、生きている?」

優しい微笑みを浮かべているサティアにセリカは静かに答えた後尋ねた。

「…………うん。私達がこうして出会えた理由を説明した後で教えるわ。………ただ最初にこれだけは言っておくわ。貴方は決して悪くない。」

「……………………」

サティアの話を聞いたセリカは何も語らず黙り込んだ後リウイに視線を変えて言った。

「………どうやらお前と争っている場合じゃないようだな、メンフィル王。」

「元々そちらが仕掛けて来た癖にふざけた事を………まあいい。それと俺の事はリウイで構わん。後、勘違いしているようだが、イリーナが生まれ変わった以上俺はもうお前達に用はない。」

セリカの言葉を聞いたリウイは顔に青筋を立てた後、気を取り直して静かに答えた後エステル達に視線を向けた。

「………どうやらまた、お前達と共に肩を並べて戦う時が来たようだな………エステル。今回の件の事情の説明を頼む。」

「うん、わかったわ!」

リウイの言葉にエステルは力強く頷き、仲間達と共にリウイとセリカに事情を説明し始めた。



今ここに!どんな暗闇をも照らす太陽のような明るさを持ってさまざまな”絆”を結ぶ”太陽の娘”―――エステル・ファラ・サウリン・ブライト!異種族達との”共存”を目指す光の”王”―――ウィルフレド・ディオンと闇の”覇王”―――リウイ・マーシルン!世界の禁忌たる存在―――”神殺し”―――セリカ・シルフィル!世界中の古代を求めて旅をし、さまざまな国を救った”冒険家”――アドル・クリスティン!滅び行く星を護り、救った星の守護者にして救世主――”星護救士”―――ナユタ・ハーシェル!異なる世界の真の英雄達が邂逅する時が来た………!


 
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