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英雄伝説~光と闇の軌跡~(3rd篇)

作者:sorano
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第51話

~バリハルト神殿・マクル~



「貴女達に祝福を!アルテミスの祝福!!」

(光よ!我等を守りたまえ!防護の光陣!!)

戦闘が開始されるとサティアとパズモは魔術で味方全体の能力を上昇させた後、詠唱を再び始めたりオーブメントを駆動させ

「狙い目はっけーん!!」

マリーニャはクラフト――白露の錬撃術を使って、自分自身の能力を上げた!

「ヤアッ!!」

一方カヤは魔術による光の槍をリタに放った!

「出でよ、聖なる槍!聖槍!!」

しかしエステルが魔術を放って相殺し

「死ね!邪教徒!!」

「!主の剣技を使うなんて…………!玄武の地走り!!」

ダルノスが放った円舞剣の上位技の一つ――殲鋼双肢乱を見たリタは驚いた後クラフトを放って相殺した!

「道を切り開くわ!聖方の光!!」

(スパイラルフレア!!)

「クー!!」

その時サティアとパズモ、クーによる遠距離攻撃がダルノスを襲った!

「チィッ!邪神とその僕が!」

サティア達の攻撃が命中したダルノスは舌打ちをしてサティア達を睨み

「バリハルトよ、かの者に癒しを!癒しの息吹!!」

カヤがダルノスに治癒魔術を放ってダルノスの傷を回復した!



「あの神官の人が厄介ね………ハッ!!」

それを見たエステルはカヤにクラフト―――捻糸棍を放った!

「甘いんだよ!」

しかしダルノスが双剣でエステルの攻撃を相殺し

「降り注げ、裁きの光よ!爆裂光弾!!」

「きゃっ!?」

「効きます………ね………」

「いやー!?」

カヤが魔術を放ち、エステル、リタ、マリーニャにダメージを与えると共に怯ませ

「邪教徒は死ね!滅鋼斬!!」

ダルノスがエステルに斬りかかった!

「クー!!」

「ガッ!?」

しかしその時クーが尻尾を振るってダルノスを吹っ飛ばし

「もう、大丈夫。癒しの風!!」

(轟け!轟雷!!)

「グアアアアアッ!?」

「キャアアアアアッ!?」

サティアが治癒魔術でエステル達の傷を回復し、パズモが魔術でダルノスとカヤを攻撃した!

「まずは神官の人を倒すわよ!」

「ええ!」

「わかりました!」

それを見たエステルはオーブメントを駆動させた後、マリーニャと同じくオーブメントを駆動させ始めたリタと共にカヤに向かい



「舐めないでよねっ!」

それを見たカヤは詠唱を開始したが

「させないっての!」

「キャアッ!?」

マリーニャが走りながら懐から短剣を出して投擲し、敵の詠唱を妨害し

「チッ!鬱陶しい邪教徒共が!」

ダルノスがエステル達を攻撃しようとした所を

「クー!!」

「ガッ!?魔物風情が………!」

クーがクラフト――薙ぎ払いを放ってダルノスを吹っ飛ばし、吹っ飛ばされたダルノスは受け身を取った後クーを睨み、クーに向かって行った。

「行くわよっ!北斗斬り!!」

「決める!剛震突き!!」

「ああっ!?」

マリーニャとリタがクラフトを放ってカヤにダメージを与え

「せいっ、せいっ、せいっ……とりゃぁっ!!」

「ガハッ!?」

エステルがクラフト―――百烈撃を放って吹っ飛ばし

「えい!ペトロブレス!!」

「オーブメント駆動!ゴルゴンブレス!!」

「なっ!?か、身体が………!」

エステルとリタがアーツで追撃し、アーツの効果によりカヤは身体のさまざまな場所が石化して動けなくなった!

「死ね、魔物!」

一方クーに向かって行ったダルノスは双剣でクーに襲い掛かった!

(させない!黒ゼレフの電撃!!ラグナブラスト!!)

「グアアアアアアーッ!?」

しかしパズモが魔術とアーツを同時に放ち、2種類の雷を受けたダルノスは悲鳴を上げ

「ク――――――!!」

「グアッ!?」

クーはクラフト―――ハイアクアブレスを放ってダルノスをカヤがいる所まで吹っ飛ばした!



「ごめんなさい、カヤ、ダルノス………!メルカーナの轟炎!!」

そしてサティアが辛そうな表情で魔術を放った!

「アアアアアアアアアッ!?」

「ギャアアアアアアアッ!?」

魔術による炎を受けた2人はそれぞれ悲鳴を上げ

「まさに必殺!白露の鎌撃!!」

「ハァァァァ………!乱れ斬り!!」

リタとマリーニャがクラフトを放って追撃した!

「チィッ!カヤ、回復を………!」

「わかっているわ!癒しの風!!」

一方ダルノスの言葉に頷いたカヤは治癒魔術で自分達の傷を回復した!しかしその時!

「ク―――!!」

「キャアッ!?」

「ガッ!?」

クーがアクアブレスを放って攻撃し

(聖なる意思よ、我が仇為す敵に断罪の稲妻を!……ディバインセイバー!!)

「アアアアアアアアアッ!?」

「ガアアアアアアアッ!?」

ブレスによって濡れた全身にパズモの聖なる雷が感電し、悲鳴を上げながらダメージを受けた!

「サティアさん、お願い!」

「わかったわ!星芒よ!」

そしてエステルの呼びかけに頷いたサティアはダルノスとカヤをそれぞれ結界で封じ込め

「ハァァァァァァ………!!」

エステルが棒で強烈な連打を放った後、サティアの所まで下がった後、サティアと共に結界に魔力を送り込んで五芒星の大爆発を起こさせた!



「「スター……ブレイカー!!」」



「チ………クショウ…………邪神と邪教徒共があああああっ!!」

「バリハルトよ………!邪神達に裁きを…………!」

エステルとサティアが放った協力技(コンビクラフト)―――スターブレイカーを受けたダルノスとカヤは憎しみを持った表情でエステル達を見つめながら消滅した!

「………………」

「サティアさん………」

戦闘が終わり静かにダルノス達が消滅した場所を見つめているサティアをエステルは心配そうな表情で見つめた。

「私は大丈夫よ、エステル。………それより先に進みましょう。」

心配されたサティアは優しげな微笑みを見せた後先を促した。

「………………」

「マリーニャちゃん?どうしたの??」

一方マリーニャもまたサティアのようにダルノス達が消滅した場所を見つめ、その様子に気付いたリタは尋ねた。

「………なんでもないわ。行きましょう。」

尋ねられたマリーニャは首を横に振って答えた。その後エステル達は先に進み、ついに終点に到着した。



~バリハルト神殿・マクル・終点~



「どうやらここが終点のようだけど………何もないわね?」

「……………………いえ、間違いなくここにいるわ。………来たわよ、セリカ!」

終点に到着したエステルは周囲の様子を見て首を傾げ、サティアは静かな表情である場所を見つめて呟いた後、叫んだ!

「「えっ!?」」

サティアの言葉を聞いたマリーニャとリタは驚いた!すると妖しげな光陣が現れ、そこから菫色の髪と紅い瞳をした剣士が現れた!

「う、嘘………!?」

(セリカ………!)

「”人間”だった頃の主………!」

剣士―――セリカを見たエステルとエステルの身体の中にいたパズモ、リタは驚き

「………なるほど………ね。確かにラプシィアと瓜二つね………」

マリーニャは納得した様子でセリカを見つめた。

「…………セリカ……………」

「ようやくまた、会えたな。あの時の問いをもう一度だけしよう。どうして俺の前から消えた!どうして俺を裏切った!」

辛そうな表情で自分を見つめているサティアにセリカは憎しみを込めた視線で叫んだ。

「………私の答えは変わらない。私は託せる者を………正義の天秤につり合い、支え合う者。連れ合いとして共に生きる者を探していたの。」

「また馬鹿な事を!信じてもいない相手に何を託すというんだ!?信じられてもいないのに、どうやって支えろと言うんだ!?己の素性も明らかにせず!大方そこにいる娘も俺の時と同じようにだますつもりなんだろう!?」

「違う!ここにいる優しい気持ちに溢れ、太陽のような明るく暖かい人は………エステルは………私の事を最初から知っていた!それに私は………もう自分を偽らない!………ハアッ!!」

セリカの叫びにサティアは叫び返した後、自らに秘めていたすざましい神力や魔力を解放しさらに!



「――星芒より出でよ、”天秤の十字架(リブラクルース)”!!」



なんと異空間からかつて失われた正義の大女神の神剣にしてエステルの神剣―――”誓いの神剣(リブラクルース)”が元となった神剣―――”天秤の十字架(リブラクルース)”を召喚し、構えた!

「我が名は、古の女神アストライア!かつては夜空に星を眺め、今は地に人を見る者!今度こそ貴方を………セリカを護る為に!そして”私達”の”約束”を………………私達の為に誓ってくれたエステルの”誓い”を果たすために!私は再び剣を取ります!」

「サティアさん……!」

(サティア…………!)

「「………………」」

決意の表情で”天秤の十字架(リブラクルース)”を構えたサティア―――”正義の大女神”アストライアの言葉を聞いたエステルとパズモは嬉しそうな表情をし、リタとマリーニャは静かに見つめた。

「今度こそ、この神剣”スティルヴァーレ”で貴様を滅ぼす!アストライアァァァァァ!!」

一方セリカは神剣―――スティルヴァーレにすざましい闘気を込めて叫んだ!

「サティアさん!あの時と違って、今ここにはあたし達がいるんだから諦めたり、前みたいな悲しい決着を付けようと思っちゃ絶対に駄目よ!そんなこと、絶対にさせないからね!」

「………まだその名前で呼んでくれるのね……………………ありがとう、エステル…………共に戦いましょう…………!」

そしてエステルは”誓いの神剣(リブラクルース)”を構えて決意の表情で叫び、エステルの決意を聞いたサティアは涙を流して微笑み

(勿論私も戦うわ!もう、あの時の悲劇は2度と起こさせない!)

「クー!!」

さらにエステルの身体の中からパズモとクーが現れ

「主の愛する方を護るのも”使徒”の務めってね!セリカ様―――”神殺し”の”使徒”として絶対貴女を護るわ!サティア様!」

「あの時の恩返しをする時がようやく来ましたね。私も共に戦います!本物の主を取り返しましょう!」

「みんな………………!」

戦いの構えをしたパズモ達の決意を聞いたサティアは涙を流しながら見つめたその時、エステルの神剣―――”誓いの神剣(リブラクルース)”がすざましい光や神気をさらけ出した!



「グっ!?ナンダその剣ハ…………!」

「へっ!?い、一体何が…………!?」

”誓いの神剣(リブラクルース)”がさらけ出した神気や光にセリカは呻きながら叫び、エステルは戸惑った。すると剣から光の球が出て、ある人物の姿を形どった!その人物とは………!

(なっ!?貴方は……!)

「セ………リ…………カ…………?」

光の球が形どった人物―――目の前にいるセリカと瓜二つのセリカを見たパズモは驚き、サティアは呆けた表情でセリカを見つめた。

「ようやく君を護れる時が来た………!………サティア。もう君達を傷つけはさせない!」

サティア達に微笑んだセリカはすざましい神気を纏った神剣を構え

「俺とサティアが”約束”したこの剣で!俺はあの時の償いを!サティアを護る為に!”約束”と”誓い”を果たす為に!お前を倒す!………雨露の(ウツロノウツワ)!!」

決意の表情で叫んだ!

「ウルサイッ!貴様もキエサレェェェェ―――――――――ッ!!」

スティルヴァーレを構えたセリカ―――雨露の(ウツロノウツワ)は神剣―――”約束の神剣”を構えたセリカを憎しみを込め、全身にすざましい闘気を込めて叫んでセリカに戦闘を仕掛けた!

「サティア!君達は手を出す必要はない!奴は俺自身の手で決着を付けるべき相手!…………ハアアアアア―――――――ッ!!」

対するセリカもサティア達に叫んだ後、叫びながら迎え撃った!



そしてセリカは雨露の(ウツロノウツワ)との一騎討ちの戦闘を開始した………!!


 
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