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英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~(閃Ⅱ篇)

作者:sorano
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第179話

~鳳翼館~



「ハハ……どうやらエイドスには多くの仲間達がいたようだね。ちょっとだけ羨ましいな……」

「アドルさんはたった一人で数々の苦難を超えてきましたものね。」

「フフ、でも今のアドルさんには私達や”影の国”で”絆”を結んだ多くの仲間達がいますけどね。」

エイドス達の様子を微笑ましそうに見つめていたアドルの言葉を聞いたフィーナはある事を思い出し、エレナは微笑みながらアドルを見つめた。



「えっと、貴方達は一体……?」

「……そっちの翼の女性は感じる霊圧からして”女神”ね。エイドスと容姿が似ているって事はエイドスの”母親”かしら?」

「セ、セリーヌ。」

アドル達の事が気になったリィンは不思議そうな表情をし、フィーナを見つめて呟いたセリーヌの問いかけを聞いたエマは冷や汗をかいた。



「何だと!?」

「め、めめめめめ、女神様のお母さん!?」

「確かにそっくりと言ってもおかしくないくらい似ているな……」

「うん。それにとても親娘とは思えないくらい若いし。」

セリーヌの問いかけを聞いたユーシスとエリオットは驚き、ガイウスとゲルドはフィーナとエイドスを見比べていた。



「フフ……―――初めまして。私の名はフィーナ・クリスティン。アドルさんの妻の一人でエイドスの産みの母親になります。」

「ええっ!?ほ、本当に女神様のお母様なのですか!?」

「うふふ、まさに”女神の巡り会わせ”ですわね♪」

フィーナの自己紹介を聞いたエリスが驚いている中、アルフィン皇女は微笑んでいた。

(母親の方は見た感じまともそうね……)

(それに父親の方もまともに見えるよな……?一体何があってあんな性格になったんだ?)

(お、お二人とも。本人に聞こえたら不味いですよ?)

サラ教官とトヴァルの小声の会話を聞いたクレア大尉は冷や汗をかいて指摘した。



「め、女神様の母親がいるって事は当然父親もいるって事だから……」

「あ、あの。貴方が女神様の父親なのですか……?」

一方ある事に気付いたマキアスとアリサは信じられない表情でアドルを見つめ

「ハハ、そうなるね。―――僕の名前はアドル・クリスティン。”冒険家”さ。」

「”冒険家”………ですか?」

「何それ。」

「”冒険家”という言葉からして冒険者と何らかの関わりがあると思うが……」

アドルの自己紹介を聞いたセレーネとフィーは不思議そうな表情をし、ラウラは考え込んだ。



「”アドル・クリスティン”……?あ―――――ッ!もしかして”赤毛の冒険家の冒険日誌”の主人公!?」

「そ、そう言えばエイドスさんの父親に当たる方はあの娯楽小説の主人公だったな……」

「ふえええっ!?という事はあの小説って、実際にあった話だったの!?」

「………そう言えば”フィーナ”という名前の女神が数あるあの小説の中でも確か一番最初のあたりに出て来ていたな………」

ある事を思い出したミリアムは声をあげ、リィンは冷や汗をかき、トワが驚いている中アンゼリカは考え込みながらフィーナを見つめた。



「フフ、その通り♪彼女―――フィーナ君はアドル君の最初の冒険の部隊で出会った”現地妻”さ♪」

「まあ……うふふ、貴方も罪深い男性なのですわね♪」

「ちょっ、オリビエさん!?誤解を招くような事を言わないでくれ!」

オリヴァルト皇子の説明を聞いてからかいの表情で見つめるアルフィン皇女の様子を見たアドルは慌てた様子で指摘したが

「誤解もなにもその通りですよね?」

「そうですね。エステルさんから聞いた話だと今まで寄った場所やこれから寄る場所で多くの女性達を射止めておきながら、責任を取っていないそうですからね。」

「………………」

苦笑しているフィーナと呆れた表情をしているエレナの言葉に石化したかのように固まっていた。



「そ、そう言えばあの小説で出てくるヒロインのほとんどが最後は主人公を見送るって形で終わっていたよね……?」

「リィンや特務支援課のリーダーより罪深い男ね~?」

「あの……何でそこで俺やロイドさんが出てくるんですか……?」

エリオットが冷や汗をかきながらアドルを見つめている中、口元をニヤニヤさせているサラ教官にリィンが疲れた表情で指摘した。



「ちなみにそちらの彼女―――エレナ君は”影の国”で彼と再会して、”影の国”から帰還する時にそのまま彼について行ったそうだよ。」

「ええっ!?」

「という事は貴女もかの小説に出て来たヒロインを務めていた方なのですか?」

オリヴァルト皇子の説明を聞いたアリサは驚きの表情でエレナを見つめ、ラウラは不思議そうな表情で尋ねた。

「フフ、小説の内容ではどうなっているか知りませんが私がアドルさんの妻である事は本当の話ですよ。―――エレナ・ストダート・クリスティン。それが私の名前です。」

「”エレナ”……ああっ!確かあの小説のシリーズの途中で主人公と再会して結ばれたヒロインもその名前だったぞ!?」

「オレも少しだけだが覚えている。確か小説では主人公が今まで出会った女性の中で最も強い女性だとも書いてあったな……」

エレナの自己紹介を聞いたマキアスは驚き、ガイウスは静かな表情で考え込みながら呟いた。



「……アドルさん?今の話、どういう事ですか?どうして未来のアドルさんが書いた小説に私の事が誤解されるような人物像として書かれているのですか??」

「う”っ……!そ、その……えっと……ほら……エレナ、僕が苦労して訪れた危険な場所に現れた事が何度かあったじゃないか。た、多分それで君の事を心が強い女性だと思って、未来の僕はそんな風に書いたんだと思うよ……?」

ガイウスの話を聞いた瞬間膨大な威圧を纏って自分を見つめて微笑んできたエレナにアドルは冷や汗を滝のように流しながら必死に言い訳をした。

「あれー?でも冒険の最中で戦ってきたどんな強敵よりも妻のエレナが一番怖かったみたいな事が書いてあったような気がするけど。」

「ミ、ミリアムちゃん。」

「状況を更に悪化させてどうする。」

ミリアムの言葉を聞いたクレア大尉は冷や汗をかき、ユーシスは呆れた表情で指摘し

「フフ、後で色々と聞かせてもらいますからね?」

「………………」

膨大な威圧を纏って微笑むエレナに見つめられたアドルは冷や汗を滝のように流しながら固まっていた。

「もう、お父様ったら……」

「冒険日誌に普通、妻が怖いなんて事を書きますか?」

アドルの様子を見守っていたエイドスとフィーナは呆れた表情で溜息を吐いた。



「え、えっと……そちらのお二方と妖精?の方もエイドスさんの親族なのでしょうか?」

するとその時空気を変える為に話を変えようとしたエマがナユタ達を見つめて尋ねた。


「はい。ナユタお祖父様(じいさま)とクレハお祖母様(おばあさま)は私やお母様にとって先祖に当たる方です。」

「せ、”先祖”ですか……?」

「それにエイドス様、御二方を高齢者のような扱いをしていますが……」

「まあ、どのくらい前の先祖かは知らないけど、エイドスにとっては高齢の親類になるのでしょうね。」

エイドスの説明を聞いたエリスは戸惑い、セレーネは冷や汗をかいてナユタとクレハを見つめ、セリーヌは静かな表情で呟いた。



「うぐっ!?エ、エイドスさん……!」

「はうっ!?何度も言っているように私達を年寄扱いしないでよ!?大体私達の場合は既に結婚した貴女と違って、恋人になってまだ1ヵ月くらいしか経っていないのよ!?」

「ク、クレハ様、落ち着いてなの~!というか貴女もナユタとクレハ様の反応を楽しむ為に絶対わざと言ってるとしか思えないの!」

一方エイドスの言葉によってナユタと共にショックを受けたクレハは涙目でエイドスを睨み、クレハの様子を見て慌てていたノイはクレハと共にエイドスを睨み

「それに貴女、本当は何歳なのよ!?確かに私も相当生きているけど、貴女の方が私より実年齢が高いと思っているのだけど!?」

「うっ!?…………な、何の事ですか?私は24歳ですよ?」

更にクレハの指摘に対して表情を引き攣らせた後すぐに冷や汗を滝のように流しながらとぼけたエイドスや二人の会話内容の凄まじさにその場にいる全員は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。



「ほう……まだ1ヵ月か。ちなみにナユタ君、”どこまで”進んだんだい♪」

「え……”進んだ”って何の事ですか?」

「お兄様、お下品ですわよ。」

「あたっ。」

興味ありげな表情で尋ねたオリヴァルト皇子の質問を聞いたナユタが不思議そうな表情をしている中、アルフィン皇女がどこからともなく取りだしたハリセンでオリヴァルト皇子の頭を叩き

「ギロッ。(やっと恋人同士になったのに一体いつになったら、私の”純潔”を貰ってくれるのよ、ナユタは。)

「相変わらず鈍感すぎなの、ナユタは。」

「ええっ!?何で二人ともそこで僕を責めているの!?」

ギロリと自分を睨むクレハと呆れた表情で自分を見つめるノイにナユタは慌てた。



「フフ、少なくても彼女の方はまだ純粋な”乙女”なんだろうねぇ?ロイドですら恋人同士になったエリィと”そんな関係”になるのに半年以上もかかったし。」

「え、えっと、”そんな関係”って事はまさかとは思いますが……」

「フフ、という事は今はマクダエル議長の孫娘は”乙女”じゃないって事だね♪」

「ア、アンちゃん!」

クレハを見つめて呟いたワジの言葉を聞いてある事を推測してしまったリィンは冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、口元をニヤニヤさせるアンゼリカにトワは顔を真っ赤にして指摘し

「へぇ?そういう勝負だったらアリサ。貴女は特務支援課のサブリーダーに勝っているわよねぇ?確かリィンと”そんな関係”になったのが異世界での実習の時だったから、入学して4ヶ月くらいだしね♪」

「な、なななななな、何の事を言っているんですか、サラ教官!?」

「というかこんな公衆の面前で、とんでもない事を言わないで下さい!」

「まあ、サラだし。」

「ったく、よく今まで問題を起こさなかったな……」

アンゼリカのように口元をニヤニヤさせているサラ教官に見つめられたアリサが顔を真っ赤にして慌てている中、マキアスは呆れた表情で声をあげ、フィーはジト目で呟き、トヴァルは疲れた表情で呟いた。



「……兄様?先程の話について後で聞かせて頂きますからね?」

「その時は私もご一緒しますよ、エリスさん。士官学院の実習期間にそのような事をするなんて、先輩として色々と言いたい事がありますので。」

「リ、リィン君!全部終わった後のお説教は今まで以上にあるから覚悟していてね!」

「…………………」

「ア、アハハ……全てが終わって落ち着いてもお兄様の状況はしばらくは落ち着かなさそうですわね……」

「ですが、いくつかはリィンさんの自業自得な部分があるので仕方ないですね。」

(えっと……私の事も受け入れた時は、私は増やしても怒らないから頑張って、リィン……)

膨大な威圧を纏うエリスとクレア大尉に微笑まれ、顔を真っ赤にしたトワに睨まれたリィンが表情を青褪めさせて身体を震わせているのを見たセレーネとエマ、ゲルドは苦笑しながら見つめていた。



「アハハハハハハッ!まさにロイドと同じ状況―――いや、それ以上の状況だね♪」

「おい、ワジ。どさくさに紛れてとんでもない事をバラしてやるなや……リィン君まで誘爆しているやんか。」

「まあ、彼の場合は自業自得として、ロイドさんとエリィさんが一番悲惨ね………」

「クク、自分達の知らぬ間に自分達の関係が知らされた事を知った時、どんな反応をするだろうな。」

「……ヘミスフィア卿を止められなかった事、お許しください、エリィさん。」

腹を抱えて大声で笑うワジを見たケビンとルフィナは疲れた表情で溜息を吐き、セルナート総長は口元に笑みを浮かべ、リースは申し訳なさそうな表情で呟いた。



「フフ……そう言えばまだちゃんと名乗っていなかったわね。―――私の名はクレハ・レム・オルディーン。よろしくね。」

「私はクレハ様にお仕えしていてナユタの”相棒”のノイ・ステラディアなの!」

「ほえっ!?ボクの人形が動いて喋ってる~!?」

クレハと共に自己紹介をしたノイをよく見て何かに気付いたミリアムは混乱し

「そ、そう言えばミリアムちゃんの部屋に目の前の方と非常に似た人形がありましたね……」

「だから私は人形じゃなくて本物の生きた存在なの~!」

ミリアムの言葉を聞き、ある事に気付いたエマは驚きの表情でノイを見つめ、見つめられたノイは疲れた表情で声をあげ、その様子を見守っていた多くの人物達は冷や汗をかいて脱力した。



「ア、アハハ……未来ではノイの人形がたくさん売られていた事には驚いたよね。―――僕の名前はナユタ。ナユタ・ハーシェルです。よろしくお願いします。」

「へっ……”ハーシェル”だって!?」

「まさかとは思うが艦長代理までもが女神の一族なのか?」

「驚愕の事実だね。」

ナユタの自己紹介を聞いて何かに気付いたマキアスは驚き、ユーシスは信じられない表情で、フィーは興味ありげな表情でトワを見つめ

「ふええええええええっ!?ち、違うよ~!?」

「フフ、なるほどね。トワの愛らしさは女神の血を引いている事も関係していたんだね♪」

慌てているトワをアンゼリカは口元に笑みを浮かべて見つめていた。



「アンちゃん!こんな時に変な事を言わないでよ~!?」

「えっと……僕の名前に何かあるんですか?」

慌てた様子でアンゼリカに指摘しているトワの様子を見て冷や汗をかいたナユタはリィン達に尋ねた。

「フフ、そちらのトワ会長の本名は”トワ・ハーシェル”。会長のファミリーネームがそなたのファミリーネームと同じである事に我らは驚いているのだ。」

「ええっ!?」

「フフ、不思議な偶然ね。もしかしたら彼女も私達の遠い親戚かしら?」

「さすがにそれはないと思うの……」

ラウラの説明にナユタは驚き、微笑んでいるクレハにノイは疲れた表情で指摘し

「いやいや、”ブライト家”が遥か昔から今の時代まで存在し続けているのだから、もしかしたらそうかもしれないよ♪」

「うふふ、もしそうだとしたら素敵な事実ですわね♪」

「ひ、姫様。”素敵”どころではないと思うのですが……」

オリヴァルト皇子の意見に笑顔で頷いたアルフィン皇女にエリスは表情を引き攣らせて指摘した。



「フフ……―――そう言えばリィンさんが私に何かご用のようでしたが、一体何の為に皆さんが揃って、このユミルに訪れたのですか?」

「フム……”空の女神”の”威光”を頼りにしているような言い方だったが……」

微笑ましそうに見守っていたエイドスだったがある事を思い出すと不思議そうな表情でリィン達を見つめ、セルナート総長は真剣な表情でリィン達を見つめた。

「その、実は―――――」

そしてリィン達は空の女神であるエイドスを頼りにして、ユミルに訪ねて来た経緯を説明した。 
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