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ユキアンのネタ倉庫 ハイスクールD×D

作者:ユキアン
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ハイスクールD×D 歩き始めた男 3


「何をやってるの、貴方たち?」

休日の昼間にグレモリーがオレとパワーがアルバイトをしている現場の近くを通りかかった。

「見て分からないのか?土建のバイトだ」

「体を鈍らせずに金も貰える一石二鳥だが」

天界の上層部がドタバタしているのでオレたちはオレたちで暇なのだ。その暇な時間を有効に使おうと土建のバイトをしているのだ。集まった金はオレたちが再び紛争地域に訪れた際の弱き者の救済のために使われると思われる。まあ、普段の生活費にも若干流れてるけどな。それぐらいは許容範囲だろう。

「武闘派って聞いていたんだけど」

「話のわかる武闘派という奴だな。武力を行使することも厭わないだけで、話し合いで簡潔に解決するならそれでいい」

「オレと会ってから話し合いで解決したのはオレだけだったけどな」

二人して変な苦笑がもれる。血の気の多い奴らばかりだったな。

「平和な世界に馴染もうと努力してるのだよ。三勢力、その全てが過去の大戦規模の争いになれば全てが共倒れになる。それがわかっていない者は多い。武闘派と呼ばれる者の7割はそういう連中だ」

「戦争なんて起こすなら世界征服を目指す方が生産的だと思うんだけどな。ショッカーみたいに」

「ショッカー?」

「こっちの話だ。それより、そろそろ休憩時間が終わるからな」

「むっ、そんな時間か。では、午後からも元気よく働くか」

互いに被らなくても問題が無い程に頑丈な体だが安全のためのヘルメットを被り、問題が無いことを確認して午後からも労働に汗を流す。








「千石さん、貸しの件なんだけど返してもらえるかしら?」

「内容によるな」

ライダーパワーの充填の為にトルネードで駆けようとしたところでリアス・グレモリーが寄宿舎を訪ねてきた。貸しがあるので事情を聞く。

「簡単にまとめると親に決められた婚約者が嫌いだからぶっ飛ばして破断にする。その為に訓練とぶっ飛ばす試合に参加してくれでおk?」

「そうよ」

「場所と日程は?」

「試合自体は10日後の深夜0時、訓練は明日からよ。訓練に使える場所までは転移で行くから迎えにくるわ」

「ふぅむ、すまんが訓練は1日遅れての参加だな。バイト先に休むと伝えなければならないからな。それから訓練中の食住は任せてもいいのか?」

「それぐらいは構わないわ」

「分かった。準備しておこう」

ふむ、赤心少林拳を試すチャンスだな。データは刻まれているが、実際に使う機会がなかったんだよな。現場監督に10日程休むと伝え、パワーにも事情を話してからグレモリー達の訓練に参加する。

「知っているだろうが千石恭弥だ。これからしばらく世話になる。戦闘はそこそこの数をこなしている。足は引っ張らんよ」

「そういえば、武器は使うのかしら?」

「一応棒術と短剣術、それよりは劣るが剣術も身につけている。だが、素手のほうが戦いやすいな」

「それじゃあ、お互いの力量を測る為にも最初に小猫と模擬戦をしてもらおうかしら」

「よろしくお願いします」

「その前に聞いておきたいのだが、オレはレーティングゲームのことを全く知らない。禁止事項などはあるのか?」

「ゲームごとによって設定されてるけど、転移の禁止、フェニックスの涙っていう回復アイテムは2個までっていうのが今回の禁止事項よ」

「それ以外は何をしてもいいんだな?」

「基本わね」

「分かった。では、力量を計らせてもらおう」

変身せずに構える。まだ、悪魔側にライダーの姿を見せる理由がないからな。

「行きます」

掛け声と同時に真っ直ぐな突きが飛んでくるのを内から外へと流していく。10手合わせた時点でわかった。こいつらは『戦い』を知らない。梅花の型の練習にもならん。一度大きく弾き飛ばし、距離を離し、再び近づいてきたところに目の辺りに木屑をばらまく。目を閉じた瞬間に距離をこちらから詰め、喉に手刀を差し込む。無論寸止めだが、この結果にグレモリーは不満そうにする。

「今のは、卑怯じゃない?」

「実戦でそれが言えるのか?『戦い』は過程は無視される。結果だけが全てだ。結果で死ねばそれで全てが終わりだ。卑怯だ、なんて言うことすらできない。ルール上、問題もない。お前たちは格上と戦うのだろう?こいつは卑怯でもなんでもない。歴とした技だ。リアス・グレモリー、これはお前の人生がかかっている戦いだと聞いた。お遊びではないのだろう!!」

「それは、そうよ」

「余裕はあるのか」

「……ないわ」

「では、聞く。オレは紛争地域で生き残るために使ってきた技を使わないほうがいいのか?」

「……いいえ、使ってちょうだい」

「分かった。他の者にも言っておく。レーティングゲームは娯楽だとも聞いている。魅せられるような試合だってあるだろう。そういう物を否定するわけではない。だがな、引けない何かがかかっている『戦い』に綺麗事を求めるな。無様だろうが、卑怯だと言われようが、最後まで戦場に立ち、目的を果たした者が勝者だ。敗者の反論は全て負け犬の遠吠え、傍観者の批判は無価値。それが『戦い』というものだ!!」

多くの戦いを潜り抜け、武闘派で有名なパワーと肩を並べられるということもあって全員が真剣に話を聴く。

「だが、こういった技は抵抗があるのは分かる。だから、咄嗟の時でいい。ふと、思い出せばいい。こう言った目潰しは使っていいんだと。その心構えが勝敗を分ける時がある。では、一人ずつ手合わせをして、感想を言っていこう。まずは小猫だったか。武術の心得がないようだな。あとで基本の型を幾つか教える。それだけで大分変わるだろう」

次は木場か。先にどういったスタイルなのかを聞いておく。特殊能力を持った剣をいくらでも生み出せると。なるほど。面倒ではあるが、ここは大人の余裕を見せねばな。さりげなく電磁ナイフを引き抜いて袖に隠す。誰も気づいてないな。開始の合図と同時に正面から突っ込む。本当に剣を生み出し、それで斬りかかってきたので電磁ナイフで受けて、電流を流す。電気が流れて硬直したところですかさず投げ伏せる。

「相手も特殊な武器を使ってくることがある。見た目だけで判断するのは危険だぞ。それからその剣は炎を操るんだろう?見た目は全て統一しろ。相手に情報を与えるな」

あらかじめ取り出してトルネードに乗せておいた十字手裏剣と衝撃集中爆弾を見せる。見た目は同じだが、ダイヤ以上の硬度を持つ刃が飛び出す十字手裏剣と、オレの指令通りの威力と指向性を持たせることのできる衝撃集中爆弾。十字手裏剣を近くの木に投げつけて貫通し、衝撃集中爆弾で貫通した木そのものを吹き飛ばす。

「戦場ではイミテーションのおもちゃでも兵士を驚かせて隙を作ることができる。先入観ってのはかなり恐ろしい物だぞ」

次は姫島か。始まると同時に空に飛んで雷を落としてくるのでトルネードからスコップと網を引っ掴み、森に隠れて落とし穴の要領で内部に隠れる。待ち続け、様子を見るために降りてきたところで穴から飛び出し、反射で放ってきた雷にスコップを投げつけて網も投げつける。絡まったところで網の端を持って、周囲の木に叩きつける。

「油断大敵だな。試合を中止にするなら他の奴に声をかけさせながらこっちに寄こせばよかったな。まあ、最初に空に逃げたのは正解だ。あれで、オレの攻撃手段は大きく制限された。あと、気になるところは網を食らった時になぜ雷を止めたのかだな。少なくとも網に流せば最後の叩きつけはできなかったんだがな」

「自分も感電してしまいますから」

「それでも耐性位は有るだろう。普段から使わないものよりはな。あとは、静電気程度でも隙を作ることはできる。一瞬の隙が敗北を引き分け、この場合は道ずれに持ち込むこともできる。頭の隅にでも置いておけ」

次はグレモリーか。王が戦うなと言いたいが、それでも戦えないよりは戦える方がいい。まっ、まともに戦う気はないがな。開始の合図と同時にゲリラからパクったスモークグレネードと煙幕発射装置で隠れる。そして虚像投影装置で撹乱。そのまま煙幕が無くなるまで撹乱し続ける。

「頭が固いな、リアス・グレモリー。索敵することができないのは危険だ。弱めの滅びの魔力で煙幕を消し去って視界を確保する。動きが制限されるものを丁寧に処理するだけで安全度はぐっと上がる。お前は絶対に倒れてはダメだ。自分の身の安全を第一に考えるんだ。そして何より、辛い状況が訪れようと折れぬ心、眷属を、仲間を信じる心をしっかりと持て!!それが人の上に立つ者というものだ」

そして最後に兵藤。話を聞いて、体付きを見て手合わせをする前から答えは出たが、とりあえず身を持って体感させるのが一番か。合図と同時に一気に近づいて双手刈からのパワーボムでダウンさせる。

「宝の持ち腐れだ。付きっ切りで徹底的に鍛え上げてやる。前提条件を満たしてないからな」

さてと、その前にパワーに連絡してアーシアを連れて来てもらうか。こいつは大仕事だな。







パワーにアーシアを連れて来てもらい、二人して徹底的に兵藤の肉体改造を行う。初日から死にかけだが、相手のフェニックスの能力査定からこれぐらいは普通にやり遂げてもらう必要がある。アーシアの神器を使って超回復も行わせて、プロテインも十分に飲ませてるから効率は最高だな。ある程度回復したところで露天風呂で裸の付き合いを行う。

「相変わらずすごい筋肉だな、パワー」

「これでも余分な分を落としたんだがな」

「うらやましいわ。オレの場合、再改造を施す必要があるからな。施設がないから精々メンテナンスで限界なのに」

「メンテナンスが行えるだけマシなのか?」

「そうだな」

「なんか物騒な言葉が聞こえるんだけど、本当に機械の体なんですか?」

「ああ、こんな感じで」

右腕を引き抜いて見せてやる。

「改造の手が入っていない部分はないな。脳も弄られてるし。神経系統ぐらいか?」

赤心少林拳の極意を使うために末梢神経まで全て移植されてるはずだからな。

「ど、どうしてそこまで?」

「ああ、別に自分で望んだわけじゃない。実験体として拉致られて改造されたんだよ」

その言葉に3人が驚く。

「戦場で生き残るために自分を改造したと思っていたら他人に無理やり改造されていたのか」

「まあなんだ、世界征服を企む悪の組織に改造され、悪の組織の首領に復讐を誓ったんだけどな、それよりも尊い命を守るために復讐を諦めちまったのさ。まあ、何度かその首領と戦って、そいつの存在の歪さからそうするしかなかったってのも理解できたからっていうこともある。こればっかりは、今でも間違えたんじゃないかと思うときもある。だが、それでも変わらないことは一つ。尊い命を救うということは間違っていないということだな」

右腕を元に戻しながら頭に乗せていたタオルで顔を拭く。

「まっ、こんなかだらだからこそ救える命があるんだ。腐ってる暇があるなら前を向いて歩くさ。立ち止まっていても答えが得られるわけじゃない」














「最後まで眷属を信じ、諦めなかったな。危機的状況において本性とは一番浮き出てくる。リアス・グレモリー、そして兵藤一誠、オレの力、お前たちに貸そう」

右腕のロープアームを解除してベルトを出現させる。

「見ろ!!これが人間を捨てさせたれた代償に得た力だ!!変身!!」

タイフーンが周囲の空気を吸い上げ、オレの身体をプロト・ディケイドの姿へと変化させる。

「千石、さん?」

「今のオレは仮面ライダープロト・ディケイド。以前話した悪の首領の力とは別のコンセプトで改造された姿だ」

グレモリー達に背中を向けたまま、対戦相手であるライザー・フェニックスを相手に構える。

「貴様、一体何者だ!?」

「ただの改造人間だよ。そしてお前の敵だ。マイクロチェーン!!」

まずは邪魔になる女王を相手にする。手首からマイクロチェーンを上空にいる女王に放ち、腹部を貫通して巻き付いたのを確認する。

「エレクトリックファイア!!」

マイクロチェーンに高圧電流を流して数秒で女王が消える。改造人間に比べれば弱いな。

『ライザー・フェニックス様の女王、リタイア』</div>

「まずは邪魔な狙撃は潰させてもらった」

「よくもユーベルーナを!!くたばれ!!」

ライザー・フェニックスが炎弾を飛ばしてくる。避ければ後ろにいるグレモリー達に被害が及ぶ。オレは素早くライドルを引き抜き、ポールにして高速で回転させる。

「ライドルバリア!!」

炎弾はライドルバリアにかき消され、同時に煙幕発車装置と虚像投影装置でグレモリー達を隠す。

「くっ、リアス達をどこへやった」

「それを敵であるお前に話すと思うか?」

ライドルをベルトに戻しながら答える。

「さて、お仲間がいないと戦えないようだからな。案内してやる」

炎の翼を広げて逃げようとするライザー・フェニックスをジャンプして捕まえて校庭に投げつける。そこにはまだ健在の眷属がいるからな。だ、それこそがオレの狙いだ。分散されてグレモリー達が襲われてはたまらない。だからこそまとめたかった。立ち上がったライザー・フェニックスの背後に降り立ち、背後から組みつく。

「吠えろ、マーキュリー!!真空地獄車!!」

マーキュリー回路からのエネルギーを使い、組みついているライザーごと車輪状に高速回転をして地面に何度も頭を叩きつけ、その回転に他の眷属を巻き込んでいく。最後に組みついているライザー・フェニックスを放り投げてから跳躍し

「地獄車キック!!」

真空地獄車の勢いを乗せたキックを叩き込む。

『ラ、ライザー・フェニックス様の騎士1名、戦車1名、僧侶1名、兵士2名リタイア』

これによってライザー・フェニックス以外の全員がリタイアする。ライザー・フェニックス自身もかなり足元がふらついている。高速回転に三半規管がやられたのだろう。

「レイヴェルまでもが!?き、貴様、この婚約が、どれだけ大事なことなのか分かっているのか!!」

「知らんな。オレは人間だ。悪魔の事情など知ったことか!!」

「くっ、この化け物が!!」

ライザー・フェニックスが全身から炎を撒き散らし、校庭が火の海に包まれる中、ライザー・フェニックスが空高く飛翔する。

「地上を這いずり回ることしか出来ない虫ケラが!!嬲り殺しにしてやる!!」

上空から更に炎弾を飛ばしてくるのを躱しながら、相棒を呼び寄せる。トルネードがこちらに向かってくるのと同時に、オレもトルネードに向かって走り、同時に跳躍する。そのままトルネードが反転し、タイヤを足場に更に跳躍する。

「翼も持たない貴様が、空中で勝てると思うな!!」

ライザー・フェニックスはオレから大きく距離を放すが甘い。タイヤを足場にした際にアクセルを全開にしたおかげでブーメランのように回転が加わっている。それを利用すれば軌道修正は可能だ。バランスを調整し、軌道が変わったことにライザー・フェニックスが驚いているがもう遅い。

「V3マッハキック!!」

回転を乗せた後ろ回し蹴りがライザー・フェニックスの身体を上半身と下半身で真っ二つにする。バラバラになったライザー・フェニックスの側に着地すると再生が始まっていたが、最初ほどの速度ではない。それに目に力を感じない。これは心が折れかかっているな。

「醜い姿の化け物が。今は良くても、いずれは排斥されて惨めな屍を晒すことになるなるだろうよ」

「そうだろうな。だが、決して望んだ姿ではないが、それでも、この姿でしか守れないものもある。だから、この化け物の身体が今のオレのプライドだ」

兵藤の応急処置を施す為に背中を向けるが、ライザー・フェニックスから攻撃が来ることはなかった。

「化け物の身体をプライドと呼ぶか。でかい、男だな」

改造された聴力だからこそ拾えた小さな声の後、ライザー・フェニックスは静かにギブアップを宣言する。

 
 

 
後書き
仮面ライダーSPIRITSは名台詞、名シーンの宝庫ですね。 
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