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英雄伝説~光と闇の軌跡~(3rd篇)

作者:sorano
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外伝~太陽の娘と冒険家の邂逅~(4章終了)


~隠者の庭園~



庭園に戻り、ヨシュアは2つの封印石を解放した。すると片方の光から見覚えのある娘が現れようとした。

「わぁ………!」

「………エステルさん………」

「よかった………ママがこんなに早く解放されて………」

片方の光から現れようとした人物を見たティータは喜び、クローゼは微笑み、ミントは嬉しそうな表情で呟いた。

「フム………もう一人の者は何者だ?」

「見た所、剣士のようですが………」

一方もう片方の光から現れようとした人物を見たリフィアとプリネは考え込み

「へえ………あんた以上に見事な赤毛じゃない。」

「ああ。………一体何者だ?」

シェラザードは感心した様子でアガットを見た後呟き、アガットは頷いた後考え込んだ。そして光からはエステルと、アガット以上に鮮やかな赤毛で鎧や盾、そして剣を鞘に収めて装備している青年が地面に膝をついた状態で現れた!

「な、何なのよ今のは………」

「クッ………一体今の光は何だったんだ………?」

光から現れたエステルと青年はそれぞれ戸惑った様子で呟いた。

「エステル…………」

「ママ………」

「ヨシュア、ミント、大丈夫!?ていうか今の光って―――へ…………」

ヨシュアとミントの声に気付いたエステルはヨシュアとミント以外の仲間達に気付いて驚いた。

「……………」

「うん、まあ………君が戸惑うのも無理はないよ。何と言うか、さすがにあり得ない状況だろうからね。」

「ミントは、最初”裏”の”四輪の塔”と思っちゃった………」

状況に驚いて呆けているエステルにヨシュアとミントはそれぞれ苦笑しながら言った。



「あ、あり得ないっていうか………」

(なっ………どうしてナベリウスが………!一体何がどうなっているの!?)

(一体何が起こったのかしら?)

(ど、どうしてマリーニャさんが………って、ナ、ナベリウスさんまでいますし………ぴ、ぴえええ~!?)

(………何をそんなに恐れている?)

ヨシュアの言葉にエステルはジト目で呟き、エステルの身体の中にいたパズモは驚き、ニルは首を傾げ、テトリはある人物を見て悲鳴を上げ、テトリの様子にサエラブは首を傾げた。一方仲間達はエステルに近づいた。

「エステルお姉ちゃん………」

「………お久しぶりです。」

「ティータ、クローゼ………あはは………ちょっと涙出そうかも……そ、それになんか懐かしい人たちが色々と………うわっ、オリビエ………すごく皇子っぽいんですけど!?そ、それにシェラ姉………いつの間に髪を切ったの!?なんか色っぽい服も着てるし………」

ティータとクローゼに微笑まれたエステルは苦笑した後、オリビエとシェラザードを見てはしゃいだ。

「ふふ、悪くないでしょ?」

「フッ、ボクの方は前の白いコートの方が気楽でよかったんだけどね。」

「へー………かと思えば、相変わらずの人達もいるし。」

2人の言葉に頷いたエステルはアガット達を見た。

「悪かったな、相変わらずで。」

「はは………仕事着みたいなモンだからな。」

「ふふっ………エステルちゃん、お久しぶり!」

エステルの言葉にアガットとジンは口元に笑みを浮かべて答え、アネラスは笑顔で話した。

「まったく、ノーテンキそうなのは相変わらずみたいだね。」

「アネラスさん………それにジョゼットまで………ていうか、あんたねぇ。ノーテンキ、ノーテンキっていい加減しつこいわよ!?」

アネラスとジョゼットまでいる事に驚いたエステルだったが、ジョゼットのある言葉を思い出してジト目で睨んだ。

「フフン、そう見えるんだから仕方ないじゃん。相変わらずヨシュアに迷惑かけまくってんじゃないの~?」

「そ、そんなこと………まあ、たまにはあるけどさ………――――いやだからそーいう問題じゃなくて!何気にユリアさんとかミュラーさんまでいるし!?」

「ふふ………久しぶりだな、エステル君。」

「ご無沙汰している。」

「余達の事を忘れていないか?エステル。」

ユリアとミュラーがエステルに声をかけた後、リフィアがエステルに声をかけた。

「リフィア!?それにエヴリーヌとプリネ、ツーヤまで………」

リフィアに声をかけられたエステルは驚いてリフィア達を見つめた。

「久しいな、エステル。壮健そうで何よりだ。」

「ん。全然変わっていないね、エステル。」

「フフ、久しぶりです、エステルさん。」

「こんにちは、エステルさん。」

見つめられたリフィアとエヴリーヌはそれぞれ頷きながら答え、プリネとツーヤは微笑んで言った。

「えへへ………リフィア達も元気そうで何よりね………ってウィル!?それにセラウィとエリザスレインまで……」

「久しぶり、エステル。永恒は元気にしている?」

「お元気そうで何よりです。」

「………久しぶりね。」

驚いているエステルにウィルとセラウィは笑顔で声をかけ、エリザスレインは口元に笑みを浮かべて言った。



「うん、相変わらずよ。永恒!」

(3人とも相変わらずで何よりだ。)

エステルに召喚されたサエラブは口元に笑みを浮かべて念話を送った。

「いや、少しだけ変わったよ。特にエリザスレインが。」

(ほう?どういう事だ?)

ウィルの言葉を聞いたサエラブは首を傾げた。

「それはエリザスレインがウィルの子を身ごもった事ですよ。」

「え、ええええええええ~!?」

(何だと!?よりにもよってお前がだと!?)

セラウィの話を聞いたエステルは驚きの叫びをあげ、サエラブは驚いた後信じられない表情でエリザスレインを見つめた。

「”よりにもよって”とはご挨拶ね………どういう意味か、後で納得のいく説明をしてほしいわね………」

サエラブの念話を聞いたエリザスレインは顔に青筋を立て、威圧が籠った笑顔でサエラブを見つめて言った。

「あはは…………驚きが一杯ありすぎて何から聞けばいいのか、わからないわ………」

「フフ………それはここにいる誰もが思っている事だと思うよ?」

「リタ!?」

リタに気付いたエステルは驚いてリタを見つめた。

「久しぶり、エステル。………ナベリウス。この娘が私が言っていたエステルよ。」

「こん………にち……………は…………わたし………ナベリウス…………よろ………しく………」

リタに促されたナベリウスはいつもの調子でエステルに声をかけた。

「ナベリウスって………確かリタの友達でソロモンの”魔神”って聞いた事があるけど…………こ、この娘が!?」

ナベリウスの事を知ったエステルはかつての旅でリタから聞いたある事を思い出して、驚きの表情でナベリウスを見つめた。

「フフ、可愛いでしょ?」

「そ、それはそうだけど………いくらなんでもこの娘が”魔神”っていうのは無理があるような………って、そうだ。パズモ、テトリ、ニル、クーちゃん!」

リタの言葉にエステルは苦笑した後、パズモ達を召喚した。



「ねえ、みんな。この娘、本当に”魔神”なの?」

(ええ。とても信じられないけどそうなのよ。)

「フフ、久しいですわね。」

「クー♪」

「あわわ…………」

エステルの疑問にパズモは頷いて答え、ニルとクーはそれぞれ喜びの表情でナベリウスに声をかけ、テトリはナベリウスとリタを見て慌てていた。

「ほ、本当にこの娘が”魔神”なんだ………」

パズモ達の様子を見たエステルは驚きの表情でナベリウスを見つめていた。

「みんな…………久し………ぶり………テトリ………蜜………ちょうだい…………?」

「あ、それはいい考えね。みんなでわけあいましょう。」

「ぴ、ぴえええ~!!本当に勘弁して下さい!!」

ナベリウスとリタの提案を聞いたテトリは悲鳴を上げてエステルの背中に隠れた。

「あ、あの………貴女がエステルさんなのですか?」

一方シュリが遠慮気味にエステルに話しかけてきた。

「そうだけど………貴女、誰?」

「セリカ様の”第三使徒”のシュリと申します。お願いします!ご主人様の………セリカ様の過去を教えて下さい!」

「お願いしますです~!」

「はやく聞かせるのじゃ!」

「ちょ、ちょっと待って!セリカの”使徒”って事はエクリアさんの仲間なの?」

シュリとサリア、レシェンテに詰め寄られたエステルは戸惑った後尋ねた。

「ええ。あたしを含めたこの娘達はみんなセリカ様の”使徒”よ。ほら、あんた達もちょっとは落ち着きなさい。気持ちはわかるけど、そんなんじゃ聞けるものも聞けないでしょ?」

エステルの疑問にマリーニャは頷いた後、シュリ達を宥めて、エステルから離れさせた。

「ふえ~………エクリアさんの他にもこんなに一杯”使徒”がいたんだ…………………」

(この人たちがセリカの”使徒”……………)

マリーニャ達がセリカの”使徒”と知って驚いていたエステルだったが、やがてジト目になって黙り込み、パズモは静かな表情でマリーニャ達を見つめていた。

「?どうしたの、エステル。」

エステルの様子に首を傾げたリタは尋ねた。



「へ?ああ。セリカって相当の女たらしだってちょっと思ったのよ。それもリウイに負けないほどの。」

「え、えっと………」

「??どういう意味なのでしょう~?」

「う~む、否定はできんの………」

「まあ、そうよね………あたし達以外にもたくさんの女性達と親しいし………」

そしてエステルの答えを聞いたシュリは答え辛そうな表情をし、サリアは首を傾げ、考え込んで呟いたレシェンテの言葉にマリーニャは苦笑しながら頷いた。

「プックク………相変わらずお前は余達の予想の斜め上を考える奴だな!そうだ、エステル。さらに驚くべき人物がここにいるぞ?」

一方リフィアは笑った後高々と言い、そして口元に笑みを浮かべてエステルに言った。

「へ?」

リフィアの言葉を聞いたエステルが首を傾げたその時

「貴女がラピス姫とリン姫の転生した方ですか………」

ティナが優しい微笑みを浮かべてエステルを見つめた。

「ティアさ………あれ?瞳が蒼いし、耳もあたし達と同じ……………………え。ま、まさか…………ティアさんのお母さんの………ティナさん??」

ティナに話しかけられたエステルは一瞬ティアと勘違いしたが、すぐにティアではない事に気付いた後、ラピス達の記憶にあったある人物――ティナと瓜二つである事に気付いて信じられない様子で尋ねた。

「ええ。フフ、まさかラピス姫達が転生した方と会えるとは夢にも思いませんでした。」

「あはは………それはあたしもそうよ…………って!そーいう事じゃなくて、なんでティナさんが生き返っているの!?」

ティナに微笑まれたエステルは苦笑したが、すぐにティナが目の前にいる事にあり得ない事に気付いて驚いて叫んだ。

「詳しい事はわかりません。ただ、こうして死者が生き返ったり、異なる世界の方達が現れたりと本当に謎なんです。」

「あ、頭がこんがらがるような事が起こっているようね………って異なる世界??」

プリネの話を聞いたエステルは疲れた表情で溜息を吐いた後、再び首を傾げた。

「僕達がその皆さんとは異なる世界の出身なのです。………はじめまして。僕の名はナユタ。ナユタ・ハーシェルです。」

「私はノイ。ノイ・ステラディアなの。はじめましてなの。」

そしてその時ナユタとノイがエステルに自己紹介をした。

「っと。あたしも自己紹介をしないとね。あたしはエステル。エステル・ファラ・サウリン・ブライトよ!何が何だかまだ全然わかっていないけど、よろしくね!」

ナユタ達の自己紹介を聞いたエステルは笑顔で2人を見つめて自己紹介をした。

「え、えっと………できれば僕も詳しい事情を聞きたいんだけど………」

その時今まで黙ってエステル達の会話を聞いたり、周りを見回していたエステルと共に現れた赤毛の青年が遠慮気味にエステル達に話しかけてきた。



「そういえばさっきから気になったんですけど………そちらの赤毛の剣士さんは異世界の皆さんのお知り合いなのですか?」

青年の言葉を聞いたアネラスは不思議そうな表情でリフィア達を見つめて尋ねたが

「余達の知り合いではないぞ。」

「俺達もそうだよ。」

「僕とノイもそちらの人の事は知らないよ。」

リフィア、ウィル、ナユタがそれぞれ首を横に振って答えた。

「えっと………あなた、誰??」

そしてエステルが仲間達を代表して青年を見つめて尋ねた。

「僕の名はアドル。アドル・クリスティン。”冒険家”さ。」

「へっ!?う、嘘!?」

「フム。まさか”赤髪の冒険家の冒険日誌”の主人公と同名の上、さらに見事な赤毛と来たか………ちょっと聞きたいんだけど、”エステリア”や”アルタゴ”という地名をご存知かな?」

青年――アドルが名乗るとエステルは驚き、信じられない表情でアドルを見つめ、オリビエは考え込んだ後ある事を尋ねた。

「ああ、知っているよ。”エステリア島”は僕が最初の冒険した場所でフィーナやドギ達と出会った想い出深い所だし、”アルタゴ”はこの間冒険して、去った地方だよ。」

「じゃ、じゃああたしからも質問したいんだけど、ドギっていう人の出身地と本人が名乗っていた二つ名は?」

「?ドギが名乗っていた二つ名は”壁壊し”で出身はフェルガナ地方だけど。」

エステルの疑問を聞いたアドルは不思議そうな表情で答え

「なら双子の女神―――フィーナとレア。記憶を失っていたのはどっち?」

「フィーナだけど、なんで君が2人の事を………?」

さらにエステルに質問されたアドルは首を傾げてエステルを見つめた。そしてエステルはアドルに様々な質問をしたが、その全てをアドルは考え込むことなく迷いのない目で答えた。

「ど、どうやら本物みたいね………」

「”赤髪の冒険家の冒険日誌”は有名な物語ですけど、まさか実際の話だったなんて………」

質問が終わったエステルは呟いた後、口をパクパクさせ、クローゼは信じられない表情でアドルを見つめた。

「あ、あはは………もう滅茶苦茶な状況ね…………って………あ。」

そしてエステルは引き攣った笑みを浮かべた後、ケビンとリースに気付いた。



「はは………久しぶりやね。」

エステルに視線を向けられたケビンは何かを耐えるような様子で笑顔を無理やり作って言った。

「ケビンさん………!?それに………えっと、そちらのヒトは?」

「………星杯騎士団の従騎士、リース・アルジェントと申します。ファラ・サウリン卿の噂はケビンや皆さんからかねがね。」

「あ、そうなんだ…………うん、どうも初めまして。ちなみにその”ファラ・サウリン卿”っていうのや先に言っておくけど”様”付けもやめてね?公式の場ならともかく、知り合いの人達にそんな呼ばれ方したくないし。」

「しかしまあ………さすがエステルちゃんやな………君がおるだけで………場が一気に明るくなったわ………」

リースとエステルが自己紹介を終えると、ケビンは感心した様子でエステルを見つめた。

「そ、そういうもの?………って………ケビンさん、どうしたの?なんか顔色が悪いんだけど…………」

「え………」

エステルの言葉を聞いたリースが驚いてケビンを見つめたその時

「くっ………」

ケビンは呻いた後、地面に膝をついた!

「!?ケビン!?」

地面に膝をついたケビンをリースは心配そうな表情で呼びかけた。

「すまんリース………さっきの話はまた今度や…………」

呼びかけられたケビンは方石をリースに手渡した。

「え…………」

「しばらく…………お前に任せる…………今はとにかく…………先に進んで…………」

そしてケビンは地面に倒れて意識を失った!

「ケビン………!?」

「ケ、ケビンさん!?」

地面に倒れ、意識を失ったケビンにリースは大声で呼びかけ、エステルは慌ててヨシュアと一緒にかけよった。

「くっ………さっきのあれの反動か!?」

「………まさか私の魔槍を一時的に使役したせいでしょうか………?」

「え、え………ホント何がどうなっているの!?」

ヨシュアとリタの話を聞いたエステルは困惑した。

「………ケビン………!ケビン………しっかりして…………!」

そしてリースはケビンの名を何度も呼んだが、ケビンは何も返さず地面に倒れたままだった。



その後リースは仲間達の手を借りてケビンの介抱を始め、エステルとアドルは仲間達が現在の状況を聞いた…………







 
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