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英雄伝説~焔の軌跡~ リメイク

作者:sorano
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第130話(4章終了)

~隠者の庭園~



庭園に戻り、ヨシュアは2つの封印石を解放した。すると双方の光から見覚えのある娘と青年が現れようとした。

「わぁ………!」

「………エステルさん………」

「フフ、これで私達も真の意味で全員揃いましたわね。」

「ああ……!」

それぞれの光の中にいる人物達を見たティータとクローゼは嬉しそうな表情をし、微笑んでいるナタリアに視線を向けられたガイは嬉しそうな表情で頷いた。するとそして光からはエステルとルークが地面に膝をついた状態で現れた!

「な、何なのよ今のは………」

「ったく、どこのどいつだよ、A級とB級遊撃士にわざわざ喧嘩を売るなんて……」

光から現れたエステルとルークはそれぞれ戸惑った様子で呟いた。

「エステル…………」

「ルーク………」

「みゅ~……!やっと会えましたの~!」

二人の登場にヨシュアとティア、ミュウはそれぞれ嬉しそうな表情をし

「ヨシュア、大丈夫!?ていうか今の光って―――へ…………」

「レン、構えろ!一体どこのどいつだ!?何の為に俺達を襲撃した――――――は………」

ヨシュア達の声に気づいたエステルは地面に膝をついた状態で声を上げ、ルークは立ち上がると同時にバックステップをして武器を構えたが、目の前にいるヨシュア達に気づくと呆けた。



「……………」

「うん、まあ………君が戸惑うのも無理はないよ。何と言うか、さすがにあり得ない状況だろうからね。」

状況に驚いて呆けているエステルにヨシュアとはそれぞれ苦笑しながら答えた。

「あ、あり得ないっていうか………」

「エステルお姉ちゃん………」

「………お久しぶりです。」

「ティータ、クローゼ………あはは………ちょっと涙出そうかも……そ、それになんか懐かしい人たちが色々と………うわっ、オリビエ………すごく皇子っぽいんですけど!?そ、それにシェラ姉………いつの間に髪を切ったの!?なんか色っぽい服も着てるし………それとカリンさん、メイド服がすっごく似合っている!まるで女装してメイドになったヨシュアとそっくりだよ!」

ティータとクローゼに微笑まれたエステルは苦笑した後、オリビエとシェラザードの新しい服装や髪形を見てはしゃいだ。



「まあ……そんなに似ていたのですか?」

「ちょ、ちょっとエステル?どさくさに紛れて変な事を言わないでくれる?」

エステルの感想を聞いたカリンは目を丸くした後興味ありげな表情でヨシュアを見つめ、ヨシュアはジト目でエステルに指摘し

「ふふ、悪くないでしょ?」

「フッ、ボクの方は前の白いコートの方が気楽でよかったんだけどね。」

「へー………かと思えば、相変わらずの人達もいるし。」

シェラザードとオリビエの言葉に頷いたエステルはアガット達を見た。

「悪かったな、相変わらずで。」

「はは………仕事着みたいなモンだからな。」

「フッ、お前の活躍は俺の耳にも届いているぞ。」

「ふふっ………エステルちゃん、お久しぶり!」

「フフ、元気の塊なのも相変わらずね。」

「まあ、それがエステルだしな。」

エステルの言葉にアガットとジンとバダックは口元に笑みを浮かべて答え、アネラスは笑顔で答え、アーシアとフレンは微笑ましそうにエステルを見つめた。



「まったく、ノーテンキそうなのは相変わらずみたいだね。」

「アネラスさん………それにジョゼットまで………ていうか、あんたねぇ。ノーテンキ、ノーテンキっていい加減しつこいわよ!?」

アネラスとジョゼットまでいる事に驚いたエステルだったが、ジョゼットのある言葉を思い出してジト目で睨んだ。

「フフン、そう見えるんだから仕方ないじゃん。相変わらずヨシュアに迷惑かけまくってんじゃないの~?」

「そ、そんなこと………まあ、たまにはあるけどさ………――――いやだからそーいう問題じゃなくて!何気にユリアさんとかミュラーさんまでいるし!?」

「ふふ………久しぶりだな、エステル君。」

「ご無沙汰している。」

そしてユリア大尉とミュラー少佐がエステルに声をかけたその時

「ティア……なのか?」

「……ッ!ルーク……ッ!」

ティアが自分を見つめて呆然としているルークに抱きつき、ルークを強く抱きしめた。



「ええっ!?ルーク兄もいたんだ……じゃなくって!何なの、その状況!?」

「うふふ、期待通りの展開ね♪」

(な、何でそこで携帯型のビデオを出して二人の様子を録画している……というか何でそんなものを携帯していたんだ……?)

ルークを抱きしめたティアに気づいたエステルは驚き、小悪魔な笑みを浮かべて携帯型のビデオを取り出して二人の様子を録画し始めたレンの行動を見たロイドは心の中で疲れた表情で指摘した。

「やっと……会えた……!ほとんどの人達は貴方の事を諦めていたけど………私は信じてたわ……貴方は生きているって……!」

「ティ、ティア!?な、なななななな、何でお前がゼムリアに……ハッ!?まさかまた”幻惑の鈴”の仕業か!?おい、”幻惑の鈴”!お前、あの時結社を抜けるみたいな事を言って死んだフリをしてさんざんシェラザードや俺達に心配をかけておいて、また俺に幻術をかけるとか何の真似だ!?」

一方ティアに抱きしめられたルークは顔を真っ赤にして混乱していたがすぐに我に返って周囲を見回して声を上げ、ルークの言葉を聞いたその場にいる全員は冷や汗をかいて脱力した。



「ハア………何でそこで真っ先にルシオラ姉さんが出てくるのよ……」

「まあ、俺達は一度”幻惑の鈴”に幻術を見せられちまったから、真っ先にそっちを疑うのも無理ないよな……」

「というかルーク先輩のあの反応だと、ルーク先輩は”幻惑の鈴”の幻術でティアさん達と会ったみたいですねぇ?」

「フフ、間違いなくそうでしょうね。」

シェラザードは呆れた表情で溜息を吐き、フレンとアネラス、アーシアはそれぞれ苦笑していた。

「ルーク……ティアは貴方の生存を信じてずっと待ち続けていましたのに、再会して早々ティアを”幻”と言い切るなんて、幾らなんでもティアが可哀想ですわよ?」

「まあ、ルークに空気を読む事を求める方が酷だと思いますがねぇ?」

「だって、ルークですしねぇ?しかも髪が最初の頃みたいに長くなっているから、これで性格も前みたいな酷すぎる性格に戻っていたらティアがあまりにも可哀想ですよねぇ?」

「いや、幾らなんでも髪が長くなっている事と性格の変化は関係ねぇだろ………」

ナタリアは溜息を吐いた後ジト目でルークを見つめ、ジェイドとアニスはそれぞれ意味ありげな笑みを浮かべてルークを見つめ、アニスの言葉を聞いたガイは呆れた表情で指摘し

「ナタリア!?ジェイドにアニス、それにガイまで……!一体どうなってんだよ、これは……!?」

「ご主人様、僕もいますの!やっと会えましたの!」

ナタリア達に気づいて驚いているルークに近づいたルークの目の前に何度も跳躍して嬉しそうな表情でルークを見つめた。

「ミュウ、お前まで…………ハハ、ティアだけでなくミュウ達とまで会えるなんて、夢だとわかっていても覚めて欲しくないと思っちまうな……」

「うふふ、よかったわね、お兄様♪夢じゃなくて現実よ♪そろそろ周りをよ~く見て見たらどうかしら?」

「へ………」

小悪魔な笑みを浮かべるレンの指摘を聞いたルークは周囲を見回して一瞬の間黙り込み

「ハアッ!?な、ななななな、何だここ!?っていうか、何でエステル達とティア達が一緒にいるんだよ!?」

やがて我に返ると混乱した様子で声をあげた。



「いや、それを言いたいのはあたしの方なんだけど。というかルーク兄、やっと恋人ができたんだ~?しかも滅茶苦茶美人でスタイル抜群じゃん。」

「ハハ、嬉しさのあまりそんな行動に出たティアの気持ちもわかるが、そろそろ離れたらどうだ?みんな、見ているぞ。」

「ガイ~、野暮な事を言ってはいけませんよ。」

「そうですよね~?むしろあれから更に育ったティアの胸の感触を直接感じ続けられるルークからしたらずっとあのままがいいでしょうしねぇ?」

「不埒な発言はよしなさい、アニス。」

エステルはからかいの表情でルークを見つめ、苦笑しながらティアに指摘するガイに指摘したジェイドとアニスはそれぞれ意味ありげな笑みを浮かべてルークとティアを見つめ、ナタリアは呆れた表情でアニスに指摘した。

「「!!??」」

エステル達のからかいの言葉によってようやく自分達の状況を思い出した二人は同時に離れ

「そ、その……ごめんなさい……いきなり抱きついて驚かせてしまって………」

「あー………べ、別に気にしなくていいって……まあ、確かにいろんな意味で驚いたけど………」

真っ赤にした顔を俯かせて謝罪するティアに対してルークも顔を赤らめてティアから視線を外した状態で答えた後小声で呟いた。



「あはは、二人とも、顔を真っ赤にしていて微笑ましいわね♪…………って………あ。」

二人の様子を微笑ましそうに見ていたエステルはケビンとリースに気付いた。

「はは………久しぶりやね。」

エステルに視線を向けられたケビンは何かを耐えるような様子で笑顔を無理やり浮かべた。

「ケビンさん………!?それに………えっと、そちらのヒトは?」

「………星杯騎士団の従騎士、リース・アルジェントと申します。エステルさんの噂はケビンや皆さんからかねがね。」

「あ、そうなんだ…………うん、どうも初めまして。」

「しかしまあ………さすがエステルちゃんやな………君がおるだけで………場が一気に明るくなったわ………」

リースとエステルが互いの自己紹介を終えると、ケビンは感心した様子でエステルを見つめていた。



「そ、そういうもの?………って………ケビンさん、どうしたの?なんか顔色が悪いんだけど…………」

「え………」

エステルの言葉を聞いたリースが驚いてケビンを見つめたその時

「くっ………」

ケビンは呻いた後、地面に膝をついた!

「!?ケビン!?」

「すまんリース………さっきの話はまた今度や…………」

血相を変えて自分を心配するリースにケビンは方石を手渡した。



「え…………」

「しばらく…………お前に任せる…………今はとにかく…………先に進んで…………」

そしてケビンは地面に倒れて意識を失った!

「ケビン………!?」

「ケ、ケビンさん!?」

「くっ………さっきのあれの反動か!?」

「え、え………ホント何がどうなっているの!?」

「………ケビン………!ケビン………しっかりして…………!」

突然の出来事に仲間達が困惑したり驚いたりしている中、リースは必死にケビンの名を何度も呼んだが、ケビンは何も返さず地面に倒れたままだった。



その後リースは仲間達の手を借りてケビンの介抱を始め、エステルとルークには仲間達が現在の状況を説明し始めた―――――


 
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