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未定

作者:KYO_SAGARA
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第1話「朝チュンっていい響きだよね」

 
前書き
今回は短めです。 

 
チュンチュンと雀の声が聞こえた気がした。
ガバッと起きると明らかに俺の部屋ではない。 というか部屋ですらない。 果てしなく続く荒野が目の前に広がっていた。
というか雀などいない。 木すらない。 やばい理解が出来ない。
横にいるはずの一先生もいないし、おまけに何故か制服だ。 しかも物騒なのは何故か刀を握りしめている事だ。 しかも太刀。 抜いてみるとーー

「あ? この波紋、もしかして義元左文字? というかーー」

何で抜いたら使い方、いやーー斬り方が分かるんだ? というか、物騒だ。早く納刀しよう。 刀を納め、とりあえず辺りをもう一度見回すと、少し遠くに人影が見える。 何か分かるかも知れない。 急いで走る。
すると3人の男性がこちらを向いたので、声をかけた。

「済みません。 ここはどこですか?」
「あ? 何だテメーは。 変な格好しやがって。 しかも変な武器だなそれ」
「兄貴! 妙な格好してますぜ。 結構高く売れるんじゃありやせんか?」
「で、でもなんか剣持ってるんだな」
「こっちは3人だ。 囲んじまえば大丈夫だ」

3人の男性は、チビ、デブ、ヒゲの30代位。 しかも随分と物騒な話をしてる。 見た目は完全に物語に出てくるような山賊や盗賊といった所。 どうやら身ぐるみを剥がされるみたいだな。 手加減しながら肉体言語での会話になりそうだ。

「おい、その服と剣を置いて行きな! そしたら近くの町まで連れてってやるよ」
「お、置いていくんだな」

ヒゲとデブがにじり寄りながら言う。 チビは俺の後ろに回り込んだようだ。

「あんたら武器は持っているか?」
「あん? だったらどうだっていうんだ!」
「ならこっからはこいつで語るとしよう。 何、殺しはせんよ。 貴重な情報源だ」

ここで殺してもいいが、後々面倒だし、案内も必要だしな。 というか、殺した後絶対倫理観とか色々追い詰められてヤバイだろうしな。
抜刀しながら後ろの気配に気をくばる。

「舐めてんじゃねーぞぉっ!!」

後ろのチビが、ダガー位のナイフを振り下ろしてきたので半身になって避ける。 と、そのまま柄頭で下から上に右脇を強打。 肝臓を狙った攻撃は見事に決まり、チビは悶絶。 その場でうずくまる。

「てめぇ! よくもチビをっ! デブ、同時にいくぞっ」
「おうなんだな」

流石に2人相手は難しい。 が、相手は素人丸出しだし、どうにかなりそうだ。 先にデブの強烈(大振り) のパンチが来たが、避けながら腕を峰打ち。 その陰からヒゲが胴回し蹴り!? とっさに鞘を使い受け止め、抜き胴!
きっちり峰打ちにする。 デブは腕が折れ、ヒゲはあばらが1〜2本折れてるだろう。 チビは下手したら内臓損傷って所か。
悶絶しているヒゲを顔を上げさせる。 さっさとこの場所と、近くの街に行かないと、行き倒れてしまうと感じた。

「おい、ここはどこだ。 で、此処から近い街は何処だ?」
「い、いてて! 分かった! 教えるから、今動かすなってのっ! ••••••此処は陳留から300里程離れてる場所で、一番近いのは小沛で、50里程先です。 あっちの方でさぁ」

と逆方向に指差した。 里って、随分と古めかしい単位を使うんだなぁ。 てゆうか、小沛とか陳留って中国の地名じゃないか? 小沛は沛県、江蘇省の方だろう? 陳留は河南省の方だよな。 たしか、此処まで砂漠ではなかった気がするんだが? まぁいいか。

「おい、見逃してやるからとっと行きな。 それとも一緒に小沛に行って突き出されたいか?」
「ひ、ひえぇーー!」

っと、何とも情けない声を上げて、逃げていく男たち。 さて、俺も小沛とやらに向かうか。
歩こうとした瞬間、何かを蹴飛ばす。 何かの本のようだ。 和綴って凝ってるなぁ、と思いつつも拾い上げる。 タイトルは、太平要術••••••か。
ってこれは南華老仙が張角に渡したっていう!? てか全3巻じゃねぇのかよ!! もう、どうなってんだよっ!! 
 

 
後書き
こんな朝チュンならお断りします。 と切実に思う。
何故飛ばされたとか、何故強いとかは後々で判明しますので、ちょっちお待ち下さい。

ではでは 
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