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英雄伝説~光と闇の軌跡~(SC篇)

作者:sorano
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外伝~変わり行く運命~

~エリーズ街道~



「ククク!」

戦闘開始早々、バルデルは銃弾を連射して放ったが

「甘いわよ!」

カーリアンは双剣で全てはじいた。

「ハアッ!!」

そして銃弾を放ち終わったバルデルはジャンプして、カーリアンに斬りかかった!

「フフ!」

しかしカーリアンは回避し

「ど~りゃ~!北斗斬り!!」

バルデルにクラフトを放った!しかし

「フっ!」

バルデルは武器で防御し

「ククク!」

「きゃっ!?」

武器で防御した状態でカーリアンに体当たりして、吹っ飛ばし

「そこだっ!!」

吹っ飛ばされて、受け身をとったカーリアンに銃弾を放った!

「ちょっ!?」

攻撃に気付いたカーリアンは横に跳んで回避しようとしたが、回避仕切れず、片腕の部分がかすり、ダメージを受けた痛みに顔を顰めた。



「フハハハハ!!」

そしてバルデルは凶悪な笑みで笑いながら銃を連射して、カーリアンに突進した!

「それっ、それっ、それぇっ!!」

対するカーリアンも口元に笑みを浮かべながら銃弾を捌いていた。

「ハアッ!!」

そしてバルデルは銃を連射しながら突進した後、カーリアンに斬りかかった!

「フフ、睡魔の血をなめちゃいけないわよー♪」

しかしカーリアンはバルデルの攻撃を回避し、双剣に魔力を纏わせてバルデルを攻撃した!

「グッ!?」

カーリアンの攻撃によって、脇腹を斬られたバルデルは呻き。そして

「!?ち、力が…………!」

急に力が奪い取られるかのように、脱力したが

「オォォォォ…………ハアアアアアアアッ!!」

戦場を轟かせる叫びをあげて、闘気と攻撃力をすざましく上げるクラフト――オーガクライを放って、身体全体にすざましい闘気を纏った!

「フフ、失った体力を闘気で補うなんて、やるわね♪」

その様子を武器に魔力を纏わせ、敵の体力を奪い取る睡魔族の魔術を込めた打撃を放つ魔術――魂の接吻術でバルデルの体力を奪い取り、受けたダメージを回復したカーリアンは感心していた。



「クック………行くぞ……喰らうがいい!テンペストレイジ!!」

そしてバルデルはブレードライフルで回転斬りを放つクラフト――テンペストレイジをカーリアンに放った!

「っと!!」

しかしカーリアンは後退して、回避し

「それぇっ!!」

双剣を振るって衝撃波を放った!

「フン!!」

しかしバルデルは武器を振るって、衝撃波を放ち、カーリアンが放った攻撃を相殺した!

「ククク……まさかここまでやるとは…………久しぶりに戦いがいのある奴に出会えたぜ!」

「あら♪それはこっちのセリフよ♪まさかこの世界に私相手に一人でここまで戦える人なんて、”剣聖”以外誰もいなかったもの♪」

凶悪な笑みを浮かべて言ったバルデルの言葉に対して、カーリアンは楽しそうな表情で言った。

「クク………”戦妃”。一つ良い提案が思い浮かんだぞ。」

「何かしら?」

バルデルの言葉を聞いたカーリアンは首を傾げて尋ねた。

「俺に抱かれて、俺の子供を産め、”戦妃”。そうすればそのガキはやがて、馬鹿息子(ランドルフ)をも超える、狂戦士(ベルセルガー)となる………!」

「……………悪いけどお断りよ。あんたみたいな男なんかに抱かれたくないわ。」

バルデルの話を聞いたカーリアンは目を細めてバルデルを睨んで静かに答えた。

「クク………なら、犯して産ませばいいだけだ!」

「やれるものなら、やってみなさい!」

そして2人はお互い、武器を構えた!



「喰らえっ!!」

そしてバルデルは懐から手榴弾を出して、カーリアンに放ったが

「それぇっ!!」

カーリアンは衝撃波を放って、手榴弾を空中で爆発させた!

「クク、そこだっ!!」

カーリアンが攻撃した隙を狙ってバルデルはブレードライフルにすざましい闘気を纏わせてを投げて、攻撃するクラフト――ハーケンスロウを放った!

「なっ!?っつ!!」

バルデルの攻撃に驚き、回避しようとしたカーリアンだったが、投げられたブレードライフルが長い為、脇腹に受け、脇腹から血を流して、顔を顰めた!そしてブレードライフルはブーメランのようにバルデルの手に戻ろうとしたが

「やってくれるじゃない!冥府斬り!!」

戻って行くブレードライフルと共にカーリアンは突進して、クラフトを放ってバルデルの片腕を剣を振るって切断した!

「ガアッ!?」

腕が切断されたバルデルは悲鳴を上げた!すると切断された部分から大量の血が噴き出

「ガッ!?」

さらに戻って来たブレードライフルがバルデルの腹に刺さった!

「グッ…………オォォォォ…………ハアアアアアアアッ!!」

普通なら重傷の傷を負っているにも関わらず、バルデルは残った片腕で豪快に腹に刺さった武器を抜いて、クラフト――オーガクライを使って、立ち上がった!



「ハア………ハア…………」

立ち上がったバルデルだったが、自分の血によって所々血まみれで、大量の血を失った影響により、顔を青褪めさせて息切れもしていた。

「へ~♪中々タフじゃない♪」

その様子を見たカーリアンは不敵な笑みを浮かべた。

「(…………クク……ここまで差があるとはな……奴とは決着を付けたかったんだがな…………あばよ、シグムント、シャーリィ、ランドルフ。せめて道連れにさせてもらうぜ、”戦妃”!)さあ………始めるとしようか!」

心の中で家族に別れの言葉を言ったバルデルはすざましい殺気をカーリアンに向けた!

「フフ、こっちも行くわよ!」

その様子を見たカーリアンも双剣を構えた!

「ウオラアアアアアッ!!」

そしてバルデルは突撃しながら銃を連射した!

「それそれそれそれそれぇっ!!」

しかしカーリアンは双剣を振るって、連射された銃弾をことごとく捌いた!

「喰らえ……ベルセルガー!!」

そしてバルデルはカーリアンにSクラフトに放った!

「激しいの、行くわよ♪魔剣斬り!!」

対するカーリアンもSクラフトを放った!そして2人はお互いの背中を向けた状態で立ち止まり

「………………………」

バルデルは満足した笑みを浮かべて何も言わず、黙っていたが

「フフ、楽しかったわよ♪」

楽しそうな表情のカーリアンが言うと、バルデルの首は身体から離れて地面に落ち、そしてバルデルの身体は豪快に地面に倒れ、バルデルは絶命した!



「なっ!?だ、団長が…………!」

「そ、そんな…………!」

バルデルの絶命に気付いた”赤い星座”の生き残っていた猟兵達は信じられない表情をした。

「(団長…………)撤退!完全にこちらの敗北だ!これ以上戦っても犬死するだけだ!依頼等、どうでもいい!全員、撤退しろ!!」

そしてザックスは撤退の号令をかけ、生き残った仲間達と共に撤退を始めた。しかし

「ギャアッ!?」

「グワアッ!?」

撤退していく猟兵達に気付いたのか、メンフィル兵達が次々と攻撃をしかけて、猟兵達を殺して行った!

「オオオオオオオオッ!!」

死に逝く仲間がいてもザックスは気にせず、雄たけびをあげながら、死に物狂いで自分に襲い掛かるメンフィル兵を大剣を振るって、殺しながら戦場から撤退した。その後、結社の軍はメンフィル軍によって全滅、ゼムリア大陸で最強の猟兵団である”西風の旅団”も今回の戦いによって団長を含めた全員が滅ばされて事実上壊滅し、そして”赤い星座”も団長である”闘神”バルデル・オルランド、ザックスを除いた団員全員がメンフィル軍によって滅ぼされ、今回の戦いによって戦力は激減した。ちなみに、カーリアンがバルデルを討ち取った同時刻、ファーミシルスも”西風の旅団”の団長、”猟兵王”を討ち取っていた。



~数時間後~



「……味方の死傷者が予想より多かったな………戦力はこちらが圧倒的に勝っていたのに、まさか1個大隊近くやられるとは………」

1時間後、戦後処理をしているリウイは戦場でファーミシルスから報告を聞いたリウイは考え込んだ。

「ハッ。”結社”の猟兵達はそれほどでもなかったのですが、やはり”西風の旅団”と”赤い星座”の猟兵達が戦いに参加していたのが原因かと。………特に報告の内の約8割は双方の猟兵団の団長達によって討ち取られています。」

リウイが呟いた言葉にファーミシルスは頷いて答えた。

「やはり”闘神”と”猟兵王”が原因か。カーリアンもそうだが、お前もかなりの傷を負ってようやく討ち取れた強者だったようだな。」

「お恥ずかしながら。この世界での戦で初めて手間取ってしまいましたわ。」

「フッ。その割には楽しそうだな?」

不敵な笑みを浮かべて語るファーミシルスを見たリウイは苦笑した。

「フフ………久しぶりに戦いがいがある相手でしたので。誇り高き”飛天魔(ラウマカール)”であり、”大将軍”たるこの私に相応しい獲物でしたわ。」

「フッ、そうか。………それより王都の方はどうなっている?」

「ハッ。それが………」

そしてファーミシルスはリウイに報告を続けた。

「………ほう。まさか”奴等”を使うとはな。俺ですら予想外の事を考えるな、”剣聖”は。」

「ええ。あれほどの勇将は滅多にいないでしょう。」

リウイの言葉にファーミシルスは頷いた。

「報告ご苦労。ファーミシルス。予定通り、お前は親衛隊員達とサフィナ達を連れて例の地点に行け。俺もすぐに向かう。」

「ハッ!」

そしてファーミシルスはどこかに飛び去った。



「あなた。」

その時、入れ替わるようにイリーナが近づいて来た。

「イリーナ、怪我はないか?」

「フフ、大丈夫ですよ。貴方達の活躍のお蔭で敵は一人も街に入ってこなかったんですから。それより王都はどうなったのですか?」

リウイの心配事にイリーナは微笑みながら答えた後、尋ねた。

「そうか。………王都の状況だが………」

「まあ………フフ、何はともあれよかったですね。」

リウイから説明を聞いたイリーナは驚いた後、微笑んだ。

「だが、リベールにとって、ここからが試練だろう。」

「?どういう事ですか?」

真剣な表情で呟いたリウイの言葉を聞いたイリーナは尋ね、リウイからある事を聞いた。

「なっ…………!………それでこれからメンフィル(わたくしたち)はどうするつもりなのですか?」

「ああ。これからする事だが………」

そしてリウイはイリーナにある事を伝えた。

「なるほど………フフ、それにしてもエステルさん、後で怒らなければいいんですけどね。」

「まあ、その時はこんなくだらない茶番を提案した”あの男”に怒りを向けさせればいい。」

「もう、あなたったら……もしかして大使館で私が声をかけられた事を根に持っているのですか?」

リウイの話を聞いたイリーナは苦笑した後、尋ねた。

「…………別にその事は関係ない。」

「フフ………心配しなくても、私はあなた以外の男性には振り向きませんよ。私は”産まれる前”からあなたに身体も、心も捧げているんですから。」

リウイの言葉を聞いたイリーナは上品に笑って答えた。

「………行くぞ。そろそろ”方舟”がこちらに到着する。」

イリーナの言葉を聞いたリウイは何も答えず、外套を翻してイリーナに背中を向けて言った。

「はい、あなた。(フフ、誤魔化しましたね、あなた?)」

リウイの態度を心の中で微笑んでいたイリーナだったが、表情には出さず、歩き始めるリウイに寄り添ってどこかに向かった。



一方、エリーズ街道の戦いが終わる少し前、エステル達は女王達を救出する為に、女王宮に急いで向かっていた…………




 
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