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転生特典は聖槍の影打

作者:ワッパー
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4話 目には目を歯には歯を




「貴方達、何をしているのかしら?」


そこには赤色の髪の女性を先頭に何人かの男女がいた

幸いなのか顔は見られていないようだが…


「何って解らない?心霊スポット巡りだけど?この辺最近出るって聞いてさ」


空は何食わぬ顔で嘘を吐く、いやだってね?関わりたくないよ、原作なんて……今更それを言うかと思うけど


「そうなの………まぁ確かにこの辺は出るって話だけども危ないわよ」

「まぁ…面白半分で首突っ込むのはマズイかご忠告どうも、んじゃ帰るよ」

入口に向かって歩こうとしたら

「私は行っていいなんて言ってないわよ?」

赤色の髪の女性が一言呟くのを合図に金髪の美男子が腰の鞘から剣を抜き迫ってくるので


「誰もテメェの許可なんて求めてネェよ」

空は形成していたままの魔剣の柄で美男子の顎を撃つ

「っ⁉︎」

顎を撃たれて倒れた美男子は脳震盪を起こしたのか立ち上がってもフラフラしている暫くはまともに動けないだろう

「勇人!」

赤色の髪の女性が驚いているが知った事では無い

「いきなり刃傷沙汰とか何なのさ……まぁ喧嘩売ってんなら買ってやる」

目には目を歯には歯を、やられたらやり返さねばならない

「この……子猫!」

「吹っ飛べ」

白髪の小柄な女の子が俺に接近して腹にボディーブローを入れるが

「………ん?何かした?」

永劫破壊の恩恵の一つ、霊的装甲によりダメージは通らない……

「…そんな…」

驚いている所悪いが

「お返しだ」

仕返しにデコピンすると、赤髪の女性の近くまで吹っ飛んだ永劫破壊の身体能力の恩恵は計り知れない…

「子猫まで……」

赤髪の女性は驚いたままなので早く終わらせよう


「雷よ!」

その前に黒髪の女性が巨大な魔法陣を展開する…雷ね…

「残念ながら雷は間に合ってるんで」

空は右手の人差し指に魔力を集中させ、黒円卓の聖槍が持つ能力の一つである、紫電を放つ

これは魔獣カインが使用したのを見て自分も使用可能にした能力の一つだ、今回は殺傷狙いではなく麻痺狙いの為、腐敗はしない…まぁ

「きゃあ!」

加減はしてないとは言ってないけど

茶髪の男を除いた全員が倒れた

「朱乃まで……この!くらいな「悪いけど終わりよ」っ!」

赤髪の女性が攻撃をしようとしたがルサルカの影を伸ばし動きを止めた、先ほどの紫電は黒髪の女性を倒すのとルサルカの影の射程距離を伸ばす為の紫電でもあった

「部長!」

茶髪の男は驚くも素人なのか喧嘩慣れしていないのか動こうとしない


「撤退で」

「異議なしだから早くしなさい転移するわよ」


「……っ!待ちなさい!」

赤髪の女性は未だに自分の状況を理解していないのか余程の馬鹿なのかそんな事を言っている


「待てって言って待つ奴がいるか馬鹿」

俺たちはルサルカの影の転移術でこの場を離脱した



一方赤髪の女性……リアスグレモリーは影の拘束が解けたのを確認して倒れている仲間を起こす
幸いなのか空自身かなり手加減したので其処まで重症では無く倒れた3人は直ぐに回復した

「3人とも大丈夫かしら?」

「ええ、部長まだ少し痺れますが…動けない事は無いですわ」

黒髪の女性…姫島朱乃はまだ覚束ない足取りながらも普段どおり冷静に対応する

「それにしても……あの人間達がバイザーを倒したのかしら」

「ええ部長その可能性は高いかと…」

すると脳震盪で倒れていた金髪の美男子、木場勇人がバイザーの屍体に近づき

「……バイザーは恐らくあの鞘に収まった刀剣に切られてたんだと思います…この切り口……魔剣?……それと遜色ない位の負のオーラが込められているのだと思います」

冷静に自分の考えを伝えるとリアスグレモリーは少し思案げな顔したのちに


「それは本当かしら勇人…それならあの人間は魔剣を持ってるっていう事になるわね」

「それともう一ついいですか部長」

白髪の小柄な女の子 搭城子猫が頭の痛みを抑えながら話し合いに参加した

ええ、と話を続くように促すリアスを確認し

「あの男を殴った時……まるで硬い材質で出来た壁を殴ってるような感じがしました」

「私からも…彼の放った雷…威嚇や麻痺目当てなのを差し引いてもかなりのものでしたわ」


実際に相対した3人の意見と自分を拘束させた人…声からして女性だろう…悪魔の自分達を圧倒するほどの猛者

「一体何者なのかしら?」

それよりもバイザーの屍体の処理と今回の事について報告をしなければ

出来れば


「私の眷属に欲しいわね」


と赤い悪魔の呟きは誰にも聞こえなかった

 
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