| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

英雄伝説~焔の軌跡~ リメイク

作者:sorano
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第116話

ケビン達と共に庭園に戻ったユリア大尉とヨシュア、バダックはそれぞれが持つ封印石を解放した。



~隠者の庭園~



「光が4つ………?」

「ふむ………もしかして。」

光の数と封印石の数がおかしい事にリースが首を傾げている一方ケビンは察しがついた様子で見守っていた。そして光の球は降りて来て、それぞれからクローゼとジーク、メイド姿のカリン、金髪の女性が現れた!

「ピュイ………?」

「い、今のは………」

「一体何が起こったの……?」

「何だったのですか、今の光は……」

光の球から現れたジーク達は自分達の状況にそれぞれ戸惑っていたが目の前にいる人物達に気付いた。



「ユリアさん………?確かアルセイユの演習に行かれていたのでは………え?カ、カリンさん??」

「ヨシュア……?いつリベールに戻ってきたのかしら……?え……王太女殿下……?」

「え……お、お父様!?わ、(わたくし)、夢でも見ているのかしら……?」

クローゼとカリンはそれぞれ目の前にいるユリア大尉とヨシュアに訊ねた後お互いを見て戸惑い、金髪の女性はバダックを見て信じられない表情をした後呆けた表情をした。

「………殿下………本当にご無事でよかった………はは、それに………ジークまで一緒だったとはな。」

「ピュイ?」

ユリア大尉は安堵の表情をした後、苦笑してジークを見つめ、見つめられたジークは首を傾げた。



「本当に無事でよかったよ………姉さん。」

「”夢でも見ている”、か……フッ、確かに事情も知らなければ、普通はそう思うな。」

ヨシュアは安堵の表情でカリンを見つめ、バダックは静かな笑みを浮かべた後懐かしそうな表情で金髪の女性を見つめた。

「えっと、その………いったい何がどうなって……え………」

「!?ここは一体………?」

「中将!?それにアニスまで……これは一体どういう状況なのですか??」

突然の状況に戸惑っていたクローゼだったがユリア大尉の背後にいるケビン達に気づくと驚き、周囲の状況に気づいたカリンは驚いた様子で声を上げ、ケビン達と共にいるジェイドとアニスに気づいた金髪の女性は信じられない表情をした後二人に訊ねた。

「はは………二人ともどうも、ご無沙汰してます。」

「あ、あのあの………お久しぶりです、クローゼさん!カリンさん!」

「………………」

そしてケビンが挨拶を始めたのをきっかけにティータは嬉しそうな表情で挨拶をし、ミュラー少佐は軽く頭を下げ

「えっと、その………妙なトコで再会するもんだね。」

「フフ、2人ともこうして実際に会うのは久しぶりね。」

「新しい道を歩み始めた二人のそれぞれの服装、中々似合っているぜ。」

ジョゼットは口元に笑みを浮かべて二人を見つめ、アーシアは微笑み、フレンはクローゼとカリンの服装を褒めた。

「やっほ~、ナタリア!こうして実際に会うのはアッシュとの結婚式以来だね♪」

「お久しぶりです、ナタリア女王陛下。遅れながら陛下のご懐妊、マルクトの軍人として祝福の言葉を贈らせて頂きます……おめでとうございます。陛下と婿殿の御子は、私を含めた多くの人々はどちらに似てどのような人物になるのか今から楽しみにしております。」

「フフ……その丁寧でいて、嫌味も混じっている挨拶、変わりませんわね。」

アニスの後に恭しく礼をして祝福の言葉を贈ったジェイドに金髪の女性は苦笑しながらジェイドを見つめた。



「ケビン神父………ティータちゃんにミュラー少佐にフレンさん、アーシアさんまで………そ、それに………」

一方クローゼは懐かしそうな表情でティータ達を見回した後顔をわずかに赤らめ、そして嬉しそうな表情でヨシュアを見つめた。

「クローゼ………久しぶりだね。ジーク共々、元気そうで何よりだよ。それに姉さんも。」

「え、ええ………それよりヨシュアまでいるなんて、一体何が起こったの………?(というか王太女殿下のヨシュアを見つめるあの眼差し……ハア……随分と罪作りな男の子に育っちゃったみたいね……)」

「ヨ、ヨシュアさん………あは………何がなんだかよくわかりませんけど………これが夢なら……覚めて欲しくない気分です。」

「ピュイ!」

「あの……貴方達は一体……?それにこれは一体どういう状況なんですの?」

その後ケビン達は状況をクローゼ達に説明した。



「………そんなことが………どうやら尋常ではない事態が起こっている最中のようですね。その異界化した王都というのが偽物だったのは幸いでしたが………」

「はい……女王陛下達が巻き込まれていなくて本当によかったです……」

「………ただし、本物の王都が無事である保障はありません。あれほど大きな空間を寸分違わず再現できる力………どんな影響を他に及ぼすかわかったものではありませんから。」

本物のグランセルや民達が現在の事態に巻き込まれていない事にクローゼとカリンが安堵している中リースは真剣な表情で忠告した。

「リース殿………何もそのような。」

「いえ、そう言って頂けると事態の深刻さも実感できます。――わかりました。どうか私も協力させて下さい。微力ながら皆さんのお力になれるかと思います。」

「ピュイ!」

「勿論私も協力させてください。”星杯騎士団”の方々には色々とお世話になりましたので、お世話になった恩を返すちょうどいい機会でもありますので……」

「姉さん……」

「殿下、しかし…………」

クローゼとカリンの決意を知ったユリア大尉はヨシュアと共に心配そうな表情でクローゼを見つめた。



「ごめんなさい、ユリアさん………ですが王都を………場合によってはリベール全体を巻き込むかもしれない事態です。ここで何もしなければ王太女などという過ぎた名前を名乗っている意味がありませんから。」

「……御意。」

「フフ、クローディア王太女と仰いましたわね?その考え、素晴らしいですわ。私も王族の一人として今後の探索に力を貸しますので、共に力を合わせましょう。」

クローゼの決意にユリア大尉が目礼をしたその時金髪の女性が口元に笑みを浮かべてクローゼを見つめて言った。

「え、えっと……失礼ですが貴女は……?皆さんの話によりますと貴女はジェイド中将閣下達―――異世界の方との事ですが……」

「そう言えばまだ名乗っていませんでしたわね。―――私の名はナタリア。キムラスカ国王ナタリア・ルツ・キムラスカ・ランバルディアですわ。」

クローゼに名前や正体を訊ねられた女性―――ナタリアは自己紹介をした。



「えっ!?と言う事は貴女……いえ、陛下はその若さで既に女王を務めておられるのですか………!?」

「フフ、国王とは言ってもまだ即位して1年しか経っていない若輩者ですから、そんなにかしこまる必要はありませんわよ。」

自分が国王だと知ってい驚いているクローゼにナタリアは微笑みながら答えた後ケビン達を見回してある事を伝えた。

「今後貴方方も中将やアニスのように私と接する時は気軽に”ナタリア”と呼んで私の事を特権階級の者ではなく仲間の一人として気軽な態度で接してくださって構いませんわ。その方が互いの距離感が近くなって、共に力を合わせる仲間として互いに信頼し合える仲へと発展するのが早くなるでしょうし。」

「ハハ……そういう事でしたら、お言葉に甘えて今後はそうさせていただきますわ。」

「へ~、あの若さで国王を務めている事も凄いのに、しかも性格も気さくで接しやすい女王さんだな。」

「ああ……ただあのお調子者が解放された時、調子に乗っていつもの調子でナタリア陛下に接して、ナタリア陛下や異世界の者達にエレボニア皇族が誤解されないとよいのだが……」

(い、一体どんな人なんだろう、オリヴァルト皇子は……?というかミュラー少佐は何で皇族であるオリヴァルト皇子に対してぞんざいな扱いをしているんだ……?)

ナタリアの言葉にケビンが同意している中フレンと共に感心した様子でナタリアを見つめて呟いたミュラー少佐の心配を聞いたロイドは冷や汗をかいた。

「それと………話を聞いた時は最初は驚きましたが、異なる世界でとは言え、生きていてくださって、本当によかったですわ、お父様……」

「メリル………”ネクロマンサー”達からその後の話は聞いたが、立派になったな……」

ナタリアに微笑まれたバダックは静かな笑みを浮かべてナタリアを見つめた。



「まだまだですわ。私は国王としてまだ何も成し遂げていないのですから。お父様……一つだけ訊ねたい事があるのですがよろしいでしょうか?」

「何だ?」

「アブソーブゲートでお父様が死の間際に私達に向けたあの言葉――――『敵に情けをかけるな。そんな生半可じゃあいつ―――ヴァンは倒せない』……あの言葉は父親として私に生き延びて欲しいと願った言葉かお父様は私の敵ですから非情の心で自分もヴァンも倒せ……どちらの意味であの言葉を私達に向けたんですの?」

「ナタリア………」

「……………」

ナタリアのバダックへの問いかけを聞き、かつての出来事を思い出したアニスは辛そうな表情でナタリアを見つめ、ジェイドは静かな表情で黙って見守っていた。

「…………フッ……親ならば、自分よりも子供に生きて欲しいと願うのが親としての常識と言えば満足か?」

「!!そう……ですか……………そうですわよね………」

静かな笑みを浮かべて自分を見つめ返したバダックの答えを聞いて目を見開いたナタリアは一筋の涙を流して嬉しそうな表情でバダックを見つめた後涙をぬぐった。

「中将やアニスから既に聞いていると思いますが、私、アッシュと結婚して世継ぎもできましたの。」

「ああ、聞いている。”六神将”としての奴しか知らない俺とすれば、奴ごときがお前と結ばれたのは父親として色々と複雑だが、お前が幸せならばそれでいい。――――最も、万が一奴まで今回の事態に巻き込まれて封印石に封印されていたら、奴が解放された時に最低でも100発は殴るがな。」

「もう、お父様ったら。父親が娘を貰う男に殴るのは普通は一発と聞いておりますわよ?」

バダックの答えを聞いたナタリアは苦笑し

「お父様……もしよろしければ、元の世界に帰還するまでに私のお腹の中にいるこの子の名前を考えて頂けますか?」

「俺が………か?」

ナタリアの提案を聞いたバダックは目を丸くした。

「はい。……いけませんか?」

「いや……お前がいいのならば、喜んで考えさせてもらおう。」

「フフ、ありがとうございます。元の世界に帰還できるのがいつになるかわかりませんが……せめてそれまでの間だけは娘としてよろしくお願いいたしますわ。」

「ああ……こちらこそよろしく頼む。」

そしてナタリアの言葉にバダックは静かな笑みを浮かべて頷いた。

(あ、あの……バダックさんがナタリア陛下の父親とは一体どういう事なのでしょうか……?バダックさんがナタリア陛下の父親と言う事はバダックさんもソフィさん達と同じ………)

(ハハ、後で話すよ。(彼女がルーク兄さんとバダックさんの話にあったナタリアさんか………となると”かつてバダックさんと敵対関係であり、異世界の人であるナタリアさんと親しい関係であった”ルーク兄さんも…………))

一方二人の事情がわからず戸惑っているクローゼに小声で質問されたヨシュアは苦笑した後真剣な表情である推測をしていた。



こうしてクローゼ達を仲間に加えたケビン達はメンバーをケビン、リース、ヨシュア、クローゼ、バダック、ナタリアに編成し直して”封印区画”の最奥にある魔法陣へと向かった。


~封印区画・最奥~



「これが”第三星層”に通じている転移陣やな…………本来はここに”環”を封じるための古代装置が置かれていたはずなんやけど。」

「”環”を封じる………もしかして報告書にあった”第一結界”?」

真剣な表情で魔法陣を見つめて呟いたケビンのある言葉が気になったリースはケビンに訊ねた。

「ああ、異空間の中で”環”を時間凍結するっていう仕掛けだったみたいやな。そこまでしてても”ゴスペル”による影響は防げなかったみたいやけど。」

「………なるほど。」

「ですが結局、”輝く環”はどこかに消えてしまいました。浮遊都市が崩壊したことから完全に壊れたのではないかと推測されているようですが……ワイスマンが動揺していた以上、何か予測も付かないことが起きたのは間違いないでしょう。」

「………真相を知っているのはあのワイスマン教授だけかもしれませんね。今、どこで何をしているのか想像もつきませんが………」

ワイスマンのその後の行方が気になったヨシュアとクローゼは考え込み

「……お父様。そのワイスマンとやらは一体何者なのですか?」

「……話にあった”リベールの異変”を起こした元凶にして、かつてリベールとエレボニアの戦争―――”百日戦役”を引き起こした外道だ。」

「な………どの世界にもモースのような外道はいるのですね……」

バダックにワイスマンの事を訊ねたナタリアは絶句した後複雑そうな表情で考え込んでいた。



「え………ですが報告では………」

一方ワイスマンが既に死亡している事を知っていたリースはワイスマンが死んでいないと思っているヨシュア達の反応を不思議に思い、ワイスマンの死を口に出しかけたが

「―――その件に関しては教会でも引き続き調査中ですわ。ただ、今回の件に限って言えばワイスマンは無関係やと思います。関係してたら、これ見よがしに挑発してくるでしょうし。」

「……確かに。

「わざわざ仮面を付けて現れる意味はなさそうですね。」

「”アルセイユ”の通信をハッキングしてわざわざ導力停止現象の事を知らせた件を考えると、わざわざ正体は隠さないだろうな。」

「…………………………」

ワイスマンの死を誤魔化してヨシュア達を納得させている様子のケビンを真剣な表情で黙って見つめていた。

「ま、そのあたりも含めてまだまだ謎は多そうです。先に進むんなら、敵の出方も含めて注意しといた方がええでしょう。な、リース?」

「………ええ、そうですね。」

その後ケビン達は転移魔法陣を使って”第三星層”へと転移した。



~第三星層・金の道、銀の道~



「ここは………」

「どうやら”翡翠回廊”と同じく異空間に造られた回廊みたいやな………」

「ケビン、あれ………!」

新たなる星層に到着し、ケビン達と共に周囲を見回していたリースは先が二手に分かれた銀色の道と門、金色の道と門を見つけて声をあげた。



「金色の門と銀色の門……なんや、いきなり思わせぶりな場所に来たな。」

それぞれの門を見つめたケビンが考え込んでいると”方石”の音が聞こえてきた。

「またか……!」

音に気づいたケビンが”方石”を取り出すとケビン達の目の前に女王宮で現れた人らしき幽霊が現れた。

「あ………」

「あの時の……!?」

「女王宮のテラスに現れた者か……!」



……異邦者よ……”星杯”の理に連なる者よ………聞こえ……ますか……



「あ、ああ……聞こえとる!」

幽霊の問いかけにケビンは明るい表情で答えた。



これより先は……双子の回廊……同時に進まなければ……更なる深淵に辿り着くことは……叶わぬでしょう………



幽霊が話を続けると近くの石碑に光が灯った。



門の制御を……石碑に託しました………”星杯”に連なる力をもってそれぞれの道を進んでください………途中の道のりに………”聖なる焔の光の真の友”と………”最後のユリアの末裔”が封印された……封印石があります………彼らを解放し、彼らと共に先に進んでください………ですが……どうか気を付けて……一度”門”に入ったら……試練を潜り抜けなければ……



そして幽霊は最後まで言わずに消えた。

「あ………」

「なるほどな……今まで聞こえてきた声はぜんぶ彼女のモンやったんか……しかし……一体何者なんや?」

「……………………いずれにしても……気になる事を言っていましたね。”星杯”に連なる力をもってそれぞれの道を進めと………」

幽霊の正体についてケビンが考え込んでいる中クローゼは不安そうな表情で黙っていた後気を取り直して幽霊の言葉を繰り返した。

「ええ……意味することは明らかですな。この場合、オレとリース……それぞれが同時に二つの門に入る必要があるって事やろ。」

「……うん、私もそう思う。多分、そうしないとその先にある”星層”には進めないっていうルールみたい。」

「……それと途中の道のりにはメリル達の世界の仲間が封印された封印石もあると言っていた事から、恐らくそれぞれの門の先に残りの二人の封印石が途中の道のりに一つずつあるのだろうな。」

「え……と言う事はお二人は先程の方が仰った封印石の中に封印されている人物に心当たりあるのですか?」

ケビンとリースの後に答えたバダックの話が気になったクローゼはバダックとナタリアに訊ねた。



「ええ………”聖なる焔の光”とは亡くなった私達の仲間の事で、”聖なる焔の光の真の友”とはガイ―――――マルクト貴族のガイラルディア・ガラン・ガルディオスの事で”最後のユリアの末裔”とは中将達が貴方方に話した世界の命運をかけた決戦で挑んだ私達の最後の敵―――ヴァン・グランツの妹であるティア・グランツの事ですわ。やはり二人も巻き込まれていましたのね………」

クローゼの疑問にナタリアは静かな表情で答えた後心配そうな表情で考え込んだ。

「いずれにせよ、二手に分かれる必要が出てきたわけですね。そうなると、この人数ではやや心許ないところですが……」

「でしたら……”拠点”にいる方達の力も借りた方がいいかもしれませんね。そうすれば、8人ずつの組に分かれることができますし。」

「え……で、ですが、先程の声は私とケビンにそれぞれの道を進めと……」

先への進み方にヨシュアが考え込んでいる中クローゼの提案を聞いたリースは戸惑いの表情をした。

「……いや、だからといって助っ人を連れていかれへんとは言ってなかったのも確かや。何があるかもしれへんし……ここは素直に力を借りとこう。」

「…………わかりました。よろしくお願いします。」

そしてケビンの推測を聞くと納得した。

「こちらこそ。どうします?さっそく”拠点”にいる人達をここに呼んできましょうか?」

「いや、いきなり呼んでもみんなそれぞれ準備があるやろ。多分、門の中に入ったら簡単には後戻りができへんはず……万全の準備を整えてから全員で集まることにしようや。」

その後準備を整え終えたケビン達全員は”第三星層”の入口まで転移し、ケビンと共に行くメンバーはアーシア、ヨシュア、ジョゼット、カリン、ミュラー少佐、ジェイド、アニスのメンバーに、リースと共に行くメンバーはフレン、ティータ、クローゼ、ユリア大尉、ロイド、バダック、ナタリアのメンバーに編成した後、入口の近くにある石碑に方石をかざした。するとケビンとリースに淡い光が包み込んだ。



「あ………」

「反応したみたいやな………」

リースとケビンが呟くと、固く閉じられてあった金色の門と銀色の門がそれぞれ開いた!

「準備は整ったか………リース、覚悟はええか?」

「………問題ない。………ケビンの方こそ……その………」

ケビンに確認されたリースは静かに頷いた後、ケビンの身を心配して言い辛そうな表情で呟いたが

「ん、なんや?はは、やっぱりオレがおらんと寂しくて仕方あらへんか?」

「………あり得ないから。もういい………さっそく中に入りましょう。」

ケビンの言葉を聞き、表情を戻した。



「オッケー。………それじゃあみんな……”第三星層”の攻略を始めよう。多分、それぞれ終点まで行ったら合流できるはずや。」

「………また”悪魔”が出現しないとも限りません。無理をせず慎重に進んで行くことにしましょう。」

「応!!」

そしてケビンとリースの号令に一同は力強く頷いた後ケビン達は金色の門を、リース達は銀色の門をくぐった。すると2つの門はそれぞれ固く閉じられた。



こうしてケビン達とリース達、それぞれの”第三星層”の攻略が始まった………!




 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧