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遊戯王アークファイブゼロ

作者:もきゅ
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バニシング
精霊編
  十代は3歳です

やっと3年が経ってくれました。俺も今日から3歳です。もう、これ以上下の世話はされたくなかったし、結果オーライでしょ。あの、やたら可愛い連呼しまくるうるさいおばさんも少しおとなしくなりました。むしろそっち方面で助かったってのもあるのかな。この世界に来て、まだ異常らしい異常はほとんどありません。もしも現れたら気配で感じると言われたけど、本当にあるのかな。来なければいいです。
今日は、舞網デパートでお買い物です。洋服を買ってくれるそうなんで、少しでも大人っぽい服を選びたいです。別に服が不満じゃないが赤色がない。俺は、赤が好きだ。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
家から歩いて30分で、舞網デパートに着く。俺んちの向かいに遊矢の家があり、近所付き合いで幼なじみ関係となっているのが、嬉しい。遊矢の母は別にいいけど。俺は、男だぜ。
通りには、魚市場や、魚屋や花屋や牛肉や野菜が売っており商店街は、今日も抜群に賑わっている。別に、他にも舞網デパートの裏やちょっと歩いたところにもあるが、ここの商店街は別格だ。わざわざ、直接取り入れてあり他の所よりも安く、新鮮さも長持ち、それにおいしいとなりゃ買うでしょう。
パソコン技術は、あちらの世界より発達しており理解するのに少しかかったが、それでもあまり代わり映えがなく、目を離した隙に調べておいた。現在は、それを有効活用し情報を調べている。
え?勉強できるようになったのかって?寝てたら、大丈夫でしょう。それに、俺は一人が好きだ。のびのびできてていいから。だから、早く自立したい。
そう、このときは思わなかったんだ。この人たちも、結局は一時的な関係しか持てなくて、だからいつかは切れる関係で、遊矢とも、こちらの世界での幼なじみってだけだと。だからこそ、相棒になるなんて。つゆほども、期待してなかったけれど、このときは、ただ繋がりが欲しかったのかもしれない。この地獄から救ってくれる人を。今はまだ、気付かなかったけど。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆チャキーン、舞網デパートに到着だ。でも、こういうのってどうすればいいのやら。
『あらー、和子ちゃんに十代ちゃん、久しぶりー。すっごい偶然ねー、私も今来たとこなのよ。ほらほら、一緒に回りましょ。』
騒がしい声と共にやってきたのは、遊矢の母、洋子さん。遊矢もいた。
『しゅうちゃん、おひさー』
嬉しそうに笑ってくる。しゅうちゃんって誰だって?俺だ。いつのまにかあだ名ついてた。でも、可愛いからいいや。最初言われたときは、驚いたけど。
『ああもう、可愛いー。遊矢くん、私は私は?』
『しゅうちゃんのママ』
にこにこ笑って答えてくる。
『ゆうちゃん、おひさー』
にこにこ笑顔で答えてやる。可愛いじゃん、遊矢。デレデレとなりそうなのを、顔を引き締めて隠す。
『しゅうちゃん、どうしたの?』
小首を傾げて聞く姿が可愛いが、俺は首を降ってなんでもないことをアピール。
『十代ちゃん、可愛いー。キャー\(>_<)/』
もう、ゆうちゃんの親が隠す気がないようで、抱きついてくる。うん、知ってたわ。
クリクリー!クリクリー?クリボーが、心配そうに出てきた。大丈夫だと、小さく頷く。
『さあてと、これから服選びよ。楽しみにしてなさい』
小悪魔的な笑顔で言われて、テンションが下がった。だが、絶対に赤の服を選ばせて見せる。赤は、情熱の赤、HEROは必ず勝つ。見てろよ。
『十代、大人になったんだね』
クリクリー。後ろから、二人が生暖かい目で見てくるのを気付かずにいた。 
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