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英雄伝説~焔の軌跡~ リメイク

作者:sorano
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第26話

~封印区画・最下層・最深部~



「下がれっ!!」

戦闘開始早々リシャール大佐は抜刀をして回転する刃をルーク達に放ち

「フンッ!」

襲い掛かって来る回転する刃――――光輪斬をバダックは大鎌を一振りして真っ二つにした!

「行くぜ………!これでも喰らいなぁっ!!」

その時フレンがトンファーに電撃を流し込んでリシャール大佐目掛けて突撃してトンファーを繰り出し

「!!」

繰り出された電撃が宿るトンファー―――スタンブレイクをリシャール大佐は紙一重で回避し

「うおおおお~!!」

高速で何度も抜刀を繰り返して反撃をし

「うおおおおお――――――ッ!!」

対するフレンも吠えながらトンファーを次々と繰り出して高速で繰り出されるリシャール大佐の剣技―――光連斬を相殺していた。



「「……………」」

そこに人形兵器達が主であるリシャール大佐と戦うフレンを排除する為にミサイルを放ったが

「烈火衝閃!!」

「はっ!!」

バダックが放った火炎とエステルが放った衝撃波の弾丸を受けて空中で爆発した!

「まずは取り巻きを倒した後、敵将を集中攻撃するぞ!―――小僧、遅れるなよっ!」

「誰が小僧だ!いい加減名前で呼べっつーの!」

「エステル!僕達はもう一体を!」

「うん!」

そしてルーク達は取り巻きの人形兵器を破壊する為にそれぞれ二人一組になって分散し、アリエッタは戦況を見て判断した後譜術の詠唱やオーブメントの駆動を開始した。



「……………」

自分に向かって来るルークとバダックを先に仕留めるべき敵と判断した人形兵器は再びミサイルを数発放ったが

「くだらん!烈火衝閃!!」

バダックが大鎌を振るって放った火炎放射が次々と命中して空中で爆発した!

「空破―――」

その瞬間ルークは剣に風を纏わせながら一歩前に踏み出した瞬間一気に詰め寄り

「絶風撃!!」

強烈な突きを放った!

古代の製法で通常の武器は中々通しにくい硬い装甲を持つ人形兵器であったが、ルークの持つ古より伝わりし伝説の剣の前には意味はなく、ルークが放った突きは易々と人形兵器の装甲を貫いた。

「―――双牙斬!!」

続けてルークは斬り下ろした後斬り上げと共に跳躍し

「―――大雪斬!!」

そのまま落下しながら剣に闘気を溜め込んで斬撃を叩き込み、片腕らしき部分を斬り裂いた!

「紫光雷牙閃!!」

そこにバダックが大鎌を振るって放った雷撃のエネルギーが人形兵器に直撃し

「!?!!!??」

雷撃によってショートした人形兵器は全身から煙を上げだした。

「―――雷神剣!!」

そして追撃するかのようにルークは雷撃を宿した突きで人形兵器の装甲を貫き、剣が装甲を貫いた瞬間雷が人形兵器に直撃して人形兵器はモクモクと大きな煙を上げ出し、そこにバダックが詰め寄り

「獅吼――――」

連続で獅子のエネルギーを人形兵器に叩きつけ

「爆砕陣!!」

最後に巨大な獅子のエネルギーを放ち、その瞬間人形兵器は木端微塵に破壊された!



「…………………」

自分に向かって来るエステルとヨシュアを先に仕留めるべき敵と判断した人形兵器は再びミサイルを数発放ったが

「―――スパークウェーブ!!」

後方のアリエッタが援護するかのように人形兵器に突撃するエステルとヨシュアの前に雷の球体を発生させて放電させ、襲い掛かるミサイルを誘爆させた!そして爆発によって発生した煙からエステルが凄まじいスピードで突撃して来た!

「瞬迅爪!!」

「朧!!」

突撃するエステルが攻撃を加えると同時にヨシュアは人形兵器の背後に現れて斬撃を叩き込み

「双連撃!!」

「三散華!!」

ヨシュアは双剣を順序良く振るい、エステルは棒で2回突きを命中させた後最後はすくい上げるかのような動作で攻撃しながら跳躍しながら棒に闘気を溜め込み

「―――金剛撃!!」

そのまま落下しながら強烈な一撃を人形兵器に命中させた!



「……………」

二人に集中攻撃されていた人形兵器は突如後ろへと下がり

「くはっ!?」

背後にいたヨシュアを吹っ飛ばし

「……………」

「きゃっ!?」

銃口から小規模な連続銃撃を正面にいるエステル向けて放って、エステルを怯ませた。

「…………」

そして人形兵器は2発のミサイルをそれぞれ正面にいるエステルと背後にいるヨシュアに向かって放ち

「「!!」」

二人は回避行動に移ったが、ミサイルが地面にぶつかった際に起こした小規模なドーム型の爆発を受けて傷ついた。

「白き精霊、我らに祝福を!―――ナース!!」

その時傷ついた二人を癒すかのようにアリエッタの譜術によって発生した光がアリエッタを含めた戦場で戦う仲間達に宿り、仲間達が負った傷を癒した。



「せいっ!プラズマウェイブ!!」

「!?!!!??」

そしてヨシュアが発動した雷のアーツをその身に受けた人形兵器はショートしたのか身体全体から煙を上げておかしな動きをし始め、好機と見たエステルは再び人形兵器に向かって突撃し

「―――刃に更なる力を!シャープネス!!」

「散沙雨!!」

アリエッタの譜術によって強化された筋力で連続で棒で突きで装甲の一部を一点集中して攻撃した後力を溜めて棒で突きを放った!

「兎迅衝!!」

エステルが繰り出した強烈な突きは連続突きによってへっこませた装甲を貫き、装甲が貫かれた人形兵器は全身をショートさせながらエステルから下がったが

「そこだっ!シャドウスピア!!」

ヨシュアが発動したアーツによる暗黒の槍に貫かれ、爆裂して消滅した!



「うおおおおおおっ!どうした、どうした!お前の剣はその程度なのか!?」

リシャール大佐と単騎で戦うフレンは次々とトンファーを繰り出し

「クッ……!?まさかこの私と単騎でまともに渡り合えるとは………!」

リシャール大佐はフレンの気迫に圧されながら繰り出されるトンファーを次々と連続で抜刀して防いでいた。

「はぁぁっ!!」

フレンと武器の打ち合いをしていたリシャール大佐は気合いを入れながら居合い斬りを放ち

「っと!?」

リシャール大佐が武器の打ち合いの最中に放った居合い斬り―――光鬼斬をトンファーで防いだフレンは防いだ時に発生した衝撃波によって後ろへと吹っ飛ばされ、受け身を取って着地した。

「下がれっ!!」

その時リシャール大佐は抜刀して回転する刃を解き放ったが

「ブレイブスマッシュ!!」

「何っ!?グッ!?」

フレンは渾身の闘気を全身に纏って回転しながら突撃して刃を真っ二つにした後そのままリシャール大佐に攻撃を命中させた後再びトンファーを繰り出し、リシャール大佐も抜刀で繰り出されるトンファーを防ぎ、二人は一進一退の攻防を続けていた。

「そこだっ!残光破砕剣!!」

攻防の最中に一端下がったリシャール大佐は自らの奥義を放ち、神速の居合いがフレンを襲ったが

「ハアアアアアッ!!」

神速の居合いを見切っていたフレンはトンファーでガードし、致命傷を避けた後、再び戦闘を続行した。



「クッ!?ハア、ハア……”不屈のフレン”。まさかこれ程の腕とは。それ程の腕前ながら何故我ら情報部が集めた情報に引っかからなかった?わかっているのは”暁”のアーシアの紹介によって突如遊撃士協会の”暁”のアーシアのサポーターとして登録した事だけ………一体何者だ?」

フレンと対峙し、戦闘による疲労で息を切らせているリシャール大佐は真剣な表情で戦闘の際に自分の攻撃によって掠り傷をいくつも作っているフレンを見つめ

「はあっ……はあっ………へっ、そんな自分が不利になるような事、わざわざ話す訳がないだろうが。それに直に戦ってわかったが……アンタ、俺の知る”最強の剣士”と比べればやっぱり大した事のない相手だな。」

対するフレンも息を切らせながら不敵な笑みを浮かべた。

「ほう……?一体何者かね?」

「――――”風の剣聖”。そう言えば誰の事かわかるだろう?」

「馬鹿なっ!?”風の剣聖”だとっ!?」

フレンの口から出た予想外の人物の異名を聞いたリシャール大佐は目を見開き

「へっ、今更驚いた所でもう遅いぜ?それに俺は”あの時”と違って一人で戦っている訳じゃねえ。」

フレンは口元に笑みを浮かべて答えた。するとその時機械人形を破壊し終えたルークとバダックがリシャール大佐を挟み込むような位置で突撃してそれぞれ技を放った!



「烈破掌!!」

「獅子戦吼!!」

「!!」

同時に繰り出された闘気を纏った拳と獅子のエネルギーをリシャール大佐は後ろに跳躍して回避したが

「朧!!」

「くっ!?」

背後に突如現れたヨシュアに背中を斬り付けられて呻いた後、すぐに振り向いて抜刀したがヨシュアは抜刀される瞬間神速の速さで消えて回避した。

「無光なる最果ての渦、永遠の安息へと導け!―――ブラックホール!!」

しかしその時膨大な魔力を纏ったぬいぐるみをアリエッタが抱えたその時、リシャール大佐の背後に巨大な暗黒の穴が現れた後周りの物全てを吸い込むかのように凄まじい吸引を始めた!

「うおおおおおおっ!?」

リシャール大佐は吸い込まれない為に足に全体重をかけて耐えていたが吸引と共に発生する暗黒の刃がリシャール大佐の全身を傷つけていた。そこにエステルとフレンが同時に突撃し

「これで決める!烈波!無双撃!!はぁぁぁぁぁぁっ!!」

「行くぜっ!だぁぁぁぁぁっ!!」

「がっ………!?」

それぞれの武器で猛連打をリシャール大佐に浴びせ、連打を浴びせ終えたエステルは棒を大きく振りかぶり

「タイガー………!」

フレンは一端下がって闘気によって発生した虎の顔を前方に纏わせ

「とぉりゃぁぁぁ!!」

エステルは大きく振りかぶった棒で強烈な打撃を放ち

「チャージ!!」

エステルが棒を振るう瞬間フレンは虎の闘気を纏いながら突撃してリシャール大佐にエステルと共に強烈な打撃を命中させ、二人の強烈な打撃を受けたリシャール大佐は吹っ飛ばされ、壁に叩きつけられ

「ガハッ!?これまでか………」

壁に叩きつけられたリシャール大佐は呻いた後地面に膝をついた!



「さすが、カシウス大佐の子供たち……。だが……一足遅かったようだ。」

戦闘で敗北はしたが目的は達した事にリシャール大佐は不敵な笑みを浮かべながら呟いた。すると『ゴスペル』は一際強い妖い光を放った。

「しまった……!」

「くっ……!」

「むっ……!」

「何が起こるんだ!?」

「おい、専門家!頼むから状況を説明してくれ!一体これから何が起こるんだ!?」

『ゴスペル』が放つ妖しげな光にルーク達が怯んでいる中、フレンは真剣な表情でアリエッタに視線を向け

「アリエッタも、わかりません……!ですがあの黒いオーブメント、周りの”七耀脈”のエネルギーを凄い勢いで、吸い取っています……!」

視線を向けられたアリエッタは厳しい表情で答えた。そしてその場で地鳴りが起こり、『ゴスペル』が妖しい光を周囲にまき散らすと遺跡内の照明がどんどん消えて行った。



~封印区画・第3層空中回廊~



「しまった!『導力停止現象』か!」

次々と照明が消えて行く遺跡内の異常にいち早く気付いたラッセル博士は思わず叫んだ。



~封印区画・最下層・最深部~



地鳴りが終わると同時に『ゴスペル』も役目を果たしたかのように見え、妖しい光を出さなくなり、消えた照明が次々とつきはじめた。

「な、何だったの、今の……」

「導力停止現象なんだろうけど、今までのものとは違っていた……。まるで、何かが解放されたような……」

状況にエステル達が困惑していたその時、突如部屋の床が光った後『ゴスペル』を置いている装置に金色の光が宿ると同時に謎の声が広間内に響き渡った。



……警告します……。全要員に警告します……



「え………」

「な………誰だ!?どこにいる!?」

突如聞こえてきた謎の声にエステルは呆け、ルークは周囲を警戒し

「―――あの装置か!」

「あの装置が喋っているんだ………」

「機械の声にしちゃ、人間そっくりだぞ……!?」

装置が声を発している事に気付いたバダックは声を上げ、ヨシュアは呆け、フレンは信じられない表情で装置を見つめ

「……………」

アリエッタは真剣な表情で黙って装置を見つめていた。



『オーリオール』封印機構における第一結界の消滅を確認しました。封印区画・最深部において『ゴスペル』が使用されたものと推測……。『デバイスタワー』の起動を確認……



「な、なによこれ!?一体何が起こるの!?」

「チッ、一体何が起こるんだよ!?」

「―――落ち着け!警戒を怠るな!」

訳のわらかない状況に混乱しているエステルとルークを見たバダックは一喝して二人を落ち着かせ

「”封印機構における第一結界の消滅”………まさか、”何か”の封印が解けたのか……?」

フレンは真剣な表情で考え込み

「第一結界……『オーリオール』封印機構……。大佐、これはいったい!?」

「わ……わからない……。このような事態になるとは想定していなかった……」

唯一事情を知っていると思われるリシャール大佐にヨシュアは尋ねたが、想定外の出来事にリシャール大佐は戸惑いの表情で答え

「―――!!気をつけて、下さい……!封印が解かれたという事は、”守護者”が出てくる可能性が、高いです……!」

何かに気付いたアリエッタは血相を変えてその場にいる全員に警告した。



第一結界の消滅により、『環』からの干渉波、微量ながら発生……。『環の守護者』の封印解除を確認……。全要員は、可及的速やかに封印区画から撤退してください……



するとアリエッタの警告に応えるかのように機械的な声の警告がなくなると、ルーク達の横にあった壁がなくなり、大きな空洞が出来た。そして空洞の奥から小さな赤い光がいくつか出た後、リシャール大佐が呼び出した人形兵器とは”格”が違う超大型の人形兵器と周囲を浮遊している人形兵器が現れた!



「な、なに、このブサイクなの……」

「ディストが操縦していた譜術兵器と大して変わんねえぞ……」

突如現れた人形兵器の形状を見たエステルとルークは呆れ

「気をぬかないで!こいつが『環の守護者』だ!」

「ディストが作ったのと比べて、あいつらの方が何倍も強い、です……!」

呆れている二人にヨシュアとアリエッタはそれぞれ真剣な表情で警告し

「おいおい……こんなのと戦えっていうのかよ!?」

「―――見た目にごまかされるな!奴等の強さは尋常ではない!」

フレンは未知の敵に戸惑い、未知の敵の強さを感じ取ったバダックは厳しい表情で声を上げて警告した。



ゲート固定……導力供給完了……再起動確認……MODE:索敵行動……座標確認……『環の守護者』トロイメライ……索敵行動開始……



未知なる存在にして『環の守護者』――――トロイメライとの戦闘を開始したルーク達は最初は苦戦したが、相手の攻撃は単調であったのでその事に気付いたルーク達はすぐに対処をすると共に反撃を開始し、隙を見つけて全員で集中攻撃を叩き込んだ。しかし普通なら破壊されてもおかしくない程叩き込まれたにも関わらずトロイメライは倒れなかった。



「な、なんで倒れないの!?」

「一体どれだけタフなんだよ!?」

普通なら倒れているはずの攻撃を受けたにも関わらず倒れないトロイメライにエステルとフレンは戸惑い

「――――小僧!”超振動”は使えるか!?」

「ああ!もうこうなったら”超振動”でぶっ潰してやる!」

どのような物でも破壊する程の威力を持つ自分の”切り札”を知るバダックに視線を向けられたルークが頷いたその時

「気を付けて、下さい………!」

「まだ、何かするつもりだ!」

敵が動き出した事に気付いたアリエッタとヨシュアは警告した。するとトロイメライは取り巻きの浮遊していた人形兵器を自らの手と合体させ、さらに足や手も伸び、頭の部分も変形して姿も戦闘向けに見える姿になった。



MODE:完全殲滅(ジェノサイド)……『環の守護者』トロイメライ……これより殲滅行動を開始する………



変形したトロイメライはルーク達に襲い掛かり、ルーク達は真の最終決戦を開始した………! 
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