| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

転生特典は聖槍の影打

作者:ワッパー
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

19話 人間驚き過ぎると思考が止まる

 
前書き
今回はタグの一部が使われています。 

 


現在目的地
さて北欧勢力の拠点に帰ろうとジープをひた走らせる
櫻井空とその一行


「そろそろだな」

「どんな所楽しみだわ〜どんな所なの?」

『俺も気になる、いつも外からしか見てないから中の様子にも興味がある』

そうだな、と思案げな顔で考え

「色々と退屈はしないな」

セクハラをするオーディンに制裁するロスヴァイセを思い出してクスっと笑う

「へぇ〜楽しそうね〜」

『だな』

「そろそろ着く〜……ん?」

道の真ん中に立つ1人の男がいた、紳士服を着ている優男と言った方が良いか剣を帯びてる所を除けば普通だ

ジープを止めてクラクションを鳴らす

「アブねぇよ、気をつけな」

声を掛けたのだが優男は柔かな笑みを崩さずに

「すみませんね、私達は貴方達に用事がありますから」

は?










疑問を持った瞬間に結界が展開された

「おいおい……」

「まさか……」

普通ならばピンチな場面なのだが

「昼間から襲撃とは堂々としているわね」

相手の態度に関心を示したルサルカとは対照的に

「うわぁ……面倒くさ」

こんな面倒な事に理由なく巻き込まれた空は露骨に嫌な顔をした


「態度が正反対ですね……」
優男は少し引いていたが

「で?貴方の要件って何よ、私達は暇じゃないのよ喧嘩なら他所でなさい」

「少しバイオレンスなお母さんかよ…」


「要件は単純「アーサー下がりなさい」はい」

すっと優男が下がると目の前にはロスヴァイセとは違う銀髪ロングの女性がいた

「誰よ………」

ルサルカが親の仇を見るような目をしていた……理由は簡単だ…ルサルカの体に無いものが彼女にあったからだ

「何か言ったかしら?」

「ん?何も言ってねぇぞ」

2人の話をスルーした女性は堂々と

「私はヴァーリ……今代白龍皇よ魔獣の王様」

自己紹介した


はぁ……白龍皇ね…………………はい?


ええええええええ!白龍皇って男だよね!何で!


「………はったり?」
万に一つの可能性に賭けたが

「まさか」

『divide』
背中に出てきた白亜の翼を見て





「…………………」





理解したくても出来ないので空は……考えるのをやめた





「おーい戻って来なさーい現実逃避しても解決しないわよー」


「………はっ!これが未知か!」



『空……疲れたのだな……帰るのならば俺の背を貸してやろう』

うるせぇビックリし過ぎると人って考えるのを辞めるんだよ

「まぁ気持ちは解らなくもないけど……」

「とりあえず……何の用だ!二天龍の一角に何かした覚えは無いぞー!」

「そうね、貴方が私達に何かした訳ではないわ」

なら何で?

「貴方がフェンリルを倒したって聞いたからよ、しかも同じ神滅具持ちと聞いたら戦いたいと思うのが常じゃない?」

やっぱりか!女の子になってても戦闘狂なのは変わってない!

………って

「俺がフェンリル倒したって誰に聞いた?」

あの一連の出来事はオーディンの爺さん達が内密に処理 (俺がフェンを使い魔にしたため)されたので知ってるのはごく一部だ

「少し伝手かあってね」

へぇ…………

「見逃してくれない?」

「嫌よ、戦いましょう……少し待ってあげるわ貴方の代理の魔獣を作りなさい」

ん?……あぁまさか魔獣創造で倒したと思ってるの?

実際、フェンを倒したのは活動位階とルーン魔法なのだが…まぁ良いか〜感違いしてくれてるし、でも魔獣創造で戦闘用の魔獣を作るなんて初めてだ…

「最強ね〜」
正直心当たりはある、ヴァーリは俺の代理で魔獣を作れと言った…なら

「大人気ないって言うなよ」

「もちろんよ」

よし言質は取った文句言うなよ

「こい………」
空は大人気ないと思いいつつも自分の髪の毛を一本抜く魔法陣が現れると魔獣創造がそれを核に主人がイメージした魔獣を作る


それは二メートルを超える巨大な人型魔獣、顔はボロ布で隠れている

そして

「…………形……………成……………」

たどたどしい口調ながら魔獣は祝詞を唱えた

現れたのは人型魔獣の体躯と同じかそれ以上の巨大な大剣

黒円卓の聖槍

を肩に担いでいた

『何ッ!」
「嘘ッ!」

ルサルカとフェンも驚いているが俺は大して驚いていない

何故ならそれは下手すれば空がなっていたかも知れない存在だからだ

偽槍の使い手の成れの果て


本来の世界の肩書きでこの魔獣を名乗らせるならば

聖槍十三騎士団 黒円卓序列2位

死を喰らう者 トバルカイン

「ヘェ〜それが貴方の最強の魔獣……」


「そう、やっちゃいなカイン」

「GAAAAAAAAAAA!!!!」

この世界に生まれた屍兵は天の名を冠する龍を倒す為に偽槍を振り下ろした。

 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧