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世界をめぐる、銀白の翼

作者:BTOKIJIN
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第一章 WORLD LINK ~Grand Prologue~
  クウガ ~脈動~



「奴」の五代襲撃から一時間後







五代雄介なる人物を待つ間、俺は一条さんから五代さんについての話を聞いていた。

聞けば聞くほど会ってみたくなってくる人物だ。
どうやら妹さんがいるらしいが、働いている保育園で待ってるらしい。

喫茶店ポレポレのオーナーからコーヒーを飲みながら彼の到着を待つ。
このコーヒーも旨いが、五代さんのコーヒーはもっと旨いらしい。


そうしていると、程なくして喫茶店の扉が開き、一条さんが迎える。
どうやら五代さんが到着したらしい。







「おお、五代!予定より速いな・・・・ってどうした!?服がボロボロだぞ!」

「一条さん、オレ、今さっき襲われました!」

「なにっ!?」

「世界とか訳のわかんないこといってきて・・・」

「それは本当か!?」

「あ、あなたは?」

「ああ、紹介しよう。彼は蒔風舜といってな・・・・・」




そうして一条さんが俺の事を五代さんに説明してくれた。
その際、オーナーがいるので外の駐車場まで三人は出てきた。

やはりこの五代雄介と言う人が最主要人物のようだ。







「は、はあ。世界を、ですか?ちょっと信じにくいです。でも・・・・」

「でも?」

「オレを襲ってきた奴も同じようなことをいってました」

「間違いないな。「奴」だ」

「それに一条さんも信じているみたいですし、信じます」

「そんな簡単に?」

「信じられるなら、信じた方がいいでしょう?」

やべぇ、かっけぇ
つか、器の大きな人だ。




「ありがとう」

「いえ、どうも。あ、一条さん、そういえばベルトがまた復活したんですよ」

「ベルトが復活?」

「五代がクウガに変わる際に必要な物だ。破損して、使えなかったんじゃ?」

「オレにもなにが起こったのか・・・わかりません。そうだ蒔風さん、なにかわかりますか?」

「うーん、おそらくは「世界」がやったことだと思う」

「世界が?」

「ああ、「奴」の力は強大だからなぁ。それに対抗するために失われた力を復活させたんだと」

「それでクウガの力が・・・・」

「ああ。あと、「奴」は何か言ってなかったか?」

「世界を喰らうって言ったくらいで他には・・・・」

「手がかりはなしか・・・・」





プーッ、プーッ、プーッ





そう話しているとビートチェイサーに警察無線が入る。
「奴」に襲撃されたことから、何か起こったら、と五代が回線を開いておいたのだ。



《警視庁から各局へ通達。科学警察研究所が何者かに襲撃された。犯人は武装している可能性がある。繰り返す、犯人に武装の可能性あり!!十分に注意されたし!》


「科警研が!?」

「科学警察研究所ってなんだ?なにがある?」

「クウガの事とか、未確認の事を研究して、サポートしてくれていたところでです!」

「・・・「奴」、か?もしかしたらクウガの情報を得るために!?一条さん、研究所ってどこですか!?」

「一条さん、オレも行きます!蒔風さんは着いてきて下さい。なにか乗り物は?」

「あ、そういえば世界からこんな支給品が・・よっと」


蒔風がふっ、と腕を振るうと、クルクルと回りながらそこに一台のバイクが現れ、ドッ、と着地した。



「す、すっげー」

「ますます信じるしかないようだな・・・・」


「行きましょう。「奴」は待ってはくれない。」

「あ、はい!」



------------------------------------------------------------



「これ、か。砕けてはいるが性能は十分だな」


「奴」は研究所の資料保管室で目当ての物をみつけるとそう呟いた。
そしてその物を金庫から取り出し、立ち去ろうとするところだ。


周りは穴のあいた壁と瓦礫と、なにかしらのパイプに亀裂が入って、ガスや水が吹き出していた。
研究員は全員避難したようだったが、再びここが機能するのにどれ程の時間がかかるのか・・・・


そして「奴」は壁を突き崩して外に出ていく。

おそらく入るときもこうしたのだろう。






そしてちょうど駐車場に出るところで、二台のバイクと一台の車がきた。


「やはり来たか・・・・」

それに乗っていたのは蒔風。そして先程山道で逃した男。最後に、車にランプがのっていたので、おそらくは刑事であろう男だった。








「やあやあ諸君!だが遅かったな。オレの目的はもう果たされてしまったぞ?」

と、自慢げに「奴」が手にした物を三人に見せつける。
それはケースに入った何かで、それを見た瞬間、五代の顔色がサァッ、と変わった。


「あ、あれは!」

「どうした五代?」

「あれはダグバの、零号のベルト!」

「なんだと!?なぜこんなところに!」

「知らなかったのか?最後の戦いのあとに密かに回収され、ここに保存されていたのだよ。甚大な被害を出したとはいえ、古代の知的生命体の一部だし、人類の進化のきっかけがあるかもしれんしな。研究者なら放ってはおかないだろう」

「「・・・・・・」」

「なるほどねえ」



驚きでまともに動けない二人に変わり蒔風が口火を切る。


「で、お前はそれでどうするつもりだ?まさか人類の進化ってやつを促すのか?」

「それも面白そうなんだが、これの使い道はもっと別にある」

「それが何だかは知らんが・・・・やらせると思うか!!」




ゴッ!!!!




蒔風が「奴」に突っ込んでいく。
その手は「風林火山」の一本「風」にあてられ、攻撃範囲に入るや否や、「奴」を居合切りで切り伏せる!!!

・・・・・はずだった。



しかし「奴」は、それの柄を足で踏みつけ居合いを止め、そのままジャンプし蒔風の側頭部に蹴りをぶちかます。
ゴガッ!!!、と強烈な音がして、蒔風が研究所のほうへ吹き飛んでいき、壁に当たり、中に突っ込み、幾度も幾度もバウンドしていく。

「ぐっ、あぐぁぁあ・・・・っ!」

そうしてまだ半分空中に浮いている状態の蒔風の背後に「奴」が廻りこみ蒔風を掴み上方へと投げつける。


その猛烈な勢いで吹き飛ばされた蒔風によって、天井がいともたやすく砕け、屋上に出てそのまま五メートルほどの高さに放り出された。

かすむ視界に蒔風が太陽をとらえた時に、そこに奴のシルエットが浮かび、そこから落ちてきた「奴」は蒔風を踏みつけそのまま地面に着地する。
いや、着地なんてもんじゃない。あれは墜落と言っていいレベルのものだ。


「ぐぶぇッ、っがっは!!!」

蒔風を踏みつける「奴」はここで初めて剣を抜く。


[魔導八天]

その刀身は美しく、素晴らしく、一点のゆがみも傷もなく、整った形をしていた。
しかし行うその所業は、間違いなく歪んだものだった。




「ちょうどいい。ここで死ぬか?」

「奴」がその剣を振り上げ、蒔風の首を撥ねようとしたところで


バンバンバァン!!


その刀剣が激しくぶれた。



「なに!?」



「奴」が視線を向けた先には、クウガのフォームの一つ、風の戦士・ペガサスフォームに変身して、ペガサスボウガンを構えた五代がいた。

フォームによって周囲のものを己の武器に変えるクウガは、おそらく一条から拳銃を借りたのだろう。そしてペガサスフォームの能力、超感覚をもって、「奴」の振り下ろす魔導八天を撃ちその軌道をそらしたのだ。


その瞬間を逃す蒔風ではない。


「はぁ、っ!白虎!!」


そう叫んだ瞬間、蒔風の右脇の前部に龍虎雀武のうちの一本、「白虎」が現れ、一瞬で大きな獣の姿へと変わり、「奴」を弾き飛ばした。



「ぬう!!」

「大丈夫ですか!蒔風さん!!!」

クウガが蒔風のもとによる。
その姿はすでに基本的なマイティフォームに戻っていた。

ペガサスフォームは長時間その形態を維持できない。

超感覚という力はエネルギーの消費が激しいらしく、約五十秒間しかその姿を維持できない。
五十秒たつと強制的に変身は解除され、二時間は変身不能になってしまうのだ。




「あ・・・ああ、げふっ・・・なんとか、な」

白虎を元の剣の姿に戻し、鞘に納めて、クウガに寄りかかる。
白虎たちの姿はこの世界であまり堂々とさらすものではない。





「ち、ますますもって面倒な。・・・まあいいさ。当初の目的は果たした。ここで戦うのもイレギュラーだしな。これさえ手に入れば今はいい。あとはこいつをふさわしい場所でゆっくりと・・・・な」

「行かせるか・・・ッ!」

「蒔風さん!!動かないで!!」

「そうだぞ蒔風、動かないほうがいい。おたがいの為にもな。今ここでやりあってもそんなお前じゃ勝てないし、俺もおまえを倒して終わりだ。それ以上はできないだろうよ。やはりいったん引くことになる。そんな面倒なことはしたくないんだよ」

「てめえ、一体何を・・・・」

「ま、そこにいるクウガが最高の力を発揮すれば話は別だろうが・・・そうなられる前にここは退散するとしようかね。じゃあねーーーー!」


そういって、フシュッ、と「奴」はどこかへと消えた。
あとにはボロボロになった蒔風と、変身を解除して立ちつくす五代、そしてその戦いの一部始終を見ていた一条だけが残された。




空には不気味なほど明るく太陽が輝き、サンサンとこの惨状を照らしていた。





to be continued


 
 

 
後書き

・ダグバのベルト
未確認生命体第0号にしてグロンギの首領、ン・ダグバ・ゼダのベルト。
そのベルトは例え欠片であったとしても、取り入れた者に強大な力を与えることができる。

(めぐ銀設定)
最終決戦後、ダグバの死体は残され、結果としてこのベルトの破片も回収、保存されていたらしい。



アリス
「次回、「奴」のたくらんでいることは??蒔風の体は大丈夫なのか?」

ではまた次回。







だってオレ、クウガだもん!!
 
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