| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

僕らの一年日記

作者:ザクロ
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

4月10日 入部の日

仮入部期間が5日あったのだが、私は総合理科研究部以外の部活を見て回っていた。やっぱり、総合理科研究部に入ろうか悩んでしまって、入部締切当日に見ることになってしまった
うーん、やはり私には決断力がないんだろうか。この部活には情熱を持ってないんだろうか
まぁ、見るだけ、見て決めればいい
決意を固め、そっと、理科室のドアを開ける。そこには、女子1人、男子3人がいた
うわぁ・・・・女子率低かったか、と内心後悔する
でも、その中には見慣れた顔があった
「覚元・・・・くん?」
同じクラスになった、覚元和仁(かくもとかずひと)くんだ。でも、席も遠いし、あまり話したことはなかった
「ここに、入部するの?」
「あぁ、ここにいるこのメガネかけた小さいやつ、善田の誘いでな」
善田と呼ばれた男子は、メガネを少し上げて「どうも・・・・」と小さくつぶやき、苦笑いをした
「この、善田くんって子と友達なの?」
「小学校からの馴染みでな」
「あ、そうなんだ・・・・」
そこで会話は終わってしまった。なにか、だれか、話したほうがいいんじゃないか?
「ねぇねぇ、名前、なんていうの?」
明るい声でニコニコ笑いながら話しかけてきたのは、唯一の女子だった
「皆木美佳っていうの。そっちは?」
「私は最上由紀(もがみゆき)。もがみんとか呼ばれてたけど、好きに呼んでいいよ」
「あ、じゃあ、普通に由紀って呼ぶね」
すると、由紀は不思議そうな顔をした
「あれ?みんなもがみんって呼ぶんだけど、下の名前で呼ばれたことなったなぁ」
由紀は嬉しそうに自分の頭を撫でながら笑った
「じゃあ、私は、美佳って呼ぶね。よろしく、美佳!」
なんだか、早速違うクラスの友達ができたような気がする。由紀がフレンドリーな子でありがたかった
でも、そんな中、この教室では女子トークだけが響き、男子の声は全くしなかった
盛り上がってるのは女子だけだったか・・・・男子とも話さなきゃなぁ
「そうだ、紹介するね、この二人、同じクラスなの」
随分とタイミングよく、由紀が、残りの二人に手を添えた。善田と、もうひとりの名前は?
「あ、俺、才茂裕之(さいもひろゆき)って言うわ。よろしく」
軽く手を上げて、だるそうに挨拶するこの男子は、才茂というらしい。が、扱いにくそうだ、苦手かも知れない
「ぼっ・・・・僕は、善田也哉(ぜんだなりや)って言います。よっ・・・・よろしくお願いします」
もじもじしながら恥ずかしそうに自己紹介をしたのは、さっき覚元くんがちょっと触れた善田くんだ。メガネを少し上げるのは癖だろうか
この人なら話せるかな・・・・
ガラッ!
勢いよくドアが開いて、私はびっくりして飛び上がってしまった
「うわっ!」
善田くんは声も上げた
「うわっ、とは失礼なー!俺はこれでもこの部活の顧問だぞ?何、お化けが出たみたいな顔してるんだよー、さっそく、親睦を深めるために怪談話でもしてたのか?」
そんな親睦の深め方あるわけないじゃん!と内心思いつつも、とりあえず
「ど・・・・どうも」
と、軽く笑いながら言ってみた
「お、いいねぇ、その笑顔。今年の部員は5人か、大収穫だな!ハッハッハ!」
若いからなのか、理科系の先生だからなのか、本当に不思議なのかわからないけど、変なテンションの人だ
「まずは自己紹介が必要だよな。俺は、科学を教えている、大参孝人(おおみたかひと)にんじん先生って呼んでくれ」
人・・・・参・・・・なるほど、本当に人参だ
「もうしたかもしれないが、クラスと名前と趣味言っていけ!」
あれ、なんだろう、もう入部するの確定みたい・・・・?ちょっと強引な気がするんだけど・・・・ 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧