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selector KAMENRIDE WIXOSS

作者:紡ぐ風
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特別編
  劇場版selector KAMENRIDE WIXOSS DIVE IN TO THE MIRROR

 
前書き
ライダー一言図鑑
仮面ライダードラゴンナイト:『KAMENRIDER DRAGONKNIGHT』に登場。父親が行方不明になっている少年、キット・テイラーが変身。父親の行方不明及び意識不明とベンタラが関係している事を知り戦いに覚悟を決める。アメリカ版の龍騎。
仮面ライダーウィングナイト:アメリカ版のナイトでベンタラの戦士として訓練を積んだ青年、レンが変身。
仮面ライダーインサイザー:アメリカ版のシザース。こちらは悪徳刑事では無く勘当されたお坊ちゃんが変身する。
仮面ライダートルク:アメリカ版のゾルタで変身するのは弁護士では無く指名手配中の詐欺師。
仮面ライダーストライク:アメリカ版の王蛇で、変身するのは凄腕のハッカー。JTCは彼のHN。
仮面ライダートラスト:アメリカ版のガイで変身するのは元一流レーサー。
仮面ライダースティング:アメリカ版のライアで変身するのは身体の弱い水兵志願者。
仮面ライダーアックス:アメリカ版のタイガ。変身するのは泥棒兄弟の兄。
仮面ライダースピアー:アメリカ版のインペラー。変身するのは泥棒兄弟の弟。アックスとスピアーの兄弟はチョウ兄弟と有名な泥棒であったが戦闘の腕はからっきしである。
仮面ライダーオニキス:アメリカ版のリュウガで、ラスにベントされたキットが一時的に変身していた姿。
仮面ライダーキャモ:アメリカ版のベルデ。変身するのは地下格闘技のプレイヤー。
仮面ライダーラス。アメリカ版のオーディンで龍騎の世界と違い変身前の人間が決まっており、ライダー達のサブリーダー的存在。 

 
鏡の向こうの世界、ベンタラ。かつてゼイビアッス将軍によって支配されていたが、仮面ライダードラゴンナイト達の活躍によって無事解放され、ベンタラの住民は平和に暮らしていた。
「へえ、ここがベンタラね。」
そのベンタラに怪しい影が一つ。その正体は仮面ライダーソーサラー。ウリスという、全ての人々を絶望に陥れようとしたセレクターが変身した仮面ライダーである。
「この地に眠るゼイビアックス、その力は使えそうね。蘇りなさい!」
<クリエイト!ナウ!>
ソーサラーはクリエイトウィザードリングを使い、ゼイビアックス将軍が生きている世界に作り替える。
「貴様、何者だ?」
「私はウリス。ドラゴンナイト達に倒されたあなたを復活させたのよ。」
「目的は何だ?」
「簡単なことよ。私の計画の為に邪魔な仮面ライダーを倒してほしいの。あなたにだって、仮面ライダーへの恨みはあるはず。協力してくれるわよね?」
「好き勝手に復活させたくせによく言ったものだ。」
「嬉しいわ。とりあえず、あなたに力を渡してあげるわ。」
<クリエイト!ナウ!>
ソーサラーがクリエイトウィザードリングを使うと、ゼイビアックスが味方につけた仮面ライダーが復活してゆく。
「これはいい。私も地球の侵略が目的であったがウリス。君の計画に賛同させてもらうよ。」
ゼイビアックス将軍は、本格的にウリスと手を組んだ。
それから数日後、るう子達は雅の部屋である事件の話をしていた。
「みんな、既にネット記事で読んだと思うが、今回の人々が鏡の中に吸い込まれる事件。もしかしなくてもオリジナルの仮面ライダーの起こした事件と見ていいだろう。ユキ、君はベルデに変身出来るんだ。ミラーワールドに入って状況を調べて欲しい。僕は行方不明者の関連性を調べてみる。」
「るう達は?」
「るう子達は他のダークライダー達の捜査を頼む。」
「はい!行こう、みんな。」
るう子達はユキを残して出ていった。
「さて、こちらも始めるか。」
雅は黒いマッハドライバーを装着し、シグナルレジェンド龍騎を取り出す。
「雅、それを使って平気なの?」
「まあ、今回は異常事態だ。手段を選べる暇は無い。」
「そうね。なら始めましょう。」
「「変身!」」
《シグナルバイク!シグナルコウカン!レジェンド!》
雅は龍騎に、ユキはベルデに変身し、ミラーワールドに入って行く。
ミラーワールドに入った龍騎とベルデは辺りを調べる。
「おかしい。行方不明者はおろか、ミラーモンスター一匹見つからない。」
「そうね。明らかに生き物の気配が無いわ。」
「さて、そろそろ時間切れだ。一回戻ろう。」
「ええ、そうね。」
龍騎とベルデはミラーワールドから帰り、変身を解除。二人で行方不明となった被害者の特徴を調べ始めた。
一方、るう子達は─
「でもさ、不思議だよね。」
「遊月、何が?」
「だってさ、セレクターならミラーワールドに人を誘拐する必要は無いし、ウリスにしちゃあ回りくどいと思わない?」
「確かに、そうかも。」
るう子と遊月が話していると、
「誰か!誰か助けてくれ!」
大柄な男性が透明な何かに引っ張られ、鏡の向こうに引きずり込まれた。
「大変だオヤジさんに連絡しないと!」
遊月は雅に連絡を取る。
『どうした遊月。』
「どうしたもこうしたも、今男性が鏡の中に吸い込まれたんだ!」
『本当か!?だとしたら危険だ。直ぐに戻って来い!大事な話がある!』
雅はそう言って電話を終わらせる。
「それで、雅さんはなんて?」
「事件に心当たりがあるから直ぐに戻って来いって。」
「わかった。直ぐ帰ろう。」
るう子達は引き返し、雅の部屋に戻った。
「それで、私達に話って?」
「ああ。みんなに行ってもらった後、僕とユキはミラーワールドの捜索に入ったんだ。だが、いくら探してもミラーモンスターが一匹も居なかったんだ。」
「それじゃあ、るう達が見たのは!?」
「そこで僕はある作品を見たんだ。それはこれ、『KAMENRIDER DRAGONKNIGHT』だ。」
「これって?」
「ああ。龍騎を海外でリメイクさせて作った作品だ。そして、登場するライダーの変身者と今回の被害者をよく見て欲しい。」
「ああ!さっきの男性、このリッチーって人とそっくり!」
「やはりか。」
「雅さん、どういうことですか!」
「誘拐された被害者のリストを見ていた時に見つけた共通点はただ一つ、『ドラゴンナイトの世界の仮面ライダーの変身者と瓜二つ』ということだけだった。」
「それで、どうにかする方法は無いんですか?」
「悪いが、ベンタラに行く方法は僕達には無い。」
「どうしてですか?」
「理由は簡単だ。ベンタラに入るにはアドベントデッキと呼ばれる変身アイテムに触れる、もしくはアドベントビーストによってベンタラに誘拐されるか。」
「つまり、私達には対処出来ないってことよ。」
雅の説明にユキが付け加える。
「ただ、一度アドベントビーストに触れればベンタラを見ることも、アドベントビーストと戦うことも出来る。僕が囮になるから、みんなにはアドベントビーストとの戦闘を任せたい。」
「解りました。」
こうして、るう子達は再び事件のあった現場に戻る。
「こうして見ると、映る物ばかりだな。」
雅が感心していると謎の銃撃が雅を襲い、雅は間一髪で回避した。
「何者だ!」
「チッ!外したか!」
雅が顔を上げると、仮面ライダートルクがいた。
「出てきたか、ベンタラの戦士。」
「おいおい、何を勘違いしているんだ?オレはお前達の味方になりたくて来たんだ。」
「思いっきり心臓と胃を狙っていてよく言えるな。みんな、気を付けろ!こいつは詐欺師だ。信用しない方がいい!」
「分かっています。変身!」
〈ソイヤッ!カチドキアームズ!いざ、出陣!エイエイオー!〉
るう子達は変身し、トルクを攻撃。ベンタラの戦士に触れたことでアドベントビーストが見えるようになり辺り一帯のミニヨンを見て驚く。
「あんなにいたの!?」
「それでよく仲間になろうって言えたね!」
《シグナルコウカン!キケーン!》
マッハはシグナルキケーンを使い魔獣を召喚してミニヨンを撃破してゆく。
「どんなもんよ!」
「やるね!」
【ラァンチベント】
トルクはランチベントを読み込ませ、ギガランチャーを召喚し攻撃する。
「こいつッ!」
「おいおい、さっきまでの威勢はどうした?」
トルクは煽りながら攻撃するが、
【ソードベント】
「ゼイビアックス様の指示に何故従わない!」
「JTC、もう嗅ぎつけたのか!」
ストライクが現れ、ベノサーベルでトルクを攻撃する。
「従う必要なんてあるかよ!」
「それなら消えてもらうまでだ!」
ストライクがベノサーベルを振りかざした瞬間、
「そこまでだ!」
その声を聞き一同が振り向くと、龍騎とナイトにそっくりな戦士がいた。
「ドラゴンナイトにウィングナイト!もう来たのか!」
「当然だ!」
「ここは一旦引くか。お前の処遇はゼイビアックス様に任せる。」
ドラゴンナイトとウィングナイトが現れ、トルクとストライクはベンタラに逃げた。
「助かりました。ありがとうございます。」
雅は全員を代表して礼を言う。
「いや、どうて事は無い。」
そう言いながらドラゴンナイトとウィングナイトは変身を解除する。
「おいレン、なんで日本語上手なんだ?」
「キット、俺はあらかじめ勉強したからだ。」
「なんだよそれ。」
「二人とも、落ち着いて下さい。」
雅がキットとレンを落ち着かせる。
「それより、お前の後ろに居るのが、セレクターだな。」
「嘘だろ!こんな可愛い女の子が?」
「レンさん、あなたの言う通りです。」
「本当!?やっぱ日本に来て良かった!」
「キット、遊んでいる暇は無いぞ。」
「あの、キットさんにレンさん。もし宜しければ、私の部屋を拠点にしませんか?」
雅は提案する。
「現地の人の情報があると有りがたい。提案に乗ろう。」
レンは言った。
「さて、話を進めたいのですが─」
「こら、キット!ミヤビが話を始める。」
「なんだよレン。こんなに可愛い女の子がいるんだ。少しくらいいいだろ!」
「キットさん、その子達はまだ高校生なんだから止めてもらえませんか。仮にも僕はこの子達の保護者扱いなので。」
「スミマセン、日本語が詳しくわからないから何言っているか解らない。」
「Oh,sorry.Sheer's be between grass and hey.From do you mind prowl?(そうでしたか。なら、この子達は子供だからナンパはしないで下さい。)」
「ハッハツハ!かなわないな。それで、僕達がこっちに来た理由は一つ。ゼイビアックスを倒す為だ。」
「ゼイビアックスはウリスというセレクターを味方につけて戦力を強化し、ベント空間を破壊した。俺とキットはギリギリの所で逃げ切り、ウリスの拠点がある日本に来たんだ。」
「やはりウリスが一枚咬んでいたか。貴重な情報を有り難うございます。では、こちらからも情報を一つ。どうも、ゼイビアックスはかつて仮面ライダーだった人物によく似た人たちを誘拐しているみたいです。もしかしたら、何かの人体実験に使う可能性もあると思うのです。それからキットさん、遊月にいくらアプローチをかけても無駄ですよ。」
「どうしてさ?」
「遊月にはもう、将来を約束した相手がいるからだ。」
「残念だったな、キット。とりあえず、そのゼイビアックスが何故誘拐しているかは気になる。俺はキットと、セレクターはセレクターで、手分けして探そう。」
「なんでだよ。こういう時って一緒に行動するだろ?」
「キットさん、一体誰の所為だと思いますか。」
キットの対応に、雅とるう子達は呆れていた。
一方、ゼイビアックスサイドは─
「何故勝手に動いた。お前が勝手に動いた所為でセレクターとドラゴンナイト達に感づかれた。どうするつもりだ!」
ストライクはトルクに激怒していた。
「どうするも何も、俺はウリスの指示に従っただけだ。」
「貴様、ゼイビアックス様とウリスとどちらが大切だ!」
「ウリスに決まっているだろ。とは言え、天下のゼイビアックス将軍様も、今じゃウリスの手駒の一つ。JTCも従う相手を考えた方がいいぜ。」
トルクはそう言ってどこかへ行ってしまった。
「申し訳有りませんゼイビアックス様。私がいたらなかったばかりに。」
「いや、構わない。奴がいることでウリスの動きも解る。それに、本当に邪魔になった時に初めて処分すればいい。」
ゼイビアックスはストライクを前に余裕のある行動を取る。
「キット、ミヤビのことはどう思う。」
「あえて僕に合わせて英語を使ってくれたんだ。いい奴だろう?」
「あれはそうじゃない。お前がしつこいから、皮肉をきかせて言ったんだ。あれが良識のある人の行動だ。お前も少しはミヤビの所で勉強したらどうだ?」
「そりゃ無いよ。」
レンとキットが話しながら歩いていると、
「見つけたぞ仮面ライダー!」
インサイザー、トラスト、スティング、アックス、スピアーが現れる。
「お前達、何故再びライダーになった!?」
レンがそう言うと、
「別になったわけじゃ無いわ。」
ウリスが現れる。
「お前が噂のウリスとかいう奴か?」
「ええ、そうよ。でも残念ね。」
「どうしてだ?」
「だって、あなた達には今から死んでもらうもの!」
<ボルテック!ナウ!>
ウリスが放ったボルテックをキット達は避ける。
「キット、セレクターに連絡だ!」
レンは指示を出すが、
「無意味よ?だって、るう子達も私の配下と戦っているもの。」
ウリスはそう言った。
その頃、るう子達はトルク、ストライクをはじめとした仮面ライダー達と交戦していた。
「ゼイビアックス様の為、消えてもらう!」
【ソードベント】
「強いッ!それなら!」
〈メロンエナジー… ロック オン!ソーダァ… メロンエナジーアームズ!〉
残月は残月・真に変身し、ストライクと距離を測りながら攻撃を行う。
【クリアベント】
キャモとベルデは互いにクリアベントを使用して、互いに攻撃が行えなくなるが、
「そこだ!」
【ホールドベント】
キャモがバイオヨーヨーを投げると、ベルデに見事命中した。
「何故分かったのかしら?」
「簡単な話だ。俺は仕事上動体視力がよくないと出来なくてなぁッ!」
キャモはそのまま地下格闘技で学んだ技術でベルデを攻撃していった。
「お~お~、こんな可愛い女の子に囲まれて、俺も幸せ者だね~。さて、誰からベントしてやろうか!」
【ラァンチベント】
トルクはギガキャノンを召喚して攻撃しようとするがまるきり当たらない。
「一衣!一気に終わらせよう!」
〈ソイヤッ!スイカアームズ!大玉、ビッグバン!ヨロイモード!〉
鎧武と残月はスイカアームズを装着し、双刃斬りを同時に放ち、トルクを撃破する。
「何!?この世界ではベントされないのか!」
「当たり前の事を言うのだね?」
「命は一つしか無いもの。当然でしょう。」
「ウェイクアップ!」
[exceed charge!]
「「ハッ!」」
キバのファイルザンバット斬とファイズのスパークルカットが炸裂し、ストライクも撃破される。
「それにしても、どこに消えたのかしら?」
キャモを見失ったベルデは困惑している。すると、
「なら、ボクに任せてくれ。」
「ああ。来い、バッシャーマグナム!」
キバはバッシャーフォームに変身し、地上にアクアフィールドを展開。水に触れたことでキャモの足下が露呈され、
「そこね!」
〔HOLD VENT〕
ベルデはバイオヨーヨーでキャモの身動きを封じ、
〔スキャニングチャージ!〕
〔FINAL VENT〕
オーズのガッシュクロスで切り裂かれ、
「クソッ!チクショウ!」
キャモはフラフラ立ち上がるが、
「終わりね。」
デスバニッシュをキャモに放ち、キャモを撃破。るう子達はカンドロイドを頼りに、キット達の所へ向かう。
その頃、雅は黒いドラゴンナイト、オニキスと戦っていた。
「くっ、本来ならオニキスは味方だが、なんらかの形で操られているのか。なら、変身!」
《シグナルバイク!シグナルコウカン!レジェンド!》
雅はアギトに変身する。
《レジェンド!》
更に、シフトアップを行い、トリニティフォームに変身する。
「これならどうだ。」
「………」
【ガードベント】
アギトはセイバースラッシュとハルバードスピンを続けて発動。しかし、ガードベントを使用していたオニキスは無傷であった。
「それなら!変身!」
《シグナルバイク!シグナルコウカン!レジェンド!》
《カナリ!レジェンド!》
雅はシグナルレジェンドクウガの力でクウガ アルティメットフォームに変身する。
「これならどうだ!」
クウガは自然発火能力でオニキスを燃やすが、
【ストライクベント】
オニキスはドラグクローを装備し、アドベントビーストのドラグブラッガーを召喚。ドラグクローファイヤーでクウガを攻撃しようとする。
「ヤバいな。」
《レジェンド!》
クウガは自身の能力でタイタンソードを十本精製し盾にする。
「さて、200tの威力にどれだけ役に立つか。」
クウガはそのままタイタンソードを盾にしながらその場を回避し、
《レジェンド!》
ペガサスボウガンを召喚。ドラグクローファイヤーが終わると同時に、
《ヒッサツ!フルスロットル!レジェンド!》
「食らえ!」
必殺技を発動。ブラストアルティメットが放たれ、オニキスのアドベントデッキに直撃。封印を意味するリント文字が現れアドベントデッキは粉砕。オニキスは爆発し撃破される。
《オツカーレ!》
雅は変身を解除し、キット達の所へ向かった。
一方、キット達は仮面ライダー達に苦戦していた。
「この数を二人では無理だろ。」
「無理でも戦わないわけにはいかない。」
ドラゴンナイト達はアックスとスピアーの連携攻撃、トラストのコンファインベントによって上手く戦えず、インサイザーとスティングの攻撃を受けて変身が解除される。
「あれ?ベントされない。」
「どういうことだ?」
普段と勝手の違う状況でキット達は困惑する。
「簡単な話よ。日本の仮面ライダーの世界にベントなんて概念が無いだけよ。」
ソーサラーはそう伝えた。
「なんだ。ベントされないなら安心だ。」
キットがそう言った途端、
「代わりに死ぬだけよ!」
ソーサラーはディースハルバードをキットに振りかざすが、間一髪の所で雅がソーサラーを蹴り飛ばし、キットは助かる。
「危なかった。日本のライダーは戦いに命なんて賭けているのか?」
「解っていないな。自分の命一つ賭けられない奴が、誰かの命を救えるわけ無いだろう。」
「なんだよそれ。誰かの為に自分が死んだら意味が無いだろ。」
「キットさん、悪いがこれが日本人と外国人の発想の違いだ。日本ではな、大切な誰かを救う為に名誉なんか捨てて戦ってくれた人を英雄とか勇者とか言うんだ。」
「へぇ。でもそれって一昔前のことだよね。セレクターの人達はどうなの?」
キットは雅の言葉を聞き、理解が出来ずるう子達に話を振る。
「るうも、雅さんと同じです!」
「愛する人や、」
「大切な友人、」
「平和な世界の為なら!」
「私達は戦える!」
「時には自分の心を捨ててもね。」
るう子達は雅の言葉に賛同した。
「マジかよ。やっぱり僕には解らない。」
「解らなくて普通だ。気にするな。」
雅がそう言った時点で、
「最後のおしゃべりは終わりかしら?」
ソーサラーはそう言った。
「最後?何を言う。」
「仮面ライダーがこれだけ居て負けるわけが無い!」
キットとレンは立ち上がる。すると、
「私が残っていてもかな?」
「ゼイビアックス!貴様も復活したのか!」
ゼイビアックス将軍が現れる。
「ああ。ウリスの味方になる代わりにな。いやあ、久し振りだね。ドラゴンナイトにウィングナイト。私に勝てるのかな?カァメンライダー!」
ゼイビアックス将軍は仮面ライダーラスに変身する。
「よりによって、ゼイビアックスが残っていたか。」
「さあ、どうやって勝つのかな?」
ラスは煽る。
「決まっているだろ。お前達を倒すだけだ!」
「おいミヤビ。本当に出来るのか!?」
「何を言っている!仮面ライダーはな、こういう時気合いで乗り切るものだ!」
「なるほど。やってみるか!」
「ああ、そうだなキット!」
「「カァメンライダー!」」
キットはドラゴンナイトに、レンはウィングナイトに変身する。
「こっちも行くよ!変身!」
るう子達は遊月の掛け声に合わせて変身する。
「へぇ、日本では変身って言うんだぁ?」
「そんなことはいいから、さっさといくよ!」
《シグナルバイクシフトカー!ライダァー!デェッドヒィート!》
マッハはシフトデッドヒートを使いデッドヒートマッハに変身する。
「すげぇなレン!僕達もやろうぜ!」
「ああ!」
【サバイブ】
それを見たドラゴンナイトとウィングナイトもサバイブモードにパワーアップする。
「まずはブラッド達の騙されているライダーからだ!」
【ソードベント】
ドラゴンナイトとウィングナイトはソードベントを展開してトラストに向かうが、
「ブラッド・ブレットは如何なる試練にも打ち勝つ。」
トラストはまじないのような言葉を言い突進する。
「キット、ここは連携プレーで行くぞ!」
「オッケー。」
ドラゴンナイトとウィングナイトは互いのソードベントをクロスさせ炎と小さな竜巻を出現させトラストを斬り裂き、
【ラァンチベント】
二人同時にランチベントを発動。メテオバレットとダークアローの同時攻撃を受け、トラストは撃破される。
「さて、向こうも派手にやっているみたいだ。ボク達もやるか。」
「来い、タツロット!」
「そうだね、文緒!」
"Zero From!"
キバはエンペラーフォームに、ゼロノスはゼロフォームに変身。アックスとスピアーを分断させる。
「くっ。」
【ストライクベント】
アックスはデストクローを装備し、キバに向かうが、
「頼むよ、タツロット。」
キバはタツロットのスロットを回転させ、
「ドッガフィーバー!」
ドッガハンマーのマークが揃いドッガハンマーを召喚。ドッガハンマーにタツロットを装着させ、紫の雷の玉をアックスにぶつけ動きを封じる。
「互いに動きを止める能力がある場合、先手必勝で全てが決まるんだ。」
キバはそのまま必殺技のエンペラーサンダースラップを放ち、アックスを撃破する。
「兄ちゃん!」
【スピンベント】
兄のアックスを倒されたスピアーはガゼルスタッブを装備しゼロノスを攻撃するが、
「当たらないよ!」
ゼロノスはあっさり回避し、
"Charge and up!"
必殺技のバスターノヴァをゼロ距離で放ち、スピアーを撃破する。
「おのれ、仮面ライダー達め!」
【ソードベント】
ラスはゴルトセイバーを召喚し、鎧武達を攻撃してゆく。
「流石はオーディンと同じ能力を持つライダー。パワーが桁違いね。」
「貴様等仮面ライダーを一網打尽に出来る日が来るとは思いもしない誤算だよ!」
ラスは更に連撃をかける。
一方、ゴースト企画段階魂に変身した雅はインサイザーとスティングの二人を相手にしていた。
「くそッやはり強さが全然違う。それなら!弦太朗、力を貸してくれ!」
{ダイカイガン!クロスファイヤー、スカルマン、ホッパーキング!オメガドライブ!}
ゴースト企画段階魂はバリズンソードを装備し、必殺技を発動。
「吹っ飛べ!」
ワープドライブを発動し、ゴースト企画段階魂とスティングは宇宙空間に転送される。
「何故宇宙に!?」
スティングは驚くが、
「このまま一気に、終わらせよう!」
[リミット ブレイク]
「ライダー超銀河フィニッシュ!」
ゴースト企画段階魂は構わず必殺技を放ち撃破。ワープドライブで再び地上に戻り、
「次はお前だ!」
ゴースト企画段階魂はデンカメンソードを取り出し、インサイザーに斬りかかる。
「ウワァッ!痛いなぁ。何するんだよ!」
【ストライクベント】
インサイザーは反撃の準備にかかるが、
「人々を危険に晒す悪が暴れているんだ。それを倒すのが仮面ライダーだ!」
ゴースト企画段階魂はその隙を与えず攻撃を続け、
{ダイカイガン!クロスファイヤー、スカルマン、ホッパーキング!オメガドライブ!}
"Full Charge!"
必殺技を発動。ゴースト企画段階魂とインサイザーの足元に線路が敷かれ、ゴースト企画段階魂は進み、
「食らえ!電車斬り!」
必殺技のライナーズスラッシュを放ちインサイザーを撃破。ゼイビアックス将軍との最終決戦に参加する。
「甘い!貴様等仮面ライダーはその程度なのか!」
一方、仮面ライダー達はラスの猛攻に苦戦していた。
「ならば、これで終わりだな。」
【ファイナルベント】
ラスはファイナルベントを発動。ゴルトフェニックスが現れラスと合体し飛翔する。
「しまった!」
《シグナルバイク!ライダァー!レジェンド!》
ゴースト企画段階魂は黒いマッハドライバーを装着しディロードタイプネクストに変身する。
「キットさん、アドベントビーストを召喚して下さい!」
「あ、ああ!」
【アタックベント】
ディロードに言われドラゴンナイトはドラグレッダーを召喚する。
「後は運任せだが、これをやるか。」
《カナリ!レジェンド!》
【FINAL FROM RIDE-RYU RYU RYURYUKI-】
「キットさん、背中をこちらへ!」
「ん?ああ。」
ドラゴンナイトはディロードに背中を見せる。
「痛いですが、許して下さい!」
ディロードはドラゴンナイトの背中に拳を突っ込む。すると、ドラゴンナイトは変形しドラゴンナイトドラグレッダーにファイナルフォームライドした。
「行きますよ。」
《ヒッサツ!フルスロットル!レジェンド!》
【FINAL ATTACK RIDE-RYU RYU RYU RYUKI-】
ディロードは必殺技を発動。二体のドラグレッダーが渦を巻ながらディロードはジャンプ。必殺技のディロードドラグーンを発動し、ラスのエターナルカオスと衝突し巨大な爆発が発生する。
「雅さん、大丈夫かな。」
鎧武達が心配する中、
「ハッ!」
ディロードもドラゴンナイトが地上に着地して来た。
「キット、無事だったか!」
「なんとかね。でも、流石のゼイビアックスもこれで終わりだろう。」
「だといいがな。」
ドラゴンナイトが安心する中ディロードは不安に思う。そして、その不安は的中し、
「まだだ!」
ゼイビアックス将軍は再び戦闘形態に変身し、鎧武達を追い込む。
「こうなれば、仮面ライダー全員の必殺技をゼイビアックスに叩き込むぞ!」
ディロードの提案に全員納得する。
〈ソイヤッ!極スカッシュ!〉
〈ソイヤッ!メロンスカッシュ!〉
《ヒッサツ!バースト!フルスロットル!デェッドヒィート!》
<チョーイイネ!キックストライク!サイコー>
〔スキャニングチャージ!〕
〔FINAL VENT〕
[exceed charge!]
「ウェイクアップ!」
"Full Charge!"
【ファイナルベント】
《ヒッサツ!フルスロットル!レジェンド!》
12人の仮面ライダーは一斉にジャンプし、ゼイビアックス将軍にライダーキックを放つ。
「おのれ、仮面ライダーどもが!」
ゼイビアックス将軍は最後にそう言い残し爆発した。
「チッ!結局この計画も失敗ね。」
<テレポート!ナウ!>
ソーサラーは計画の失敗を目の当たりにし、去って行った。
「僕達、勝ったの?」
「ああ、ゼイビアックスには勝ったさ。」
《オツカーレ》
ゼイビアックス将軍に勝利し、るう子達は変身を解除する。
「日本に居た数日の間、協力してくれてありがとうミヤビ、そしてセレクター。」
「それじゃあ、僕達はまたアメリカに帰るから、日本の事は任せた!」
「「カァメンライダー!」」
キットとレンは再び変身し鏡の中に入り込んで去って行った。
「なんか、騒がしかったね。」
「うん。」
「さて、僕の部屋に早速来て欲しい。ダークライダーの出現情報だ。今回は一般の人から情報が寄せられたからな。みんなには注意して捜査して欲しい。」
「分かりました。ありがとうございます!」
るう子達は雅の部屋に戻り、カイザとゴルドドライブの出現情報を聞くことになる。
その頃、
「やっぱり複製ダークライダーに任せるのは失敗ね。晶、リメンバ!」
「何、ウリスゥ!」
「どうしました?」
「クリエイトウィザード計画を進めるわ。るう子達を痛めつけて来なさい。くれぐれも、殺しては駄目よ。」
ウリスは計画のステップアップを考える。
「分かった。ウリスの為なら何だってやる!来い、残月・真!」
「どうしたんですか、晶さん。」
「私はるう子を潰す。てめえには、るう子の友達のふりをして欲しい。」
「解りました。」
晶と残月・真(光実)は行動を開始した。
Fin.
冬の映画、投稿決定!
ライダーバトルが終わって半年、るう子達は平和に暮らしていた。しかし、恐怖は向こうからやって来る。次々に人間が何者かに捕食される事件が発生。そして聞こえる謎の言葉、アマゾン。るう子達が襲われそうになった時、ある人物が助けに来る!
『劇場版 さらばselector KAMENRIDE WIXOSS エクストラハント』 
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