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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦艦ナデシコ
  1282話

 サツキミドリ2号にやってきてから数日、今、俺はシャトルの中にいる。
 それも普通のシャトルではない。ミロンガ改を搭載出来るだけの大きさを持っているシャトルだ。
 何故シャトルに乗ってサツキミドリ2号から移動しているのかと言えば、俺が乗っているシャトルの近くに存在している複数のシャトルが原因だ。
 その複数のシャトルには、エステバリスが搭載されている。
 そう。俺達は現在、サツキミドリ2号から距離を取った場所へと向かっているのだ。
 その理由は、以前リョーコから頼まれた模擬戦。
 ……エステバリスは動力源をナデシコに頼っている為、その効果範囲外に出てしまえば予備電源では殆ど動く事が出来ない。
 普通に考えれば、エステバリスはナデシコから離れて模擬戦は出来ないんだが……こういう場合に備えてエステバリスには外部バッテリーというのがある。
 勿論それで行動出来るのはそう長い時間ではないが、それでも模擬戦をやるくらいの時間は全く問題がない。
 予備も大量に持ってきてるって話だしな。

「それにしても、よくこの宙域を借りる事が出来たよな」
『当然でしょ。これくらいしなきゃ、ミロンガ改とエステバリスの性能が他の会社や連合軍とかに見られてデータを取られるじゃない』

 コミュニケに映し出されたエリナが、当然と言った風に告げる。
 まぁ、それは事実だ。
 ミロンガ改のデータは少しでも欲しいと思っている者は多い。
 もし人目の多い場所で模擬戦なんかをやれば、大量のスパイを呼び寄せる事になるだろう。
 それは俺としても遠慮して欲しい。
 だからこそ、エリナの行為には感謝をしている。

『はー……ネルガルってお金持ちなんだねぇ』
『いや、そりゃそうだろ。じゃなきゃ戦艦を作ったりなんか出来ないって。ま、あたしはアクセルと模擬戦が出来れば嬉しいんだけどな』
『アクセルは俺が倒す! お前は黙って見ていろ!』

 ヒカルとリョーコの会話に割り込んできたのは、ヤマダ。
 チューリップ戦で怪我をしていたヤマダだったが、ネルガルの技術を使った治療やナノマシンによる効果なのか、既にほぼ全快に近い状況になっていた。
 全快に近いであって、必ずしも全快って訳じゃない。
 つまり万全の状況ではないのだが、それでもヤマダはこの模擬戦が決まったと聞くや否や、半ば強引に模擬戦に割り込んできた。
 いやまぁ、その根性は凄いと思うけど……正直、ヤマダに絡まれる身としてはあまり嬉しくないんだよな。
 まさか、仮にも味方に対して心をへし折るような真似をする訳にもいかないだろうし。
 この先の事を考えれば、そっちの方がいいのか?

『だーっ! うっせぇな! おめえはまだ怪我が完全に回復してねえんだから、きちんとこっちの指示を聞けよ!』
『はっはっは。このダイゴウジ・ガイの力を見せてやるからな! テンカワ、お前もしっかりとその力を見せつけろよ! コックだって話は今は忘れろ! 男のパイロットとして、あの3人に負ける訳にはいかねえぞ!』
『あー……うん。分かった。取りあえず今日はこっちに行ってこいってホウメイさんに言われてるし、今日はこっちに付き合うよ。それに……』

 チラリ、とテンカワの視線がどこかへと向けられる。
 その視線の先にいるのが誰なのかってのは、考えるまでもない。
 テンカワが憧れているエリナだろう。
 ……艦長との関係がどうなっているのか、ちょっと気になるんだが。
 今日の模擬戦の件でも、艦長とエリナは色々やりあったって話だし。
 エリナの方にその気はないんだろうが、艦長にとってエリナは自分の好きな相手を誘惑しているような相手だしな。
 そんな艦長にとって、エリナというのは絶対に気を許せない相手なんだろう。

「ま、他の目がないなら、俺も思う存分ミロンガ改を動かす事が出来るしな。……模擬戦用にミサイルの弾頭も専用の物にしてもらったし」

 以前提案があったように、ウリバタケ主導のチームによりサツキミドリ2号でミサイル弾頭の開発が行われている。
 今回使用する弾頭は、そのテストケースのうちの何種類かだ。
 ……何だか微妙に嫌な予感がするのは、きっと俺の気のせいではないだろう。
 ウリバタケがどんな弾頭を作ったのか、当然使用するのは俺なので詳細は聞いているが、結構嫌らしい武器になっている……のはいいんだが、それがきちんと動くのかどうかは微妙だ。
 サツキミドリ2号に戻ったら感想を聞かせろとか言ってたけど、その感想が怒声にならない事を祈るしかない。
 ともあれそんな風に会話をしている間にもシャトルは進み続け、やがてネルガルが借り切った宙域へと到着する。

『さて、じゃあこれから模擬戦を始めるわよ。アクセルの要望で、この模擬戦は1対5。当然1がアクセルのミロンガ改で、5はエステバリスね。言うまでもないけど、この模擬戦のデータはこっちでしっかりと記録しているから、撃墜判定したのにそのまま戦闘を続けないように。……特にヤマダ。あんたの事よ』

 エリナが念を押す理由は、数日前の件が原因だろう。
 ナデシコ所属のエステバリス部隊5人が訓練をしたんだが、その時の模擬戦でヤマダにイズミの撃った弾が命中し、撃墜判定が出たにも関わらず戦闘を続けようとしたのだ。
 ヤマダ曰く、『正義のヒーローがこの程度で撃破される訳がない。根性があれば復活出来る』らしい。
 うん、まぁ、ヤマダが好きなゲキガンガーとかならそれも可能かもしれないが、さすがに模擬戦でそれをやっちゃ駄目だろう。
 結局オモイカネの方で撃墜判定として機体を止めたらしいが、ヤマダはそれに不満タラタラだったらしい。
 確かに一昔前のスーパーロボット系アニメだと、死んだ筈が実は生きてましたって味方の援軍になって出てくるのも珍しくはない。
 ……いや、一昔前って言っても、既に俺のその辺の感覚は色々と違うけどな。
 新西暦の時代に生を受けたんだし。
 ……あ。更に気が付いた。その熱血系を原作において素でやった奴がいたな。
 シャドウミラーの既婚者でもあるムウが。
 まぁ、原作でも最終的にはアークエンジェルの味方になりはしたが……キラがスーパーコーディネイターだったら、ムウは差し詰めスーパーナチュラルか?
 でもスーパーナチュラルとなると、マリューの方が相応しいよな。
 色んな意味で他のナチュラルより強力だし。
 そんな事を考えている間に、やがてエリナとヤマダの言い争いが終わったのだろう。
 それぞれが模擬戦の準備を始めていた。
 俺もそれに負けじと、模擬戦の準備を始める。……まぁ、距離を取って機体のチェックをするくらいしかやるべき事はないんだが。
 やがてそれぞれの準備をするように言われてから5分が経ち……

『模擬戦、始め』

 その言葉と共に、模擬戦が開始される。
 一先ず俺がやるべき事は、エステバリス5機の位置の把握だな。
 テスラ・ドライブとエナジーウィングを使った移動で一気にエステバリスがいると思われる方へと向かって突っ込んで行く。
 今回の模擬戦は、模擬戦という戦闘システムの関係上バリアの類は展開していない。
 まぁ、ぶっちゃけバリアが展開していると無条件で敵の攻撃を全て無効化してしまい、実質的にミロンガ改が無敵になってしまうという問題があるからだ。
 もっとも、エステバリスの攻撃を受けてもミロンガ改のバリアを抜けるとは思えないが。
 ミロンガ改のバリアを抜くのなら、それこそナデシコのグラビティブラスト辺りを持ってこないといけないだろう。
 ……まぁ、そうなったら回避すればいいだけだが。
 ともあれ、バリアの禁止はエステバリス側も同様である以上、文句は言えない。
 そんな風に考えながらエステバリスがいるだろう方へと向かってミロンガ改を進めていくと、やがて予想通りの光景が目の前に広がる。
 即ち……

『行くぞ、アクセル! ガイ・スーパーアッパァッ!』

 そんな掛け声と共に、ヤマダのエステバリスがナイフを手にして一直線に俺の方へと向かって突っ込んで来る。
 やるんじゃないかと思っていたし、予想もしてたが……本当に何を考えてるんだ、ヤマダの奴。
 エステバリスとミロンガ改の絶対的な性能差は既に理解している筈だし、パイロットの操縦技能として考えても俺の方が上だ。
 ……やっぱり根性で何とかなると思ってるのか?
 ともあれ、折角こっちに向かって真っ直ぐに突っ込んできてくれているのだ。早速ウリバタケの作ったミサイルの試し撃ちをさせて貰おう。
 まずは……これだな。
 発射するミサイルを選択し、スイッチを押す。
 するとミロンガ改の肩の部分が展開し、そこに収納されていたミサイルが1発射出された。
 こっちに真っ直ぐに向かってきたヤマダだったが、ミサイルに向かって体当たりをする気はないらしい。
 もっとも、ディストーションフィールドがあれば、もしかしたらやったかもしれないが。
 ともあれ機体を斜めに動かしてミサイルを回避しようとしたヤマダだったが、あいにくそのミサイルが効果を発揮するのは標的の前だ。
 ヤマダのエステバリスのかなり前の位置でミサイルの弾頭が破裂する。
 そして射出されたのは、網。
 勿論普通の網ではなく、色々と特殊な素材を使って作られた網だ。
 ナイフ程度でそう簡単に切れるものではなく、標的へと向かって大きく広がる。
 何となく投網を思い浮かべるような光景だが、魚は見事に網へと引っ掛かった。
 回避しようとしたヤマダの機体だったが、かなり広い効果範囲を持つ網から逃げ切る事は出来なかった。
 最終的には自分から網に突っ込んで行った形になったヤマダのエステバリスに、ビームの威力を最低にしたビームマシンガンを発射。ビーム弾にエステバリスが命中し、撃破判定となる。
 ……ヤマダの出落ちっぷりが物凄いな。

「そう、思わないか!?」
『はぁっ!?』

 通信でそう言いながら、エナジーウィングを使って機体を斜めに移動させる。
 すると次の瞬間には一瞬前までミロンガ改のあった空間を複数の弾丸が貫いていく。
 そして周囲を見回すと、そこにはミロンガ改を囲むように4機のエステバリスの姿があった。
 なるほど。何を言ってもヤマダは自分が、自分がといった感じで敵に向かって突撃する。
 それを止める事が出来ないのであれば、いっそ囮として利用するか。
 で、俺がヤマダの機体を撃破した隙を突いて周囲から一斉射撃。……悪い選択肢じゃなかったんだけど、相手が悪かった。
 エナジーウィングとテスラ・ドライブによりミロンガ改が得た運動性は、全方位からの攻撃であろうとも容易に回避を可能とする。
 ……まぁ、ニーズヘッグと違ってT-LINKシステムでの操縦って訳じゃないから、どうしてもワンテンポ遅れるんだが。
 四方八方から狙ってきたラピットライフルの攻撃を回避する。
 バリアがないので、盾の類があればもっと楽何だろうけど……基本的に敵の攻撃は回避が前提で、防ぐ場合もバリアだしな。
 盾なんて……そう言えば、シャドウミラーで純粋な盾を持っている機体なんていないんじゃないか?
 エキドナの乗っているヴァイサーガのマントが半ば盾としても使えるが……それだって完全な盾って訳じゃないし。
 後は……俺がSEED世界で乗っていたブリッツか? あれは一応盾があるけど、武器との複合ユニットとなっているから、こちらも純粋な盾とは呼べないしな。
 ああ、でもニーズヘッグの場合はバインダーが盾と言えるか。
 いや、そもそもPS装甲を発展させたT-LINKフレームで機体の全てを作られているのを考えると、寧ろニーズヘッグそのものが盾だという認識でもいいのか?
 そんな風に考えている間にも四方八方から飛んでくる攻撃を回避しながらエステバリスの方へと向かって突っ込んで行く。
 俺を包囲するように展開した。それはいい。だが、そうなると俺がその攻撃を回避してエステバリスの1機へと向かって突っ込んでいけば、それは各個撃破のピンチとなる。
 まず最初に向かったエステバリスは動きの悪いテンカワのものと思われる機体……ではなく、ヒカルの機体。
 当然だろう。折角各個撃破するんだから、狙うは1人だけ技量の劣るテンカワじゃなく、きちんとパイロットとしての訓練を積んでいる三人組の方だろう。
 ヤマダは問題外として、この3人は純粋にパイロットの技量を考えるとかなりのものだ。
 それが連携して攻撃してくるんだから、早めにそれを潰しておくのに越した事はない。
 で、その中で最初にヒカルを狙ったのは、この3人の中で最も厄介なのがヒカルだからだ。
 リョーコは近接戦闘を得意としており、イズミは遠距離射撃を得意としている。
 勿論そのどちらかしか出来ないって訳じゃなく、ある程度全てをこなす事は出来るが……ヒカルは近接戦闘、遠距離射撃の両方を高いレベルでそつなくこなす。
 近接戦闘ではリョーコに敵わず、遠距離射撃ではイズミに敵わない。けど、二人の苦手とする方の攻撃方法に関してはより高い技量を持つ。
 そんな訳で真っ先にヒカル機へと向かい……

『わーっ、ちょっとちょっと、あたしに来るの!?』

 そんな悲鳴を上げつつ、俺から距離を取って撃ってくるラピットライフルの射撃を潜り抜けてビームサーベルを一閃。ビームの刃がエステバリスを両断……は模擬戦だからしないが、命中した時点で撃墜判定。
 それを確認するまでもなく、エナジーウィングを使った急速な――普通のパイロットならGで大怪我確定の速度――方向転換をし、肩からミサイルを発射。
 そのミサイルは暫く進むとそこから更に小型のミサイルを無数に吐き出す。
 そうして雨霰と降り注ぐミサイルに……あ、こっちとの距離を縮めていたテンカワ機に命中して撃墜判定だ。
 ミサイルの雨を潜り抜けて接近してきたリョーコだったが、次の瞬間にはエナジーウィングの刃状のエネルギーの雨が降り注ぎ、こちらも撃墜。
 最後に残ったイズミ機はラピットライフルを撃ってくるが、ミロンガの動きにはついてこれずに懐まで潜り込まれ……ゼロ距離からビームマシンガンの連射をくらって撃墜判定。
 こうして最初の模擬戦は終了するのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:405
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1188 
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