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黒を纏う聖堂騎士団員

作者:櫻木可憐
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28.人の願いと選択

「おかしいな~
ライデイン効かない」

「MP効率低いお前がなんでライデインなんだよ!!バカか。
こっちはちゃんとみだれうちしてんだよ」

「どーせ効かないの分かってるからよ。
マダンテしなくてよかった。
ってなんでハッスルダンスばかりやらせてんのよ!!」

「あーにきー、さすがに斧に飽きてきたでかす。
鉄球でいいでがすか」

いつものパーティーなごみすぎ。
相手はラプソーン並みの神様ですよ。
真面目に戦え真面目に。
ドルマゲスじゃあるまいし。

「ラプソーンが弱すぎたんだよ」

エイトの爆弾発言にどれだけのやつらが困惑したことやら・・・・・・
地獄に召されたラプソーンが動揺してますよ。
神様弱すぎたんだよ、言われたよ。

それにしても神 エリスには何故か攻撃が効かないのです。
それどころか死の魔法陣が展開され、逃げるはめに。
嫌になる戦闘で、エリスは大きな翼で風を起こしました。
耐えようと踏ん張る四人。
そんな中、マヒャデドスをぶちかます男が一人。
マヒャドの上位で出した氷のおかげで風に耐えきれました。

「マルチェロ・・・・・・
大丈夫なのかよ、恋人が死んで」

「ククール、何をいう貴様!!
私とクロノスはそんな関係ではない!!」

ククールは呆然と立ち尽くしました。
何を妄想していたんでしょう、この男は。
クロノスは強いんです。

あの夜だって、マルチェロが部屋にいたらなんだか寝づらいと言うことで
「ラリホーマ」
これでOK。
ククールと同じ部屋はOKでマルチェロはダメってなんでしょうね。
ククールは灰にできるから?

「なんだよ、それ~!!」

「あ、てっきり知ってると思った。」

「知らねぇよ。言えよ。」

「ごめん。
で、マルチェロさん、どうしますか?」

コントが終わったところで冷静に尋ねました。
はやぶさの剣をクルクル回すマルチェロは、冷静に言いました。
それはクロノスの母が教えてくれたことでした。

「死と争いをもたらすものに死は効かないだろう。」

「なるほど」

ヤンガス以外は全員理解しました。
ヤンガス以外は全員行動に移しました。
ヤンガス以外は全員役に立ちそうです。

復活の呪文ザオリク、ザオラルを始めたのです。
ヤンガスはメガザルしかありませんから。
命を捨て頑張ってください。

「死には生を。生には死を。
ザオ系で攻撃は考えないよ、普通。
ヤンガス、世界樹の葉だ!!
いざって時のために集めておいたんだ!!」

「回復ならオレと兄貴に任せろ!!
手があけばザオリクするから!!
ゼシカはもうハッスルダンスはいいから・・・」

「貴様勝手に私を回復役に回すな。」

そういいながら全員がエリスに
世界樹の葉、ザオリク、ザオラルをかけました。
重ねてかかる魔法やその力に、神 エリスは悲鳴をあげます。
全員がMP切れを起こすぐらいの魔力でザオを発動しました。(ヤンガス以外は)

「あぁ、人の子よ!!
死と言う幻想なしに生きるというか。
貴様らだけでそんなことができるはずがない!!」

「僕らは争いと平和を交互に生きる。
平和ボケするから死を望むんだ」

「だけどオレらは死や幻想をフィルター越しに見るより
生と真実を目に映し感じれる。」

「死になんの意味もないわ。
あたし個人の意見だけど、サーベルト兄さんが許さないもの!!」

「あっしのまわりは生きるために暗殺するやつはいたが、
そいつらは殺したやつらのことを覚えてるでがす。
それが生きざまへの礼儀ってもんよ!!」

「人が誰一人死を望まぬ世界など生まれない。
世界が非合理的で理不尽である限り。
だから人はもがくのではないか。
私はそうして高みを目指してきただけだ。

死を望むから死をやると貴様は言ったが、
ならば生を望む人に生をやるのも貴様の役目だ!!」

「私にどんな世界を見せるというんだ。」

「それを今度は空から眺めてくれませんか?
僕らや僕らの孫たちがすることを・・・・・・」

青い鳥の姿をした神 エリスは最後笑ったように見えました。
青い光が散りばめられ、空を美しく照らします。
ラプソーンが生まれても平和ボケしていたと言える世界を、彼らはどう変えていくのでしょう。

「うわ~ザオラル発動しっぱなし辛い。
今までにないくらいMP消費したよ。
ね、ククール」

「私、マダンテするからわからないや。
ヤンガスは世界樹の葉だからいいわ。
ククールは?」

ククールは全く話を聞いていませんでした。
戦いに疲れて寝ているわけでもなさそうです。
視線の先にあるものは、クロノスの死体とそれを抱えるマルチェロでした。
クロノスの母はどこにもいません。

死んだ者は生き返らない。
ましてあの魔法陣で死んだのなら。
ラプソーンの時のように治癒の効かない殺され方なのです。
全員は黙ったまま見つめています。
マルチェロはクロノスを抱えたまま、キメラの翼でいなくなってしまいました。

「あ、兄貴!?」

「・・・・・・
検討はついてるよ。ついてきて!!」 
 

 
後書き
EDまで間近・・・
寂しいのは私だけ? 
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