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混沌の魔術師と天空の巫女

作者:白鋼
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第7章 大魔闘演武編
  想いが交差する夜

「(まずい・・・!)」

このままじゃあ、ジェラールが捕まってしまう。

「(俺が行くか?
 いや分身とはいえ、俺が出ると色々と怪しまれる・・・!)」

一応、ギルドの人達が出てい行ってる所もあるが、
俺達のと蛇姫の鱗(ラミアスケイル)は最後の試合だったから、
少し遅く出るのが自然、今俺が出るのは色々とまずい。

「(どうする・・・!!!!)」

このままじゃあ、バレる!!!!

「ジェラール!!?」

「!?」

いつのまにか、ジェラールがマスクが取れ、
素顔を見られてしまった!!!!

「(まずい!!!!)」

「おーーーー、こんな所におったのかね。ミストガン君。」

「ヤジマさん!!」

「!」

ジェラールをミストガンと呼んだのは、
解析者のヤジマさんだった。

「ラハール君、ミストガン君が顔を隠スとる理由がわかったじゃろ?」

「え?」

「・・・・・・。」

「あのズラールと同ズ顔を持って生まれてスまった不運。
 察スてやってくれんかの。」

「別人・・・・・・だと!!?」

「エドラスという世界の話を知ってるかね?」

「ええ・・・部下より聞いています。」

「その世界とこの世界は繋がっておる。同ズ顔をスた人間が存在する。」

「ではあなたはエドラスの人間だと?」

「・・・ああ。」

「(助かった・・・みたいだ・・・・・・。)」

俺は一安心するのだった。

「理解して頂いて感謝する。」

「いえ・・・私の方こそ、事情を知らず失礼しました。」

「ジェラールは私にとっても邪悪な存在、
 見つけたら必ず報告します。」

ジェラールはそう言い、マスクをつけた。

「では。」

ジェラールアその場から去って行く。
ほんの少し、ヤジマさんと顔を見たようではあった。

「(恩に着ます、ヤジマさん。)」

「(1度だけじゃ、マー坊に迷惑がかかる前に出ていけ。)」

「(はい・・・大会が終わる頃には必ず。)」

「(・・途中で会わないとな。)」

俺はそう思い、急いでその場から移動した。

「あれは本物だ。」

「!」

ジェラール(とコージ)が去った後、
ラハールがドランバルトに向かってそう言った。

「ここはヤジマさんの顔を立てておくが、逃がしはしない。」































「(見失ったか・・・・・・。)」

大魔闘演武の出入り口の階段で、
ジェラールは見つけた魔力を持つ者を探すが、見つからなかった。

「(あれはゼレフのようでゼレフではない魔力・・・
 何者なんだ?)」

「(おいミストガン・・・いやジェラール。)」

「(!コージ。)」

「(俺は闇分身だ。危なかったな。)」

俺は小さい声でジェラールに向かってそう言う。

「(どうだった?)」

「(ダメだ。見失った。)」

「(やっぱりか・・・・・・こっちも、何も感じない・・・。)」

「(・・・そうか。)」

「(でも気をつけてくれよ。
 さっき評議院の人にばれかけていたんだろ?)」

「(・・・すまん・・・。)」

「(俺は一応バレないようにさっきの魔力を探してみるよ。)」

「(だがクロッカス(この街)は広い、
 それにいつまでも闇分身(お前)がいるわけにはいかん。
 コージはみんなが集まる場所とかを調べてくれ。
 残りは俺が調べてみる。)」

「(・・・・・・わかった。)」

俺達はここで別れ、魔力を探す事にした。



































「(・・・ないな・・・・・・。)」

もう探してみたが・・・やっぱり見つからなかった・・・。

「(・・・ん?)」

俺はある人物を目にした。マスターとラクサスさんだった。

「じじい、ルーメン・イストワールって何だ?」

ラクサスさんはマスターにそう尋ねた。

「(それって確か・・・)」

あのバトルの時にマスターイワンが言っていた・・・・・・。

「イワンから聞いたのか?」

「欲しがってるようだったな。」

「まったく・・・あのガキは・・・・・・む。」

あ、マスターが俺に気づいてしまった。

「コージ、なぜお主がいる?」

「すみません・・・勝手に聞いてしまって・・・
 ちなみに、俺は分身です。ちょっと探しモノをしていたら、
 2人を見かけたので・・・・・・。」

「そうか。」

「・・・あの・・・俺もそれは気になっていました。
 試合の時、マスターイワンがあ言ったのが聞こえたので・・・・・・。」

「・・・そうか。」

妖精の尻尾(フェアリーテイル)の闇とか言ってやがったぞ。」

「・・・・・・・・・。」

マスターは何も言わなかった。

「闇ではありません。」

「「!」」

「初代!」

俺達の目の前に初代が現れ、そう言った。

光の神話(ルーメン・イストワール)。これは我がギルドの“光”なのです。」

「光・・・?」

「初代、いけませんぞ!」

「わかっています。
 これはギルドのマスターとなった者しか知る権限がないもの。」

つまり、マスター達しかわからないのか・・・。

「2人共、わかっていただけますか?」

「ええ・・・まぁ・・・。」

「変なモンじゃねーなら別に詮索しねーよ。」

初代の言葉に俺とラクサスさんはそう言う。

「ありがとうございます。」

初代を礼を言う。

「しかしイワンの奴はどこでその情報をつかんだのか・・・・・・」

二代目(プレヒト)でしょう。」

プレヒト・・・・・つまり二代目が原因・・・。

「うむぅ・・・ありえん話ではないな・・・」

「・・・そう言えばマスター、4代目だったマカオさんは・・・」

「知らんじゃろうな。」

「ですよね・・・・・・。」

やっぱりそうだったか・・・そんな気はしていた・・・。

二代目(プレヒト)が闇に落ちるとは・・・
 私の浅はかな人選の結果が情報を漏洩を生んだ。」

「いいえ、初代のせいではありません。」

「・・・そう言えば・・・。」

「?どうした?」

「天狼島で俺だけが目覚めて、修業していた頃なんですが、
 悪魔の心臓(グリモアハート)の船があった場所で、
 戦った時にいくつかの本のページなどがありました。
 その1枚に、ちょっと気になる内容がありました。」

俺はそれを説明した。ページにはこう書いてあった。


『・・・ある男と出会った。そいつは冥府の門(タルタロス)の者であった。
 ・・・・・・から悪魔三大魔法の本を手に入れたく、取引をした。
 ・・・・・・して、金だけでなく、情報なども与えた。
 ・・・かたなく、ギルドの極秘であるあの事も話した。
 ・・・・・・たが、そのお蔭で、悪魔三大魔法の本を手に入れる事がきた。
 ・・・・・・の本にある魔法の習得に取り掛かる事にした。』



「・・・です。少し破れていて、ちょっと読みずらかったですが・・・。」

冥府の門(タルタロス)・・・・・・バラム同盟の一角か・・・。」

「う~ん・・・ん?初代?」

「うぐぅ・・・えぐっ・・・。」

「「「!!」」」

いつの間にか、初代は泣いていた。

「泣いてなんかないです。
 全然・・・泣いて・・・なんか・・・ふえ・・・。」

「初代がー!!2人共!!あやせっ!!!ホレッ!!」

「ハードル高すぎんぞそれっ!!!」

「あ~もう・・・。初代、あなた1人の責任じゃ、ありませんから。
 自分を追い込んではいけませんよ。泣かない泣かない。」

俺は昔、小さかったウェンディをあやすように、
初代をあやすのだった。


































一方、医務室にて・・・


「・・・以上は無いわ。あのシェリアって子、中々の治癒ね。」

俺とウェンディはポーリュシカさんの所で、怪我を見てもらったが、
俺は大したことはなかったし、ウェンディはシェリアのおかげで、
もう大丈夫である。ウェンディは服を変えていた。
オレンジの服に赤と黄色のスカートの格好だった。

「・・・・・・。」

「ん?」

ポーリュシカさんが俺の方を見ていた。

「何か・・・?」

「何でもないよ。とっとと帰んな!どうせマカロフ達と宴会なんだろう!!」

「ほぼ毎日が近い感じですがね・・・。」

「そうだね・・・あ、らグランディーネも来ない?」

ウェンディはポーリュシカさんを誘おうとした。

「バカいうんじゃないよ。私が人間嫌いなの知ってるだろ?」

「あ・・・。」

「それと、さっきの名前で呼ぶんじゃない!」

「ああもう、わかりました!ウェンディ、行こう!
 シャルル達も待っているし!!」

「う、うん。」

俺とウェンディは医務室から出て行った。

「・・・・・・・・・。」

ポーリュシカは心の中であることを思ったのだった。

「(コージの怪我を見て・・・体の方も一応見てみたけど・・・)」










































「(コージ・・・・・・あんた一体・・・何者なんだい?
 あんな体の構造・・・・・・見た事ないよ・・・・・・。)」









































夜・・・



「「「「「「「「「「かんぱーい!!!!」」」」」」」」」」

クロッカスにある居酒屋、『BAR SUN』、
俺達は今日ここで夕食を食べる事となっていた。

「今日は気持ちよかったなー。」

「あい!!」

テーブルの上に立ち、ナツさんとハッピーがそう言う。

「ここギルドじゃないんだからモノ壊しちゃだめよ。」

その2人、いやナツさんをルーシィさんは注意する。

「グレイ様、今日も素敵でした!!」

「俺・・・何もしてねーけど。」

確かに、そうですね・・・。

「見たかい、私の実力ー!!」

「あんなのチートじゃねえかっ!!」

酒樽を抱えたカナさんの言葉にワカバさんがそう言う。

「それにしてもすごい回復力ね、エルザ。」

「ウェンディとポーリュシカさんがいるからな。」

うん、あの2人がいれば確かにそうだが・・・

「その2人のパワーで回復しないエルフマンて・・・・・・」

「情けないわね~。」

その通りでもある。まだ怪我が治っていないようである。

「・・・・・・。」

「?どうしたウェンディ?」

ウェンディが少し暗い表情であった。

「せっかくお兄ちゃんとエルザさんが快勝したのに・・・
 私勝てなかったなあ・・・。」

「何を言ってるんだ。それは俺も同じだ。」

「お兄ちゃん競技の方で活躍したんだよ・・・。」

「でも最後の方だけだよ、見れたの。」

ウェンディの言葉にミントがそう言う。

「あんたはよくやったよ、ウェンディ。」

「皆驚いていたぞ。」

「うん!!すごかったよ、ウェンディ。」

シャルル、リリー、レビィさんがそう言う。

「ウェンディ、お前はよく頑張ったよ。」

俺はそう言い、ウェンディの頭を撫でる。

「お兄ちゃん・・・うん!」

ウェンディは笑顔でそう言う。

「酒樽サーフィンだーーーーーっ!!」

「あいさー!」

「うわっ!危ねっ!」

「やめろナツー!!」

ナツさんとハッピーがいくつかの酒樽に木のボードを乗せて、
サーフィンの様に遊んでいた。

「って、こっちに来る!?」

「きゃっ!?」

俺はそれに気がつき、急いでウェンディを抱えた。


ドガーン!!


「ぶぼー!!」

「うぎゃ!!」

「どへぇー!?」

「きゃあっ!!」

当然のごとく、ぶつかり、寝ていたガジルさん、
近くにいたミントとシャルルがぶつかった。

「何すんだてめっ!!!」

「うぐ・・・お前らもやるか?」

「酔ってまでやるか!!」

「おし!!俺がやる!!!」

「グレイ様、頑張ってーーーーー(ハート)」

今度はグレイさんがやるみたいだが・・・・・・



ドォーン!


「ぐはっ!!」

「どーなってんだお前の服!!!」

壁にぶつかったグレイさんはいつの間にかパン一になっていた・・・
何故・・・・・・。

「ならば次は私がやろう!!とう!!」

「だから危ねーっての!!」

「誰かやめさせろ!!」

今度はエルザさんが・・・・・・誰も止められないのでは・・・
あ、エルザさんがぶつかった。

「やれやれ・・・相変わらずだな・・・・・・。」

「そうだね、お兄ちゃん。」

俺とウェンディはそう言う。

「というかさ・・・。」

「コージ、ウェンディだけ助けて、私達は助けなかったのよ。」

「あ・・・悪ぃ・・・。」

「今度は僕が乗るぞーーー!!!」

「もうやめろって!!!!」

こうして、今日は歓喜にあふれた3日目の夜だった。








































王宮のある場所にて・・・


「・・・・・・。」

そこにいたのはアルカディオスがいた。
そして1人の人物がやって来た。

「ユキノ・アグリア軍曹、推参いたしました。」

軍服を着たユキノであった。










































クロッカスのある場所にて・・・


「くそ・・・。」

1人の男がそこにいた。

「聞こえねえ・・・あんな罠にはまっちまうなんて・・・
 情けねえぜ・・・・・・くそ。」

その男は、コブラであった・・・・・・。
































クロッカスの別の場所にて・・・


「ついた・・・。」

1人の者がいた。

「・・・・・・クロッカス・・・。」

それは、黒いフードを着た者であった。 
 

 
後書き
どうも、白鋼です!!
今回の話、いかがでしたでしょうか?
コージの体についてはいつか出します。
さらに、何と早くもコブラが出てきました!
キナナとどうなるかは・・・それは読んでのお楽しみ。
次回はリュウゼツランドを出します!お楽しみに~!! 
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