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詩集「棘」

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辿り着ける場所を探して



真夜中の街は静かすぎて
つい…君のことを考えてしまう
願っても届かない想い
まるで降り頻る粉雪のよう…

どうしたら伝えられるかな
偽れないこの気持ち…
雪雲の切れ間から見えた青空は
どこか異国の空のよう…

辿り着ける場所を探して
途惑いながら歩き続ける
この日々は誰のためにあるの?
吹き抜ける風は冷たく…


恋しいだなんて君に言えず
ふと…振り向いたら幽かな月が…
全てを裏切っても抱きたい
現実と虚無に押し潰される

抗えず想いは募って
心の中 埋め尽くす
春に溶けてくこの雪のように
いつか静かに消えるかな…?

辿り着ける場所を探して
流離うように流されてゆく
溜め息は闇の中に消えて
歩む足元も…見えない…


どこへ行けば痛みは和らぐ?
どうすれば逃れられるの?
愛しさは溢れ出して
どこまでも君を求めてしまう…

辿り着ける場所を探して
淋しさを纏い彷徨っている
いつの日か君の元へ行ける?
束の間の陽射しは翳り…

辿り着ける場所を探して
途惑いながら歩き続ける
この日々は誰のためにあるの?
吹き抜ける風は冷たく…



 
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