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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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進級試験とウロボロス
  英雄派残党らとの戦い×『龍喰者』に関しての説明

一方アザゼル達は突如通信不能となった事で、何かがあった事を黒歌と白音が気付いた事でここが異空間だと知ったのは意外にも早かった。強制的に転移させたとしても異空間に飛ばされたのはこれで二度目だ。

「一ちゃん!クソ、通信妨害されているようだがこれは一体?」

「アザゼル先生、ここ一帯を強制的に転移された模様です」

「どうやらそのようだが、通信が切れた事に関してはあちらでも気付いているだろうな。念話も今はダメか」

「一誠と念話やら通信しようにも異空間に閉じ込められたから、シャットダウンされたにゃ」

猫耳と尻尾を出した状態となった黒歌と白音、見覚えのない転移方法で異空間に閉じ込められた事でグレモリー眷属だけを転移させた。アザゼルらはリアスと合流するとゼノヴィアが叫ぶ。

「アザゼル先生、これはまさか!」

「その通りだろうよ、だが強制転移の仕方が違ったから一瞬何が起きたか分からなかった。だが一ちゃんから通信遮断と念話も出来ない状態となった事で、奴らが動き出した事に違いないだろう」

レストランから広いロビーに到着するが、アザゼル以外に人気が全くないロビーだったがその近くにあるソファに座る男性の姿があった。その時、俺らの元に球状の火炎が飛び込んで来た事で狙いがアーシアとゼノヴィアだった。だがその火炎は二人に衝突しないで、黒歌と白音が光の壁を作り出してガードしたからだ。あの技は確か一ちゃんから聞かされた技だったはず。

「小猫さん、ありがとうございます」

「それよりその技は何だ?見た事ないな」

「・・・・これは内緒です」

「そうだにゃ、一誠からの許可が無い限り私達が出す技に関しては言えないのにゃ」

俺は端末を取り出して、一ちゃん情報をクリックすると技リストがあったのでそれを見てみると先程出した技に関して書いてあった。光の壁は特殊技に対抗出来て、打ち消してしまう技だと。

すると空間から裂け目が生まれたので何だ?と思ったら、イリナとルフェイが出て来た事でこれは一ちゃんの仕業かと思った。視線をソファに座っている奴を見ると、見覚えのある学生服に漢服を着ている奴ら二人がいた。

「テメエらが『禍の団』英雄派残党か?」

「ええそうですよ。初めまして、アザゼル総督。私の名は関羽で子孫だが、次期リーダーとされてきた者だ。よろしくと言っておこうか」

「関羽だと?それが『禍の団』英雄派リーダーと言うのは初耳だが、曹操は黒神にいる事は知っているんだろ」

「はい。確かに曹操様は英雄派のリーダーでしたが、今は私がリーダーをやっています。ここに曹操様がいないのでホッとしてますが、どうやら黒神は異空間に閉じ込めた事を知ったとしても簡単には来れないようですね」

関羽と名乗った者は槍使いであるが、京都で襲撃以来『禍の団』は残党が動き回っていると聞いたがここで来るとはな。イリナとルフェイはアーシアをガードする為に来た訳だが、一ちゃん達が簡単に来れたとしても関羽達の動きを見ているのだろう。ルフェイは俺の隣にいるが、恐らく一ちゃんらも見ているはずだ。

「一誠からの情報提供は本当のようだけど、流石に名前までは知らなかったみたいだわ。ごきげんよう、新たなリーダーである関羽」

「ごきげんよう、グレモリー眷属の『王』よ」

「それで?フィールドを別空間に作ってまで俺達を転移させた理由は何だ?」

「それは簡単な事ですよアザゼル総督。私達の前リーダーであった曹操様を倒したのが黒神だと聞いた事で、最初はここにいるはずでしたがグレモリー眷属を潰せば出てくると思ったからですよ」

要するに一ちゃんを呼び出すには、俺達のピンチによって来ると考えたコイツらは俺達を強制的に転移させた事で異空間に閉じ込めた。今頃トレミーはこちらに来ているが、イリナとルフェイが来た事で何時来てもいいような雰囲気になっている。それにオーフィス狙いでもあるが、今はいないし今頃トレミーにて待機しているだろうな。

「関羽、お前の目的はオーフィスの弱体化だ。だがな、ここにはオーフィスはいないし弱体化させたいのであれば俺達を楽しめる相手程な強さを持っているのか?」

「私達の策略はここにいる悪魔共を炙り出して、黒神の『王』を呼ぶはずだったけどまずは貴方達を倒させてもらいますよ!」

「イリナとルフェイは何か聞いてないのか?」

「私はアーシアさんをガード目的で来たけど、関羽らが持っている武器は『聖剣創造』使いだかららしいわ」

そう言うと関羽達『禍の団』英雄派構成員らは、それぞれの武器を持ちながら光の刃を持つ者。それと神々さを感じる力を持っている関羽だったが、ここにいる悪魔にとっては必殺の閃光となった。それをカバーする為か黒歌と白音による技で、光そのものを無くそうとしていた。構成員を葬っている所を見ているけど次々と出現するからか、無限ループになりそうだった。

「関羽、貴方達の目的はオーフィスを『龍喰者(ドラゴン・イーター)』で弱体化するらしいですね。確か英雄派が作り出した、龍殺しに特化した神器所有者か神滅具なのでしょうね」

ルフェイがそう言うと関羽は首を横に振っていた。

「違いますね。『龍喰者』とは現存する存在に曹操様が付けたコードネームとなっていますが、作った訳ではなく既に作られた存在の事を指しますよ。創造主があれをね」

「関羽様、ここで出しますか?」

「頃合いだ、ここまで来て二天龍がいないのは残念ですが『それはどうかな?関羽』なっ!一体どこにいる?」

俺らと関羽の間から空間が裂けたと思えば、一ちゃん達黒神眷属が出て来た事で俺らはホッとした。それに曹操がいる事で、関羽は動揺しているしここには真龍に龍神と二天龍がいる事により地獄の釜の蓋を開ける時が来た様子だ。一方俺らはずっと会話を聞いていたけど、サマエルの事を言っていた所で空間切断を使った事で無事に合流を果たした。

「よう関羽。今から何を呼び出すのやら・・・・さっさと呼び出せよ」

「関羽、置き土産をここで呼び出すとは思わなかったがそれを出してもいいのか?」

「兵藤一誠に曹操様!だが今は私が英雄派のリーダーですし、二天龍とオーフィスがいるのであれば呼び出すとしましょうか!」

広いロビー全体に巨大な魔法陣を出現させた事で、ホテル全体を激しく揺れが襲った。そんで余りにもドス黒く禍々しいオーラが魔法陣から発生したが、あれはフェイクだと言う事を知っているのは俺ら黒神しか知らない事だ。

小型端末と禍々しいオーラを放つ事で気付かない関羽らだった。頭部・胴体・黒い羽に十字架に磔とされているが、体を強烈に締め上げていそうな拘束具だけど俺がサマエルを解放した時には無かったな。

「一ちゃん・・・・アレはコキュートスに封印されていた奴か?」

「ま、そう言う事だ。曰く『神の毒』やら『神の悪意』とされていて、エデンにいた者に知恵の実を食わせた禁忌の存在だ。だがそれは本当に本物なのか?」

「どう言う事です?これがまるで偽物みたいな言い方ですね、これは本物であり存在を抹消されたドラゴンです。これを使えば貴方方を葬る事も可能『果たしてそれはどうかな?』何を・・・・」

「それは偽物だし、そこに端末を置いているから如何にもサマエルだとな」

俺がリモコンを操作すると禍々しいオーラが消滅したと思えば、サマエル自体も消えた事に驚愕していた関羽達。そして端末が置いてあるだけとなった事で、密かに回収したので一枚の紙を代わりに置いた。蛇に化けて、アダムとイブに知恵の実を食べさせるよう仕向けた事で創造主の怒りを買った。創造主は蛇嫌い=ドラゴン嫌いなので、教会の書物の数々でドラゴンが悪として描かれた由縁でもある。

「確かにドラゴンが悪だと言う事で、教会の書物にも書かれているがサマエルは憎悪した創造主の悪意と毒と呪いと言うワンセットをその身に受けたドラゴンだ。神聖であるはずの創造主の悪意は本来有り得ないだけに、それは物凄く猛毒でドラゴン以外にも影響が出るし最悪の場合ドラゴンが絶滅するかもしれないと言う理由から冥府最下層にあるコキュートスに封印された」

「サマエルに掛けられた創造主の呪いは究極の龍殺しだから、俺は京都の時に使おうと思ったがまさかここで使う次期リーダーであるお前が使う事となるとはな。だがそれは外れであり、既に『龍喰者』はここにいる者の中にいる事を知っているのは俺達ぐらいだろう。冥界最下層は冥府を司るオリュンポスの神ハーデスと交渉し、何重もの制限を設けた上で召喚を許可された」

「ハーデスはゼウスが各勢力との協力態勢に気に入らないからと、曹操ら元英雄派と交渉した結果がこれだ。お前らは既に知らんだろうが、サマエルは俺の中にいる事をな。・・・・来い!サマエル!」

俺が呼んだ事で、大型魔法陣から呼ばれた本物のサマエルを見た関羽達は驚愕していたがもっと驚愕したのはアザゼルらだった。そりゃそうだ、俺の中に居ると言う事は自然的に神殺しの毒を受けるのと同じになるからだ。だけど俺は普通に居られる事で、俺にはノーダメージと言う事を知った関羽ら英雄派残党。

『初陣から僕の出番って事なの?一誠』

「ああそうだよ、サマエル」

「マジか!一ちゃんに宿ったとしたら、神の毒ともなるから滅ぼすはずだが?」

「それに関しては心配ない、一誠の魔力によって逆にプラスとなったからだ。神殺しの毒を変換し、ドラゴンのパワーアップになる起爆剤となった」

『実際相棒に宿った事で、俺やティアマットの力が上がっている事実がある』

そう言う事でサマエルは俺らの元にいるし、あちらが優勢と思えばこちらが優勢となった今となれば攻撃が簡単に通るのも簡単だ。ほとんどの構成員がやられた事で、関羽を相手した俺だったが鎧無しで剣術だけで倒した俺。

「何故だ!何故そちらにサマエルがいる?ハーデスとの交渉権はこちらだったはず」

「関羽よ、お前の目的はとっくに分かっているのだよ。サマエルを使って、オーフィスの力を奪い新たなウロボロスを創り出しす計画について曹操から教えてもらった。元テロリストであっても、今は仲間なのでな。『禍の団』の新たな親玉と言うマスコットキャラクターにしたかったみたいだが、ハーデスについてもだが泳がせていたからに決まっているだろ。奴の事だからオーフィスの力を奪い取った後で、死神達をこちらに来させて殲滅するつもりだったのだろう」

「関羽、せめて俺の手で葬ってやる。俺の主に刃を向けたことで、最早用は無いんでね。聖槍よ、罪人を裁く力となりて貫け!」

「ッ・・・・曹操様!」

聖槍に貫かれた事で、関羽以下『禍の団』英雄派残党を葬ったがまだ俺らに仕事があるのを知ったアザゼル達。とりあえずサマエルを戻してから、死神らが来る事を知った事で作戦を立てる事にした。

本来なら入替転移をするはずだが、既に葬ってしまった為かそれをスイッチにてホテル外に大量の死神御一行が来たように思えた。トレミーからの情報により、本当にいるか確認しに行った祐斗が戻ってきたがどうやら本当のようだ。 
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