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異世界に呼ばれたら、魔法が使えるようになりました。

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この世界の事情

 まさかそんな理由があったとはと僕は思う。
 事情についてはその内説明してくれる、と聞いていたがまさかそんなだったなんて。
 そんな素振りを僕は全然見ていなかったのだ。

 レイアがそれだけ気丈だったのかもしれないけれど僕は気づかなかった。と、

「ふむ、またそういった状態になっていたか。だがその魔道書の本来の目的はそれを見つける事ではないのだよな」
「そうなのですか?」
「そうだ、最終的にはこの世界の怪物を倒すための物だったのだ。私がいた時期も、歴史としては秘されているがそういった怪物があらあれてな。その魔道書の全ての技を使えるようになれば倒せるかと思ったのだが……確かにそういった魔力測定としても使えるかもしれないな」

 作った目的は違うが、結果としてそういった効果が得られたようだ。
 ただいまの話を聞いていると、

「そんなに危険な生物がいる場所にどうして来たのですか?」
「色々と事情があったのだがまずは君達のいる元の世界は段々に魔法が使えるのが少なくなる傾向があったのと、やはり魔法の使えない人間が多かったのが問題だ。斉藤となると個体差が大きくてな……いらぬ諍いをするのもというのと新たな魔法的な資源を求めてこちらに移住したのだ。そもそもこの世界は君達の世界と、初めが同一なのに分かれたわけだしね」
「そうなのですか」
「ただ魔力的資源が豊富な割に不毛の大地だったので環境整備の魔法を施したのだが、同時にその結果によって、副作用で危険な魔物が現れるようだという事が分かったのだ。それが歴史の中で大きな物や小さなもので災厄としてかたられている物だ」
「副作用ですか?」
「ふむ、イメージだと管を正常な流れになるようにした際に、その汚れを取らないといけなかったり初めの方で汚れが大量に出てくるようなイメージだ。まだまだ今になってもこの世界は、全てが正常化、安定化していない」
「それが本当に正常化の可能性はあるのですか?」
「確かに我々に都合が良い様にしているが、所々で上手く、魔力が昨日せていないのでそれを修正を施しているのだ。君達だって薪を使って炊事をしていたら近くの山がそのままでははげ山になってしまうので植林をしたりするだろう?」
「今は薪を使わないのでその例えだと分からないのですが知識として走っています」
「そうなのか? 魔法の無い場所なのにどうやっているのかね?」
「今は電気を使ってあかり付けたり暖を取ったりしています。こちらでいう魔力を、石油石炭天然ガスなどを使って、“電気”というエネルギーとして使っている状況です」
「ふむ、時代が変わればそのような工夫が……いや、話がそれてしまったが、なるほど、それでその本は何処まで解けたかな?」
「今2問目の問題です」
「つまりはここのドラゴンか。まだそこまでだが一問目はどうだった?」
「まりょくでおしきってしまいました」

 そう答える僕に目の前の彼は黙って、そして、

「君には予想以上に大きな魔力があるようだ。それも歴史上類まれなるほどに」

 そういったのだった。


 
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