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ロックマンゼロ~救世主達~

作者:setuna
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第12話 ネオ・アルカディア

 
前書き
正義の一撃作戦に全てを託すエルピス。

しかし、エルピスを待っていたのは残酷すぎる現実だった。 

 
ネオ・アルカディアの居住区の入り口に転送されたゼロとルインだが、この前買い物に来た場所とは思えないほど荒れていた。

奥の方で、レジスタンス兵と思わしきエネルギー反応がどんどん消失していく。

「やばいよ。レジスタンス達のエネルギー反応がどんどん減ってる…!」

「急ぐぞ!」

珍しくゼロの声に焦りの色が見えた。

いくら普段は他人に無関心なように見せていても、ゼロは仲間思いな性格なので仲間の死に焦るのは当然と言える。

奥に進むとレジスタンス兵達の死体が倒れており、しかも奥に進むごとに死体が増えていく。

「やっぱりこうなっちゃった…」

「…………」

先に進みながらゼロとルインはこうなることを半ば確信していた。

いくら強力な武器を持とうが、レジスタンスは性能が低いレプリロイドの集まりであり、ネオ・アルカディアの精鋭達とやり合うには力不足が否めないのだ。

奥に進むとパンテオンとメカニロイドが襲い掛かる。

「そこを……退け!フリージングドラゴン!!」

LXアーマーに換装するのと同時にハルバードのチャージをして氷龍を召喚する。

氷龍がパンテオンとメカニロイドを凍結させていく。

「はっ!」

凍結したパンテオンとメカニロイド達をチェーンロッドのリーチの長さを利用して纏めて両断して片付ける。

途中で針山があったが、ルインは即座にチャージを終えたハルバードを振るう。

「アイスブロック!!」

氷塊を出して足場代わりにすることで進み、ゼロはロッドの鎖を天井に伸ばして穂先を天井に突き刺し、ジャンプすることで向こう側に進むことが出来た。

立ちはだかるパンテオンとメカニロイド達を薙ぎ払い、ゼロとルインは奥にあるシャッターを潜り抜けた。

「あ、こいつは!」

「あの時の荒野にいたゴーレムと同型か」

シャッターを潜り抜けた先にいたのは、あの荒野で放浪していた際に何度も戦った電気属性のゴーレムであった。

「だったら話は早いね。一気にカタをつけるよゼロ!オーバードライブ!!」

オーバードライブでLXアーマーの能力を底上げし、ゼロはアイスチップで武器に氷属性を付加させた。

「はあっ!!」

ゴーレムに氷属性のチャージセイバーを繰り出してゴーレムのボディに深い裂傷を刻み、傷から徐々に凍り付いていく。

「これでとどめ!フリージングドラゴン!!」

オーバードライブで強化した氷龍がゴーレムに食らい付き、弱点属性をまともに喰らったゴーレムは撃沈した。

ゴーレムの破壊を確認するとルインとゼロは更に奥のシャッターを潜り抜け、次の部屋にいたのは大型バーナーを装備したゴーレムである。

初めて見るゴーレムはバーナーから火炎を放ってくる。

「今度は炎属性のゴーレム?なら、電気属性のHXアーマーで!」

ルインは炎属性に有効な電気属性のHXアーマーに換装し、ゼロはサンダーチップで武器に雷属性を付加させた。

初めて戦うこともあり、放たれる火炎で近づけないため、ゼロはバスターショット、ルインはダブルセイバーによるチャージ攻撃で距離を取りながら攻撃する。

「そこだ!」

「ダブルプラズマビット!!」

雷属性のチャージショットと二発の電撃弾がゴーレムに直撃し、弱点属性をまともに喰らったゴーレムは感電しながら動きを止める。

そしてHXアーマーからZXアーマーに換装し、とどめのチャージショットを放った。

螺旋状に伴ったエネルギー弾もゼロのバスターのチャージショットと同等の威力のために合計チャージショット三発分の威力がゴーレムに炸裂し、粉砕した。

「よし…早く行こうゼロ!」

「ああ」

奥のシャッターを潜ると、今度は氷属性のゴーレムが立ちはだかり、ルインは炎属性のFXアーマーに換装し、ゼロはフレイムチップを使う。

「喰らえ!!」

オーバードライブで能力を底上げし、ナックルバスターのショットに炎属性を付加させる。

強力になったショットを連続で受けているゴーレムに、ゼロが追撃でチャージショットを放ち、ダッシュで距離を詰めながらセイバーを構えた。

「天昇斬!!」

炎の斬撃を喰らったゴーレムは爆散した。

ゴーレムの破壊を確認した二人は最後のシャッターを潜り抜けて、ネオ・アルカディアの居住区に繋がるゲートに続く通路を駆けて行った。

ネオ・アルカディアの居住区に繋がるゲートの前に傷だらけのエルピスが倒れ伏していた。

そしてそんなエルピスを見下ろす四天王の三人。

「ちょっと遅かったんじゃないの?ゼロ…と、確か…ルインだったかしら?この、ネオ・アルカディアの落ちこぼれ以外、レジスタンスはみーんな死んじゃったわよ」

愛用の槍・フロストジャベリンを握りながらエルピスを見下ろしていたレヴィアタンだが、ゼロとルインの姿を認識すると手を返しながら素っ気なく言い捨てるレヴィアタン。

蒼いアーマーはどことなくエックスを彷彿とさせるが、顔立ちは瞳の色を除けばルインに似ている。

「ゼーロ、待ってたぜー。こいつら弱すぎて、全然つまんねえ。やっぱり、おめえじゃないとな!おまけにレヴィアタンに似た顔のルインって奴もいるようだしな。お前、俺達に似た姿と力を使えるんだろ?そんな奴とも戦えるなんてツいてるぜ。さっ!どっちでもいいからやろうぜ!!」

ファーブニルが拳を握り締め、早速ゼロとルインに攻撃を仕掛けようとした時であった。

「止めろ」

攻撃を仕掛けようとしたファーブニルをハルピュイアが制する。

「なっ…」

いきなり止められたファーブニルは不満そうだが、ハルピュイアは構わずゼロとルインを見遣る。

「……まさか、こんなに早く再会することになるとはな………この男を助けに来たのか?ゼロ……ルイン?」

「…ああ」

「うん、そうだよ」

ゼロとルインの返答を聞いたハルピュイアは少しの沈黙の後にルインの方を向いた。

「………ルイン…その男を助けてどうするつもりです?助けたところで、この男はあなたにもゼロにも感謝などしないでしょう。それどころか……この男を救えば…また多くのレジスタンスが命を落とすことになりますよ。この男の作戦とやらのせいで……」

ルインに対して敬語で話し始めたハルピュイアに、話しかけられたルインは勿論、ゼロやハルピュイアの性格を良く知るレヴィアタン、ファーブニルまで目を見開いている。

「……それでも、私はエルピス司令官を助けるよ。もう、仲間を失いたくはないから…これ以上レジスタンスを死なせはしない」

「欲張りな方だ…しかし、あなたとゼロだけでどこまでやれるでしょうか?」

「?」

『ゼロさんとルインさんに緊急連絡。現在、レジスタンスベースに未確認物体が、急速接近中。大至急、帰還して下さい。』

ルージュからの通信にゼロとルインが互いを見合った時、レヴィアタンとファーブニルが口を開いた。

「今、あんた達のベースに向かって特殊爆弾を積んだ爆撃機が飛んでいるのよ。」

「特殊爆弾なんて俺の趣味じゃねえが、まあ、仕方ねえか。仕事だしな。」

「私はこの者共を許さない。ネオ・アルカディアに…人間達に、攻撃を仕掛けた以上…レジスタンス共は、一人残らず処分するしかない…」

「…………」

人間に危害を加えようとしたレジスタンス殲滅のためにレジスタンスベースへと爆撃機を向かわせたハルピュイア。

ネオ・アルカディアと人間…自分が守るものに危害を加える存在には容赦はしないというハルピュイアの静かな怒りを感じさせる言葉だった。

「オペレーター、今すぐ転送しろ」

『了解しました……転送します。』

ジョーヌの声と共にゼロ、エルピスがレジスタンスベースに転送され、次はルインが転送の光に包まれる。

「ハルピュイア…」

「…ルイン、あの時の質問の答えですが…俺はレジスタンスを倒すことが、本当に人間のためになるとは…正義だとは思ってはいません。ですが…二人の“エックス”様が守ろうとした人間にだけは手を出させるわけにはいかないんです…」

ルインから見たハルピュイアは揺らいでいるように見えた。

コピーエックスの人間優位の正義とエックスが統治者だった頃の人間とレプリロイドの共存の願いに板挟みされているように見える。

そしてコピーとオリジナルが共通していたことは人間を守ろうとしていたこと、二人のエックスに仕えていたハルピュイアはこれだけは譲りたくなかったのだろう。

「分かってるよ。敵とはいえ、君の性格はある程度分かってきたつもり…意地悪な質問してごめんね。最後に質問…どうして私に対する態度を変えたの?」

「…あなたはエックス様が唯一愛した女性であり、エックス様同様、我々四天王の基となった…我々の“母”だからです。俺達四天王にはエックス様とあなたのDNAデータが刻まれている」

「え?ちょ…それって…」

ハルピュイアに尋ねる前にルインは転送されてしまった。

「………」

ルインが立っていた場所を見つめていたハルピュイアにレヴィアタンが詰め寄った。

「ちょっとキザ坊や?さっきの言葉はどういうことなの?」

「先程言った通りだ。俺達四天王にはエックス様とルインのDNAデータが刻まれている。彼女の各アーマーと俺達のアーマーが似ているのはそのためだ。」

「…あ~、つまりルインは俺達のオリジナルみたいなもんか?」

「…人間で言うところの母親というのが正しいかもしれんな」

「…ルインを見た瞬間、懐かしいと感じたのはそのせいなのかしら……」

映像でルインを見た時、懐かしいと感じたのは自身のDNAに刻まれたルインのデータが起こしたものなのだろうか?

そして一方のレジスタンスベースでは負傷者や爆撃機が向かってきていると言うことで対応のために慌ただしく兵士達が駆け回っていた。

「負傷者あり、救急班、待機して下さい。」

「転送完了まで…3…2…1…転送!!」

ゼロ、エルピス、そして少しの間を置いてルインがレジスタンスベースに転送された。

「転送終了」

「敵大型爆撃機。依然接近中…。後、十分後でベースに到着します」

「すぐに出る…輸送機を用意しろ」

レジスタンスを守るために爆撃機の迎撃に向かうために輸送機の用意をするように指示するゼロ。

「了解。ゼロさんとルインさんが迎撃に向かう。直ちに、迎撃機、スタンバイせよ」

「…ルイン、どうした?」

どこかぼうっとしているルインに声をかけると、ルインはハッとなった。

「あ…ごめん。大丈夫…私はいつでも行けるよ…というより、今回は私が最初に行くよ。HXアーマーならより安全に近づける。」

輸送機からのHXアーマーなら、より安全に爆撃機に近付けると判断したルインは、爆撃機に侵入してからゼロを簡易転送装置で侵入させた方が良いのではないかと考えたのだが、シエルが二人の間に入る。

「ゼロ、ルイン。私も一緒に行くわ」

「え?」

シエルの提案にルインは目を見開き、ゼロはシエルを見つめる。

「特殊な爆弾ですもの…下手に攻撃したら大変なことになるかもしれない。まず、爆弾を無効果して、それから処分するようにしないと…」

「だけど…シエルは人間だよ!?危険な爆撃機の中になんて…」

「駄目だ。危険すぎる」

二人がシエルの同行を断ろうとするが、シエルの決意は固かった。

「二人共、ごめんなさい。今回だけは、私の我が儘を聞いて頂戴。」

「………」

「分かった。なら、後で連絡するよ。ゼロと一緒に簡易転送装置を使って。ゼロ、シエルと一緒に待ってて」

シエルをゼロに任せて、ルインは用意された輸送機に向かうのであった。 
 

 
後書き
ハルピュイア達の正体がルインにバレました。

ルイン「それにしてもエックス…何で教えてくれなかったの…?」

エックス「ごめんね、起きたばかりの君を混乱させたくなかったし、あの時の僕は君がもういないんだと思ってたから」

ルイン「そっか…それなら仕方ないね」

シエル「いいのそれで…?」

ゼロ「あいつがいいのならそれで構わんだろう」 
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