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がっこうぐらし!The world in confusion

作者:ウィング
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chapter21

圭と共に戦うことになり、まず俺は右回りに圭が左回りベヒモスのまわりを駆け出す。

そして注意を引き付けるように体に接敵する時に体を切りつけて注意を俺に向けさせる。

その間に圭が落としたスナイパーライフルを回収し背後から射撃し痛手を負わす。

するとベヒモスが顔を圭の方に振り向かせ尻尾を圭に振り落とす。

「っ!」

振り落とす尻尾を横に回避し即座に反撃する。

「どこを見ている!こっちだ!」

圭に注意がいったベヒモスに俺は光の力を纏わしたアークを振り落とし角をへし折った。

苦痛の叫び声を轟かすベヒモスに追撃で圭が尻尾から背中に乗り移って跳躍し背中にベレッタとバイソンの2丁拳銃で連射して背中を攻撃する。

「ば、バカな…ベヒモスを…僕のサンプルに圧倒しているだと!?」

ウェルの圧巻の声が聞こえてくる。

ウェルの思うことも一理ある何せ自慢の生物兵器がここまで一方的追い詰められている光景を画面で見ているのだから。

先程と違い、迷いがなく戦う意味を見いだしたのだから動かす体が軽い。

圭もワクチンの副作用で身体能力が極限まで上がりその上覚悟を決めているためにその強さはそこら中の人達より強い。

その二人でベヒモスに圧倒するほどに匹敵するウェルに取っては悪夢としか思えない光景だ。

「こんなことがあってたまるか!お前たちは…全員ここでこの巡ヶ丘で死ぬ運命なんだ!」

「死ぬ運命か…岩砕き、骸崩す、地に潜む者たち 集いて赤き炎となれ! ファイア!」

また頭に浮かんだ詠唱を唱えて発動したファイアは突如標的となったベヒモスの体に火が燃え盛りベヒモスを苦しめる。

魔法が聞かなかったベヒモスがダメージを与えた、古代魔法なら有効か

「それがお前がいう運命ならば!」

そういってアークをツヴァイフォームに切り替えて光の力を纏わせて刀身を伸ばしベヒモスへと駆ける。

「これでぇ!!」

圭がバイソンでベヒモスの後ろ右足にマグナムを2発撃ち込みベヒモスの動きを鈍らせる。

「俺…いや俺達の力で!」

ベヒモスの首元にアークを切り刺して刺したまま背中まで切りつけていく。

「運命を!越える!」

その声と同時に力一杯にアークを振るい刺していたのを抜いて背中から飛び降りた。

ベヒモスは悲鳴ににた断末魔を上げながらその場でバタリと倒れた。

「はぁ…はぁ…はぁ…」

肩から息をしながら倒れ伏せたベヒモスを見る。

ベヒモスは次第に体が消滅していき、最後には消滅したのを確認した後ほっとして緊張がとけた。

「やった…やりましたよ!雄也先輩」

「ああ」

ベヒモスを倒したことを喜ぶ圭、俺も声では喜んではいないが倒したことに喜んではいるのは事実だ。

だが緊張はまだ終わってはいなかった。

「っ!!圭!」

「え?うわっ!」

咄嗟に圭を押し倒して落下してくる瓦礫を回避した。

「不味い!崩落が始まったんだ!急いで脱出するぞ!」

「は、はい!」

こんなところで御陀仏などしてたまるか

圭に脱出するといって二人で出口へと急ぐ

急ぐなかでも崩落は酷くなっていき完全に崩れるのも時間の問題だと目に見えて分かった。

そしてここに来た出口へとたどり着いたのだが…

「そんな…!」

「道が塞がれてる」

唯一この基地から出ることができる連絡路が瓦礫の山で埋まっていて通ることが不可能になっていた。

「っ!圭!あぶない!」

崩落に乗じて壊れた導線から発せられる電気によって爆発かおき爆炎が俺たちを襲った。

side第三称

荒廃した巡ヶ丘の地面が大きく揺れる。

たった今刑務所とその地下が完全に崩れたのが要因だ。

とあるビルの屋上、刑務所の方向を見るものが二人いた。

一人は雄也と音姫にとって家族ともいえる人物芳乃さくら、もう一人は雄也達を飛ばした張本人である人物だ。

「あ~あ、あの聖騎士、死んじまったな…どうだ?知り合いが死んだ感想は」

「…別に、計画さえ成功すれば別に問題ないことだよ、ベクター」

雄也達が知るさくらとはかけ離れ冷酷な表情で述べた。

「少し前のお前だったら想像もできない答えだな、もし義之だったかあいつが死んでも…」

「黙れベクター、僕とお前とは利害しか一致していないんだ…それ以上いうと斬るよ」

さくらは携えていた刀をベクターの首筋に当てる。

「怖い怖い…その義之だがまだ見つからねえみたいだ…多分帝国領外…連合か教団の勢力下の村町にいるんじゃねえか?」

「それならさっさと滅ぼして帝国が治めないとね、不安分子は一欠片も残せないし」

刀を首筋から離し鞘に納める。

「それでな、たった今面白い人材を見つけたんだが…あのウェルっていう科学者…」

「引き入れるの?」

「ああ、魔法を無力化できる生物兵器…あれを帝国に組み込めば教団の主力を壊滅できるからな」

「好きにすればいい…僕は結果しか見ていないから」

さくらはウェルには興味がないのか適当に答える。

「にしてもな、初音島…ロストフロンティアに飛ばされなかったな」

「そうだね」

「運が良かったじゃねえか、こっちに飛ばされてたら間違いなく戦場になってたぜ」

「別にどうなっても構わない、枯れない桜はうまくロストフロンティアに転移できたんだ…それで計画は順調なんだね?」

「ああ、さてとこの戦いどうなるか…高みの見物といこうじゃねえか」

そういってベクターとさくらは転移してどこかへと消えた。

 
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