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がっこうぐらし!The world in confusion

作者:ウィング
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chapter10

悠里「ゆうくん!待って!ゆうくん!」

ゆうくんが何処か遠くへいってしまう私は暗い道をひたすら走る。

それでもゆうくんは段々遠ざかっていきそして目を失った。

悠里「置いていかないで…私、ゆうくんしか…いないの…お願い私を一人にしないで…」

親しい間柄のゆうくんまで居なくなるなんて私…耐えきれないよ


……

悠里「ゆう…くん…ゆ…うくん」

胡桃「りーさん、しっかりしてくれ…りーさん!」

悠里「うっ?くる…み?」

先程とは違う部屋が視界に映る…そっかさっきのは

悠里「夢…だったんだ…」

先程のことは夢だと理解する…けど

胡桃「雄也のことで魘されていたぞ」

悠里「…」

ゆうくんが居なくなったのは現実だ…

あの時どうして、ゆうくんは私達から居なくなったのだろう…

胡桃「……あたし、先に生徒会室に行くわ、落ち着いたら来てくれよな」

そういって胡桃は部屋から出ていく。

私は起き上がり部屋を見渡す、部屋には由紀ちゃんと先生がまだ眠っている。

音姫さんはもう生徒会室に行ったのだろう…

昨日、ゆうくんが何処かへ行ってしまった後私と同じようにショックを受けてたのに…

私は制服に着替えて胡桃達の元へと向かう途中外の様子を見る。

奴等が少ないが徘徊してそして一部分だけ地面が黒い…あれはゆうくんがやったものだ…

私の脳裏で昨日のゆうくんを思い出す、あの時のゆうくんは私が知ってる優しいゆうくんではなかった…

私が知らない間に何があったの?どうして私達から居なくなってしまったの?と考え込む。

でも答えなんて見つかるはずもない…

そう考えているうちに部屋まで着いちゃったわね。

部屋にはいると椅子に座る、胡桃と台所で調理する音姫さんがいて入ってきた私に顔を向けて挨拶をする。

悠里「おはようございます、音姫さん」

音姫「おはよう、悠里ちゃん…昨夜はよく寝れた?」

音姫さんは私を気遣ってくれる、自分も無理をしているのに…

悠里「大丈夫です…ご心配してありがとうございます」

音姫「悠里ちゃんが一番雄也くんのこと引きずってたし…それでね、夜に少し考えてみたんだけど…雄也くんのこと教えてほしいんだ…雄也くんの行動にはなにか理由があるはずだから」

ゆうくんのこと…けど私が海鳴にいたのは小学二年の頃…恐らくゆうくんのことならなのは達の方がわかるとは思うけどいない以上私だけだしね、それに四ヶ月の行方不明の期間は音姫さんが知っているからそこにももしかしたら何かあったのかも

胡桃「そうだな、雄也のことがわかるのはこの中で幼馴染みのりーさんか音姉だけだしな」

そう決まれば頭の記憶の奥底からゆうくんのことを引っ張り出す何でもいい何か些細なことでも…引っ掛かることがあれば…

音姫「まず、雄也くんとはいつからの付き合いなの?」

悠里「幼稚園に入る前から家が隣どうしっていうのもあって家族ぐるみで仲が良かったわゆうくんの両親は父が冒険家で母が研究者だったはずよ」

胡桃「な、なんかすごい家族だな」

音姫「そこは雄也くんに前に聞いたけど…確か」

音姫さんもゆうくんから両親のことは聞いてたんだ…

悠里「はい…ゆうくんが小学校に入る前に両親は行方不明…向かった遺跡ごと忽然と消えたと…かなりニュースにもなりました」

胡桃「あ、あたしもそれ知ってるよく新聞にも乗ってるよな…あの事件に雄也の家族が巻き込まれたのか」

悠里「ええ、それのせいでゆうくんはかなり精神的に落ち込んで部屋に閉じ籠ったわ、それから2週間脱け殻のようになっちゃって…なんとか持ち直したの」

あの時、ゆうくんが壊れると思って必死になったことは今でも覚えてる…ゆうくんは私にとって大切な存在だったから

悠里「そういえば、それから少ししてからあのゆうくんが身に付けてたネックレスが海外からゆうくん宛に届いたのよ」

胡桃「ネックレスって…あのか?」

悠里「話だとあの遺跡の入った近くにあったあったものらしくてゆうくんのプレゼントで送ったらしいの」

ゆうくんが身に付けていたあのネックレス、何か曰く付きなんかじゃないのかと思ったことはあったけど…

胡桃「それが…武器になったよな?」

まさか、剣になるなんて思いもしなかったわ、それに服装も変わっていた…

音姫「ネックレスを所持してからは何か変化はなかった?」

悠里「いいえ、いたって普通の様子でした、それで家の都合で引っ越してしまってそれからは電話なんかでのやり取りでたまに海鳴遊びにはいきました」

音姫「ということは、悠里ちゃんが居なくなった間に何かあったってことだね…正直、変わったことは…いや1つだけある」

悠里「え!?なんですか?」

ゆうくんについて思い当たることがあるといった音姫さんに身を乗り出して聞く。

音姫「初音島にいた頃に何度か思い詰めていたことがあって…それにご両親の行方不明についても何かわかってるような雰囲気だった」

胡桃「それって一人で原因を突き止めていたってことか?」

音姫「わからない、けどなにか心当たりがありそうだった」

ゆうくん、いったい何を知ったっていうの?

 
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