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『殺し、失い、得たもの。』

作者:零那
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『居間』



医者にされるであろう処置をキレイにして貰った。
舞の手当もして貰った。

『よしっ!!2人共シッカリ寝ておいで!!』

『組長、ドライ在る?』
『はいはい在るでー』
『ありがと、お父さん♪』
『じゃかぁしぃっ!!』
『照れんのんよ、お父さん♪』
『おどれー、ほらっ!飲めっ!』

ありったけのドライと、テキーラ飲んで潰れた。
ふと目が覚めたら、毛布がフワッとじゃ無くて、落ちんようにキチッと包むように掛かってた。
すんごい優しくて、人間味あって、愛情深い人...
今、此処で、零が生きてるのは、組長のおかげ...
組長に拾われた当時を思い出す。

目の前のテキーラを飲む。
オエッ!まずっ!
気持ち悪っ!!

怖いくらい見計らったように、ぬるま湯を持ってきてくれた。

『組長...怖いよ...?』
『は?何を今更!!』

『いやいやちゃうねん、そっちやなくて...タイミング良過ぎて怖いってこと』

『そぉなんか?そんな能力在ったらもっと違うこと出来るわ』

『確かに!ほな、たまたま?』

『ある程度は察知できるけどの。零の考え方は大体解ってるつもりやしな』

『そぉゆうことか!理解してくれてるんや...ありがと♪』

『おうっ!』

照れたようにそっぽ向く組長が可愛く想えた。


 
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