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『殺し、失い、得たもの。』

作者:零那
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『決行』



桜も零の過去を知ってる。
初日に語り合ってる。
零の今の想い、考え、行動...察してくれた。
桜に過呼吸の薬を渡した。
通じ合った。

『舞を任したよ、姉ちゃん!』
『...死ぬなよ!!』

お互い、泣いてるものの、笑顔で...

蓮のツレに連絡。
来た順に半殺し。
零はもぉ泣いてない。
ただただ淡々と、無心に、痛みを感じんくらい、殴り続け、蹴り続けた。
勿論、零も殴られてる。
相手は男やもん。
下手したら零が死ぬ。
それでも、痛みを感じることは無かった。

舞のイタミに比べたら...

あの時のイタミに比べたら...

此の絶望感に比べたら...

1人が口を開いた。
すべて蓮の命令だったと。
零は、こいつ等がムリヤリってのも有るかも知れんって考えてた。
100%蓮の仕業では無いだろうと...。

この期に及んで...。
蓮に対する情が少し残ってた。

それでも、真実が、こいつ等の言う通りなら殺す。
ホテルの前で舞が躊躇した。
怖いって。
たったそれだけ。
でも、蓮にとっては、薬や酒で紛らわしてきて散々待たされてる。
だから、もぉ限界越えてた。

蓮は、駅に行ったツレに連絡した。
トイレ集合。

舞は、死にたいくらい辛かったやろな。
怖かったやろな。
ツレに抑えられ、口も塞がれ、彼氏にムリヤリ犯される。
其の後、蓮はツレ皆に、舞をヤる命令を下した。

拒否した奴もおる。
だいたい殆どが舞に恋心抱いてたワケやし。
ラッキーって思う奴と、こんな可哀想なこと出来んって思う奴に分かれたらしい。

でも、命令は命令。
せめて痛くない様に優しくするしか無かった。
舞に申し訳ない気持ちで涙した奴もおった。
イッたフリして早々終わらした奴も。
そんな皆の舞を庇う気持ちが気に入らんかったんか、蓮は、痛めつける様に激しくせぇってキレたらしい。

最っっっ低!!!
最低ってもんじゃ無い!!
殺しても足りんのんちゃうか!!

蓮に何処居るんか聞いて貰た。
あの海に居るらしい。
よく遊んだり語ったりした。
季節関係なく花火して騒いだり、光のない未来に絶望して生きるのをヤメようとしたり...
色んな沢山の思い出が駆け巡る。

なんでこんなことに?
蓮が薬せなんだら?
舞を逢わせてなかったら?
いや、零と出逢ってなかったら?
何があかんかった?


 
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