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新オズの腹ペコタイガー

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第二幕その九

「僕もだよ」
「かかしさん、木樵さんと」
「会いたいよ」
 こう言うのでした。
「機会があればね」
「あの人達はよく都にも来てくれるし」
「その時にも会えるわね」
「そうだよね」
「どちらかがお邪魔したら」
 その時にというのです。
「会えるわね」
「そうなるね」
「遊びに行こうかしら」
 こうもです、ドロシーは言いました。
「ウィンキーの国に」
「今からかな」
 ドロシーの今の言葉には腹ペコタイガーが尋ねました。
「そうするのかな」
「ううん、どうしようかしら」
「ただふらっと行くのも悪くないけれど」
「その前にオズマにお話してからね」
「行くよね」
「そうするわ」
 ウィンキーの国に行く時はというのです。
「その時になればそうするわ」
「そういうことだね」
「その気になれば。けれど今は」
「何をして遊びますか?」
 恵梨香があらためてドロシーに尋ねました。
「それで」
「そうね、お散歩がいいかしら」
「そちらですね」
「ええ、十時まで都の外をお散歩しましょう」
 こう言うのでした。
「これからね」
「そして十時になれば」
 ここでこう言ったのはナターシャでした。
「ティータイムですね」
「そうなるわ、それでね」
 ドロシーは皆に尋ねました。
「今日の十時のおやつは何がいいかしら」
「ケーキはどうかな」
 腹ペコタイガーがドロシーに提案しました。
「シフォンケーキね」
「そのケーキがいいのね」
「僕はね」
「それじゃあそれにしようかしら」
 ドロシーは腹ペコタイガーの言葉を受けて考えるお顔で言いました。
「それで飲みものは」
「紅茶はどうですか?」 
 飲みものは恵梨香が提案しました。
「アップルティーを」
「シフォンケーキにアップルティーね」
「この組み合わせで」
「いいわね、アップルティーといえばアップルパイだけれど」
 林檎に林檎です、定番の一つです。
「シフォンケーキともいいわね」
「それじゃあ」
「ええ、飲みものはアップルティーにしましょう」
 ドロシーはあらためて言いました。
「十時になれば皆で食べましょう」
「今から楽しみだよ」
 実際にです、腹ペコタイガーはにこにことしています。
「シフォンケーキたっぷり食べようね」
「ええ、皆でね」
「十時のおやつを食べて」
 今から舌なめずりしながらです、腹ペコタイガーは言います。
「十二時になればね」
「お昼ね」
「その時も楽しみだよ」
「とにかく腹ペコタイガーさんは食べることが好きなのね」
「お腹一杯ね」 
 それこそというのです。
「その満腹になった時の感覚が大好きだよ」
「そうよね、貴方は」
「すぐにお腹ペコペコになるけれど」
 それでもとです、恵梨香にお話するのでした。
「満腹になる時が楽しみだよ」
「じゃあその時になれば」
「楽しみにしてね」
 そうしたお話をしてでした、皆で。 
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