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女の子の秘密

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5部分:第五章


第五章

「幾ら何でもそれはないだろ」
「ないか?」
「ないない」
 周りから全力で否定された。
「そんなの下手したら身体壊すどころじゃないぞ」
「死ぬぞ」
「死ぬか?」
「死ぬ死ぬ」
「そんな話よくあるだろ」
 周りから相次いで否定されるのだった。
「だからそれはない。それにあいつ薬とか飲んでないだろ」
「そういえばそうだな」
「だからそれはない」
「物騒なこと言うなよ」
 こうまで言われるのだった。言う方もかなり焦っている感じだ。
「全く。本人が聞いたらどうするんだよ」
「サナダムシよりましじゃないのか?」
「そうか?」
 またここでサナダムシのことが出て来た。
「幾ら何でも。あれよりはな」
「まあそもそもサナダムシなんてな」
 やはりそこから離れない一同だった。
「気持ち悪いもんだしな」
「それはな」
 このことはもう言うまでもなかった。確かにサナダムシにしろ寄生虫というものは見ていても話をしていても気持ちのいいものではない。話している彼等もその顔を嫌そうなものにさせていた。
「とにかくだよ。絶対に何か秘密があるな」
「ああ。何だ?」
「甘いもの食ってる量だけでも異常だろ」
 流石に今は食べていないにしろ、だった。
「とにかく。あれだけ食べてあのスタイルなのには何かあるな」
「絶対にな」
 このことはもう誰もが確信していた。
「さて、何かな」
「とりあえず情報収集するか?」
 また一人が言った。
「話はそれからだと思うんだけれどな」
「情報収集か」
「それか」
 皆その彼の言葉に顔を向けた。
「そういえば今までしていなかったよな」
「だよな」
 今皆気付いたのだった。皆そういったことをせずにあれこれと言い合っていただけなのだ。これで何かがわかるかというと答えは出ていた。
「というとな」
「だよな。まずは情報を集めないとな」
「さて、どうする?」
 皆すぐに情報収集の話に入った。話が一旦動くとそこからが早かった。
「情報っていっても色々あるけれどな」
「集め方もな」
「とりあえず。チェックしていくか?」
 また別の一人が言ってきた。
「とりあえずだけれどな」
「チェックか」
「一つ一つ見ていったらそれだけで結構なものがわかるものさ」
 皆に対して少し微笑んで述べたのだった。
「それだけでな」
「っていうとだ」
「あいつを見ていくのかよ」
「そうさ。見てみなよ」
 彼女を見るように周りに言った。
「まず。痩せてるよな」
「そんなの誰でもわかってるぜ」
「それを話してるんだろ?」
 皆今の彼の言葉には眉を顰めさせた。
「何を今更だぞ、それってよ」
「だからよ。それをだよ」
「だからだよ。あれだけ甘いものとか油ものとか肉とか食ってな」
「ってことか」
「まずそれだよ」
 これも情報だというのであった。
「そこからはじまってだ」
「ああ」
「色々見ていくだろ。あのお茶とかな」
「それか」
「とりあえず部活の風景はチェックだな」
 次にはこれであった。
「確か御前な」
「俺か」
「ああ、御前な」
 仲間うちの一人をここで指差したのだった。
 
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