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おぢばにおかえり

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第十八話 プールですその五

「何で両方なの?」
「まず競泳用はスタイルがいいから」
「奇麗な体型してるわよ、本当」
「だといいけれど、本当に」
 自分ではそうは思わないんで。何度も申し上げますけれど。
「で、スクール水着は」
「ええ」
「小さいから」
 それでまたまたこれでした。
「小さい子ってスクール水着似合うわよね」
「そうそう」
「どうせ小さいわよ」
 いい加減ふてくされてきました。ずっとここでも小さい小さいですから。
「伸びないから仕方ないじゃない」
「それと色白いことね」
「ちっちって肌白いのよね」
「まあそれは」
 これは昔からちょっと嬉しいことです。肌が白くてそれで色々な服が似合うって昔から皆に言われています。これはお母さん譲りです。
「よく言われるけれど」
「色の白いのは七難隠す」
「ちっちにとっては鬼に金棒」
「そうかしら」
「女の子だしね」
 女の子が色白いといいっていうのは言われました。子供の頃に。
「メイクだって映えるし」
「ポイント高いわよ」
「だといいけれど」
 そんな話をしながら授業がはじまるのを待っていました。暫くして先生が来られて準備体操をして授業です。それが終わって服を着替えて教室に戻ると。爽やかだった雰囲気が一気にむわっとした感じになりました。
「うわっ、これって」
「かなりきつい」
 皆思わず言葉に出してしまいました。
「扇風機扇風機」
「早く着けないと」
 皆で急いで扇風機をつかます。風が出てそれでほっとします。扇風機の存在が本当に有り難いです。その風を浴びながらまたおしゃべりです。
「これから凄く暑くなるのよね」
「寮も一応閉じられるんだっけ」
「一応はね」
 東寮のメンバーで話をします。
「そうなるってルールよ」
「一応なのね」
「何だかんだで色々あるから」
 部活やらそんなのです。
「それは仕方ないでしょ」
「仕方ないの」
「そういうこと。ただ、夏はねえ」
 話しているその娘が困った顔になりました。
「暑いなんてものじゃないから」
「そうそう」
「おぢばがえりの時なんかもう」
「半被着るのが怖いのよね」
 天理教の半被は黒です。黒は光と熱を吸います。だから余計に暑いんです。服は有り難いんですけれど夏は。私達は天理高校の半被を着ています。
「あの時期は」
「それ考えると詰所の人って立派よね」
 こう言う娘も出ました。
「いつも半被じゃない」
「そうね、よく考えたらそうよね」
「夏でもあれだから」
 そんな話になります。
「とにかく夏は嫌ね」
「半被暑いから」
「外出の時絶対半被だし」
 これは決まりなんです。半被を着ていないと外出できません。それで半被の着こなしがお洒落なのに注目されたりします。これが重要なんです。 
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