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ドリトル先生の水族館

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第十幕その一

                 第十幕  深海生物
 今日から深海生物への診察でした、その朝にです。
 先生は朝御飯を食べていましたがトミーです、こう言われました。
「今日からですね」
「うん、今日からだよ」
 まさにと答えた先生でした。
「深海生物のコーナーに行くよ」
「それで診察ですね」
「そうだよ、けれどね」
「先生もはじめてですよね」
「深海生物への診察はね」
「そうですよね。僕も」
 トミーもです、朝御飯を食べつつ微妙なお顔になっています。御飯の上には納豆がかけられていてお味噌汁は茸、おかずはアジの開きとお漬けものです。
「深海生物については」
「あまり知らないんだね」
「はい、アンコウとかは知っていますけれど」
 こうしたお魚はというのです。
「けれどそれも」
「食材としてだね」
「はい、日本に来てびっくりしました」
「こうしたお魚を食べるんだって」
「そうです、とても」
 それこそというのです。
「驚きました、しかも食べるとです」
「それが美味しいんだよね」
「アンコウ鍋ですね」
「あれは凄く美味しいね」
「それを思いますと」
 それこそというのです。
「不思議ですけれど」
「それでもだね」
「深海生物全体は」
「かなり特殊な世界だしね」
「よく知らないです」
 本当にというのです。
「あちらの生きもの達は」
「そうだね、けれどね」
「今日からですね」
「行って来るい」
「わかりました、頑張って来て下さい」
「まずは御飯を食べて」
 先生も朝御飯をしっかり食べています、納豆もです。
「行って来るよ」
「そう、まずはね」
「朝御飯を食べてからだよね」
「栄養をしっかりと摂って」
「そうしてね」
「一日をはじめないとね」
 今日も先生の周りにいる動物の皆に言います。
「僕達も食べてるし」
「皆でエネルギーを補給して」
「美味しいものを食べてね」
「そのうえで」
「まずは食べることだよ」
 先生も言います。
「そこからだよ」
「そうそう、だから余計にね」
「ダイオウグソクムシさんは不思議だよ」
「何年も食べずに生きている」
「それがね」
「凄いよ」 
「そのこともわかればいいね」
 先生は希望も述べました。
「彼等が何故何年も食べなくて平気なのか」
「その謎が解き明かされるのか」
「先生によって」
「果たしてどうなるのか」
「注目してるわよ、私達も」
「だから僕は注目されたりするのが苦手だから」
 ここでもこう言った先生でした。
「あまり注目しないでね」
「ああ、そう言うんだ」
「やっぱり先生は派手なことは苦手なんだね」
「イギリスにいた時と同じで」
「そうだよ、だからね」 
 それでというのです。 
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