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DQ5~友と絆と男と女  (リュカ伝その1)

作者:あちゃ
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4.物を貰った時は、いらない物でも笑顔で貰う。それが処世術。

<サンタローズ>

洞窟から出てくると俺がクライバーさんを助けた話は、既に広まっていた。
田舎って噂の広まりが早いよね。
噂してねぇーで仕事しろ!

教会の前を通り過ぎようとすると中からフレアさんが心配そうな顔で出てきて俺を抱き上げた。
「リュー君一人で洞窟に入ったの?ダメよ、何かあったら私悲しいわ」
「ごめんなさい」
そう言いつつ俺は胸に顔を埋め感触を堪能した。
うん…一仕事の後のオッパイは最高だね!

ひじょーに名残惜しかったが、フレアさんと別れ教会の裏手にあるクライバーさんのアトリエを訪れた。
クライバーさんは職人の顔で薬の調合をしていたが、俺の存在に気付くと手を止めることなく俺に話しかけてくる。
「おぉ!リュカか!さっきは世話になったな。お礼をしたいのだが、ちょっと手が離せない。わしの後ろにあるタンスの中いい物がある。それを持って行きなさい」

タンスの中?
おっさんのパンツじゃ無いだろうな?
いらねぇーぞ、さすがに!
そう思いつつタンスを漁ると、中に女の子用の『手織りのケープ』が入っていた。
おいおい…確かに女顔だけどこれはちょっと…こんなの着た日にゃ、そっちの道に目覚めちゃうかもしれないだろ!
カマっ娘クラブ№1目指しちゃうかもしれないだろ!
「すまんな!そんな物しか無くて…」
「ありがとうございます。大切にします」
そう笑顔で答えてアトリエを後にした。
物に罪は無い。


<サンタローズ-パパス宅>

帰宅すると、そこには仁王立ちの父とサンチョ…
心配顔のアマンダがいた。
少し離れた所に不安顔のビアンカもいる。
どうやらお説教タイムだ!
解ってます。
解ってますよ!
この状況も俺のプランには織り込み済みだ!

「リュカ。一人で洞窟に入るなんて危ないだろ!」
「そうです坊ちゃん!お怪我でもされたら。このサンチョ心配で心配で!」
来た!
ビアンカもいる!
俺にとっては説教タイムじゃ無い!
ポイントアップタイムだ!
「ごめんなさい…お父さん…サンチョ………でもビアンカが悲しい顔してたから…」
瞳を潤ませ皆の目をまっすぐ見詰めながら俺は語る。
「ビアンカにお土産渡して喜んでくれたのに…それなのに悲しい顔になっちゃたから…」
みんな驚きながら俺とビアンカを交互に見る。
ビアンカは少し顔を赤く染め、嬉しそうに俺に微笑む。

よし、完璧だね!これ。
これで俺の『ヤルときゃヤル男』的アピール大成功だね。
これで将来、ヤルときゃやヤル男だからヤらせろ的な事もOKっぽくねぇ?
「ん、うん…そうか…まぁ、無事だったのだから今回は良しとするか」
「そうだねぇ、パパス。あまりリュカを叱らないでおくれ」
ほら、大成功!
自分の強かさがちょっと怖い。

「リュカ。私の為にありがとう」
そう言うとビアンカに抱きつかれた。
フレアさんと比べると、そういう出っ張りがないけど、やっぱり女の子!柔らかくていい!それにいい匂いがする。
俺がロリコンだったら理性が飛んでるね。セーフ、セーフ!
「あのね…薬師のクライバーさんが、お礼にって僕にくれたんだけど、ビアンカにあげる。これ可愛いからビアンカに似合うと思うんだ!」
そう言って手織りのケープを手渡した。
更なるポイントアップ実行中。
「リュカ!ありがとう!」
そう言って俺の頬にキスをして「じゃ、今日はこの辺で」と言うアマンダさんと一緒に宿屋に帰っていった。

頬じゃなく口にがよかったなぁ…



翌朝、俺は目を覚ます。
いやー昨日の晩は、結構な騒ぎだった。と言っても叱られた訳ではない。
6歳の子供が一人で探検に出かけ、女の子の為にミッションをこなした事への歓喜の騒動だ。
「いやー、流石は私の息子!もはや立派なナイトだ!」
「私もお仕えしていて鼻が高いです!」
等々…
結構な親馬鹿ぶりだ!
サンチョはそうでもないが、父さんはツンデレ感がある。
ツンデレと言っても勘違いしないで欲しい。
父さんのツンは、人前だと威厳のある父親を演じ、いなくなると息子ラブリーでデレる。
俺の前だけでも威厳を保とうとする時があるから、すこしこそばゆい。

着替えをし1階へ降りると、朝食の用意と共にアマンダさんとビアンカがいる。
昨日あげた手織りのケープを着ていた。
「ビアンカ可愛い」
そう言うと顔を真っ赤にして喜んでくれた。
「リュカ、どうやら今朝薬が届いた様で、ビアンカ達は今日アルカパへ帰るそうだ」
5人で朝食を食べながら父さんが教えてくれた。
「え!帰っちゃうの?寂しくなるなぁ…」
言っておくが本心だゾ!
「そうだな。そこで女の二人旅は危険だからアルカパまで送ろうかと思うのだが、リュカは一緒に来るか?」
キターー!
更なるポイントアップの予感、大!

この道中で格好良くモンスターを倒し、か弱い婦女子を守るナイト的なアピールをすれば、そう遠くない未来にビアンカの方から『私の洞窟も探検して♥』なーんつって心と股をおっぴろげ!的な!!
なになに?
ドラクエ5って、こんなにハッピーライフなゲームなの?も、最高ーッスよ!

「で、どうするリュカ?」
おっと、いかん!
妄想全開過ぎて答えるの忘れてた。
「うん!もちろん一緒に行くぅ!あ、でもその前に教会へ行きたいからちょっと待ってて!」
「お前は偉いな。毎日教会へ行って。信仰深いな」
感心した様に俺を見ながら頷く父さんを横目に、俺は素早く朝食を終えると教会へ向かった。

信仰深い?それは違うな!
俺は神様を信じていない。
もちろん口に出しては言わないが…俺はオッパイ教の信者だ。
そこに俺にとってのご神体があるから足繁く通うのだ!
素晴らしいご神体が…素晴らしく柔らかく、素晴らしく大きく、素晴らしく良い匂いのするご神体が…


<サンタローズの教会>

「フレアおねーちゃーん!」
「あら、リュー君!今日もいらっしゃい」
俺はフレアさんに抱きつき、その胸に顔を埋め頬ずりをする。
相変わらずでけーなぁー!
いったい何が入っているんだろう?
きっと希望が一杯詰まっているに違いない。だから揉みすぎると欲望に変わり男を惑わす!
お!うまい事言ったな、俺!

「あのね、僕これからビアンカ達をアルカパまで送って行かなきゃいけないの。だからごめんね。本当はもっとお話をしたかったんだけどもう行かなきゃ」
本当名残惜しいッス。オッパイ…
「そうなの残念。じゃぁこれ、昨日のお土産のお礼よ」
そう言うと飴玉を数個俺のポーチに入れてくれた。
飴玉よりオッパイしゃぶりたいなぁ…
「ありがとうおねーちゃん!」
俺は笑顔でそう言い、再度胸に顔を埋め頬ずりをして教会を後にした。
早くビアンカのもあのくらい育ってくれないかなぁ………育つかな?



 
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