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SAO~脇役(?)の異世界日誌~

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第七話 勇気とは(前編)

 
前書き
どうも、ゆっくり雪です。
度々すみませんがキャラクター紹介のジョセフのリアルネームを変更しました。
理由はリンさんと被っていたからです。orz
これからも設定がかわったりするかもですが愛想を尽かさないで下さい。死んでしまいます。
では、第七話どうぞ。 

 


 どうも、ジョセフだ。

 今俺はアインクラッド第二十五層ボス攻略会議に参加している。
 この前俺達がボス部屋を見つけてから二日。早くもボス攻略レイドが組まれ既にアルゴからの情報も入っている。ボスはどうやら巨人のようなモンスター、名前は『ザ·ダークネス』。直訳で 『暗闇』だ。

 アルゴによると武器は無く、体術スキルを使うらしい。

 「···作戦は基本的に、タンク役が大技をガードし、その隙にダメージディーラーが一斉攻撃、という単純なものにしようと思う。」

 今レイドの前に立ち、作戦の旨を伝えているのはヒースクリフ。ギルド血盟騎士団、略してKoBの団長
 だ。

 「暇ね····。」

 「いやヒースクリフの話聞けって」

 俺の隣で眠そうな顔をしているのはメリー。俺の暫定的なパートナーだ。

 「だってつまらないもの。」

 「だからっておれに消しゴムのカスを投げるんじゃない。小学生か」

 「話聞きなさいよ」

 「お前が言うな!」

 「····話を続けていいかな?」

 「あっ···。すいません。」

 「プッ···。怒られてる···」

 ちょ、俺のせいじゃないんだけどーあのー聞いてます?ヒースクリフさーん。

 「とりあえずメリー。消しゴムのカス投げんな。つか何で投げてんだよ」

 「面白いから」

 「こっちは全く面白くないんだが。」

 「知ってる」

 「確信犯かよ!」

 ってかこの世界に消しゴムってあるんだな、と今更なことにきずいた。

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 ~「風」のギルドホーム、というかほぼ基地~

 「えっーとハイポーションと、回復結晶と···あと予備の旋棍と···。あとは····」

 「早くしなさいよー。遅れるわよ?」

 「ちょっと待って!準備は重要だから!」

 「そんなに色々持ってく必要ないでしょ?あんな大人数だし。」

 「備えあれば嬉しいなってな!」

 とりあえず準備は完了した。相手が人型だと戦闘にも色々と幅が利くからな。使えそうなアイテムは
 沢山ストレージに詰め込んだ。中身は見てのお楽しみだ。

 「メリーさーん?ジョセフさーん?そろそろ時間ですよー?」

 「あー悪い!今いく!」

 「ごめんねー?このバカが準備に手間取っちゃってー。」

 「いやだからアイテムは重要で···」

 「はいはい分かった分かった。さっさと行きましょう。」

 「戦術の幅も····っておいてくな!」

 結局おいてかれました。俺がなにをしたというんだ····(*[]*)

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 ~二十五層ボス部屋前~

 現在俺達ボス攻略レイドは迷宮区を無事突破。ヒースクリフが演説中だ。

 「····それでは行こうか。」

 ギイイイィ

 ヒースクリフが扉を押しあけ、俺達は中に入っていった。


 中は一言で言うと真っ暗。だがすぐに明かりが点く。 

 「おいおい·····」

 明かりが点き周りがハッキリすると自分たちが倒すべきボスが目に入る------

 身長は5メートルほどで、ヤの付く自営業にいそうな強面な顔。これが『ザ·ダークネス』か····

 『ウオオオオオオオオッ!』
 
 俺達の目の前でダークネスが咆哮を上げる。余りの音量に思わず耳を抑える。だが皆より先にショックから
 立ち直った者がいた。

 
 「タンク隊!前へ!固まるな!纏めてやられるぞ!」

 やはりそこは流石というべきか大音量の咆哮にも怯まずヒースクリフが指示を出す。

 『ウオオオオオオオオッ!』

 ガキィンッ! 

 ダークネスが体術単発ソードスキル"閃打"を放つがタンク隊が役目を果たし、攻撃を弾く。

 「いまだ!ダメージディーラー!前へ!」

 ヒースクリフが叫びそして自身もボスに突進していった。
 俺もいこうか!

 「喰らえッ!」

 「···ハァッ!」

 俺と隣にいたメリーが同時にソードスキルを叩き込む。俺は旋棍二連撃ソードスキル"争"。メリーは
 "辻風"を放った。他のメンバーもソードスキルを放ちボスのHPが目に見えて減少する。
 残りは五本ある内の三本と八割だ。

 「いけるぞ!防御力は低いみたいだ!」

 「このまま続けるぞ!」

 ボスの弱点が判明し、士気が上がる。
 ···だが何か引っ掛かる···。上手く行き過ぎてないか?

 そしてその予感は的中することになった···。

 「また閃打がくるぞ!タンク隊!」

 「「「おお!」」」

 タンク隊が勇んで前に出る。

 そしてさっきと同じようにダークネスの拳をその大盾で受け止める。受け止めた、のだが····。

 バキィンッ!

 次の瞬間響いたのは盾が拳を弾く音、ではなく拳を受けたその盾が無情に打ち砕かれた音。

 「···は?」 

 「え?あれ?何で盾が····」

 「ッ!タンク隊!早くさが···」

 『ウオオオオオオオオオオオオオオオオッ!』

 ヒースクリフの声を遮り咆哮を上げるダークネス。その大木の様に太い足がソードスキルの
 ライトエフェクトを纏う。そして····。

 バキッ!

 システムアシストによって加速した一撃は盾を失い、棒立ち状態のタンク二人をなぎはらった。

 パリィン····。

 余りの出来事に俺達は呆然とするしかなかった···。
 勇気とか、覚悟とか、それ以前の問題だ。あの完全武装して、能力値も防御力や体力を馬鹿げた
 数字にしているあの壁戦士の盾がたった一撃で破壊され、クリティカルとはいえ同じく一撃で
 HPを全損させられ、ただのポリゴン片に変えられた。
 これで動揺しないやつなんていないだろう。

 「う、うわあああああああ!」

 「た、タンクが一撃で!?」

 「あんなのに勝てるのか!?」

 当然パニックになる。だが···。

 「ダメだ!止まるな!うごけ!」

 キリトが叫ぶ。だがもう遅かった。

 『ウオオオオオオオオ!』

 再び放たれた体術単発範囲ソードスキル"旋風"が"アインクラッド解放隊"で構成されているパーティー
 を襲う。

 「うわああああ!」

 「く、来るなあああ!」

 メンバー達は各々武器や盾で防ごうとするが、アイツには無意味だ!

 「ぐああああっ!」

 「ぐはっ!」

 八人のメンバーの内四人ね武器、盾が砕かれ、吹き飛ばされた。

 「クソッ!間に合え!」

 俺はいまだ狙われている八人を救おうと走り出す。だが恐怖が足を遅くする。
 俺の反対側ではキリトがヤツに向かって疾走していた。

 『ゴオオオオオオ!』 バキッ

 「オオオオオオオオッ!」 ザシュッ!

 「クソがああああああッ!」

 結果「キリトの」攻撃は間に合った。だが、同時、いやヤツの攻撃が少し遅れて八人にクリティカルヒット。全員がポリゴン片と化した。

 「??何でだ·······?」

 俺はさっきヤツに向けて突進系ソードスキルを放とうとした。だがソードスキルは発動せず、
 ヤツの攻撃を止められなかった。

 「あの時···。」

 俺が攻撃できていれば····!そうしたらヤツには仰け反りが発生し、八人は脱出できた。死ぬことは
 無かっただろう。

 「おれが···俺のせいで····!」

 俺のせいだ···!あそこでソードスキルが発動してさえいれば···!俺が····

 オレのせいで。オレが···オレガ····

 ソウダ···オレガコロシタンダ···

 俺の心には後悔、自責の感情がぐるぐると廻っていた。

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後書き
うがああああああ!シリアスううううううううう
恥ずかしいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!

ゴホン取り乱し(ry
さて今回ご都合主義により、シリアスに突入しました。
何かジョー君が責任感じちゃいました。
プログレッシブ1でリンドがキリトに言ってたじゃないですか。
助けられるのに助けなかった。、と。でも僕はそうは思いません。確かに情報を知っていて教えなかった
キリトも悪いかも知れませんが、あの時は混乱していたし、そもそも武器が刀になったことを知らないのにどう教えろというのか、というのともうひとつ。
命がかかった場面では、自分命は自分で守るものであり、誰かが死んだとして、それは誰のせいでも無い、
だからキリトを責めるのは間違っている。これが僕の意見ですが、結構当たり前なことです。
まぁ長々とかきましたがあの場面、今のジョー君の状態と一致していると思います。
ジョー君はどうやって立ち直るんでしょうか?乞うご期待! 
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