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混沌の魔術師と天空の巫女

作者:白鋼
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第7章 大魔闘演武編
  ポーリュシカの過去

「もう!シャンディーのせいで遅刻だぞ!!!!」

「ごめぇ~ん・・・ぐぅー・・・。」

「寝るなよ!!!」

俺は急いでいた。ここは海の中、シャンディーが海に興味があって、
深く潜って、帰ってこないから俺が探していたら、
もう大魔闘演武の日になっていまい、急いで海から出ようとしていた。


ドボォン!!!


「もう夜だぜ!!!」

時間が掛かったせいで、もう夜になっていた。

「急げ!!!!」

俺はシャンディーを妖精の球(フェアリースフィア)で覆い、
光速の速さで急いで、目的の場所へ行った。



































「ついた!!」

俺が着いた場所は、花咲く都・クロッカス。
ここが、大魔闘演武で開催される街である。
正式に開催される場所は、ここの西の山にあるドムス・フラウ。


だけど・・・


「何だ・・・アレ・・・!?」

俺は目の前の光景に驚く。クロッカスの街の上に巨大な球体があるのだった。

「コージ!!!」

声が聞こえた方を見た。ミントであった。近くにはリサーナさんもいた。

「ミント!リサーナさんも!!ナツさん達は?」

「あの迷宮の中に入った!」

「迷宮?」

「実はね・・・」

リサーナさんが説明をした。
どうやら、大魔闘演武予選が行われたのだった。
あの巨大な球体は『空中迷宮(スカイラビリンス)』で、
あの中で、早くゴールした8チームのみ予選突破らしい。
しかも、1チーム6人。ナツさん、グレイさん、ルーシィさん、エルザさん
俺とウェンディの代わりに、エルフマンさんと、ハッピーが入る事になったのだった。

「ウェンディは!!?」

俺は1番、その事が気になっていた。俺はシャンディーを探す為に来れなかったけど・・・
ウェンディがいないってどういう事だ・・・・・・。

「シャルルと一緒に街を観光するって別れて、帰ってきてないの!!!」

「何だと・・・!!!!ウェンディ、今俺が行くぞ!!!
 すみませんが、シャンディーをお願いします!!!」

「え・・・う、うん・・・。」

シャンディーをリサーナさんに預けた。

「多重闇分身!!!!」

俺は多重闇分身でウェンディを探す事にした。

「シャルルの事も、忘れないでね?」

「あ・・・ああ!!!」

「(今忘れてたんだ・・・・・・。)」

「「「「「「「「「「うおおおおおっ!!!ウェンディィィィィッ!!!」」」」」」」」」」

早く探さないと!!!!

































「っ!見つけた!!!ついでにウェンディのバックも見つけた!!!!」

見つかるのに1分かかってしまうとは・・・・・・情けない・・・。

「1分でもすごいよ!」

ミントがそう言うが、それより・・・

「ウェンディ!!!!」

俺は急いでウェンディの元へ行くのだった。


































「ウェンディ!!!」

ウェンディは、華灯宮メルクリアスの茂みで見つかった。
バックもそこで見つかった。

「(魔力が感じない!!?何だこれは!!?)」

「シャルル!!!しっかりして!!!!」

ミントも到着し、シャルルを心配する。

「ウェンディ!!!」

「う・・・」

ウェンディが目を覚ました。

「ウェンディ!!一体何があったの!!?」

ミントが大声でそう言う。

「お兄・・・・・・ちゃん・・・?」

「ああ・・・お兄ちゃんだよ!俺がいなかったせいで・・・すまん・・・。」

俺はウェンディに謝る。

「お兄、ちゃん・・・!」

ウェンディは俺の服を握る。力は弱いけど・・・今のウェンディの精一杯の力だ。

「一体・・・何があったんだ?」

「それが・・・・・・わからない・・・。
 突然・・・・・・何かに襲われて・・・。」

「襲われた!?」

「ねえ、コージ。ウォーレンに連絡しておくよ!」

「ああ・・・。」

ミントの言葉に俺は頷く。

「・・・・・・んっ!?」

俺は・・・・・・何か邪悪な気配を感じた・・・。

「(何だ・・・・・・今のは・・・?)」


















「キキ・・・・・・。」

遠くから・・・コージ達を見ていたものがいた。
ミント達と同じぐらいの大きさで、全身真っ黒で、
頭には葉っぱを数枚ゴムで止め、マントを身に着けた、悪魔のようなモノであった・・・。

































朝・・・



「ウェンディ・・・。」

俺は、大魔闘演武の本選会場ドムス・フラウの医務室にいる。
ウェンディとシャルルはベッドに横たわっている。
会場からは大きな歓声が聞こえるが・・・そんなのは、今の俺にはどうでもいい事である。

「コージ君・・・心配なのはいいけど・・・」

「1回寝たら?」

俺以外にも、ミントとリサーナさん、シャルルを心配しに来たハッピーもいた。


ガチャ!


「ウェンディ!!」

医務室にナツさん達が入ってきた。
ちなみに、ナツさん達はギリギリ8位で、予選突破できたらしい。

「コージが、茂みの近くで倒れてたらしいんだ。」

「外傷はないみたいだけど・・・。」

「シャルル・・・・・・。」

ミントとリサーナさんは説明を、ハッピーはシャルルの名前を言うのだった。

「コージ、帰っていたのか。」

「はい・・・・・・情けないです・・・俺は・・・」

「自分を責めるな。」

エルザさんがそう言う。

「うぅ・・・お兄ちゃん・・・皆さん・・・?」

「ウェンディ!目が覚めたか。」

「大丈夫か!!?」

ウェンディが目を覚まし、俺とグレイさんはそう言う。

「何があった!?」

ナツさんがウェンディに訪ねる。

「すみません、よく・・・思い・・・出せ・・・ない・・・んっ!!」

「ウェンディ!!!」

「魔力欠乏症だね。」

「!?」

知っている人の声が聞こえ、俺達は振り向く。

「一度に大量の魔力を失った為に全身の筋力が低下している。
 しばらく安静にしてれば回復するよ。」

「ポーリュシカさん!!?」

声の主はポーリュシカさんだった。

「何でここに!!?」

「応援に来ちゃ悪いかい?」

「いいえ・・・。」

「一度に大量の魔力を?」

「一体・・・」

「よく・・・思い出せないけど黒い動物のような・・・うう・・・」

「ウェンディ!!!」

「無理させるんじゃないよっ!!」

どうも、無理に思い出そうとして頭痛を起こしてしまったようだ。

「みんな・・・ごめ・・・せっかく・・・修行・・・したのに・・・
 私・・・出られなくて・・・」

「「「「「・・・・・・・・・。」」」」」

涙を浮かべながら謝罪するウェンディの姿に、俺達は何も言えなかった。

「エルフマンさん・・・。」

「ム。」

「私の代わりにお願いします・・・。」

「おう!!任せておけ!!」

ウェンディの思いをエルフマンさんは受け取り、力強く頷いた。

「さあ出ていきな。今は安静にしてなきゃダメなんだ。」

「「「うわぁ!!」」」

その直後、ポーリュシカによって医務室を追い出された・・・・・・ナツさん達は。

「アンタは?」

「妹が心配なのに、行けれませんよ。俺の代わりにリサーナさんが行ってくれました。」

「・・・・・・まぁ、いいわ。」

「ぐす・・・。」

「メソメソするんじゃないよ。」

「だって・・・。」

「ウェンディ、大魔闘演武はまだ何日かあるんだ。回復したら本戦に出られるハズだ。」

「その子・・・コージの言う通りだよ。
 妖精の尻尾(フェアリーテイル)顧問薬剤師の名にかけて、必ず治してやるよ。」

俺とポーリュシカさんはそう言うのだった。
ウェンディの顔は悲しい表情から笑顔の表情になった。

「ありがとう、お兄ちゃん、グランディーネ。」

「その名で呼ぶんじゃないよ。」






































それから時間が経ち・・・


「すぅ・・・・・・」

「よく眠っているわね。」

ウェンディは静かに眠っていた。

「(この大会にウェンディを襲った奴がいるかもしれない・・・・・・
 分身で探すか?いや、無暗に探すのはどうだろうか・・・・・・。)」

俺はそんな事を考えていた。
ウェンディにこんな目に合わせた奴を・・・・・・俺は許さない!!!!

「アンタ・・・少しは落ち着きな。」

「・・・・・・わかって、います・・・。」

「変な事をしたら失格になるからね。」

「・・・・・・はい。」

わかってはいるが・・・これがどうしても収まらない・・・。
俺はどうにか収めようとする。

「・・・・・・そう言えば、1つ聞いていいですか?」

「何だい?」

「・・・・・・手紙はどうでしたか?」

俺は、あの時に渡した手紙の事を聞いてみた。

「・・・・・・何でそんなこと聞くんだい?」

「えっと・・・人間嫌いなのに、あの人達とは親しいのかなって・・・。」

「・・・・・・まぁ、自分で確かに人間嫌いとは言ったね・・・・・・。
 手紙の内容は2つ。1つは普通に元気か?ってな感じのだ。
 もう1つは、アンタの事を手助けしてくれと言う頼みだ。
 何か助けてくれたようだね?」

「ええ・・・。」

「・・・特別に教えてあげるわ。私とあの2人の関係。」

「!」

俺はそれを聞いて驚く。気にはなっていたけど・・・

「男の方・・・インフェルーノは、私の昔のたった1人の親友の子。
 名前はアリアナ。私は昔から人見知りで、人間不信だったんだ。
 そんな私がただ1人心を許した人だ。」

ポーリュシカさんは懐かしそうな顔をして、そう言うのだった。

「そんな彼女も結婚をして、インフェルーノが生まれた。だけど・・・」

「?」

「男とは、理由は忘れたけど離婚をしちまったらしい・・・・・・
 そして私が始めてインフェルーノと会った時は、
 そいつは重度な病気を患っていたんだ。」

「・・・!!!」

「私は彼女の頼みで、治そうとしたけど、薬に必要な材料がなくってね、
 アリアナは急いで探しに行ったんだ・・・・・・・・・
 それが、私が彼女を最後に見た姿だった。」

「最後って・・・!!!」

それって、つまり・・・!!!!

「彼女は死んだ。」

「・・・・・・。」

「どうも材料を手に入れる時に、それを奪おうとした奴に殺されちまって・・・
 しかもその時、多くの人がいたって言うのに、誰も助けてやらなかったのさ。
 おかげで、私は完全な人間嫌いになった。」

「・・・・・・・・・。」

俺に何も言えなかった。

「ただ、彼女はバレないように最後の材料を隠していたおかげで、
 インフェルーノは救えた。」

「そう・・・・・・ですか・・・・・・。」

「インフェルーノは当時15歳だった。
 インフェルーノは私に迷惑をかけまいと思い、外で仕事をする事にしたみたいだよ。
 次会った時は、宿の主人をしてるって報告と、嫁を連れてきたね。
 とてもやかましい嫁だったけどね・・・。」

「・・・・・・・・・。」

「あいつは、私が人嫌いになっても、
 恩人で母の親友であることを忘れてなかったみたいだったよ。
 だからかな・・・あいつだけは許せたのは・・・。」

「・・・・・・。」

俺は、ただ黙って聞くしかなかったが、口を開いた。

「それからは・・・」

「知っての通り、アースランド(この世界)に来て、
 マカロフに会って、住むようになったのさ。悪いとは思ってはいたけどさ。」

「・・・そうですか。」

俺は、この話を忘れる事は無いだろう。

「ありがとうございます。」

「別にいいさ。」

俺の言葉にポーリュシカさんはそう言う。


バッ!


「?」

「シャルル!・・・?」

シャルルが目を覚ましたが・・・・・・様子がおかしかった。

「な・・・何!?今の予知・・・。」

震えていた・・・・・・何か恐ろしいものを見たかのように・・・


































「落ち着いたか?」

「ええ・・・・・・。」

少し時間が経ち、シャルルは落ち着いた。

「予知能力があるとは聞いたが、何を見たっていうんだい?」

「それが・・・いつもの事だけど断片的で・・・
 白い騎士・・・巨大な魔法陣・・・。」

シャルルは汗を流し、そう言う。それ程恐ろしいのか・・・?

「他には?」

「信じられないような光景・・・。」

「それは何だい?」


























「崩壊する(メルクリアス)・・・。」

「!?」

「そして、その中で何かを歌っているルーシィ。涙を流していたわ。」

「・・・・・・。」

「ルーシィさんが・・・」

「そして最後に・・・また、崩壊する(メルクリアス)
 全く同じ光景だったわ・・・予知(これ)で、同じモノを見るなんて初めてだった。」

「それで?」

「・・・・・・。」

シャルルは、なぜか俺の方を見る。

「・・・黒いオーラを身に纏ったアンタよ・・・。」

「!!?」

俺が・・・!?

「アンタも・・・泣いていたわ。何かを叫ぶかのような・・・・・・」

「・・・・・・。」

一体・・・何が起きるんだ・・・この大会で・・・・・・
俺は・・・みんなにこの事を話すのは一応やめておくことにした。
でも、いずれかは、話さないとな・・・。


コンコン


「誰だい?」

「私だよぉ~。」

「・・・ミントか。いいぞ。」


がちゃ


「2人が心配で見に来た・・・シャルル!目が覚めたんだね!!」

ミントがシャルルを見て驚く。

「え・・・ええ・・・。」

「?どうかした?」

「えっと・・・ちょっとね・・・。」

「ああ・・・ところで、お前がここに来たのは・・・。」

「結果も報告だよ・・・・・・。」

「?」

何か元気がないな・・・

































「それは無いだろ・・・」

ミントの報告・・・それは今日の大魔闘演武は
どうも8組中、俺達がなんと2チーム入れたことは凄いが・・・・・・
初日の競技は1番下とその1つ上であったのだった・・・・・・。 
 

 
後書き
どうも、白鋼です。今回、大魔闘演武の競技でなく、
オリジナルで、ポーリュシカさんの過去にしました。
エドラスのコージの両親との関係の話にしました。いかがでしょうか?
次回は大魔闘演武2日目に行きます。
初日で競技の事を楽しみにしていた人がいましたら・・・
こんなダメな作者を、自分を、どうかお許しください・・・。
次回をお楽しみに!! 
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