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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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放課後のラグナロク
  第一ラウンド・対悪神ロキと神喰狼戦

俺達は、いつも通り夕食を食べていた。護衛は断ったが、援軍には来てやると言ったので今どこにいるかは知らん。イリナはグレモリー眷属の助っ人なので、バラキエルと一緒にいるが定時通信によると馬車で日本各地を回っているらしい。するとヴァーリが俺の所に来て言った。

「一誠、欲しい物があるんだが手伝ってくれないか?」

「何が欲しいんだ、また強者とか言うなよ?俺はこれでも忙しい身であるからか『アース』『ナイトメア』の最終調整をしている所だ、天候から建物やら自然とかをインストール中だし、住宅を建造中だ。金は腐る程あるが、何が欲しいんだヴァーリ?」

「それは理解しているさ、俺が欲しいのは金で解決するモノではない・・・・フェンリルさ」

「神をも殺せる牙を持つ狼、神喰狼か。そりゃ金では買えない代物だが、どこにいるのかも知らないが知っているのか?」

バラキエルから定時通信として端末を見ていると、今夜はスレイプニルと言う八本足の巨大な馬車にグレモリー眷属とアザゼルとオーディンとロスヴァイセが乗っているそうだ。夜空を移動中で、軍馬がデカいので馬車もとんでもないデカさなのだとな。外には護衛として、祐斗・ゼノヴィア・バラキエル・朱乃が空を飛んでいる。

『オーディンは日本を満喫しているのか?』

『はいそれはそれで楽しんでいるかと、日本の大和撫子や芸者は最高だと仰ってました』

『最近だと日本各地にて、楽しんでいると聞いている。都内のキャバクラに遊園地や寿司屋やらで、オーディンの手綱を任しているロスヴァイセでも止められんとな』

『場所によっては未成年である朱乃達を外で待機させる事が多いですが・・・・ここで敵が現れたので失礼します』

と言って切ったが、それを聞いている時にヴァーリからフェンリルの事を聞かされていたので丁度良かった。オーディンは相変わらず旅行気分でいるが、帰国した時が大変になると言ったロスヴァイセだが遊び心を持っているからこそリラックスしている主神である。俺もリラックス状態だったので、水を飲んでいる時に爆弾発言が出た。

「先程美猴から連絡あった、北欧の主神オーディンの前にロキが現れたそうだ。それもロキはいつもフェンリルを従えているから、今回捕獲出来るならしたいと思ってね」

「ぶーーーーー!?げほげほ、それは本当か?ヴァーリ」

俺は水を吹いてむせてしまったが、おいおい。オーディンの前に現れたという事は、先程バラキエルが通信を切ったのもそのためかもしれんな。突然馬車が停止した事で、不意の出来事に態勢を崩している様子が見えるな。愛紗が俺の背中をさすってくれた。まだ未確認情報だが、確かにロキの護衛としてフェンリルがいるようだ。

「それは早く言ってほしかった情報だが、さっきバラキエルから定時通信を受けていたが切った理由がそれとはな。すぐに向かうとしようか。案内役頼むぞヴァーリ」

「ああ、アーサーとルフェイも来てくれると助かる。それと愛紗さんと雪蓮さんも来てくれると心強い」

「愛紗に雪蓮、すぐに着替えてここに来い」

愛紗と雪蓮はすぐに着替えに行き、その間に今どうなっているか衛星カメラで見てみた。丁度馬車が停止した事で、一瞬テロだと思ったらしいがアザゼルは大抵こういう時は碌でもない事が起こるとも言うらしい。馬車の窓を見ていたアザゼルは、バラキエルと朱乃を中心としてそれぞれ戦闘態勢を取っていた。そんでバラキエルの通信機には盗聴器を備えているから、俺はそれで聞いていた。

『はっじめまして、諸君!我こそは北欧の悪神ロキだ!』

『これはロキ殿。こんな所で奇遇ですな。何か用ですかな?この馬車には北欧の主神オーディン殿が乗られている。それを周知の上での行動だろうか?』

アザゼルが翼で飛んで行き、冷静に問い掛けた。ロキは腕を組みながら口を開くが、その時愛紗と雪蓮が着替え完了と共にこの事は俺らの通信機で聞けるので聞きながら空間切断により送られてきた座標に到着。

俺とヴァーリは飛べるが、愛紗と雪蓮は黒の駒のリミッターを解除しているから機械仕掛けの翼で飛んでいる。俺とヴァーリは禁手化しているので、飛んでいるから問題無し。美猴が信号弾を何発か光らせているので、俺らはそこへ向かう事となった。

「美猴。現在まだ会話をしている状態だが、今はどうなっている?」

「まだ戦闘してないが、あちらの会話を聞いてから行ってみないか?フェンリルに関しては、随分前から一緒にいる事だと思っている」

と言う事で会話を再び聞くと、ロキがちょうど口を開く所であった。

『いや何、我らが主神殿が我らが神話体系を抜け出て、我ら以外の神話体系に接触していくのが耐え難い苦痛でしてね。我慢出来ずに邪魔をしに来たのだ』

『堂々と言ってくれるじゃねえか、ロキ』

悪意全開の宣言によってだが、物言いとしてな。口調を変えたアザゼルだったが、俺を呼ぶ為の端末を片手で動かしているのが見て取れる。すると俺の端末がバイブ鳴ったので、そのままスルーとなった。声音と怒気が含まれているが、アイツは平和な日常が好みであるからか。平和を乱す輩を決して許す事はないが、アザゼルの一言でロキは楽しそうにしていた。

『ふはははは、これは堕天使の総督殿。本来、貴殿や悪魔達と会いたくなかったのだが、致し方あるまい。・・・・オーディン共々我が粛清を受けるがいい』

『粛清だと?それは創造神黒ちゃんである黒鐵様の許しを得て接触しているようなもんだが、それを許す許さないは関係ないと思うぞ。粛清側がどっちだと言うならば、お前がされる側だと思うね』

『確かに我がした事によって、お怒りは免れんが今ここにはいない事だろう。他の神話体系に接触するのは、我だけでいい。他の神話体系を滅ぼすならな、和平をするのが納得出来ないのだよ。我々の領域に土足で踏み込み、そこへ聖書を広げたのがそちらの神話なのだから』

「とか言われているが、どうしますか?ご主人様」

「本来ならフルボッコの対象となるが、まだ証拠が欲しい所だ。それに聖書を広げたのはアザゼルではなく、ミカエルとシャルロットに言ってほしいぜ。同じ事を言っているアザゼルもだが」

『どちらにしても主神オーディン自らが極東の神々と和議をするのが問題だ。これでは我らが迎えるべきラグナロクが成就出来ないではないか。ユグドラシルの情報と交換条件で得たい物は何なのだ』

というか俺は遠くで聞いているが、アイツは『禍の団』と繋がっている訳では無いらしいな。どうやらロキ個人で来た様子だし、これがオーディンが言っていた北欧で厄介事という事か。するとオーディンがロスヴァイセを引き連れて馬車から出て来た所だ。足元に魔法陣を展開させて、魔法陣ごと空中移動している。

『ふむ。どうにも頭の固い者がまだいるのが現状じゃ。こういう風に自ら出向く阿呆まで登場するのでな』

『ロキ様!これは越権行為です!主神に牙を剥く等と!許される事ではありません!然るべき公正な場で異を唱えるべきです!』

オーディンは顎鬚をさすりながら言って、ロスヴァイセは瞬時にスーツ姿から鎧姿となった。ロキに物申していたが、奴からすればそれを聞く耳を持つ訳がないか。するとまたアザゼルからコールが来たので、出てみると今俺達は襲撃が来たから来てくれだった。でも俺達はロキやアザゼルが視認出来ない場所にて、見学をしているからもういるんだけどな。

『一介の戦乙女如きが我が邪魔をしないでくれたまえ。オーディンに訊いているのだ。まだこのような北欧神話を超えた行いを続けるおつもりなのか?』

『そうじゃよ。少なくともお主よりもサーゼクスやアザゼルと話をした方が万倍も楽しいわい。日本の神道を知りたくての、あちらこちらのユグドラシルに興味を持っていたようでな。和議を果たしたら、お互い大使を招いて異文化交流しようと思っただけじゃよ』

『・・・・認識した。何とも愚かな事か。ここで黄昏を行おうではないか』

と言う風に敵意剥き出しとなって、抗戦宣言として受け取ったのかロキから攻撃をしてくる。ロキに波動が襲いかかったのは、ゼノヴィアがフライングスタートでの先手必勝をしたようだった。流石のロキでも聖剣の威力では、神相手をするのは微風に等しい攻撃だな。祐斗は聖魔剣で、イリナも力を抑えた剣を取り出す。それを見てロキは笑う所で、俺らは見学を止める所だった。

「ロキの力は神クラスだが、俺らが相手をするとどうなるかが問題だな」

「だがバラキエルと朱乃が、最大出力の雷光を放ったようだ。本気なのに、ロキ相手だと手を抜いているな」

「リアス達も翼を広げて馬車から出てきましたが、これからどうするの?一誠」

するとアイツらの会話が聞こえてきたので、俺らは聞いていた。

『紅い髪。グレモリー家・・・・だったか?現魔王の血筋で、堕天使総督と幹部が一人ずつ。天使が一匹に悪魔が沢山、オーディンよ。ただの護衛にしては厳重だ』

『お主のような大馬鹿者が来たんじゃ。結果的に正解だったわい』

『なら我が愛しき息子でも呼ぼうではないか、来い!我が息子よ』

「やっと出て来たか。さてと、とりあえずアイツらがどういう戦い方をするかもう少し見学しているか」

「そのようだが、流石にフェンリルが出て来たからな。防戦一方何じゃねえの?」

空間の歪みから姿を現す狼だったが、全長十メートルはある巨体が出て来た。出現した事で、在り得ないプレッシャーを感じる事となるが、俺らには微塵も感じない程だった。狼の一睨みで、体が動かなくなりロキと対峙した時以上に恐怖・殺気・戦慄で、心臓を鷲掴みされたような感覚を持ったリアス達。

眷属全員が強張り震えていて、狼からの重圧にビビっているがイリナは力を抑えているから、プレッシャーを感じてるフリをしていた。

「マズイ・・・・お前ら、あのデカい狼には手を出すな!全員距離を置け!」

「アザゼルも良い表情をするのだな、緊張に包まれた事だが旧魔王を相手しても退かなかったアザゼルでもか。ならば俺達が相手をしようじゃないか、なあバラキエルにイリナよ」

突然俺らの声が聞こえた事で、敵味方全員が探すようにしていたが俺が言った者だけは静かに来たという感じだった。防戦一方となり、更にフェンリルが来た以上となるといくらコイツらでもヤバいと感じた俺達は空間切断により姿を現した俺達だった。

「貴殿は赤龍帝と白龍皇か?いつの間に」

「やあ北欧神話の悪神ロキよ、お前らの会話は全て聞かせてもらったぞ。それとアザゼルの言う通りで、あの狼相手は流石のお前らでは無理であろうよ。あれは神喰狼(フェンリル)だからな、最悪最大の魔物であるが要するに当たらなければいいんだ。ならばクロックアップでの俺達の姿を捉え切れなければいい事だ」

そう言うと俺とヴァーリはすぐに姿を消した事で、ロキとフェンリルは気配を研ぎ澄まそうとしていたら気配さえ見えない所で俺はフェンリルに殴り飛ばした所にヴァーリを配置させてから殴り返した事でロキにフェンリルの巨体が突っ込んで来た事で避けたのだった。それにロキは俺が創造神黒鐵だとは知らないし、ロキが魔力弾で馬車を狙っていたから白龍皇の力を発動。

『Half Dimension!!』

俺とヴァーリが、魔力弾を半分にさせる広範囲技を受けてフェンリルだったが、抑えてる間にロキに向かってドラゴンブラスターを放った。フェンリルはその牙で噛み切って解き放ち、ロキは服はボロボロだったが生きていた。

フェンリルは魔物の中でトップクラスであり、最悪の部類とされている。牙はどの神でも殺せるという代物だが、他の神話体系の神仏でも有効であるが、果たして俺には効果があるのかね?

「ようアザゼル。先程の会話は全て聞かせてもらったぜ」

「一ちゃん!会話というとどこからだ?『ロキが来た所からだ』おいおい最初から聞いていた訳なのか、連絡してもすぐ行くとは言ってたがすぐ近くで見学していたとはな」

「そう言う事だ。上級悪魔だろうが伝説ドラゴンだろうが、致命傷を与えられるというのは本当なのか?ま、当たらなければいい事だ」

「だったらやってみせようじゃないか、我が息子よやれ」

俺らの所に来た犬は、俊足で来たが先にアッパーを喰らった事で体制を立て直す。そんで俺は殴ってから、わざと俺の腹に狼の爪が当たるかのような実験をした事により、腹から血が噴き出すがすぐにダメージを回復する事でノーダメージとなった事で驚愕した。

「何故だ!確かにフェンリルの牙や爪に当たれば、例え赤龍帝でも倒れるはずだ」

「そういえば言ってなかったか?俺の名は兵藤一誠、またの名を創造神黒鐵だ。いくら神殺しの攻撃だとしても、俺としてみればこんなのは痛くもかゆくもない。痛覚を遮断しているとはいえ、このぐらいの攻撃は効果は無いんだよ!」

「そして俺の名はヴァーリ・ルシファー、白龍皇であり黒神眷属のヴァーリチームを率いている。それにフェンリル対策などは、ここに来る前から既にやっていたのでね」

そう言ってから俺とヴァーリは聖剣エクスカリバーを取り出してから、ロキに向かうが見た事がある魔法陣が盾となるがそれを破壊してみせた俺。そしてヴァーリは破壊された魔法陣と共に、ロキに向けて半減を使った。神格にも使用可能だから、一回で通常の力を吸い取れる。

「無駄だ!北欧の術に関して、無知な程な我らではないぞ」

「そう言う事何でね、ロキとフェンリルだけでも俺らの相手にはならない。いくら術に対抗出来ないアザゼルでも、そちらの神話体系よりも発展している。魔法・魔術の秀でた世界だが、無防備で来たのがそちらの敗因だろうな」

ロキとフェンリルは近接戦をしようとも、愛紗と雪蓮でのハイマットフルバーストで北欧の防御魔法陣で防いでいる。それと同じ術式を使うロスヴァイセが、魔法陣を宙に何重にも展開して、縦横無尽のフルバーストで俺達程じゃないがそれでもリアス達に比べたら驚く程の出力だろう。

ロキの防御魔法陣は、全身を守護するように展開されているがロスヴァイセぐらいの威力なら防御可能。すると奴は、口を吊り上げて言った。

「まさか二天龍が見られるが、創造神黒鐵自ら来るとはな。今回は失敗したが、次来た時は貴殿を葬る程に強化するつもりだ」

ロキがフェンリルを自身の元に来ると、空間が大きく歪みだしてロキとフェンリルを包んでいく。

「この国の神々との会議の日!またお邪魔させて頂こう!オーディン!次こそ我と我が子フェンリルが、主神の喉笛を噛み切ってしまおうじゃないか!」

ロキとフェンリルが消えた事でグレモリー眷属に近付くと、怪我はしてるが致命傷ではなさそうだ。ついでに馬車の中にいたオーディンを見て安堵した、無事でよかった。愛紗と雪蓮は周りを警戒しつつ飛んでいた。フェンリルの攻撃を受けてみた時、終わりかと思ったそうだが俺がそう簡単に終わるかよ。神をも殺せる牙に関して、対策無しでここに来た訳じゃないからな。

もう少しでやられる所だった、ゼノヴィアと祐斗も傷だらけだが無事なようだ。とりあえず馬車を駒王学園の近くにある公園に止まらせ、夜間の為か人の気配を感じない。回復させた事で、グレモリー眷属と俺らは話合っていた。ついでに言うとイリナとバラキエルは、俺らのスパイであり協力者でもある。

「会話は最初から聞いてたし、イリナは力を抑えていたしバラキエルも盗聴器を仕込んでいたからな。無事で何よりだ」

「オーディンの会談を成功させる為にはロキを撃退しなければならないが、俺らだけでも充分倒せただろうよ。北欧術式についてもだがな」

「一ちゃんが来てくれなかったらヤバかったぜ、感謝するがまさか会話を全て聞いていたようだし、神をも殺せる牙対策をしていたとはな。相変わらず斜め方向に行くのだな。で?今後はどうすればいい」

「俺達だけでも撃退は出来るが、それだと何の為に鍛錬させているか意味が無いからな。俺らと組めば問題ないが、フェンリルは俺も欲しいと思ったよヴァーリ」

「一ちゃん達の狙いはフェンリルか、だが目的やら利害は一致しているな。どうする?」

とりあえず今日は解散後、明日も休日なので人間界本家に集合と言って俺達は帰った。そんで帰った日に一応作っといた会議室の清掃をメイドに頼んだが、会議室は防音だから聞かれないし、問題ないだろう。今は英雄派が活動している所為で、冥界も天界もヴァルハラも大騒ぎの真っ最中だ。俺らの言い分は正統であるし、黒神眷属と一緒に戦うのであれば大丈夫だ。 
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