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作者:紡ぐ風
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第2話『この爆闘は劇薬』

 
前書き
前回のあらすじ
繭が仮面ライダーゴーストの予告を観て、ライダーバトルを思いつく。そして、元セレクター達に仮面ライダーの変身アイテムが配られ、るう子達は、この戦いを終わらせるために新たな戦いが始まる。 

 
「とは言っても、そう簡単にセレクターが見つからなかったんだ。それ同様に仮面ライダーが見つかるわけ…」
遊月が下校中みんなと歩いていると、制服の上にセーターを着た少女がやって来る。
「あっ!やっぱりるうるう達だ!晶ラッキー、あきらっきー。」
「げぇっ!まさか晶も…」
「そう、あきらっきーもライダーになったんだ。それでぇ、まずはひっとえーとバトルしようって思ったの。」
晶の態度にユキは呆れる。
「相変わらず、自分より弱い人を探して戦うのね。以前言った筈よ。そういう行動は見苦しいって。」
すると、晶の態度が変わる。
「あぁん?テメーは関係ねえだろ、このクソッタレが!一衣、私と戦うのか戦わないのか!ハッキリしろ!」
「解りました。戦いましょう。」
ここで拒否しても食い下がる晶ではないことはこのメンバー全員が分かっていることなので一衣はあっさり受け入れる。
「それじゃ、ちゃっちゃと終わらせようか。」
「「変身!」」
二人の掛け声で、全員異空間に跳ばされる。

秘密組織ZEXT一階ロビー
「ここは…?」
初めて見る光景にるう子は驚く。
「ライダーバトルは、現実世界に被害を与えないように、戦闘を申し込んだセレクターの変身アイテムに合わせたフィールドで戦うわ。ただ、多分私達は晶に勝てない。」
ユキが説明すると、晶の手元に、蜂型の変身アイテム、ザビーゼクターが出現する。一衣も、それに合わせVバックルを装着し、インペラーのカードデッキを取り出す。晶はザビーゼクターを左腕のザビーブレスにセットする。
[henshin]
ザビーゼクターをセットしたことによって晶はスズメバチのライダー、ザビーマスクドフォームに変身する。一衣もカードデッキを装填し、レイヨウのライダー、インペラーに変身する。
「確か、こうすれば!」
インペラーはカードデッキからカードを取り出し右足のガゼルバイザーにカードをスキャンさせる。
〔SPIN VENT〕
インペラーの右腕にギガゼールの頭部を模した爪型武器、ガゼルスタッブが装備させる。インペラーはそのままザビーを攻撃するが、マスクドフォームは堅く、防御を破れない。
「堅い…でも、それなら!」
〔ADVENT〕
インペラーは契約モンスターのギガゼールを召喚。ギガゼールは咆哮をあげ同種族のモンスターを呼び出し、数はあっという間に150になり、集団でザビーを攻撃。徐々にマスクドフォームの装甲から火花が散る。
「もう!ひっとえーったら、がっつきすぎぃ。こうなったら、晶も、本気を出すね。キャストオフ!」
ザビーがザビーゼクターの向きを逆転させると、先マスクドフォームの装甲が弾け飛び、先程とは打って変わってスマートな装甲に変化する。
[cast off!change wasp!]
ザビーは防御型のマスクドフォームからスピード型のライダーフォームにチェンジする。
「まずいわ。一衣、早く防御を!」
ユキが一衣に助言するが、少し遅く、
「クロックアップ!」
[clock up!]
ザビーはクロックアップを発動する。クロックアップを使用したマスクドライダーは常人をはるかに超える速度、音速で動くことが可能になる。ザビーはザビーゼクターの針からエネルギー弾〝ザビーニードル〟をガゼルモンスター達に放ち、
[clock over!]
クロックアップが解除されるとギガゼール達はザビーニードルによって爆発し、あっという間に全滅した。
「そんな!?」
インペラーは驚く。
「さて、そろそろひっとえーの方も倒しちゃうかな。ライダースティング!」
[rider sting!]
ザビーは必殺技を発動。インペラーの腹部目掛けて左腕でストレートパンチを放ち、そのダメージでインペラーの変身が解除され、異空間が消滅する。晶も変身を解除し、ザビーゼクターは飛び去って行く。

現実世界に戻り、晶は残念そうな態度をとる。
「うちのザビーゼクターちゃんは戦い終わるといつもこう。でも、てめえらを何度もいたぶれるなら我慢出来るけどよぉ!」
晶はそう言って去って行った。
「ごめんね、みんな。」
「一衣は気にしなくていいよ。」
「それにしても厄介ね。晶の速さに追いつけるのはこの中にはいないわ。」
「そうね。私のインフィニティでギリギリかどうか。」
「それなら、みんなで特訓しようよ!」
みんなが対マスクドライダーへの策を考えていると、るう子が特訓を提案する。
「あっ!それいいかも。私も賛成!」
遊月はるう子に賛同する。
「そうね。私達の中で、実戦経験があるのはユキと一衣だけだし、戦闘に慣れておいて損は無いわね。」
華代も賛同する。
「確かに、その発想はなかったわ。一衣は休んでいる?」
ユキも納得し、一衣を気にするが、
「ううん、私も参加する。みんなのために、頑張らないと。」
一衣も参加する。
「それじゃ…」
〝変身!〟
六人は、一斉に異空間に跳ばされる。

禁断の森ヘルヘイム
「ここは…さっきと違う場所?」
「るう子が勝負を仕掛けた扱いになったから、鎧武に出てきたヘルヘイムの森になったのね。」
ユキがるう子に説明していると、
「そんじゃ、軽く始めますか!」
《シグナルバイク! ライダァー!マッハ!》
遊月はマッハに変化する。
「タマも行くよ。変身!」
[stunning by?complete]
タマもデルタに変身する。
「私も行くよ!」
<フレイム、プリーズ!ヒー、ヒー、ヒーヒーヒー!>
華代はフレイムウィザードリングの力でウィザードフレイムスタイルに変身する。
「それなら私も!変身!」
〈オレンジ!〉
るう子がオレンジロックシードを開錠すると、大きなオレンジのようなものがるう子に降って来る。それがるう子にかぶさり、るう子はオレンジロックシードをカッティングブレードで切る。
〈ソイヤッ!オレンジアームズ!花道、オンステージ!〉
「えっ!オレンジって私?」
そして、アーマーが展開し、るう子は鎧武オレンジアームズに変身する。
to be continued 
 

 
後書き
ライダー&セレクター一言図鑑
仮面ライダーザビー:『仮面ライダーカブト』に登場。最初の装着者、矢車想はとても部下思いであると思われていたが、自身の名誉の為にザビーゼクターが見切りを付けてしまう。その後矢車は居場所を失う。
蒼井晶:あきらっきーなど、独自の言語を使い多くの人と慣れ親しんでいるが、その本性は傲慢で身勝手。セレクターバトルの望みはモデルのライバルの人生を破滅させること等、性根が曲がっている。
仮面ライダーウィザード:『仮面ライダーウィザード』に登場。人々を絶望させ、仲間を増やそうとするファントムから人々を救い、希望を与える魔法使いの仮面ライダー。魔法石の指輪、ウィザードリングで戦う。
雲上華代:かつてパルテアというルリグをパートナーにしたセレクターで、その後遊月の元で花代の名でパートナーとなり、遊月の願いを叶える。ルリグ時代のデッキは、宝石、鉱石を使う。 
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