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ドリトル先生の水族館

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第五幕その十一

「そのことは」
「そうなんだ、このことはアメリカから日本だけじゃなくて」
 他の国々の間でもあるというのです。
「オーストラリアでもね」
「ああ、そういえば」
 ここでジップもわかりました。
「昔オーストラリアには犬がいなかったね」
「そうだよ、けれど今はいるね」
「ディンゴがね」
「あの生きものも持ち込まれたものだよ」
「そうなんだね」
「それでカンガルーやワラビー達を襲ってね」
 そうしたことがあったのです、オーストラリアでは。
「生態系が狂ったんだよ」
「そうしたことがあったね」
「他にもあったんだよ」
 ここで先生がさらにお話したことはといいますと。
「ドードー鳥とかね」
「あの鳥は確か」
 老馬が言いました、ドードーの名前を聞いて。
「発見されてすぐに絶滅したよね」
「そうだよ、ステラーカイギュウと同じくね」
「動きが鈍くておっとりした鳥だったよね」
「モーリシャス諸島だけにいたね」
「その鳥さん達もなんだ」
「人間が乱獲してね」
 先生はこのことから説明しました。
「そして人間が持ち込んだ犬に襲われて船から入った鼠達に雛や卵が襲われて」
「いなくなったんだね」
「そうしたことがあったんだ」
「外国からの生きものって大変なことを引き起こすのね」
「そうしたことになる場合もあるんだ」
 先生はポリネシアにも応えました。
「ドードー鳥みたいにね」
「だから外国に生きものを持ち込む場合は慎重に、なのね」
「そうしないと駄目なんだ」
 先生はポリネシアにあらためてお話しました。
「ミソサザイの種類で一匹の猫で絶滅した種類もあるからね」
「一匹の猫で!?」
「そんなことがあったの!?」
 そのお話にはです、オシツオサレツもびっくりです。
「そんなことがあったの」
「たった一匹の猫でなんだ」
「一つの種類が絶滅するなんて」
「凄いね」
「一つの島にいたんだけれど」
 そのミソサザイは、です。
「いなくなったんだよ」
「ううん、たった一匹でなんて」
「それはまた凄いね」
「灯台守のペットの猫だったんだ」
 そのたった一匹の猫は、というのです。
「そうした極端な例もあるんだよ」
「だからワニガメさん達はなんだ」
「気をつけないといけないんだね」
「他の外来生物にしても」
「そうなんだね」
「そうだよ、本当に気をつけないといけないから」
 それこそというのです。
「さもないと大変なことになるからね」
「ワニガメさん達にしても」
「そうなんだね」
「いや、実はミドリガメ君達もなんだ」
 先生は日本の何処にでもいる様な亀さん達の名前も出しました。
「実はアメリカから来た種類でね」
「あれっ、あの緑の亀さん達も」
「黄緑の」
「あの亀さん達もなんだ」
「アメリカから来ていたんだ」
「アメリカザリガニもそうでね」 
 今度はこちらの生きもののお話でした。
「メダカやお花だと蒲公英もだったかな」
「外来種が日本に入って来て」
「増えてなんだ」
「生態系に影響を与えている」
「そうなってるのね」
「そうなんだよ、古い種類では鯉や草魚もだね」
 こうした日本人に馴染みのあるお魚さん達もというのです。 
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