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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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体育館裏のホーリー
  夏休み最後の一週間

二学期が始まる前の事だったが、俺達黒神眷属は人間界本家に戻ってきた時には夜だったのですぐに寝てしまったが夏休みもあと一週間で終わってしまう時に、アザゼルが来たのだった。

あれだけ暑かった夏も終わり、もうすぐ涼しくなる秋になりかけていた時だ。アザゼルだけかと思いきや、グレモリー眷属も一緒だったので何かあったのか?と思い俺らは次元の狭間本家には行かず、こちらで過ごす事となった。

「一体何の用だ?アザゼル。こちらは最後の夏休みとして、皆で海やら行く日程だったのだが?」

「悪いな一ちゃん。実はちょっとした困り事が発生してよ。話だけでも聞いてやってくれねえか」

「全くだよ。俺達は今日から沖縄に行くはずだったんだ、話によってはそのまま旅行に行くからな」

ヴァーリらも毒づいた事で、アザゼルは一緒に行きたいと言っていたしリアス達は机に大量の手紙?と中身を見たら、映画のチケットや食事の誘いや商品券だった。俺らもホントに何の用で来たんだ?と疑問で一杯だったがリアスが言った事で納得したのだった。

「実はね、貴方は船で帰った日なんだけど私達が人間界のホームに戻ってきた時に、ある男悪魔がアーシアを求婚したいと言われた事なのよ」

「求婚だと?もしかしてディオドラ・アスタロトか?」

「何故一誠さんが知っているんですか?」

「そりゃ知っているよ。アザゼルに通信機を預けていた事を忘れていた時に回収したら、その時の会話が残っていたんだよ」

そう言うとリアス達は一斉にアザゼルを見たが、本人は悪びれる様子もなかった。そんで通信機に残っていたデータを聞いた所、もしかしてこの一件でアザゼルらが来るかもしれないと思った俺らはデータをそのままの状態で残したのだった。

「余りアザゼルを責めるなよ?行きの時、列車内にいた会話を聞かせてもらう為に預けた通信機だ」

「あの時の会話を聞いていたというの?」

「あの車掌の辺りからだったか、アザゼルが車掌が持っている機器の事を知りたがっていただろう?あれは俺の指示で動いてもらっていた」

「なるほど、だからアザゼルが知りたがっていたのか詳細に聞きたがっていたのは一誠さんからの指令だったのですね」

ちなみにこれな、と通信機の現物を見せたら耳に装着するには小さいのでこれで離れた者から通信出来るし、録音も出来る優れ物だ。そんで会話を録音していたので、ボイスレコーダーを再生してみせたのだった。ちなみにアザゼルサイドとなっているので、発言していない部分までをタブレットで入力されていたのでそれをくっつかせてから再生したのだった。

『ふうー、やっと到着か。列車よりも一ちゃんの船で帰りたかったぜ』

『例の戦艦ですか?確か魔法陣の応用版であるゲートを使えば、一瞬で目的地に辿り着けるというトレミーでしたっけ』

『おうそうだギャスパー。ヴァーリから聞いたんだが、冥界だろうが天界だろうが次元の狭間だろうが一瞬で到着してしまう技術は俺ら堕天使や悪魔でも持っていないのさ。ん?あの優男は誰だ』

ギャスパーは意外にも技術もんに興味を持っていて、一度でいいから乗ってみたが乗り心地はとても良いと聞いた。そんでアーシアの方へ向けると、謎の優男がアーシアに詰め寄った。

『アーシア・アルジェント・・・・。やっと会えた』

『あ、あの・・・・』

困惑していたし、ここには一ちゃんがいないからか。意外にも俺が、優男とアーシアとの間に入った事で優男の正体を知った。

『おい、グレモリー眷属のアーシアに一体何の用だ?』

『アザゼルがまともな会話をしている!』

何だよ、俺がまともな会話をしちゃいけねえのかよ。間に入る俺だったが、優男は真摯な表情でアーシアに訊いていた。

『・・・・僕を忘れてしまったのかな。僕達はあの時出会っているはずだよ』

優男はどこかで見覚えがあると思ったら、いきなり胸元を開き大きな傷痕を見せてきやがった。深い傷痕をアーシアに見せると目を見開いていた。

『・・・・っ。その傷は、もしかして・・・・』

『そう、あの時は顔を見せられなかったけれど、僕はあの時の悪魔だ』

その一言にアーシアは言葉を失ってやがったが、俺もやっと思い出したが先に自己紹介をしてきた。

『僕の名前はディオドラ・アスタロト。傷痕が残らない所まで治療をしてもらえる時間はあの時なかったけれど、僕は君の神器によって命を救われた』

アーシアの過去は聞いていたが、偶然一人の悪魔を助けた事で聖女から魔女の烙印を押されてしまい教会から追い出されるきっかけとなった悪魔であった。

『ディオドラだと?一ちゃんの報告にあった若手悪魔会合の時にいた奴か?』

俺は若手悪魔の会合時に、挨拶をしていた時に一人だけ違和感を持った優男がいたと言っていたがもしかしてコイツなのか?物腰が静かにしていた上級悪魔で、現ベルゼブブが出た御家だったはずだ。そいつが何故ここにいやがるんだ?ディオドラはアーシアの元に跪くと、その手にキスをしたのだった。

『お前は何をしにここに来たんだ?ディオドラ・アスタロト』

『僕はアーシアを迎えに来ただけですよ、堕天使総督のアザゼル様。会合の時は挨拶が出来なくてゴメンよ。でも、僕と君の出会いは運命だったんだと思う。・・・・僕の妻になって欲しい。僕は君を愛しているんだ』

そいつはリアスの目の前で、求婚をした事だった。再生が終えてから、リアス達で持ってきた大量の手紙と大量の物に埋もれたリビングだった。なので捨てられないアーシアだったので、手紙は炎術で灰にしてやったり商品券や映画チケットについては売れる。それと大きな物に関しては、俺の知り合いに買い取り専門がいるので急遽来てもらった。

「こんにちは。毎度どうもご利用ありがとうございます、兵藤様」

「急遽来てもらって申し訳ないが、困り事が発生したのでな。今回売って欲しいのはリビングに置いてあるからさ、頼むぞ」

玄関を開けた俺だったが、ここには悪魔であるリアス達や堕天使であるアザゼルもいるが俺は気にもしないで買い取り屋である知り合いと一緒に来た。まず商品券や映画のチケットに関しては、人間界で使える物と冥界で使える物だったが案外高く売れたのでアザゼルは不思議がっていた。

「失礼だがアンタは何者だ?」

「申し遅れました。私人間界に本店を置いていますが、冥界にも支店を置いております買い取り専門店の者です。勿論ここに悪魔の方や堕天使総督である貴方の事も知っておりますが、私は人間ですけど人間界や冥界に行く時もありますので」

「なるほど、人間界や冥界の事を知っている人間もいるという事か。だから一ちゃんの事を常連のように相手をしている訳か」

「コイツは売れる物がある時は、俺が呼んで出張費やらは事前に払っているんでな」

そしてチケット類は売れたとして、問題は大きな物だった。小さな物のほとんどが金やらバックだったので、大量売却をしたお陰で一時的にアーシアの困り事を解決してあげた。だがここで問題が発生したが、それは売れるか分からない商品だった。ダイヤモンドの原石なのか、加工する前のだったり高い石だったので流石のプロである鈴木にも困り事だった。

「これに関してはどうしようにもないかと思われますが、加工前なので加工業者に持っていくと売れるかと思われます」

「俺も思ったが、知り合いに加工業者がいるから今すぐ電話してみるわ」

そう言って知り合いの加工業者に電話して事情を話すと、すぐにここに来てくれるようだったのでトラックで来てもらう事となった。その間グレモリー眷属は、用件が解決した事で帰っていったがまだアザゼルだけが残っていたようだな。ヴァーリらはそのまま旅行準備をしておけと言っといた。そして買い取り業者が帰った後、加工業者が来たらとても大喜びだった。

「おおー!これはルビーやらサファイアにエメラルドの原石ではありませんか!」

「やっぱりか。流石のアイツでも売れないと言っていたが、これを売りたい」

「な、何と!これを売ってくれるとは流石ですな、普通ならそのまま加工して飾りたい者が多いのですが」

「俺らにとっては、とっととこの石ころを売って旅行に行きたいんだよ」

「なるほど、これ全部で買い取らせて頂きます。全部でこれになりますが、よろしいでしょうか?」

電卓を見せられた俺だったが、商談成立の代わりにトラックに大量に念力で運んだ事で出張費は無しとなった。そして終わった頃には、夕方になってしまうので明日から旅行に行くぞと言ってから次元の狭間本家にいる奴ら全員を自家用機で沖縄へと行った。

ちょうど台風が通りそうだったので、俺は台風の向きを東から西としてそのまま逸らした。ちなみにアザゼルは強制的に帰した、もう少しで付いて来そうだからだ。

「ここが沖縄か、俺は来た事がないな」

「だが俺達の目的地はここではない、一度沖縄に到着後給油してから島に行く。そこはプライベートビーチならぬプライベート島だ、俺らだけの島となっている」

「流石はお館様、スケールがデカいですな」

「璃々ちゃんも連れて来て正解だったな、それにグレモリー眷属には黙ったままだが白音を連れて来たからな」

「ウチの主はスケールがデカいわね、島まで買っちゃうんだからな」

一度給油をしてから、俺ら専用の島へ行ってから自由に遊び回った。黒歌と白音はそれぞれの水着を着ていたが、たまには姉妹で来るのも良い事だろうな。恋姫チームと大江戸チームとISチームそれぞれ水着を着ては、泳いだりビーチバレーをやったり肌を焼く為に椅子に横たわっていた。

今回は外に出れたが、まだ前四大魔王や元神が生きている事は知らないがずっと次元の狭間本家にいるのも問題であったからだ。それにトレミー全艦は、次元の狭間本家にて整備しているがイアン達は海で遊ぶより整備している方が良いと言って来てない。

「まさか下界に来れるとは思わなかったわ」

「俺もまさか従姉さんと旅行に行くとは思わなかった」

「私もですわ。姉さんと旅行何て、戦争前に行ったきりですからね」

「うんそうだねーカテレア、でもベルゼブブとアスモデウスは余り楽しそうな顔をしていないけど~?」

「私らも本来ならいるはずの弟がいないからな。全くあのバカモノは」

「いずれ私達も説教をするから、今は今で楽しみましょうよベルゼブブ。修業よりも今はバカンスを楽しむのが目的なんだから」

そう言う事で、前四大魔王と元神とそれぞれの親族であるヴァーリとカテレアは一緒に過ごしていた。ビーチバレーに誘われた事で、前四大魔王&元神チーム対ヴァーリチームでやる事となっていた。夕方まで楽しんだ後、ホテルに戻ったら俺の手作り料理を振る舞っていた。

今まで下界に行けない者らが多いので、世話をしていた者や眷属とした仲間への感謝としてだった。夜は夜でそれぞれだったが、ここにはバーもあるので大人組として紫苑・桔梗・雪連・祭・千冬と俺がそれぞれの酒を飲んでいた。

「流石はお館様専用のホテルなのか、私らが飲みたい酒まで保管しているとは驚きですぞ」

「そうねぇ~・・・・今頃璃々は猫又姉妹に預けているから、安心して飲めるわね~」

「儂らもたまには外へ行って、主である一誠とデートぐらいはしたいと思っていたが一週間を旅行として行くとは思いませんでした」

「私は元々小娘共の引率でもあるが、今頃は小娘同士で遊んでいるだろうな」

「それに俺ら大人組は、こうやって静かに酒を飲みたい時ぐらいあるさ」

「私は冥界で過ごしたけど、たまにはこうやって飲むのもいいわね」

そんでここの風呂は大浴場となっており、基本は男女分かれているが俺だけとなったら混浴となってしまう。それぞれの夏を過ごした俺達であったが、奏と優斗は途中合流となってから沖縄でのバカンスを楽しんだ。

お陰で俺達全員、いい感じに日焼けをしたので学校に行っても自慢出来るし更にモテるに違いないと思った俺達だった。なお白音の肌も日焼けしたが、リアス達にバレると面倒なので黒歌と白音だけは真っ白のままとなっていた。 
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