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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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停止教室のヴァンパイア
  三大勢力会談(1)

俺はアザゼルと白龍皇ヴァーリとの会話を盗聴していたが、今回の会談は出席しなければならないし白龍皇だからである。ただ戦いを求める事は、典型的なドラゴンに憑かれた者だが長生きは出来ないだろう。

長生きに興味を持たない白龍皇だったが、この時代に生まれた事を後悔したとしても神ならここにいるのだから。神を倒してみたいという願いは、俺の仲間となった時に叶えると思っているが強者と全て戦った後、つまらない世界に興味が無いと言って自害するそうだ。

深夜0時になっていたが、周辺一帯は強固な結界を張り結界外では天使・悪魔・堕天使の軍隊が揃ってこちらを監視していた。俺?俺は何しているかというと。

「A班はそこで隠れていろ、B班は屋上で待機、C班は結界外で待機していろ。皆、これは重要な任務だ。緊張感を持てよ」

『A班/B班、了解』

『こちらC班、混合部隊で待機中』

一応学校の真上に、トレミー3番艦を待機させている。トレミーにはIS部隊とティアが乗っているが、テロリストが来たら何しても構わないし、殺しても構わないと言ってあるから問題ない。各銃器に対魔術師用の弾を仕込んであるが、この前は対ドウター用だったけどな。

周辺にはトラップを仕込んでいて、地雷や落とし穴などを設置されている。茂みに隠れている隊員は五十人、屋上には二十人でその内三人は黒神眷属の紫苑・桔梗・祭が仕切っている。名は狙撃班。黒神眷属とブラック・シャーク隊にはお守りを持たせているが、能力は前と同じで攻撃や何らかの事態が起きたら発動する黄金の守護結界と魔力無効化。ケータイが鳴ったので、俺は出たらアザゼルだった。

『一ちゃん、こっちはセッティング終わったぜ。今グレモリー眷属が来たんだが、一ちゃんは何をしているんだ?早く来てくれ』

「ちょっと待っててくれ、部隊の配置を再確認し終えたらそっちへ行くからな。あと数分で終わるよ。そこ!もっと緊張感を持て!おっとすまん、数分で終わらせる」

『待ってるよ一ちゃん』

こうして俺達の部隊を配置させてから学校内に行き、会場である新校舎にある職員会議室前で空間から愛紗・華琳・朱里・冥琳とオマケに雪蓮までついてきた。ドライグを召喚させて、俺の頭上で待機させておいた。

ーーーーーーーアザゼル

いやー、これは凄いな。サーゼクスから聞いたが、一ちゃんの部隊は凄い。俺達の軍隊より鍛錬度が違うと思ったぜ。俺ら堕天使側は、副総督シェムハザと幹部バラキエルと白龍皇ヴァーリを連れて来た。会議室に入ったら、既にサーゼクスとミカエルがいた。あとは一ちゃん待ちか、と思いつつ指定された席に向かった。

「久しぶりだな、サーゼクスにセラフォルーにミカエル。そっちのは最強の『女王』か。ミカエルのところはガブリエルか」

「お久しぶりですアザゼル。ええ、私とここにいる天使だけでいいと言ったのですが彼女が頑固でね」

「私は一誠様に会いたいだけで来ました」

「お久ー・・・・アザゼルちゃん。その様子だと前にも会ってるのサーゼクスちゃん」

「そうだよ。まあここでは話せないけどね」

そりゃそうだろうな。主に一ちゃんの家で月一か週一で来てたからな。これは四人だけの秘密だがな。悪魔側はまだ来てない連中がいるから、サーゼクスに聞いたらグレモリー眷属とシトリー眷属がまだ何だとよ。一ちゃんは一時間前から部隊配置させてるのか、遅刻かと思ったがサーゼクスがそう言ってた。

「失礼します」

おっ、やっと来たな。あれが紅髪でサーゼクスの妹でありグレモリー眷属の『王』か、クールそうなのがシトリー眷属の『王』か。こちらを見てから別の視線を感じたが、もしかして白龍皇ヴァーリを見ているのか?

「私と同じ紅色の髪をしているのが、私の妹とその眷属だ。眼鏡でクールに見える方は、セラフォルーの妹とその眷属だ」

サーゼクスが説明をしたら眷属達は、こちらを見て一礼をしてから指定の座席に座った。中には緊張しているのもいるな。それはそうか今まで敵同士だったからな。悪魔側はサーゼクスとセラフォルーで、天使側がミカエルとガブリエルとなり、堕天使側は俺達だ。

外見で見るなら、白い翼と黒い翼をしているのが天使と堕天使との見比べると分かるだろう。悪魔は知らんが、ちなみに俺の服装はいつもの浴衣ではなく装飾の凝った黒いローブ姿だ。流石にこの場で、普段着である浴衣じゃ不味いからだ。

「先日のコカビエル襲撃で活躍したのは私の妹とその眷属だ」

「報告は受けています。改めてお礼を申し上げます」

ミカエルはそう言ったら眷属達は会釈をしていたが、俺は普段通りとなって発言した。

「ウチのコカビエルが世話になったな。だが聞くとフルボッコしたのは、俺らの盟友で創造神黒鐵である一ちゃんが倒したと聞いている」

俺は悪い態度を取らず真実だけを言ったが、悪魔側はザワザワしていたがまあいいか。

「そこの席に座りなさい」

サーゼクスの指示により、グレイフィアが悪魔側の眷属達を壁側に設置された椅子に促して座らせた。シトリー眷属も着席するが『王』同士なのか、グレモリーとシトリーは隣同士となっていた。

「ところで一誠君はまだかい?そろそろ会談の時間何だが、彼は我々三大勢力の仲介役でもあるが遅れているというのも気になる」

俺はちょっと待ってろ、と言ってケータイを取り出してから外にいる一ちゃんへ電話した。数分後、電話し終えてからサーゼクスに言った。

「今、部隊配置をしている所だと言ってたぜ。くくくっ、俺達の軍隊より気迫があって、鍛錬度も違うがあれは本当に人間かと思うくらいだ」

「そうか。一誠君には無理をさせているからね。三大勢力の仲介役と部隊の司令官の板挟み、大変だと思うけど早く来てほしいね」

そりゃそうだと思ったら、扉からノックして入ってきた一ちゃん一同。

「失礼するぞ」

俺・愛紗・華琳・朱里・冥琳と、オマケで来た雪蓮が会議室に入ったら悪魔側は一気にザワザワしていた。というのもこちらが帯剣をしている方に目が集中していた。

「俺達はどこへ座るんだ?」

「私についてきてくれ」

サーゼクス先導の元、指定された座席は首脳陣と各部下や眷属達の間にある席に座った。席が二個足りなかったから慌てて用意した悪魔側。そんなに緊張しなくてもいいのにな。俺の格好は戦闘服であるし、身分証明書として手帳を持ってきた。隊の大佐である証拠となり、俺の自己紹介が始まった。

「一誠君、一応自己紹介を頼む。特に悪魔側はざわついているのでね」

「了解した。俺の名は兵藤一誠。国連軍第00独立特殊機動部隊ブラック・シャーク大隊長兼司令官をしている。階級は大佐、それは表の名前であり裏の名は創造神黒鐵である。ま、好きなように呼んでくれ。で、彼女達は俺の眷属で別世界からやってきた者だ。左から関羽・曹操・孫策・諸葛亮・周瑜何だが、周瑜は軍師としてで孫策はオマケとして来た。よろしく頼む、三大勢力の者達よ」

俺と彼女達の自己紹介が終わる、と席に座って空間から大量の資料を宙に浮かべて各陣営に配布した。ちゃんとホチキスで止めてるから問題ない。机にノーパソと映写機を机に置いたら、サーゼクスが言った。

「全員が揃った所で、会談の前提条件を一つ。ここにいる者達は、最重要禁則事項である『神の不在』を認知している」

その神は、次元の狭間本家にいる。シャルロットは会談を隠しカメラで見ているし、無論前四大魔王もな。カメラはノーパソから映しているから問題ないが、シトリー眷属も知っていたようだからきっとリアスが伝えたのだろう。

「では、それを認知しているとして話を進める」

サーゼクスの一言で会談が始まったが、今の所は順調に進んでいた。

「というように我々天使は・・・・」

「そうだな、その方が良いのかもしれない。このままでは確実に三勢力とも滅びの道を進むだろうが、幸いな事に三大勢力トップである我々と仲介役である一誠君のお蔭で今に至っている」

ミカエルが言うとサーゼクスも意見を言うが、俺とアザゼルは適当に応えていた。

「俺らはこだわる必要性はないが、これも一ちゃんのお蔭かな?」

「だがまた戦争する気あるなら、俺が三大勢力ごと潰す力を持っているぞ。冗談ではあるが、そうなって欲しくはない」

たまに喋る俺とアザゼルの一言で、この場が凍りつく事もあるがまあいいかとして順調に進んでるがもう少しかな?と思いながら首脳陣と眷属達を見ていた。会談は続き、今度はリアス達の番となった。手は震えているそうだが大丈夫か?

「さてリアス。そろそろ先日の事件について話してもらおうかな」

「はい、ルシファー様」

サーゼクスから促されてリアスとソーナと朱乃が立ち上がり、この前のコカビエル戦について語り出した。リアスは、冷静に淡々と自分が体験した事件の概要を説明していた。リアスの発言で、三大勢力に影響が出るか心配していたがそれはなさそうだ。報告を聞いた各陣営トップは、本来ならため息や顔をしかめる者やら苦笑する者だが、俺がいる事でトップはそれぞれ笑っていた。

「・・・・以上が、私、リアス・グレモリーとその眷属悪魔が関与した事件の報告です」

「ご苦労、座ってくれたまえ」

全てを言い終えたリアスだったが、それでは足りないと思い手を挙げた。首脳陣はこちらを見て笑っていた。

「ありがとう、リアスちゃん」

「一誠君、何か言う事があるなら言ってくれたまえ」

「そうだがその前にアザゼルから言う事あるだろう?」

「やはり一ちゃんには何でもお見通し何だな。先日の事件は我が堕天使中枢組織グリゴリの幹部コカビエルが、他の幹部及び総督の俺に黙った単独犯で起こした事だ。奴の処理は、ここにいる一ちゃんとその眷属達が始末後に白龍皇を向かわせた。軍法会議で刑は執行されたが、地獄の最下層と言われたコキュートスで永久凍結の刑にした。これにより、コカビエルは二度と出てくる事は無いだろう。刑執行日に一ちゃんも見ていたのと、補助的な力により永遠に出て来れないようにした。その辺りの説明に関してもだが、ここからは俺らの盟友である一ちゃんが説明してくれるだろう」

アザゼルの説明を聞いた後、俺の説明が始まった。

「俺が配った資料を見てくれ、そこには先程言ったリアスより詳細な事が書かれている。写真入りだからな。もっと分かりやすいように、映写機で見てもらおうか。電気を消してくれ」

グレイフィアに言って、電気を消してカーテンを閉めてもらった。ノーパソにあるプレゼンテーションを開きそれを映した。俺は立ち上がって、レーザーポインターで詳細を説明した。リアスが言っていた所や、聖魔剣の所や俺達が戦ってる所とかを。特に注目したのは、俺達の剣に注目が上がった。一旦説明を終えて、電気をつけてもらい各首脳陣に質問が出たので俺は説明した。

「一誠君、一誠君とその子達が持っている剣を見せてくれないか?」

「いいだろう。愛紗・華琳・雪蓮、立ってこちらに来てくれ」

三人は俺の所に来て、俺が代表として鞘から剣を抜いた。神々しい光のオーラだったが、最小限にしてあるので問題ない。三人も鞘から抜いてもらい、擬態の聖剣でそれぞれの武器にしてもらった。愛紗は青龍偃月刀、華琳は鎌の絶、雪蓮は少し長めで細身の両刃剣の南海覇王を形にして創った。

「それは聖剣エクスカリバーで間違いなさそうだが、何故聖剣エクスカリバーが量産されているのかな?」

「俺が創ったに決まっているだろ?一からな。俺の聖剣エクスカリバーは、本物に近いだろう。関羽達が持っているのは、量産型なので大量生産出来る。能力は七つ全て使えるからな」

俺達は、聖剣エクスカリバーを元に戻して鞘に納めた。座席に座ってからまた質問を受けた。

「一から創ったと言ったが、それは創造神黒ちゃんの力で創ったと言っていいものなのか?」

「そうだ」

「じゃないと不自然だもんな。黒ちゃんだからこそ出来る事か」

「私から質問は二つありますが、一つは赤龍帝の力を使わなかったのですか?二つは、頭上に乗っているのは何ですか?」

「現赤龍帝だが、コカビエル如きに使う訳ないだろ。あんな雑魚に使う価値がなかったのさ。こいつの事か、ドライグ起きろ」

頭上に乗っていたドライグを起こしたら欠伸をしてたが、頭上から肩に止まったドライグ。

「こいつはドライグ、赤龍帝の籠手に封印されている赤い龍ドライグだ」

『!!!!!!!!!』

俺達以外の皆は驚愕した、あのヴァーリさえも驚いた顔をしていた。それはそうだ。封印されているはずのウェルシュドラゴンドライグだからな。

「相棒、なぜ皆は驚いているんだ?」

「皆が驚くのは当たり前だろうよ、何しろ肉体がある二天龍の片割れは現赤龍帝だけだからな」

「それもそうだな」

驚きから冷静になった首脳陣達は、俺に説明を要求した。主になぜドライグが現世にいるのとか。

『赤いの、何故お前は現世にいるのだ』

この声はアルビオンか、ヴァーリの光翼から声が聞こえたのでドライグは答えた。

「白いの、俺が現世にいる理由は俺の相棒が肉体を創ってくれたのさ。この状態でも相棒の神器は使えるしな」

『な、何と!兵藤一誠だったか、我にも創ってくれないか』

「それは俺の仲間になってからだ、アルビオン」

「アルビオン、話を勝手に進めないでくれ」

アルビオンが暴走気味だったので、慌てて止めたヴァーリ。そんなに驚く事かね。

「それはそれでいいとして、これが俺の報告書だ。次のページをめくってほしいが、この前あった対ドウター戦についても詳細に書かれている。対応策も書いてあるからな。人間界はこちらで任せてほしいが、冥界や天界までは行けないからな」

「そうだな。一ちゃんばかりに頼るのも悪いから、この資料はあとで使わせてもらうぜ」

「さて、リアスや一誠君が説明してくれたお蔭で分かった事だが、アザゼルは私らに何か伝える事があると一誠君が言っていた。それは何だね?」

「俺個人でもあるが、俺達は二度と戦争などしたくもない。戦争何ぞ興味の欠片が無かったが、あの時は別だったと言いたいぜ。コカビエルのバカも俺の事を扱き下ろしていたと、報告があった。俺は戦争ではなく神器に興味があったのは事実。三大勢力に属さない赤龍帝がいるように、俺は神器所有者をかき集めていた。戦力増強の為だと思ってたらしいが、そこら辺も一ちゃんによって誤解は解かれたと聞いたさ。俺は単に神器研究の為ともう一つ目的があった」

「そこからは俺が話そうか、俺も神器については熟知しているつもりだ。研究資料をあとでアザゼルに言って送るが、戦に興味が無いアザゼルが戦争する訳がない。今の世界に満足してる様子だし、人間界の政治に関してまで手を出す程愚か者でもない。宗教にも介入しなくとも、悪魔業界にも影響を及ぼす程でもないから安心しとくんだな。俺らの信頼は、裏では最高なくらいの信用を持っているミカエルとサーゼクスだ」

「それはそうだね、何しろ私らは一誠君のお導きで和平前から友好関係にある。もちろんこれに関しては、トップ以外は知らない事だからね」

「当たり前です。我らは、三大勢力戦争前から仲介をしようとしていた一誠さんですからね」

そう言う事だが、コカビエルのバカについては俺も見ていたので二度と出てこないだろう。あの戦争狂は二度と勘弁だし、まだ戦闘狂の方が可愛げがある。もうこそこそと研究をしていても埒が明かないので、和平を結ぶ事になったがこれを言い出したのはアザゼルだ。

「三大勢力の和平は、元々俺がやろうとしていた事だ。トップだけが仲良しで、下の者は小競り合いでは話にならない」

「そうですね。我らと一誠さんが仲良くても、下の者が小競り合いをしているならば和平をした方がマシに聞こえます。我らトップが普通でも、他では驚愕な顔をしてますね」

「当たり前だ。下の者が、俺らと仲が良かった何て知らされてないんだからな。これは元々一ちゃんとの約束だったのだから」

和平を結ぶ事になったのはいいが、その時俺が持っているお守りが発動して守護結界が発動してから数分経った。神がいないくとも世界は回れる、だがまあここに神がいる事を知っていて言ってんだし忘れてる訳はないか。 
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