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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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月光校庭のエクスカリバー
  球技大会×聖剣計画について

球技大会を知らせる花火が聞こえたが、今日の天気予報は晴れらしいので夕方から雨が降るとの事。俺の直感だと降らないと思うけど、急に降る時があるから油断が出来ない。

『漫画研究部の塚本君、橋岡先生がお呼びです。至急職員室まで・・・・』

校庭に設置されたテントのスピーカーも休み無しで、アナウンスを発し続けている。体操着に着替えた俺と部員達は、校庭の一角に集まってそれぞれのリラックス方法で時間まで体を休めていた。部活対抗戦は、最後の方だからまだリラックスだろう。まずはクラス対抗戦で、俺のクラスは野球だったからクラスメイトにこう言ってやった。

『去年と同じく、一番頑張った人またはグループにはご褒美をやろう。何でも叶えるぞ!』

男女クラスメイトに言ってやったら、目が燃えてやる気が出ていた。アーシアは怖いと言ってたから、俺が大丈夫と言い聞かせた。次に男女別の種目があって、昼食が終わったら部活対抗戦となる。俺は軽く筋トレして、アーシアは朱乃に手伝ってもらってストレッチで体をほぐしてる。

小猫ちゃんは、ビニールシートの上で球技のルールブックを最終チェック中で木場は軽くボールを上に投げていた。もしも頭が真っ白になったら、聖なるオーラ付きのハリセンを見せると空を眺めるのを止めてさっさとやっていた。部長は部活対抗戦の種目発表を確認しに行ってるはずだが、戻ってきた部長は不敵な笑みを浮かべていた。

「この勝負勝ったも同然よ。種目はドッジボールになったわ」

一昨日やったあれか、魔球としてならいけるかもしれん。クラス対抗戦は、俺達の勝利で終わったので頑張った男子らには色々とあげたが、女子らには美容関係のを買って渡した。何でも学生では買えない値段だったらしい。

男女の種目の中で、一番歓声が上がったのは部長対生徒会長だった。リアスのテニスウェア姿は、ミニスカからの太ももはある意味で男子を誘っているようにしか見えないと俺は思う。テニスコートのフェンスから、応援と言う黄色い歓声が飛んでいたがそりゃそうだろうな。軽快な動きをする部長と生徒会長ではあるけど、悪魔を隠しているので人間スペックとした体力でやるのだろう。

「うふふ、上級悪魔同士の戦いがこんな所で見られる何て素敵ですわね」

隣で朱乃が楽しそうに観戦しているが、まあその通りかもしれない。レーティングゲームではなく、球技大会で戦う所を見るのは余り無い。

「行くわよ、ソーナ!」

「ええっ、よくってよリアス!」

何て会話していたが、実は超ノリノリだった。どこぞのスポコンものになっているし、見ている方も燃えてくる。

「会長ぉぉぉぉ!勝って下さぁぁぁぁい!」

あっ匙の奴も、反対側のフェンスで応援している。『生徒会』と刺繍された旗まで振ってるなが、傍迷惑な気がするが気にしない方向でいこうか。

「お食らいなさい!支取流スピンボール!」

会長の放つボールが、高速回転で部長に迫る。

「甘いわ!グレモリー流カウンターを食らいなさい!」

ラケットで返そうとする部長だが、ボールが突然軌道を変えて急落下した!あれは魔球だな。

『15ー30!』

「やるわね、ソーナ。流石私のライバルだわ」

「うふふリアス。負けた方が、小西屋のトッピング全部つけたうどんを奢る約束、忘れていないわよね?」

「ええ、私ですらまだ試していないそれを貴女に越される何て屈辱だわ。絶対に私が勝たせてもらう!私の魔球は百八式まであるのよ?」

「受けて立つわ。支取ゾーンに入ったものは全て打ち返します」

何かしょうもねえ約束、だなと思いながら見てたら二人の瞳に炎が宿っていた。賭けの対象が庶民的であるが、長年人間界に住むとああなるらしいと聞いた事がある。結局部長と会長の決戦は、長く続き最終的にラケットが壊れるまでやっていたので同位優勝と言う白熱した戦いだった。

昼食を食べた後、いよいよ部活対抗戦だ。

『オカルト研究部の皆さんと野球部の皆さんはグラウンドへお集まり下さい』

木場は相変わらずだったが、ハリセンを見せたらやる気を見せたのでこれでやっていけるなと思いグラウンドに向かった。

「狙え!兵藤を狙うんだ!」

「お前舐めているのか?ふざけるな雑魚が!」

飛んでくる豪速球を受け止めて、相手側に豪速球で投げてヒット。二人連続となったが、開始直後球技大会部活対抗戦で種目はドッチボールで初戦は野球部な訳だが、開始早々から俺を狙ってきたので返り討ちにした。単純な話だが、俺以外の部員に当てる訳にはいかないらしいな、こいつら的には。

部長・・・・駒王学園の二大お姉さまのお一人として、大人気の学園アイドル。当てられない。

朱乃・・・・部長と同じく二大お姉さまのお一人として、学園のアイドル。当てられない。

アーシア・・・・二年生ナンバー1の癒し系天然美少女で、しかも金髪!当てられない。

小猫ちゃん・・・・学園マスコット的なロリロリ少女。当てたらとてもかわいそう。

木場・・・・全男子の敵だが、当てたら女子に恨まれる。当てられない。

俺・・・・何故コイツがオカ研にいるか分からない。当てても問題ないだろう。寧ろ全男子の敵だから、倒すべきである。

と言う解釈なので、俺を狙ってくる相手は全て倒した所でドッチボールは終了して勝てた。木場も俺が聖なるオーラを見せたら、瞳に明るくなってやる気を見せた。次の戦いでも俺を殺せと言う悪意を言ってきた野郎らには全て瞬殺して更に男の大事な部分に当てて悶絶。

「兵藤を殺せぇぇぇぇ!」

「アーシアちゃぁぁぁぁん!ブルマ最高ぉぉぉぉ!兵藤、死ねぇぇぇぇ」

全男子の鬱憤により、俺を当てて来るが逆に当ててやった事で全女子からは賞賛を貰った。

「きゃぁぁぁぁぁ!一誠君、そいつらを全て倒して!女の敵なんだから!」

「ちょっと男共は黙ってなさいよ!せっかく兵藤君が活躍しているのに、それは無いでしょうが!」

とこれが全女子からであり、男女で違ってくるがギャラリーからは真逆のコールでもあった。そんで相手の股間に当てていったので、木場からはやりすぎでは?と質問してきたが日頃の鬱憤だとボールを投げながら、次々と瞬殺してほとんど俺が当てた。

決勝戦でも、俺のみ当ててくるので倍の速度をしてから勝てたからオカ研は優勝。夕方から雨が降ってきたが、良かったと思いながら朱乃が出してくれるお茶を飲んでいる。

木場は相変わらずだったが、前よりはマシになったようだ。部長はオカ研優勝が出来たのは、俺と祐斗のお蔭なので褒賞は?と言ってきたが俺も木場も断った。俺はまだしも、木場も褒賞より聖剣の事を考えているのか、涼しげな顔で断りを入れたので部長は少し不機嫌になった。

「ところで木場、いい加減皆に話したらどうなんだ?俺が言ってもいいがお前から言った方が気が楽になるだろう」

「そうだね。じゃあ皆聞いてくれるかい?僕が何故聖剣に恨みがあるのかを・・・・僕はね、復讐の為に生きているのさ。聖剣エクスカリバー、それを破壊するのが今の僕が戦う意味何だ。数年前だけど聖剣計画と言うのがあってね、簡単に言えば聖剣エクスカリバーを扱える者を育てる計画が、キリスト教内で行われていたんだ」

「なるほど、それで聖剣を憎んでいたのか。これをか?」

俺は空間から刀を取りだし、鞘で収めてから木場に見せた。

「いやそれは違うよ。それはただの刀であって聖剣でも魔剣でもないただの刀剣。聖剣は出自は様々だけど、一番有名なのは聖剣エクスカリバーかな。日本でも色々な書物で取り上げられているからね、強力な聖剣は、エクスカリバーとデュランダルに天叢雲剣かな。この三本は強力すぎている」

「ふむ・・・・聖剣は使い手を選ぶと聞いているが、ではこれでも聖剣と言えるのか木場?」

俺は擬態前の状態に戻して、聖なるオーラを最小限にして木場に見せたら驚愕の顔をしていた。まだ鞘のままだったが、木場は無意識に魔剣を創り出して憎悪と嫌悪というマイナスパワーで俺に向かって来た。これがタダの聖剣ではなく、復讐目標であるエクスカリバーだからだ。

俺は鞘から抜いた聖剣エクスカリバーで対抗したが、魔剣は折れてしまったのでもう一本創って聖剣に対抗しようにも折れてしまう。真なる聖剣エクスカリバーと仮初めとはいえ、魔剣創造は本来の魔剣よりも折れやすくなっている。本物とレプリカでは強度が余りにも違い過ぎるからだ。

今の木場は何言っても止まらないので、素早く木場の喉元に刀身を近づけた。聖なるオーラを受けたのか、少し落ち着いたのか一歩後退したのだった。

「これで分かっただろう、木場。お前が復讐者だとしても、今のお前では勝てない。その怒気は何だ!冷静になれ!」

木場は冷静になったのか・・・・両手を上げて降参したと言ったので聖剣を鞘に戻した。

「一誠・・・・あなた今まで聖剣エクスカリバーだと隠していたのね」

「まあな。一番の隠し玉であると同時に、今まで擬態してたし聖なるオーラを最小限していたから気付かないのは当たり前だ。木場は聖剣エクスカリバーを見た瞬間、ああなったから対抗処置した訳。それともし聖なるオーラが最大限だったら、悪魔を撫で斬りしただけで消滅してしまう」

「そう・・・・聖剣は対悪魔にとって最大の武器だから驚いたわ。私達が聖剣に触れただけで、身を焦がしてしまう程の物で斬られるてしまうと術もなく消滅させらてしまう。一誠はどうやって聖剣エクスカリバーを手に入れられたの?あれは神の領域まで達した者が、魔術・錬金術などを用いて創り上げた聖剣であるけど、三大戦争時に折れたはずだと聞かされているわ。聖剣は使用者を選ぶから、使いこなせる人間は、数十年に一人出るかという話のはずだわ」

「これは俺が一から創ったから当然だと思うぞ?俺は創造神なのだから、創れない物何てないからな。それにこいつは、俺の魔力を流し込んでるから俺専用武器な訳。他者が持とうとしても、すぐに俺の手に戻ってくる。ところで木場は冷静になったか?頭を冷やしたのなら、俺に話してごらん」

「僕は聖剣には対応出来なかった。同期の友達も扱えなかったから、僕達は適応出来なかったと知った教会関係者は僕達被験者を『不良品』と決めつけて処分された。僕は逃げ出したけど、他の仲間は殺された。ただ『聖剣に適応できなかった』だけという理由で」

「そ、そんな・・・・主に仕える者がそのような事をしていいはずがありません」

アーシアにとってはその事は嘘だと言いたいが、俺と木場が言った事で真実だと分かったのか涙を浮かべていた。自分の信じていたものが、次々と裏切られたのだから泣きたくても当然だ。

「彼ら教会の者達は私達悪魔を邪悪な存在だと言うけど、人間の悪意こそがこの世で一番の邪悪だと思うわ。私が祐斗を悪魔に転生させた時、祐斗は瀕死の中でも復讐を誓っていた。生まれた時から聖剣に狂わされた才能だからこそ、悪魔としての生で有意義に使ってもらった。祐斗の持つ剣の才能は、聖剣に拘るには勿体無かった」

それと木場は魔剣創造を持っているが、聖剣創造という神器もあるにはある。能力は同じだけど、本物とレプリカでは強度が違う事も同じだ。聖なる神器は、神滅具にあるがイエス・キリストを貫いたと言える神器、『黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)』が有名で神滅具の代名詞とされた物だ。

「部長の言う通りでもあるけど、聖剣や聖剣に関わった者達を教会の者達を許す事が出来なかった。でも一誠君により、復讐心と言うのは冷めたようだ。僕が復讐などしなくても、一誠君がやってくれた事でもう覚めたよ。ありがとう一誠君」

「それはそうだろう、別荘での修行では一時的だったが俺はお前の師。師がお前の心を見ないでどうするんだ?弟子を脱線した道を元に戻すのも、師範として当然の役割だがあとは自分で考えろ。今日は俺が家まで送ってやる。今のお前は、精神がボロボロであり聖剣を見たら飛び出す勢いだ」

木場は了承してから、俺と木場は部室を出た後に傘をさして俺の車に乗った。シートベルトをしめたら発進、俺は無言のままだったが木場の顔からはもう迷いは無さそうだ。安心したと思い、ハンドルを右にすると何かがおかしかったので、俺は木場にここで待っていろと言って外に出た。

傘を持たずにいると目の前に神父、十字架を付けたエクソシストでもあるが腹部から血を滲ませて神父が倒れていた。神父は、口から血反吐を吐いて倒れたので誰にやられたんだ?と思った瞬間、上からの気配で擬態後の刀を取り出した。雨の中で銀光が走り、火花が散ったが殺気の方向にいた長剣を持った輩を見た。相手は目の前で死んだ聖職者と同じ格好で神父だった。

「やっほ。お久だね」

白髪のイカレた少年神父であるフリード・セルゼン。あいつは、堕天使の一件以来姿を見せていなかったがまだこの町にいたのか。

「まだこの町にいたのか、今日は何の用だフリード!」

その時俺は確信した。あいつが持ってるのはただの剣ではなく、聖剣だと言う事とエクスカリバーの内の一本だとな。

「神父狩りもそろそろ飽きてきた所だから、丁度いいや。バッチグー。ナイスタイミング。お前さんの剣とエクスカリバー、どちらか上か試させてくれないかね?ヒャハハハ!お礼は殺して返すからさ!」

「ふざけた言う奴は、俺が殲滅してやる!行くぜ行くぜ行くぜ!」

擬態後の刀対エクスカリバーだったが、俺が押してやったら相手は負けると思って煙幕で逃げた。相変わらず逃げ足だけは速いな、と思いながらも剣を空間に入れてから車に戻った。木場はどうした?聞いてきたが、何でもないと言ってそのまま進んだ。木場の家に行った後、俺は人間界本家に戻った。今の所、俺がエクスカリバーを持っている事を知っているのは一部の悪魔とミカエルにアザゼルぐらいだ。 
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