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リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~

作者:setuna
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Another85 ベルスターモン

 
前書き
レディーデビモンに代わってあれ登場。 

 
ムゲンドラモンを倒した大輔達はヤマト達や丈達とは違い、トラブルに巻き込まれることなく、スパイラルマウンテンの頂上に辿り着いた。

大輔「ようやく、ここまで来れたな」

ヒカリ「うん」

スパイラルマウンテンの頂上に存在するピエモンの城。
そこから放たれる威圧感。
以前対峙した時よりも凶悪な物だ。

ブイモン[成る程、これは楽しめそうだな]

ヤマト「皆!!」

丈「おーい!!」

太一「ヤマト、それに丈達も!!」

はやて「ギリギリセーフって感じやな!!」

アリシア「全員集合だね!!」

プロットモンL[さあ、ピエモンを倒しに行きましょうか!!]

賢「待つんだ。いきなり大人数で攻めても逆にやりにくい。ここは、慎重に行くんだ」

[うんうん。そうよね~。メタルシードラモン達程度を倒せたからって、過剰な自信は身を滅ぼしちゃうわよ~?]

全員【ん?】

ブイモン[この声は…]

アリシア「まさか…レディーデビモン?それともベルスターモン…?」

ベルスターモン[初めまして選ばれし子供達。私はベルスターモンよ。以後お見知り置きを♪]

空「何か嫌~な感じなデジモン…!!」

ヒカリ「何…?あのベルゼブモンを女の人にしたようなの…?」

大輔「いや、ヒカリちゃん。あれは俺達の…」

ベルスターモン[ピエモンと戦いたいなら私を倒してからにするのね。喰らいなさい、フライバレット&リゾマデロート!!]

小型の銃のような物体と二丁拳銃から凄まじい威力を誇る銃撃が繰り出された。
何とか全員回避に成功した。

ベルスターモン[かかっておいで子供達!!]

大輔「いや、だから何でお前が…」

ベルスターモン[フライバレット!!]

大輔達に降り注ぐ銃弾の嵐。
全員は回避するが、銃弾は大輔達に降り注ぎ続ける。

スバル「うわわあ!!?何でベルスターモンが攻撃してくるの!!?」

アリサ「あいつ何考えてんのよ!!?」

ティアナ「でもおかしいですよ。ベルスターモンの射撃能力ならとっくに…」

賢「多分…ベルスターモンは試そうとしてるんじゃないのかい?」

今の太一達の実力を。

太一「光子郎。あいつはどんなデジモンなんだ?」

光子郎「はい…ベルスターモン…暗黒系の究極体…ですね……」

太一「暗黒系か……タケル、ヒカリ。あいつの相手を頼めないか?」

タケル、ヒカリ「「え?」」

ヤマト「おい、太一。全員で掛かれば…」

太一「駄目なんだよヤマト。俺達はこれからピエモンとかと戦わなきゃいけなくなる。全員であいつと戦って体力を消耗するわけには絶対にいかない。ここは暗黒系に有利なタケルとヒカリ達に任せるんだ。」

太一の正論にヤマトは口を閉ざした。
そうだ、自分達はこれからピエモンと、その裏にいるラスボスとも戦わなければいけない。
ここで消耗するわけにはいかないのだ。

ヤマト「お前にも考える頭があったんだな。ただの猪突猛進の馬鹿かと…」

太一「てめえ、どういう意味だこらあ!!」

心底感心したようなヤマトの言葉に太一がキレる。

一輝「どうでもいいから早く戦え!!」

ベルスターモンのフライバレットの銃弾から避け続けている一輝が叫んだ。

太一「頼んだぞタケル!!ヒカリ!!」

タケル「うん」

ヒカリ「任せて、テイルモン。究極体に進化を!!」

テイルモン[テイルモンワープ進化!オファニモン!!]

パタモン[パタモン超進化!ホーリーエンジェモン!!]

ベルスターモン[へえ、ちょっとはマシってとこかしら?リゾマデロート!!]

二丁拳銃から放たれる銃弾がオファニモンとホーリーエンジェモンに迫るが、2体はギリギリで回避する。

ホーリーエンジェモン[エクスキャリバー!!]

ベルスターモン[甘いわよ坊や♪]

片手でエクスキャリバーを受け止めるベルスターモン。

ホーリーエンジェモン[ぐっ…]

ベルスターモン[あらあら?あのヘタレ坊やの希望ちゃんのパートナーデジモンも随分成長したのねえ。そこのヘタレお嬢さんもパートナーデジモンも]

オファニモン[ヒカリの侮辱は許さないわよ!!エデンズジャベリン!!]

槍から放たれた光線がベルスターモンに迫るが、手で払われた。

ベルスターモン[嫌ねえ。短気なとこ直さないとあなたモテないわよ?素材はいいのに残念。正に残念美人とはこのことだわ]

オファニモン[お、お、お前~!!]

ベルスターモンの挑発に我慢の限界を超えたオファニモンがベルスターモンに斬り掛かるが、ベルスターモンは満面の笑みでかわし、髪を掴むとジャイアントスイング。

ベルスターモン[そ~れ~!!]

勢いをつけてオファニモンを岩に向けて投げ飛ばしたベルスターモン。
岩に激突しただけでは勢いは止まらず、何度か岩に激突して、地面を数回バウンドしてようやく止まった。

ホーリーエンジェモン[オファニモン!!]

ベルスターモン[え?テイルモンに退化してる?少しやりすぎちゃったかしら?]

確かにダメージを受けすぎてオファニモンからテイルモンに退化している。

ベルスターモン[まあ、私の攻撃をモロに喰らっても成熟期の姿を保てるのは評価してあげてもいいわよ~?]

上から目線の発言にホーリーエンジェモンも苛立ちを感じるが、冷静さを失ってはいけないと、すぐさま頭を冷やす。

ベルスターモン[へえ、これだけの挑発とお仲間がやられても無闇に突っ込まないのね。あなた戦士としての素質はかなり高いわよ?流石は古代種の因子を持つデジモンかしら?]

ホーリーエンジェモン[(奴を確実に倒すにはヘブンズゲートしかないが…)]

あれは完全発動まで時間が掛かるし、ベルスターモンのスピードを考えると、直ぐにヘブンズゲートの効果範囲を離脱してしまう。

ホーリーエンジェモン[ソウルパニッシュ!!]

聖なるエネルギー弾がベルスターモンに向けて放たれる。

ベルスターモン[へえ、ゆとり世代の完全体にしては結構な威力じゃない。でも私のリゾマデロートの威力と比べればただの光の玉ね]

二丁拳銃から放たれた銃弾がホーリーエンジェモンのエネルギー弾を相殺するが、エクスキャリバーを発現するとベルスターモンに斬り掛かる。

ベルスターモン[甘い甘い…あら?]

片手で受け止めたが、少しだけ押され始めた。
ベルスターモンは手に少し力を入れた。

ベルスターモン[(パワーが上がっている?こんな短時間で?そうか、古代種の特性ね。仲間をやられた怒りに呼応して、ホーリーエンジェモンのパワーも増しているんだわ)…でも、まだまだね]

あっさりとエクスキャリバーを弾いて、脳天に踵落としを叩き込んで地面に激突させる。

タケル「ホーリーエンジェモン!!」

ベルスターモン[坊や、あなたとホーリーエンジェモンの力はその程度なのかしら?その程度の力でデジタルワールドを救おうなんて笑止千万よ]

タケル「っ…」

ベルスターモン[あなたの紋章の意味は希望なんでしょう?少しばかり格上と当たった程度で諦めてしまうのかしら?だったら期待外れね…希望の紋章に相応しくないわ]

ヤマト「それは違う!!確かにタケルは弱虫のいくじなしだったけど…タケルはもう昔の弱虫のタケルとは違う!!」

太一「諦めるなタケル!!希望を捨てるな!!最後の最後まで頑張るんだ!!」

タケル「うん…ありがとうお兄ちゃん、太一さん。僕は最後まで諦めないよ。だって僕達が諦めたらデジタルワールドだけじゃない。僕達の世界まで滅んでしまう…だから何があっても諦めない!!」

ホーリーエンジェモン[タケル…]

タケルの表情は希望で満ち溢れていた。
パートナーはまだ、諦めていない。
希望の光はまだ潰えていないと、信じている。
ならば自分もそれに応えなければならない。

ホーリーエンジェモン[これが、タケルの希望…力が漲ってくる…!!]

タケルの希望がホーリーエンジェモンに更なる力を与えた。

ホーリーエンジェモン[ホーリーエンジェモン進化!ドミニモン!!]

ホーリーエンジェモンは蒼い鎧と6枚の金翼を背負った究極体の主天使に進化した。

賢「ドミニモン?」

ホーリーエンジェモンが進化したのはセラフィモンではなくセラフィモンより階級が下のドミニモンである。

大輔「ドミニモン…あれが今のタケルとパタモンに相応しい姿なのか?」

ベルスターモン[あなた…ドミニモンに進化しちゃったの…?ちょっと意外…]

ベルスターモンもドミニモンへの進化は意外だったのか、目を見開いている。

ベルスターモン[成る程、確かに究極体に進化して少しはマシになったわ。でもセラフィモンを選択しなかったのは大きな間違いよ!!]

遠近の技が豊富なセラフィモンに対して、ドミニモンはガントレットから発現するホーリーエンジェモンとセラフィモンが使用するエクスキャリバーの強化版、ファイナルエクスキャリバーしか必殺の攻撃手段を持たない。

ベルスターモン[リゾマデロート!!]

二丁拳銃による高速連射。
並の究極体では耐えきることは出来ないそれをドミニモンはファイナルエクスキャリバーのパワーを上げて蒸発させた。

ドミニモン[喰らえ!!]

更に出力を上げ、長く巨大化したファイナルエクスキャリバーを勢いよく振るう。
巨大化したファイナルエクスキャリバーの斬撃がベルスターモンに掠る。

ベルスターモン[っ、成る程ね、ファイナルエクスキャリバーの出力を調整すれば多少の距離には対応出来るようになる…だけど!!]

ドミニモンが左腕のガントレットから発現させたファイナルエクスキャリバーを二丁拳銃を交差させて、受け止める。

ベルスターモン[残念ね坊や]

ドミニモン[どうかな?]

右腕のガントレットから発現したファイナルエクスキャリバー。

ベルスターモン[なっ!!?]

同族のドミニモンが使わなかったまさかのファイナルエクスキャリバーの二刀流。
近接戦闘に置いてなら三大天使のセラフィモンすら凌駕する主天使の聖剣がベルスターモンに炸裂した。

ドミニモン[ダブルファイナルエクスキャリバー!!!!]

X字に叩き込まれたドミニモンの両腕から繰り出されたファイナルエクスキャリバー。

ベルスターモン[ぐうう!!?]

流石にファイナルエクスキャリバーの二刀流は効いたのか、ベルスターモンは膝をついた。
そして間を置いて、ベルスターモンはブラックテイルモンに退化した。

ヒカリ「黒いテイルモン…」

呆然となるヒカリだが、ブラックテイルモンは頭をぶつけたのか、頭を押さえながら立ち上がる。

Bテイルモン[痛たた…少しは手加減しなさいよ…]

ブイモン[自業自得だよブラックテイルモン]

Bテイルモン[ふふ、いやあ久しぶりねブイモン。相変わらず変わらないわ]

ミミ「え?ええ?知り合い?」

賢「はい。ブラックテイルモンは僕達の仲間なんですよ」

太一「仲間!!?じゃあ何で攻撃してきたんだよ?」

Bテイルモン[んー?そうねー、あなた達がどれだけ強いのか調べてみようと思ったのよ。だからピエモンの部下のフリをしていたわけ]

大輔「で?結果は?」

Bテイルモン[ギリギリ合格の60点よ]

太一「ちぇ、たったの60点かよ…」

空「いいじゃない太一。学校のテストじゃ、そんな点数取ったことないし」

太一「何だと~!!?俺だってたまにテストで60点以上取るわい!!」

ヤマト「いや、お前いつも成績は体育以外悪いだろ」

Bテイルモン[いきなり攻撃したのは謝るわ。でもあなた達の実力を確かめたかったの。あなた達ならきっとデジタルワールドを救えるわ。じゃあまたね]

ブイモン[またな。ブラックテイルモン]

Bテイルモン[ええ、ブイモン。デジタルワールドが平和になったらデートよ!!]

ブイモン[ん?デート?…考えとく]

丈「あれ?ブイモンは奥さんいたんじゃなかったっけ…?」

丈の呟きは幸か不幸か、誰にも聞かれなかった。 
 

 
後書き
パタモンの究極体をセラフィモンからドミニモンにしたわけ。
セラフィモンは遠近サポート何でも出来るオールマイティータイプだから、“光は何でも出来る”“光は万能”とか思っていた前世のタケルとの差別化のため。
必殺技武器が剣のために伊織との繋がりも深く出来るんじゃないかなと。
ファイナルエクスキャリバーは出力の調整次第で長さが変動、二刀流が出来るようにしました。
それくらいしないと本当に火力不足になってしまう。 
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