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神機使いし狩人

作者:IA
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遭遇!炎剣使いし謎の竜!!

 
前書き

アナグラ村の村長

「最近雪山に轟竜ティガレックスが現れたのじゃ、何か不穏な気がする。討伐を頼む」 

 
「………トドメだっ!!」

黒衣に身を包む少年の斬撃が、轟竜ティガレックスにトドメを刺した。

「………ふぅ、討伐完了」
白銀とも純白とも言える髪に深紅と金の瞳の少年の名は夜月刀夜。アナグラ村のハンターである。

そしてたった今、ティガレックスの討伐クエストを終わらせた所である。

「さて剥ぎ取ろっ!?」

ティガレックスから剥ぎ取ろうとした瞬間、強烈な悪寒が駆け抜けた。

「グォォオオッ!!」

そして、咆哮を発しながら其は雪山の上から飛び降りてきた。

「(……何だ、コイツ!?鳥竜種系に見えるが)」

咄嗟に隅に隠れ様子を見る刀夜。見慣れぬモンスターの観察を続ける。

「……?」

見慣れぬモンスターは、ティガレックスを喰らうのかと思いきや立ち止まる。

「グォォオオッ!!」
「なっ!!」

そして、刀夜目掛け襲い掛かって来たのだ。
突然の突進を咄嗟に避け、双剣で斬り掛かる刀夜。

だが、

「グォォオオッ!!」
「なっ!?」

謎のモンスターは炎の剣を構え、刀夜に襲い掛かって来たのだ。

「がはっ……!!」

まさかの炎剣は刀夜に直撃し刀夜を斬り飛ばす。

しかも炎剣の攻撃は一度では終わらず、二撃三撃と続いて来たのだ。

「うっ、わぁぁあああっ!?」
立ち上がろうとした刀夜を更に炎剣が襲い、刀夜を雪山から落下させた。

「グォォオオッ!!」

そして、謎のモンスターは刀夜が落ちて行ったのを確認すると勝利の咆哮を発し去って行った。

「……うっ、此処は」
「旦那さんの村だニャ。旦那さんが突然落ちて来て驚いたニャ」

刀夜が目を覚ますと、其所はアナグラ村の自分の家だった。

「旦那さんに、村長さんが話があるみたいニャ」
「……村長が俺に?」

ベッドから起き上がり、己のお供アイルーであり家族であるルナから聞き考える。
村長とは特に話す事はなかった気がしたが話は聞きに行く事にしたのだった。

「刀夜……お主、謎のモンスターに会ったらしいの」
「……ああ、鳥竜種系だとは思うんだけど」

アナグラ村の村長の話したい事って何だろうと思いながら話しかければ、村長の口から出たのは刀夜の出会った謎のモンスターの事たった。

「……そのモンスターじゃが、そのモンスターを倒す事を知っておる人がおったのでの、お主にはその人に会って貰いたいのじゃ」
「………わかった、で例の人は何処に……」

何処にいるんだ?と聞こうとした刀夜の声は遮られた。
「私が、その例の人よ。村長から君の事は聞いてるわ、夜月刀夜君」

刀夜が会いに行く前に本人が来たからである。

「……俺の事聞いていたんなら話は早いな。アンタ、アイツを倒す方法を教えてくれ」

その女性は、村長から刀夜の事は聞いていた様で、なら話は早いと刀夜は本題に入る。

「えぇっ、アイツを倒すには武器を神機に改造して、貴方の神経とアイツに対応出来る為の力を定着させる必要があるの」
「神機……力を定着。どういう事だ?」
「直ぐに分かるわ、じゃあ少しだけ眠っててね」
「うっ………」

聞き慣れない単語に疑問符を浮かばす刀夜に対し、女性は微笑むと小型眠り玉を刀夜に投げつけるのだった。

「夜月刀夜、18歳。性別男、身長175cm50kgです。覚醒率100です」
手術台らしき台に寝かされた刀夜。その両手と身体をベルトらしき物で固定されている。

「ふむ、始めよう」そんな刀夜に関する報告を女性から受けた竜人族の男性は合図を送った。

「了解」

女性は合図を受け、眠る刀夜の両手首にある物を固定するとスイッチを押した。
「っ!?ぐぁぁあああっ!!止めろぉぉおおおっ!!」

刀夜の両手首に装置が刺さった瞬間、刀夜は目を覚まし激痛に絶叫する。両手首に刺さっているのを破壊したくも身体を固定されている為に破壊出来ない。

「ぐぁぁあああっ!!ルナ助けてくれ!!」
「旦那様……」

刀夜の己を呼ぶ声に助けに行きたくなるも、村長さんから倒す為の力を得る方法を聞いてしまってるだけに見ている事しか出来ない。
「……力の覚醒率100です
。装置を終了します」

そんな中、刀夜に倒す為の力を得させる事に成功した様で刀夜を固定していたベルトが外される。

「旦那様!良く頑張りましたニャ」
「………………」
「旦那様……?」

成功しましたとの報告を受け、直ぐ様刀夜の元に駆け寄り声を掛けるルナだが、刀夜からの返事がない。

どうしたのか?と思った瞬間、刀夜の身体がグラッと傾いた。そしてルナは刀夜の下敷きにされたのだった。

「重いですニャ……」 
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