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歌集「春雪花」

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 過ぎ去りし

  想いの影に

   秋雨の

 そぼ降る朝の

    いとも侘しき



 どれだけ彼のことを想っていても、時は容赦なく過ぎて消えてゆくもの…。
 そんな想いを抱えてふと外を見れば…さめざめと泣くような秋雨が降っていた…。

 そこへ夜明けが訪れて辺りが薄明かるくなると、その蒼い静けさが何とも言えず…淋しくなってくる…。



 君いずこ

  追えぬ心の

    寂しさは

 痛みし胸に

     深く刻まれ



 彼は今…どこで何をしているのだろう…。
 そう思うと直ぐにでも飛び出して会いに行きたくなってしまい、そんな自分の想いに…寂しくなってしまう…。

 その寂しさは、痛みに喘ぐ胸の奥底に…幾度となく刻まれゆくのだ…。

 深く…ただ、深く…。

 彼を…想う故に…。



 
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