| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

SAO-銀ノ月-

作者:蓮夜
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十五話

 妖精たちの世界、アルヴヘイム・オンライン――その新たな空中都市《イグドラシル・シティ》の一角に構えた、キリトとアスナの住居が今回の集合場所だった。カランカラン、とドアに備え付けられた鐘の音が響き、刀を持ったいわゆる侍装備のサラマンダーが現れた。

「うーっす、間に合ったか?」

「まだですよ、クラインさん」

「むしろ仕事大丈夫ですか?」

 中央に設えられたソファーに腰掛けながら、シリカとリーファがクラインのことを歓迎する。この妖精の世界とは似ても似つかぬ異世界、ガンゲイル・オンラインの最強プレイヤー決定戦に、キリトとショウキが出場することとなったと聞き、みんなで見ようとここに集まっていた。

「優秀なオトナはさっさと仕事なんて終わらせてんだよ。マスター、酒くれー」

「……はいはい」

 中央のソファーには目もくれず、バーのようなカウンターに腰かけるクラインに、奥で飲み物の準備をしていた家主――アスナは苦笑いしながらも、追加で棚から酒類を取り出す。もちろん未成年であるキリトやアスナが用意したものではなく、当のクラインが倉庫代わりにしているものであるが。

「はいどうぞ、クラインさん!」

 アスナがリーファとシリカにジュースを持っていく間に、妖精ではなく子供の姿に戻ったユイがクラインのコップに酒を注いでいく。身長が足りない為にクラインの横の椅子に立ちながら、ビール瓶の体重に少し負けそうになるユイの姿に、クラインはそれを手助けしながら満足そうに笑みを浮かべる。

「お、ユイちゃんに給仕して貰えるともっと美味くなるねぇ。どうだ、ユイちゃんも一杯……」

「――クライン?」

「じょ、冗談だよ、冗談!」

 アスナからの冷ややかな視線に肝を冷やしながら、クラインは注がれた酒を一気に飲み干し、巨大な窓ガラスへと目を向ける。普段ならばこの都市を一望出来るそのガラスは、今は異世界を映画のように映すスクリーンとなっていた。ガンゲイル・オンライン――GGOの景色を映しており、決勝戦をここで見ることが出来る。

「はー……凄いもんだな、こりゃ」

「ですよね! この前、この大きなスクリーンでキリトさんと映画見たんですよ!」

 キリトとアスナの仮住まいであるにもかかわらず、何故かシリカがクラインの感嘆に胸を張る。普段ならばここで、何であんたが威張るのよ――などと彼女からツッコミが入るところだが。

「……リズさんは残念でしたね。せっかくショウキくん出るのに、急用があって見れないなんて」

 本来ならば一緒にソファーに座っている筈の鍛冶屋、リズベットがいないことにリーファが肩をすくめる。朝に声をかけた時は大丈夫と言っていたにもかかわらず、先程メールで急用が入った、と連絡が来ていた。特にこちらは急ぎの用事でもなし、リズベット個人の用事が優先されるのは当然だが、残念なことは確かだった。

「お、始まるみたいだぜ!」

 ランダムにGGOの景色を映していたスクリーンが、遂に一つの場所に固定される。恐らくはそこが決勝戦の場所のようだが、まだプレイヤーの姿は見えない……にもかかわらず、その場にはある種の気配が渦巻いていた。

 そろそろ始まる気配に皆がスクリーンに注目する中、アスナは一人だけ思索に耽っていた。ここにいない親友のことを。

「急用、か……」


「ふぅ……」

 そして当の銃と硝煙の世界では、ショウキが最後の準備をしていた。《死銃》の正体に当たりをつけることや、シノンからこの決勝戦のルールを教えてもらう、などを終えた後に別れ、一人で集中を高めているのだ。すっかり愛銃となったAA-12を眺めながら、少し思索に耽っていく。

 BoB決勝戦はトーナメント形式だった予選とは違い、参加者30名によるバトルロワイヤル。山や谷、川など一つの島のような極端に広いステージ――キリトによるとあの浮遊城の第一層と同じ広さらしい――に30名が一斉に転移し、最後の一名になるまで撃ち合う。それ以外にルールはなく、シンプルなバトルロワイヤルだ……ただ、そのステージの広さからか、十五分に一度だけ、各プレイヤーの所在地は全て明らかになる《サテライト・スキャン》というシステムがあった。シノンのようなスナイパーの強みを、少しだけ減らすためでもあるだろうこのシステムは、《死銃》を探す俺とキリトには都合が良かった。

 先程シノンと協力して割り出した《死銃》候補のプレイヤーを、俺とキリトで手分けしてスキャンを頼りに追う。なんとも不確実な方法だが、今からはこれぐらいしか出来やしない。……そして俺が担当する候補には、もちろんあの踊り子が含まれる。

「リーベ……」

「――呼んだ?」

 ――ふと呟いた瞬間に、彼女の声が俺の耳に響く。まるで気配を感じなかったその不意打ちに、衝撃を受けながら振り向くと、そこにはその声の通り――先の予選で俺を打ち破った、ピンク色の踊り子である彼女、リーベが立っていた。

「はぁいショウキくん、元気? この前の予選は残念だったね?」

「……何の用だ?」

 こちらが最大限の警戒を取っているにもかかわらず、そんなことは関係ないかのように、リーベは何の緊張も警戒もなく近寄ってくる。まるで友人でもあるかのように、軽いステップを踏みながらこちらを上目遣いで見つめてくる。

「いやん。そんな警戒しなくてもいいのに。ちょっとショウキくんと話したかっただけだよ?」

「確かに、俺も聞きたいことはあった」

 こちらの態度に不満げに頬を膨らませたかと思えば、俺の返答にやったぁ、と無邪気そうに万歳と手を挙げる。

「えっとね、SAO失敗者のこと、話しとこうと思ってさ!」

「俺が勝ってからじゃなかったのか?」

 こちらが聞きたかったことをあっさりと問うてくるリーベに、平静を装いながらそう聞き返す。SAO失敗者のことやリーベのことは、俺がリーベに勝ってからなら教える、ということになっていた筈だったが、と。

「だって……どっちか負けたら、もう喋れなくなっちゃうでしょ?」

「どういう意味だ……?」

「どういう意味って……負けたら死ぬんでしょ?」

「――――」

 ……こちらの問いかけに、リーベはさも当たり前のように問い返してきた。むしろ、こちらが変なことを言っているような、そんな態度。そんなのは……あの浮遊城でしか有り得ないというのに。

「なんて、こっちじゃ普通そんなことありえないよね。冗談冗談」

「普通……はな」

 ――その普通でない事件が起きているから、俺はここに来ているのだから。そして彼女はその踊り子の装束のどこかに、あの《黒星》を隠し持っている……

「何の話だっけ……あ、そうそう! ウチね、お兄ちゃんがいたの!」

「……お兄ちゃん?」

 彼女特有の脈絡のない会話に相槌を打つと、彼女は楽しそうに、嬉しそうに語っていく――この踊り子が、SAO失敗者となるまでの物語を。

「うん、お兄ちゃん。二人ともゲームが好きでさ! SAOが出た時も、兄妹で八方手を尽くしてナーヴギア手にいれたの!」

 かのナーヴギアを不幸にも手に入れた百万人の中の割合は、キリトのような筋金入りのゲーマーだけではなく、ただの少年少女も多分に含まれていた。それは茅場の計画のうちだったかはともかく、リーベたちもそんな少年少女たちの一人だったのだろう。

「でもやっぱり人気で、一つしか手に入れなかったの。だから一つのナーヴギアを譲り合ってやろう、ってことになって――」

 ――最初にお兄ちゃんがログインしたんだ。

「その……兄さんは……」

 あのデスゲームにログインしたが最後、自力でログアウトすることは不可能だった。それは生還者たる自分たちが一番よく知っていることで、大多数のプレイヤーがどうなったかは……誰もが知っている。知らず知らずのうちに震える声で問うと、彼女は変わらず笑顔でそう返した。

「え? 死んだよ、もちろん」

 ……さらに彼女の言葉は続く。そこで俺はようやく、彼女とは分かり合えないのだと知ることとなった。

「――羨ましいよね、生死を賭けた戦いなんて出来て」

「お前は……狂ってる」

 ――理解出来ない存在を前にして、そう言い返すのがやっとだった。それこそが彼女の――SAO失敗者であるリーベの理由。俺にそう糾弾されても、彼女は口笛でリズムをとって笑顔でステップを踏む。

「そうかな? でもショウキくん、ウチ、どーしても気になってることがあるんだ!」

 そう言うと踊り子は一足飛びで俺に近づくと、耳元でそのメッセージを残して背後に歩いていく。

 ――お兄ちゃんはどうやって殺されたのかな、と。

「適当なモンスターに殺されたのかな? ボスモンスターに殺されたのかな? トラップに殺されたのかな? 自殺したのかな? それとも――人間に殺されたのかな?」

「……もう黙れ」

 彼女ともう会話出来る自信もなく、俺はリーベとの話を打ち切るべく逆方向に歩こうとする。彼女の歪みは分かったが、それを修正する気もしてやる義理もない。

「ごめんごめん、そんなことショウキくんには関係なかったよね。うーん、そうだな……ショウキくんに関係することなら……リズベット、っていう女の人知って――」

 リーベの音は廊下に響いた銃声にかき消された。俺の右手に持たれているAA-12が、天井に向けて火を噴いたのだ。もちろんSAOで言う圏内であるため、天井にダメージなど欠片もないが――その銃口を、今度はリーベへと向ける。

「……リズが、なんだって?」

 ここでリーベに向かって引き金を引こうが、どうやっても彼女にダメージを与えることは――殺すことは出来ない。それでもAA-12は、彼女をピタリと捉える。

「あぁ……初めて、初めてウチに殺気を向けてくれたよね、ショウキくん! ありがとう、気持ちいぃ……続きは、また、ね?」

 歓喜に打ち震えたような最上の笑顔とその言葉を残すと、リズのことを問い詰める間もなく、彼女は近くのエレベーターへと乗り込んでいく。決勝戦の舞台への転移装置を兼ねたエレベーターのその駆動は、決勝戦が開始することの証。喫茶店で別れた後に現実の里香に何かあったのか、何故リーベがリズのことを知っているのか――俺は一度ログアウトするかどうかを迷ったが……迷いを振り切るように首を振ると、リーベと同じようにエレベーターに乗り込んだ。

 リズがどう関わっていようが、迷っている暇はない。《死銃》だろうと《SAO失敗者》だろうと、彼女に手を出そうとするなら誰であろうと同じことであり、リーベは今この世界にいる。先程天井に撃った分の弾丸をリロードしながら、自分がやるべきことを覚悟する。

「ナイスな展開なんて、口が裂けても言えないが……」

 ……ただ、命がけの戦いに参加する理由は出来た。弾丸のリロードを終えながらそう考えていると、エレベーターは俺を決勝戦の舞台に送り届けた。

 森や砂漠、市街地に川――何でもありのフィールド《ISLラグナロク》の湿った風が俺を出迎える。そのスタート地点はのどかな田舎のような景色が広がっており、どうやら《田園地帯》のようである。見晴らしのよく足場の悪い、あまり個人的には歓迎出来ないフィールドからのスタートだった。


 そのためまずは、他のプレイヤーに注意しながら、自分と愛銃《AA-12》の戦いやすいフィールドに向かいたいところ……だが、今回の目的は勝つことではない。あくまで今回の目的は、《死銃》とリーベを――もしかすると、それらは=かもしれないが――止めること。《死銃》の正体が分かるならば、自ずとその謎の攻撃の正体にその現実も見えてくる。

 ならばまずは、隠れながら15分の経過を待つこと。15分が経過するとともに、このフィールドの上空を見つける衛星によるサテライト・スキャンが発生し、フィールドにいるプレイヤーの居場所が分かる。リーベか《死銃》候補のプレイヤーを見つけることが先決だ。

「…………」

 ただ15分間そこに立っているだけでは殺してくれ、と言っているようなもので、まずは民家に隠れて最初の15分を窺う。近くのいかにもな民家に近づき、古びたドアを開けると、中からは木の腐ったような匂いが漂ってくる。……そういえばこの世界は荒廃していた、と思い出しながら顔をしかめて、それでもその民家の中に身を潜めた。

「ふぅ……」

 あまり落ち着ける場所ではないものの、それでもまずは一息。この決勝トーナメントに出場する前にあった、かの踊り子ことリーベとの会話を反芻する。《SAO失敗者》と名乗った理由と、ついでに目前で放たれたAA-12を軽々と避けるほどの、その人並み外れた機動力の正体も判明した。

 ……恐らく彼女は、《ナーヴギア》を使ってログインしている。

 世間一般に普及している――もちろん今も自分が使っている《アミュスフィア》は、あのデスゲームを間違っても再現しないように、SAOに使われた《ナーヴギア》よりもリミッターがかけられている。その分ナーヴギアの方が動きがダイレクトに伝わり、アバターの動きをよくさせる。キリトがALOであそこまでの活躍できたのも、それが理由の一端であるだろう。

 彼女の語った理由が真であろうが嘘であろうが、その動きは《ナーヴギア》を使ってのものなのは間違いないだろう。現実に帰ったら、真っ先に回収を担当していた菊岡さんに文句を言ってやると決意しながら、さらに思索を深めていく。

 ……彼女はリズのことを知っているのか。俺の関係のある話と聞いて、リズベットというという名が出て来るということは――やはり、今すぐにでもログアウトしたくなる感情に駆られるが、それを奥歯を噛みしめて何とか踏みとどまる。彼女が……《死銃》がキリトや自分のことを知っているのだから、リズベットという名を知っていてもおかしくはない。ただの自分を混乱させるための策だと、そう……思うしかない。

「くそっ……」

 ならばその策は成功したと言っていいだろう。どうしても頭の片隅に残るその不安を取り除いていると、その間に15分が経過していたらしい。……このフィールドに向かう際にも思ったように、今更考えていてもしょうがないのだ。

 リズが俺を信じて送り出してくれたように、俺だってリズが無事であることを信じる。リーベや《死銃》にどんな事情やどんな正体があろうが、その凶行はキリトと二人で止める。……それだけの話なのだから。

「……よし」

 気を取り直すと、俺は大会開始前に配られていた端末を確認する。衛星から送られてくるサテライト・スキャンの結果が端末に映し出され、真っ先に《死銃》候補とキリトの位置を確認する。キリトと共に自分に最も近い者を追跡し、それぞれ直接会って問いただす。

「……《銃士X》」

 サテライト・スキャンの端末に映った中で、一番俺の位置に近い《死銃》候補のプレイヤーの名を小さく呟く。エリアの中央にある廃墟都市におり、他プレイヤーと戦闘中なのか激しく動いている。他の《死銃》候補の場所も探すものの、ここからはどうも遠い場所にいる……特にあの踊り子の場所を注視するが、その光点は山岳地帯から動こうとはしていない。そちらより銃士Xの方が近い以上、リーベの方は後回しだ。

「…………」

 ……しかしその端末に少し、引っかかる場所があった。フィールド全域を見渡している筈のその端末だったが、《死銃》候補のプレイヤーが一人映っていなかった。確かその名前は――

 ――と考えている間に、メキリ、という嫌な音がその空間を支配した。それとともに窓が破損する音、視界がぐらりと揺れる感覚――何が起きているか瞬時に判断すると、隠れ家として潜伏していたその民家から素早く脱出する。

 その直後、民家は致命的な音を響かせながら崩壊。元からそうであったかのように、土煙をたてながらただの廃墟へと成り果てていく。一秒でも脱出が遅れていたら、自分もその下敷きになっていたことは想像に難くないが、そんな感傷に囚われている場合ではない。

「くっ!」

 土煙の中、赤い銃弾を示す線が俺の胴体へと向く。無理やり民家から飛び出したことにより態勢が整っていなかったが、半ば強引にAA-12をその弾道の予測線へと向け、数発同じ軌道になるように発射する。

 ――民家の中で見ていた端末に映っていた、俺があの民家を脱出する契機になった契機。それはここから一直線の距離に位置している、森林エリアにいた一人のプレイヤーを示す光点――シノン。

 彼女が別のエリアから俺が隠れていた民家の大黒柱を撃ち抜き、民家を一撃で倒壊せしめたのだ。サテライト・スキャンの端末のおかげで、何とかシノンと狙撃の可能性には気づいたものの、既にその時には大黒柱は撃ち抜かれた後。早くも脱出したものの、その崩れた態勢を狙って素早く第二射が迫る。

 不幸中の幸いといったところか、大黒柱への第一射でシノンの存在を認識したことにより、その第二射は《弾道予測線》が発生。その予測線に重なるようにAA-12を発射することにより、シノンのスナイパーライフルの弾丸を空中で撃ち落とす……いや、撃ち落とそうとした。どれくらい離れているか分からないほどの距離だろうと、民家の大黒柱を粉砕する威力を持ったソレには、ただの弾丸では通用しないのだ。

 ――だが俺の放った弾丸もただの弾丸ではなく。シノンの弾丸を巻き込んで爆発し、その爆風で持って弾丸の威力を相殺する。小型グレネードとも例えられる、このAA-12用の特殊弾丸《FRAG-12》で何とか相殺というその威力に肝を冷やす。

 第三射が来る前に態勢を整えると、端末にはシノンが後退していく姿が映し出されており、その光景を最後に端末は光を消す。サテライト・スキャンの効果時間が切れたらしく、これでまた他プレイヤーの位置を見るには15分の時間が必要となる。

「シノンが向かったのは……橋か」

 先程まで映し出されていた端末の記憶を頼りに、後退するシノンの位置を推察する。俺を仕留められずに位置を把握されため、俺への狙撃を取りやめて、すぐさま他の狙撃地点まで移動したのだろう。その職人を思わせるような即断即決さは、是非とも見習いたいところだったが、今はこちらにとっては厄介なことこの上ない。
 シノンの位置はこちらにはまるで分からない上に、分かったところでこちらに打つ手はない。だがシノンは、いつでも――本人からすればそうでもないのだろうが――こちらを狙撃することが出来る。《銃士X》のいる場所まで向かおうとした瞬間、後ろから狙撃されてもおかしくない……実際にどうであろうと、そのプレッシャーをこちらは受け続けることになる。

「関係ない……か」

 先程、即断即決さを見習いたい、などと思ったばかりに弱気な。そんな自分に自嘲しながら、俺は撤退するシノンを追うことはせず、銃士Xがいるというエリア中央へと歩を進めていき――


「~~♪」

 ――《死銃》はその目的のために暗躍する。山岳地帯で口笛を吹いて座り込みながら、その踊り子は楽しげに足をばたばたさせる。

「みんな、上手くやってくれるといいんだけど……ね」

 手に持った《黒星》を子供のように構えながら、彼女はただそうして笑うのみ…… 
 

 
後書き
ガンアクション(まだ次回に引く)

本日はアスナの誕生日だそうで。キリト、アスナ、シリカ、と誕生日が設定されているんだから、ヒロインの登場順的にもう一声ですよね!(なお次に誕生日の設定が公開されたのはユウキの模様)
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧