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この素晴らしい世界に祝福を! 〜魔装銃士の異世界録〜

作者:如月 和
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ああ、駄女神さま
ああ、駄女神さま
  01. 魔装銃士は冒険者ギルドへ行くそうです

 
前書き
説明回です!

因みに、《インサニティ・クロニクル》を《クラウン》に変更しました 

 
「……異世界だ。おいおい……本当に異世界じゃないか……!」

俺は、目の前に広がる光景に、興奮で震えながらも呟いた。一望しても、煉瓦の家々が立ち並ぶ、中世ヨーロッパのような街並みが見え、車やバイクは走っておらず、電柱もなければコンクリートさえも無い。そして、行き交う人々を観察すると、現代には見られない獣耳やエルフ耳も見える。

マジか!?獣人は流石に想像してたけど、エルフまでいるなんて!!

けして表情には出さないながらも、ひどく興奮しながら眺めていた。が、いつまでもこうしている訳にはいかないので、通りすがりの20歳前後のお姉さんに尋ねて見た。

「すいません、ちょっといいですか? 冒険者ギルド的な所を今探しているんですが…」
「ギルド? あら、この街のギルドを知らないなんて、ひょっとして他所(よそ)から来た人かしら?」

お姉さんの言葉に、「ええ、そうです」とばかりに頷くと、

「あらあら……。この街に来るって事は、冒険者を目指しているのかな? 駆け出しの冒険者の街、アクセルへようこそ。ここの通りを左に曲がって、道なりに歩けばギルドの看板が見えて来るわ」
「ここの通りを左に行って、そのまま道なりですか。どうも、ありがとうございました!」

親切なおばさんに礼を言い、教わった道を歩いて行った。


ーーー 冒険者ギルド ーーー


RPGならお馴染みの、冒険者に仕事を斡旋(あっせん)したり、もしくは支援を行う組織。まあ、簡単に言えば、異世界のハロー○ークみたいな存在だ。そこは、かなり大きな建物で、中からは食べ物の匂いが漂っていた。

中に荒くれ者がいて新参者に絡んでくるテンプレがあるけど、実際あったらどうしようか……

そんな覚悟をしながら中へと入ると……。

「あ、いらっしゃいませー! お仕事案内なら奥のカウンターへ、お食事なら空いているお席へどうぞー!」

長髪青髪のウエイトレスのお姉さんが、愛想良く出迎えていた。何処と無く、薄暗い店内は酒場が併設されている様で、所々で酒を(あお)っている人がいた。軽く辺りを見回しても、特にはガラの悪そうな人は見当たらなかったが、やはり新参者は物珍しいのかやけに注目を浴びた。

今日の目標は、ギルドへの登録と、装備を揃える為の軍資金の調達。最後は、泊まる所の確保だな

俺は、脳内で今日の目標の確認をすると、カウンターへと向かった。受付は四人で、一番空いていそうな女性の場所に並ぶ。

たしか、登録料は千円。いや、千エリスか…。登録料って意外に高いんだな

パソコンに浮き出ていた注意点を思い出していると、やがて、俺の番がやって来た。

「はい。……今日はどうされましたか?」

受付の人は、少しダウナーな雰囲気を出している感じの美人。まっすぐで癖のない銀色の髪と、暗い紫色の瞳が特徴的な女性だった。

「えっと、冒険者になりたいんですが……田舎から来たばかりで何もわからなくて……」

この場合、「田舎から来た」や「遠い外国から来た」などと答えれば、受付の人が色々と教えてくれるんだよな。

「そうですか。では、登録手数料が掛かりますがよろしいですか?」
「あ、はい」
「登録手数料は、お一人千エリスになります」

転生した後、ポケットに千エリスと思われる金銭があったのでそれを渡す。

「……確かに受け取りました。では、冒険者になりたいと、(おっしゃ)るのですから、ある程度理解しているとは思いますが、改めて簡単な説明を。……まず、冒険者とは街の外に生息するモンスター……。人に害を与えるモノの討伐を請け負う人のことです。とはいえ、基本はなんでも屋の様な物で、冒険者とはそれらの仕事を生業(なりわい)にしている人の総称。そして、冒険者には、各職業と言うものがあります」

受付のお姉さんが俺の前にカードを差し出した。免許証の様な大きさのIカード《それ》は、見た感じ身分証の様に感じる。

「こちらに、レベルという項目があります。ご存知の通り、この世のあらゆるモノは、魂を体の内に秘めており、どの様な存在も、生き物を食べたり、もしくは殺したり、。他の何れかの生命活動にトドメを刺すことで、その存在の魂の一部、通称、経験値と呼ばれるものを吸収できます。それらは普通、目で見ることができません。しかし……」

お姉さんがカードの一部を指で示した。

「このカードを持っていると、冒険者が吸収した経験値が表示されます。それに応じて、レベルというものも同じく表示されます。これが、冒険者の強さの目安となり、どれだけの討伐を行ったかもここに記録されます。経験値を貯めていくと、あらゆる生物はある日突然、急激に成長します。俗に、レベルアップだの壁を越えるだのいわれてますが……。まあ、ようやくしますと、このレベルが上がると新スキルを覚える為のポイントなど、様々な特典が与えられるので、ぜひ頑張ってレベル上げをしてください」

その説明を聞いて、この世界は生死が関わってはいるが、ほぼゲームと同じということに気がついた。

「まずは、こちらの書類に身長、体重、年齢、身体的特徴等の記入を願います」

受付のお姉さんが差し出した書類に俺は自分の特徴を書いていった。

身長157cm、体重45kg、年は14で、灰髪に藍青色の瞳、特技は早撃ち………っと。

「はい、結構です。では、こちらに触れてください。それで、あなたのステータスが分かりますので、その数値に応じてなりたい職業を選んでくださいね。経験を積むことにより、選んだ職業によって様々な専用スキルを習得できるようになりますので、その辺りも踏まえて選んでください」

ん。まあ、実際選ぶ職業は一個しかないんだがな。しかし、銃士系統が存在するのか?

「………はい、ありがとうございます。ヤクモケイさん、ですね。……魔力、器用度、敏捷性が平均より逸脱してますね。後は、筋力、生命力が平均より少し劣っていて、知力、幸運が平均より微妙に高い程度ですか……。でも、どうしますか?この筋力と生命力だと、激しい動作をする職業にはつけませんが……。ですが、特技が早撃ちなら《アーチャー》か、マイナーな職業ですが、《マギアガンナー》がよろしいかと……」

マギアガンナー?銃士のことか。なら、弓兵よりもそっちの方が好みだ。

「マイナーかどうかは分かりませんけど、《マギアガンナー》の方でいいです」
「わかりました。一応ですが、レベルを上げてステータスを上昇させることで転職が可能となります。もし、合わないようでしたら、転職もご検討ください。さて、ようこそケイ様。スタッフ一同、今後の活躍を期待していますね」

何にせよ、無事に登録も終わり。こうして、俺の異世界での冒険者生活が始まった。 
 

 
後書き
テスト期間に重なったために、更新が遅くなりました。
設定回が終わったら更新する予定です。

誤字脱字が見つかった場合、知らせてくれるとありがたいです

やはり、心象の()は削除して進めます。 
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