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moon light fantasy

作者:ケンケン4
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Curtain buzzer

 
前書き
意味は開演ブザーです。 

 
暗黒街。
それはかつて黒曜石を魔法技術により建物の外装に使われ、黒い建物が多く並ぶ街。だがしかし 交通の不便さと猫の呪い?らしき物によって街が廃れ、現在はゴーストタウンになっている。

「……か。」

俺は『暗黒街』の説明をアリスから受けていた。街とかはあまり俺は詳しくないのだ。

「まあ、言ってしまえば黒い建物が並ぶ街。で構いません。人はいませんが。」

アリスはそう言って遠くの方を見る。あるのはいまだに木々のみ。
だが体感的にはもうそろそろ着いてもおかしくない。

「暗黒街ね…。その猫の呪いってなんなの?」
「わかりません。
…ただ一説によると『暗黒街の黒猫』と呼ばれる存在により、廃れたという可能性があります。」
「暗黒街の黒猫…ね。」

それは俺も聞いたことがある。暗黒街に現れし謎の存在。それの存在は視界に入った物を皆殺しにするという物騒な噂があった。
だが今回は暗黒街の黒猫は一応頭の隅に置いておいて、問題は奴…ソーニャと関係があるのか?

「…だがそれは奴と関係あるのか…。」
「さあ?どうでしょう?」
「「「⁉︎」」」

3人が見る先には森の出口があり、その先に黒の街並み…暗黒街があった。しかしその森の出口を遮る様に立つ1人のボロボロのドレスを着た猫耳、銀髪の少女。
ソーニャがそこに静かに立っていた。

「こんにちは。
フォルツさん。ニナ。そしてアリスさん…?ですよね。暗黒街で待ちくたびれたので会いに来ました。」
「⁉︎なんで私の名前を⁉︎」

アリスが眠そうに語るソーニャに名前を言われて驚くが俺は静かにフォローを入れる。

「…ソーニャは様々な情報を『夢』から仕入れる。そんな名前なんて朝飯前だ。」
「まあ、そんな感じですね。
…それより。」

ソーニャはアリスと俺を見るとクスクスと笑って冷たい目で俺を見る。

「それにしてもフォルツさん。どうですか?半ヴァンパイアの身体は?」
「…。」
「こんなにも可愛らしい女の子を手に入れられて良かったじゃないですか?可愛い花嫁さんですね。」
「…だまれ。」
「…という事は。
あの娘(・・・)は貴方に捨てられたんですかね…?」
「…だまれよ‼︎
ソーニャァァァァァァァ‼︎」

俺はその言葉に激昂し、夢幻剣を取り出しソーニャに斬りかかるがソーニャはフッと笑うとまるで夢の様に消え去った。
そうしてソーニャの声だけが取り残される。

「今の貴方では私は倒せませんよ…?」
「…⁉︎」
「おいでなさい。暗黒街18番通りの教会に。黒猫と共にお待ちしておりますよ?そしてニナ。いい加減私の下に戻って来てください。少し生活が不便な物なので…!
ふふっ…!」




ソーニャの眠そうな声が消えると俺は地面に拳を突き立てる。

「クソ‼︎なんてザマだ‼︎」
「暗黒街18番通り…。暗黒街の最奥ですね。そこに黒猫と共に待っている…ですか。
…罠でしょうか?」

アリスがいつも通り冷静に考えて答えを導き出すがニナが被りを振る。

「罠ではないね。」
「…ですが…。」
「罠をかけるほどソーニャは堕ちてない。」

ニナがそう断言した。この時何故ニナがそこまで断言できるかわからなかったが後々わかる様になる。
アリスはそれを聞いて少し黙ると。

「…分かりました。取り敢えずニナの意見を信じましょう。」

俺はアリスのそれを聞いて再び立ち上がると森の出口の先にある黒く光る暗黒街を睨みつけた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「ここが暗黒街か…。
サナ。大丈夫か?」

ライトはそう呟きながらもサナの手を握るのを忘れない。サナは安心そうにその手を握り返す。

「大丈夫。ライト君がいるから。」

今、ライト達がいるのは暗黒街の2つある入り口の一つ。暗黒街5番通り。
この暗黒街5番通りから時計回りに17番通りまであり、中心部が18番通りである。なお、もちろん逆時計回りだと4番通りからもう一つの入り口のある1番通りまである。

「取り敢えず…18番通りに行くのは後にして、まずは4番通りから見ていくか。」

そう言ってる矢先、2人の死角から突如、巨大なコウモリ…『ビッグ・バット』が襲ってきた。
明らかに先制される…。ところでビッグ・バットは見えない壁にぶち当たった。

「『不可視の大盾(invisible・barrier)』に当たったよ!ライト君!」
「ん…?あ、サナ、ナイス。
…まさか飛行型のモンスターとは。」

『トリニティ』のサナ。の代名詞の魔法『不可視の大盾(invisible・barrier)』だった。
敵意のある攻撃が来た瞬間に発動する。唯一無二の絶対防御の無属性の防御魔法だった。
ビッグ・バットはそれにもめげずにサナに襲いかかろうとするが…。
そんな下衆な行為を愛妻家(ライト)は黙ってない。

「てめえ…!
何、サナに襲いかかろうとしてるんだああああ‼︎」

そう言って取り出したのは両腰に着いている黒と白の二丁の魔銃。
『黒の魔銃レーヴァテイン』『白の魔銃フライクーゲル』
2つの魔銃がビッグ・バットを捉える。

「…乱撃(バースト)‼︎」

そう言ってライトは引き金を引かずにそう唱えると…。
雨の様な白と黒の光弾がビッグ・バットに降り注いだ。もちろん蜂の巣になるビッグ・バットにさらにもう一発黒弾を放ち、爆散させる。

「大丈夫か⁉︎サナ⁉︎」

そう言ってライトはサナに駆け寄るとサナは笑顔でこたえる。

「うん!ライト君が護ってくれたから…!」
「……‼︎」

そのキラキラした眼で (ライト視点)でサナはライトを見て悶えたライトであった。
 
 

 
後書き
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