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とある3人のデート・ア・ライブ

作者:火雪
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第八章 反転
  第3話 最強の印

 
前書き
そういえばもうデート・ア・ライブの映画公開してたんだっけ。完全に忘れてた(ーー;) 

 
まず飛び出したのは八舞姉妹だった。

耶倶矢が自身の突撃槍『穿つ者』を、夕弦が盾の役割を果たす『縛める者』を構えて一秒にも満たないスピードで一方通行へと迫る。

そして、槍と盾が一方通行へと激突する。

しかしその直後、二人に凄まじい程の衝撃がやってきた。

耶倶矢「ぐぅぅ!?」

夕弦「激痛。これは……!?」

否、衝撃が帰ってきたという方が正解だろう。

耶倶矢「……どうしてあんたは無傷なのよ」

夕弦「驚嘆、驚きを隠せません」

一方「テメェらに教える義務はねェよ」

反射。

絶対的盾にして矛にもなる能力。

寧ろ、耶倶矢と夕弦が全力で攻撃して身体に走る激痛だけで済んだことが奇跡に近い。

それだけ精霊というのはタフなのだろう。

耶倶矢「……強いわね」

夕弦「困惑。一度距離をとります」

耶倶矢と夕弦が華麗に大きなバク転を決めて再び壇上へと戻る。

一方「……ンじゃ、反撃といきますか」

一方通行はベクトル操作で思い切り地を蹴った。

まず狙ったのは耶倶矢。

耶倶矢「!?」

突然のことに驚くがスピードでは八舞に劣っている。すぐ様反応し、無駄な動きせず避ける。

しかし、それだけでは一方通行の猛威は止まらない。

地面をバンと足で叩きつけるだけで目の前に衝撃波が訪れる。

耶倶矢「がっ!?」

まるで全身に一度に殴られたような痛みと共に吹き飛ばされ、そのまま壁に激突してしまう。

夕弦は耶倶矢がやられたとほぼ同時に駆け出した。

怒りと僅かな可能性に賭けて。

背後から盾を振り下ろして攻撃する。

夕弦が考えたのは目に見えるモノを防ぐ能力だということ。

ならば背後から攻撃すれば当たるのではないか、と。

しかし、

夕弦「激突。ぐぅぅ……」

反射によって、衝撃が自分の元に帰ってきた。

一方「……初見にしてはいい判断だがまだまだ甘ェな」

一方通行はすぐ様振り向き夕弦を殴る。それだけで夕弦は一気に吹き飛ばされてしまう。

美九「……!?」

四糸乃「耶倶矢さん……!夕弦さん……!」

一方「さァて、後はお前らだけだが……」

と、

美九と四糸乃を追い詰めた時に突然プルルルル……と電話の音が鳴り響いた。

一方「あ?」

どうやら一方通行の携帯電話が鳴ったらしい。

一方「チッ……もしもし」

鬱陶しそうに電話を取る。それでも、敵を前にして電話に出るあたり余裕をかましている証拠だろう。

数秒誰かと話していると、

一方「………あァ、わかった」

と言って一方通行は電話を切った。

そして再びこちらを向く。

一方「予定変更だ。誘宵美九、傷つきたくなかったら大人しく俺についてこい。会わせたい奴がいる」

美九「………どういうことですかぁ?」

一方「会わせる奴は今は言えねェが……そォだな、テメェの中の常識をぶっ壊してくれる奴だ」

美九「……」

一方「来るかどォかは好きにしろ」

と言って一方通行は背を向けて、出口へと歩き出した。

四糸乃「許し、ません……お姉様を、怖がらせて……!」

よしのん『ちっとばかりよしのんも頭にキテるからね〜。今ならやっちゃえるんじゃ?』

四糸乃「うん……よしのん行くよ!」

四糸乃はよしのんに乗って戦闘態勢に入る。

よしのんの口から出てきた吹雪が一方通行を襲いにかかる。

すると、突然バキッという音がした。

最初は何の音か分からなかったが、吹雪が一方通行を襲い、視界が真っ白になった。これで攻撃が当たったのだと少し安心した。

しかし、それは勘違いだと悟る。



先ほどのバキッという音は何だったのだ、と。



四糸乃「………え?」

最初は吹雪の勢いに負けて地面が盛り上がっただけだと思った。

でも違う。そうじゃない。

あれは……

一方「………こンなもンか」

突如、凄まじい衝撃波が美九と四糸乃とよしのんを襲った。

美九「……わっ!?」

四糸乃「……きゃっ!?」

勢いに押されて背後の壁に激突してしまう。

先ほどのバキッという音は地面を盛り上げて吹雪を防いだ音。体育館の床が木製だったせいでそんな音になったのだ。

一方「学ばねェ奴らだなァ。この状況でお前らが俺に勝つ手段なんかねェンだよ」

圧倒的だった。

まるで全てを力で屈服させたような感覚。

直接攻撃や間接攻撃も意味をなさない。これこそが頂点である一方通行の力なんだと、改めて思い知らされた。

耶倶矢も夕弦も四糸乃も、自分たちが戦ったからこそ認めざるを得ない敗北。

自分達の今の力では彼には勝てない。

しかし、

彼女だけはーーそれを認めなかった。

美九「………くっ!」

一方通行が近づくと同時に美九は後退していく。体育館のギリギリまで下がると、一方通行の足がピタッと止まった。

一方「さっきも言ったがテメェに合わせたい奴がいる。ついてこい」

美九「……」

はっきり言って理解ができなかった。今でも理解出来ない。

だが冗談を言っている風にも見えない。だけど彼の利点が分からない。そしてこちらの利点も。

美九「……何が目的ですか?」

一方「正直テメェが生きてようが死ンでようが俺にはどォでもいいンだ。だが、それを良しとしない奴がいる。だからテメェを″わざわざ″救おうとしてやってるンだ」

美九「……救う、ですって?」

一方「あァ。今から合わせる奴はお前を救おうとする。だからテメェは大人しく救われてろ」

美九「ハッ、何を言ってるんですかぁ?私はこの力を手にして既に救われたんですよぉ?」

一方「そのザマで何を言ってやがる」

美九「……」

一方「チッ。来たければ俺の後を着いてこい。興味がねェならここに残っても構わねェ。そこは自分で決めろ」

そう吐き捨てると、一方通行はこちらに背を向けて体育館の入り口の方へと向かった。

美九「救われる……」

美九は一方通行の言葉を思い出しながら考えた。

彼は行くかどうかは自由と言っていた。彼自身はこちらがどうなろうが興味が無いくせに。

それも少し疑問だが、それよりも確認しないといけないのは、自分の気持ちだ。

今から会う人物は美九は誰かは知らないので初対面の可能性が高い。

それが男の人なら断固して拒否していただろう。今から会う人物の性別を聞きそびれたことを少し後悔した。

でも……たとえ男の人だったとしても、自分を救うことが可能ならば……

美九「……って、これじゃあ私が救われていないみたいじゃないですかぁ」

だがその人のことが気にならないと言えば嘘になる。

美九「……言ってみるのも悪くないかもしれませんねぇ」

と言って美九は一方通行の少し後ろを歩き出した。





もし会う人があの人ならばまだマシだ。


上条当麻。


彼と初めて会った時、何故か憎悪感が生まれなかった。

あんまり気にしていなかったが、今思うととても不思議なことだった。


だが、会うのが彼なら会うことすら拒む。



五河士道。



女装をし、こちらの気持ちを弄んだ人物。

今すぐにでも処刑にしたいが、見つかったという報告はまだない。




考えても無駄だ、と思った美九は倒れている耶倶矢、夕弦、四糸乃を放って一方通行の後をついていった。









 
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