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千剣士と竜使い

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第二話、スキルのコツ

 
前書き
クライン「俺も此所に来んのか?」
リュウ「多分別の前書きにも出るので慣れてください」
クライン「マジで!?」
シリカ「其ではどうぞ♪」 

 
「ひゃぁぁぁぁぁ!!」

悲鳴を上げながらシリカは突進してくる青いイノシシ型モンスター≪フレンジーボア≫の突進を避けた

「避けてばっかじゃ、倒せませんよ、攻撃しないと」

ゆっくり歩きながらそう言いシリカに近づくリュウ

「だ、だって、鼻息荒くしながら突っ込んでくるんですよ!? 避けちゃいますよ!!」

「……うん、確かに……」

シリカの言葉に賛同するリュウ……

「でも倒さないとレベルが上がりません。モーションを起こしてソードスキルを発動、後はシステムが命中させてくれます……こんな風に、ね!」

リュウは買っていたナイフを構え、フレンジーボア目掛けて投げる

投げられたナイフは緑色に光っており、フレンジーボアに命中する

投擲スキル《シングルシュート》である

ナイフを当てられたフレンジーボアは多少よろけたものの、まだ生きている

「まぁ、こんな感じです。シリカさんの場合は短剣なので右足を後ろに下げたまま腰を落として、右手の短剣を逆手に持ちながら腰のところにまで持っていけば発動します、攻撃を受けそうになったら、ちゃんと守りますから、やってみてください」

「は、はい!」

シリカは答えながら言われたとおりに構えた

そして、短剣が淡い水色の光を放ち、

「せやぁぁぁぁぁぁ!!」

良いタイミングで突っ込んできたフレンジ―ボアの首を切り裂いた

短剣用ソードスキル≪エッジスラッシュ≫……

短剣使いが最初に覚えるソードスキルである

クリティカルだった様で、残り4割だったHPがなくなり、イノシシは断末魔をながら、ガラスのように砕けて消えた

「や、やった――――――!!」

歓喜の声をあげながらとび跳ねるシリカ

「お見事です」

「リュウのおかげだよ」

いつの間にか呼び捨てにされているが無視するリュウ……

そのときだった

「あーーー!!!」

「「!!?」」

突然の大声に驚くリュウとシリカ……

「俺が狩ろうとしてた猪がぁ!!」

声の方を向くと、先程シリカが倒したフレンジーボアの来た方向から二人組の男がやって来た

一人は趣味の悪いバンダナを着けた男、そしてもう一人は……

「ってキリトさん!?」

「リュウ!?」

黒い服を着た男でリュウが落ち合う予定だった和人ことキリトだった……

●○●○

「……成る程、そんなことがあったのか……」

「うん、でも後悔はしていませんよ? 他人に、しかも初心者に迷惑掛けたんです、あれぐらいでもまだ軽いですよ」

リュウはキリトにシリカと一緒に行動することになった経緯を話すとキリトはやられた相手に同情した……

買ったばかりの武器を奪われたのだ、無理もない……

「なぁ、キリトよ? そいつとは知り合いなのか?」

待ちきれなくなったバンダナの男がキリトに質問する

「あぁ、すまん。紹介するよ、俺の現実(リアル)の友達でリュウ……リュウ、こいつはクライン、お前のところと同じで俺が少しレクチャーする事になったんだ」

「始めまして、リュウです。キリトとは友達の関係です」

そう言って頭を下げるリュウ

「で、此方が……」

「シリカです。すいません、クラインさん、クラインさんのフレンジーボア倒しちゃって……」

自己紹介しながら謝るシリカ

「いや、良いって、また見つければ良いんだし、クラインだ、宜しくな、シリカちゃん」

其に対して快く許すクライン……

「(わかりやす!?)」

其を見てそう思うリュウだった……

「そうだ、リュウ……お前曲刀
使えるよな?」

「? 使えますけど?」

キリトの質問に答えながら機能の一つである"高速装備(クイックアーム)"で曲刀(男達から奪ったもの)を出すリュウ

「クラインにスキルの使い方教えてやってくれないか? 俺は直剣だからうまく教えられなくてさ……」

「良いですよ、ではまたフレンジーボアを探しましょう」

リュウはすぐ了承し、探索する四人だった……

●○●○

「でやぁぁ!」

数分後、クラインは新に見つけたフレンジーボアに悪戦苦闘している

突進してきたフレンジーボアを避けられず、吹き飛ばされる……

「クラインさん、大切なのは初動のモーションです。シリカさんにも言ったようにモーションを起こせばソードスキルが発動して、後はシステムが命中させてくれます」

「でもよぉ、リュウ、あいつ、動きやがるしよぉ」

「生物が動くのはリアルでもここでも当たり前です。訓練用のカカシとは訳が違いますよ?」

現実ではこれ以上のスピードで飛び回る敵や魔法を相手にしていたリュウの正論にクラインの頭がついていっていない

なのでリュウは……

「では手本を見せますよ?」

手本を見せることにした

近くにいたフレンジーボアに突っ込んで行くリュウ……

「腰を落とし、」

フレイジーボアはリュウに気付くが……

「右肩に担ぐように剣を持ち上げ……」

遅すぎた

「振り落とす!!」

シュギーン!!

心地よい音が響く同時に首を切り落とされたフレイジーボアは悲鳴すらあげずにガラスの様に砕けた

片手用曲剣用ソードスキル《リーバー》……

の再現である

「とまぁ、こんな感じです。僕は曲刀スキルを持っていないのであくまでも再現ですが、右肩に担ぐように剣を持ち上げた辺りで赤いライトエフェクトが出るはずです。やってみてください……ってどうしました?」

リュウはそう説明しながらキリト達の方を向くと何故かキリトを含めた全員が口を開けて呆然としていた……

「……キリトよ、ソードスキルの再現って事は通常攻撃だよな?」

「……あぁ……」

「一撃で倒せますか?」

「……いや、首を切り落として倒していたけど、普通は通常攻撃でも一撃では切り落とせないな……」

クラインとシリカの質問に答えながらも驚くキリト……

四人の間になんとも言えない空気が漂ったのだった……

●○●○

その後、クラインもソードスキルの発動のコツを覚え、暫く四人で狩りを続け、レベルも上がっていた

因みにレベルは……

キリト:レベル5
リュウ:レベル4
シリカ:レベル3
クライン:レベル3

となった

時刻は17時13分……アインクラッドは夕陽でオレンジ色に染まっていた

「う~ん、楽しかった!!」

「初日で、しかも初心者がレベルを3にまで上げるなんてな……」

「それほど適正が高いんでしょうね」

今、キリトたちは草原の上に座りながら、会話をしている

シリカは物覚えが良く、ほんの2,3回練習しただけで、ソードスキルの使い方に慣れ、クラインも一度コツを覚えたらかなりのスピードで吸収していった

「リュウのおかげで今日は楽しかったよ。ありがとね」

「俺もだ、サンキューな、スキルとか色々教えてくれて」

「別に良いですよ、なんかあったらまた聞いてくださいね?」

シリカ、クラインの二人にそう答えるリュウ……

「この後どうする?まだ続けるのか?」

「今日は、もう落ちるよ。お母さんに怒られちゃうし」

「俺はピザ頼んでっからそれ食ってからまたやるぞ? 明日休みだしな」

「僕は今日はもう落ちようと思います」

「そうか、明日は?」

「うん、明日もログインするよ」

「当然やるぜ!」

「僕もやります」

キリトにそう答える三人

「ではお先に……あれ?」

シリカは右手を振りメニュー画面を開きログアウトしようとしたが手が止まる

「どうした?」

「ログアウトボタンが無い」

「はぁ?何言ってんだよ。ちゃんと一番下に……ない…」

リュウの問いに対するシリカの答えにクラインも確認するがクラインにもないらしい……

リュウ、キリトの二人も確認したが、それぞれないとの事……

四人が頭を抱えて悩んでいると突然、鐘のような音が鳴り響いた

「「何だ!?」」

「え、な、何!?」

「!? これって……」

突然のことに驚いていると、体が鮮やかなブルーの光に包まれ、その場から消えた 
 

 
後書き
キリト「其では感想待ってます!」 
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