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魔法少女リリカルなのは 平凡な日常を望む転生者

作者:blueocean
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第8話 有栖家スーパー銭湯に行く(プール編)

学校も終わり、休日。
はやてに教えてもらったスーパー銭湯に早速行くことにした。

当然、有栖家全員である。
星たちは誘ったあと、わざわざ新しい水着を買いに行っていた。

………わざわざ新しいのを買う必要無いだろって言ったら「私達は常に成長しているんです!!」と言われ、怒られました。

楽しみだってことはないからな!!



そして約束の土曜日………

「へぇ、確かにこりゃ銭湯じゃねえわ………」

今、スーパー銭湯のプールエリアに来ていた。
レジャーランドみたく、ウォータースライダーだけでなく流れるプールまであった。

「遊びたい!遊びたい!!」と駄々をこねたライ。その結果、先に遊んでからお風呂エリアに行くことになった。

あとからはやてに聞いたんだが、それが正しい回り方らしい。
俺は風呂だけで満足だったんだが…………

「お待たせ~!」

ライの元気な声を聞いてそっちを振り向く。

「遅いぞ、三人………」

その後、言葉が出なかった………
そこにはいつもとは違う四人がそこに居たからだ…………

「何でシャイデがここにいるんだ!?」

「僕が呼んだの!せっかくだからシャイデさんも一緒の方が楽しいと思って」

ライが嬉しそうに言う。

「私も今日は暇だったからね。たまにはみんなで一緒に遊ぼうと思ったのよ」

「本当にそれだけだよな………」

「………少しは私を信用なさい」

紫のマイクロビキニと青少年には優しくない水着を着ているシャイデ。
大きな胸が揺れているのを男共が横目で見ている。

………まぁ気持ちはわからんでもない。
だけど色気以上に悪意を感じる俺は全然気にならなかった。

「あ、あの………私の水着はどうですか?」

星がモジモジと聞いてくる。
星にしては珍しい赤のセパレートだ。

赤なんて珍しい。清純な白色を選びそうだけど………

だけどアリです!!

「珍しいな目立つ赤なんて、でもそれがまた似合ってるな」

「ほ、本当ですか!?」

「ああ、自信もっていいぞ」

「はい……」

っていうか星で駄目なら大半の女子は駄目な気がする………

「おい、レイ!!我はどうだ!!」

両手を腰に当て、白いビキニの胸元を突き出す夜美。
………こっちも星と同じで、普段とはかけ離れた色を選んだな。

「で、どうなんだ?」

「………いや、普段で考えたら選びそうもない色を選んで驚いたけど、結構似合ってるじゃないか」

「フフフ、そうだろ!!」

嬉しそうだな。
でもそのポーズは止めろ。

星やライよりはないとは言え、平均以上なのは変わりない。
男共がこっちを見てるぞ!!

ところでライは………

「んしょ、んしょ………」

泳ぐ気まんまんでした。
しかし、お前が来てる水着分かってんのか!?

何で三角ビキニなんて選んだ!?
しかも黒!!

体が中学生レベルを超えてるから似合ってるんだけど………

エロすぎる!!
しかも仕草が子供っぽいからそのギャップがいい感じに色気を出してる。

誰だこんな水着勧めたのは。

そう思って周囲を見渡すと……



俺の慌てっぷりを見てシャイデが笑っていました………



犯人はお前か!!!



「レイ、ウォータースライダー乗ろう!」

ライに腕をつかまれ引っ張られる。

「ライ、走ったら転びますよ」

「大丈夫だよ。ねぇ早く行こうレイ!」

「分かったから、そんなにあせるな!!」

引っ張られながらも付いていく俺。

「全く、本当に子供だな」

「ふふ、だから可愛いいんじゃない」

ビーチパラソルの下で優雅にトロピカルジュースを飲んでいた二人だった。



「ワクワク、ワクワク………」

「…………」

「ワクワク、ワクワク………」

「頼むから少し落ち着いてくれ………」

並んでいる間、ライの落ち着きのなさはすごかった。
止まっている時間はなく、必ず体のどこかが動いていた。

………バイクで車をあおってるみたいだ。

「次のお客様」

「ねぇねぇ!あとどのくらい!?」

「頼むからひと組行くたんびに同じことをなんども聞くな!」

「だって………」

だってじゃねえよ!
後ろの人達にクスクス笑われてんじゃねぇか!!

「次のお客様」

「ねぇ、レイ………」

「あと四組だよ!ちくしょう………」

まるで幼稚園児を相手しているみたいだ………




「楽しみだね」

「ああ、そうだな………」

やっと順番が回ってきて、ループ地獄から開放された………
やっと順番が来たときにはかなり目をキラキラさせてたなぁ。


かなり疲れたけど、嬉しそうな顔を見れて、まぁ悪くなかったかな………

「それじゃ、どうぞ」

係員の声に俺たちはウォータースライダーを滑った。
ちなみに二人で一緒に滑っている。乗り物みたいな浮き袋に二人で乗るやつだ。

「キャアアアアア!」

「ウオオオオオオ!」

結構速いし、長い。

カーブも多いしなかなか楽しいな。人気があるだけはある。

「ゴールだ!」

ライの声に前方を見る。

おっ、もう終わりか。

「それじゃ、最後に行くよ大技!」

「はい?」

「いくぞぉ!ローリングサンダー!」

出口を出た瞬間、ライはジャンプ。

一回転して着水しやがった。

俺はというとライがいなくなりバランスが崩れ、まさかの後ろ向きで着水する羽目になった。
めっちゃ鼻に水が入ったし………

「てめ、ライ!いきなり危ない………ってどうした?」

「レイ……」

そこには腕組みして動かないライがいた。
よく見ると、水着がない。

「水着、外れたのか?」

「うん、どうしよ………」

着水したプールは、結構広く、普通に泳いでいる人たちもいる。
さて、どうする………

「ライ、お前は人目がつかない端にいろ。俺が水着探すから………」

「待って、行かないでよレイ………」

そんな泣きそうな顔するなよ。
ったく、仕方ない………

「なら、俺の背中にくっつけ、それなら周りにも見えないだろ」

「う、うん………」

そう言ってくっつくライ。
当然豊満な胸もくっつく。

ぼ、煩悩退散!!

「い、行くぞライ」

「う、うん………」

頼むから恥ずかしそうにしないでくれ、俺はもっと恥ずかしい………
頭を振り、水着を探す。

黒だから見つけやすいはずだけど………

「ライ、一回潜って見てみる。胸隠せ」

「うん………」

ライが離れたのを確認してから、ゴーグルを着け、潜る。

見事なm………

って違う!!

切り替え真面目に探す。

おっ、あった。それほど遠くないな………
水から出てゴーグルを外す。

「あったぞ、ライ。それほど遠くない」

「本当!?」

「ああ、また遠くに行かないように早く回収しにいくぞ」

「うん!!」

やっと元気になったか………

良かった、良かった。

さて確かあそこに………
あった、あった。

「ほい」

水着を拾い、ライに渡した。

「あ、ありがと………」

「俺の背中に隠れながら着替えな。そうすれば見えないだろ」

「うん………」

そう言ってから静かになった。
多分着替えているんだろう。水の弾く音が聞こえる。

「終わったよ」

「そうか、なら早く星たちの所へ………っておい!」

いきなりライが俺の背中に乗ってくる。

「…………レイの背中おっきいね」

「そりゃ、背が伸びたからな………って違う降りろって!」

「いいじゃん、おんぶ~!」

「良くない!!」

胸があたってんだよ!胸が!!

「ふ~ん、いいんだ。おんぶしてくれないと水着、レイに外されたってみんなに言うよ」

「なっ!?誰がそんな嘘を………」

「星や夜美は僕を信じてくれると思うよ。それにシャイデさんもいるし………」

確かに、星や夜美はライを信じるだろうな…………
シャイデは絶対悪乗りするだろうし…………

「分かったよ、おんぶしてやるよ」

「うん、ありがと」

そう言って顔を背中に付けてくる。

「おんぶも懐かしいね………」

「そうだな、あの時以来か………」




俺が言ったのはライたちが家に来て間もないころのことだ。
星はその頃から家事を、夜美は何故か分からんがドラマの再放送にはまっていた。ライは………

「行ってきま~す」

「行ってらっしゃい」

「気をつけろよ」

放課後に外で遊んでいる子供たちと遊ぶのが日課になっていた。


ある日…………

「ライ遅いな……」

時刻は7時、いつもなら5時半頃には帰ってくるはずなのだが、今日は帰ってなかった。

「どうしたのでしょう………」

「何かあったのかな………ちょっと探してくるわ」

「私も……」

「星はご飯の準備を。それに星達はまだあまりこの周辺を知らないだろう?」

ソファから我もと言いそうになっている夜美にも言う。

「そうですね、分かりました」

俺は返事を聞き、上着を持ち玄関に向かう。

「レイ、気をつけろよ」

「ああ、行ってくる」

夜美に見送られ外へ出た。


20分後…………

「ったくどこにいるんだよ………」

今いるのは海鳴市にある3つの公園のうちの一つ。
家に一番近い公園も見てみたがいなかった。

ここしか教えていなかったはずなんだが………

そして次の公園で、

「うう………ぐすっ……」

「ん?この声は………」

その公園に入って周囲を見渡す。

すると少し奥のベンチに座る青い髪の女の子がいた。

「お腹減ったよ……星……夜美……………レイ………」

「呼んだか?」

「えっ!?」

驚いた顔で俺を見るライ。

「レイ!!!」

俺の姿を見たとたん、飛び込んできた。



「ったく、あれほど遠くに行くなって言ったのに……」

「だって、みんな違う公園で遊ぶって言ってたから………」

落ち着いたライに近くの自販機で買った暖かいお茶を買ってあげた。
春先だが、今日の夜は一段と寒い。


なぜこうなったのか、
どうやらみんなでこの公園で遊ぶことになったらしく移動してきたらしい。

途中まで友達と帰ってたけど友達も家に着き、ライが一人だけになったみたいだ。
いろいろ歩いたが、結局迷って、この公園にまたついたらしい。

素直にこの辺りを知らないって言っておけばよかったのに………

「まぁいい。それじゃ、帰るぞ。二人とも腹空かして待ってるだろうから」

「うん………」

立ち上がり、缶をゴミ箱に捨てる。
だが、ライは一向に動こうとしない。

「どうした?」

「お腹減って動けない………」

アOパンマンか………
アOパンマンは顔だけど。

「仕方ないな………ほら乗れよ」

しゃがんで背中を向ける。

「う、うん………」

ライは恐る恐る俺の背中に乗る。

「それじゃあ、行くぞ」

「うわぁ!?」

立ち上がったとき、驚いた声を上げたライだったが、直ぐに笑顔に変わった。

「凄い、凄い!!」

「それと、これを羽織れよ」

そう言って俺の上着を渡す。

「ありがと………うん、あったかい」

「それじゃあ、帰るか」

「うん!!」

こうして俺はライをおぶって家まで帰った。

その次の日は腰が思いっきり痛かったな…………



「あの日の次の日は腰がマジで痛かった………」

「僕はそんなに重くないよ!!」

ポカポカ俺の頭を殴るライ。

「分かったからやめろ!それにしてもいきなりどうした?」

「うん、ちょっと懐かしくなったからそれでね。………僕、今とても幸せなんだ。レイがいて、星がいて、夜美がいて、シャイデさんがいて………毎日がとても楽しい!あの時レイに助けてもらえなかったらこんなに幸せなことを味わえなかったと思う」

「ライ………」

何か改めて言われると恥ずかしいな………

「それにいつもレイは僕達を助けてくれる。今日もそうだし、あの時も………」

「馬鹿だなライは」

「えっ!?」

「お前たちは俺にとって大事な家族なんだよ。一人しかいなかった俺に、家族の温もりを与えてくれた。本当に嬉しかったんだ。強がってもやっぱりひとりは辛いんだ………」

「レイ………」

「だから気にしなくていい。これからもお前たちを助けてやる。俺は有栖家の家主だからな」

そう言って上を向く。
本当に助けられたのは俺なんだよ………

恥ずかしいから口には出せないけど。

「でも、そんなレイだから僕は………」

声が小さくて聞こえない。
なんて言ってるんだ?

「なぁライ、お前なんて言って……」

「二人とも仲良さそうですね………」

「心配して来てみれば、何をしているんだ貴様ら!」

声のする方を見てみると星と夜美がそこに居た。

「星、夜美、心配してきてくれたのか」

「余計なお世話みたいでしたけど………」

「わ、我は心配などしておらぬぞ!星の付き添いだ付き添い!!」

「そうか、ありがとうな二人とも」

いつもと違う俺に戸惑う二人。
そんな二人の様子を気にすることなくライに話しかけた。

「本当に最高だよな有栖家は」

「うん!!」

俺の背から降りて、星と夜美の手をつかむライ。

「二人とも行くよ!」

「ちょっと、いきなり引っ張らないでライ。それとさっきのことを詳しく……」

「そんなに力強く引っ張るな!!それとさっきのことを詳しく……」

………二人ともかぶってるぞ。




けれど、本当に転生してきて良かった。
できればこの穏やかな日常がいつまでも続きますように……… 
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